BPO_20周年記念誌
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172一部の人のなかの、さらにごく一部の人の声が、社会の意見を反映しているわけではありません。ネットは、自分の言いたいことがあるから言っている、という人しかいない、能動的な発信しか存在しない言論空間なのです。その結果、極端な意見を持っている、声の大きい人の意見が大半を占めるというバイアスが発生します。図3(前頁)のグラフは、憲法改正という日本におけるホットイシューについて調査した結果です。棒グラフは社会の意見分布で、折れ線グラフはSNS上の意見分布です。社会の意見分布では、「どちらかといえば賛成である」「どちらかといえば反対である」といった中間的な意見の人が多く、山型の分布になっています。ところがSNS上の意見分布を見ると、最も多いのが「非常に賛成である」人の意見で、次に多いのが「絶対反対である」人の意見です。18SNS時代・メディアの3か条1.影響⼒を認識し、事実に基づいた報道と個⼈の⼈権を守ることを⼼掛ける。「情報の質」に重きを置くビジネスへ。2.出演者に対してSNSに関する啓発を充実させる。3.メディアや事務所で、出演者を守る仕組みを構築する。

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