BPO_20周年記念誌
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145BPOの20年 そして放送のこれから放送そしてBPO 14のメッセージつまり、放送局は第一に自律的取り組みを行ったうえ、さらに第三者機関であるBPOを通して自らを律しながら放送の内容を適正なものに保つこととしている。この枠組みを持つことによって、政府による表現内容への規制をとどめているのである。放送局がこの体制を維持する以上、BPOをさらに政府が監督するという形が志向されることはないはずだ。この点で、BPOの委員会の役割は極めて重く、委員もそれを常に意識していなければならないと思う。視聴者へのリーチアウト以上のような第三者機関としての信頼性は、視聴者に広くBPOの活動を知ってもらうことによって下支えされるものだと思う。これまでも、BPOは、テレビ・スポットをはじめ一般の視聴者にも理解してもらうような広報をしてきている。地道な繰り返しをしながらも、幅広い世代に理解してもらえるような方策を模索し続ける必要があるような気がする。多くの人はスマートフォンで情報を確認しているから、ウェブサイトをレスポンシブデザインにして、議事概要や意見書を読みやすくすることも一計だろう。そして、SNSによって情報が拡散される時代にあっては、BPOに関する誤情報︱︱意見書の内容の読み違いや、BPOは放送局の不祥事に対し〝おしおき〟をする機関だというような誤解︱︱に対して、BPO・SNSアカウントによって、正しい情報を柔らかく流したり、誤解を解く説明を速やかに伝えたりすることも検討してみてはどうだろう。SNSの発信は、情報を共有するものだという、その利点を見失うことがなければ、有効な情報発信ツールになり

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