BPO_20周年記念誌
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180意識が足りないと受け止められてしまいます。答えは「半歩先」にある瀬地山 キーワードは、「半歩先」にある、といつも言っています。ジェンダーの問題では、現状を追認すると批判されることがはっきりしています。SNS、YouTubeなどでも広告や番組がどんどん見られるようになった影響力は甚大です。現状の追認では意識のズレが生じ、批判されてしまいます。現状の追認だから大丈夫だと思い込んでいることが、もうズレているのです。「半歩先」、というのはそんなに難しいことじゃなく、今の社会の中にあるのです。たとえば、男性が夕食を作って妻の帰りを待っているというCM。そういう風景はすごく先の話ではなく、いま現在、こういうことをやっている人がいるわけですから、女性が結婚相手に求めて曽我部 真裕(そがべ まさひろ)BPO放送人権委員会委員長。京都大学大学院法学研究科教授(憲法・情報法)。総務省インターネット上の誹謗中傷をめぐる法的問題に関する有識者検討会座長。大阪市ヘイトスピーチ審査会会長。

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