BPO_20周年記念誌
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166BPO理事・事務局長 神田真介 BPO20周年記念セッションを始めます。ジャーナリストの池上彰さんにコーディネーターをお願いいたします。第1部のパネリストは、国際大学GLOCOM准教授の山口真一さん、東京大学大学院教授の瀬地山角さん、そしてBPO放送人権委員会委員長の曽我部真裕さんのお三方です。ジャーナリスト 池上彰 今日は放送をめぐるさまざまな課題について、私たちはどう対応していけばいいのか、勉強させていただきたいと思ってここに参りました。メディアをめぐる環境は大きく変化しています。SNSによって個人が不特定多数の人に意見を発信できるようになり、良い面がある一方でさまざまな問題もあります。マスメディアに関わる人間は、今どのような立ち位置にいるのか、また今後どうすべきなのか。第1部ではアカデミアの方々から分析とご意見を伺います。まず「ネットの炎上」に詳しい山口真一さんに、ネット世論と放送業界が今どういう関係にあるのかを教えていただきます。SNSがもたらしたもの山口真一 国際大学准教授 SNSの普及によって、誰もが自由に不特定多数の人とコミュニケーションすることが可能になりました。以前は、不特定多数への発信は、著名人、あるいはマスメディアしかできませんでした。まさに革命的な出来事で、人類総メディア時代が来たと言っても過言ではないでしょう。インターネット・SNSが、経済社会システムを大きく変えつつあります。時間や地域の制約なしに、誰とでもコミュニケーショ

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