BPO_20周年記念誌
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114BPO放送倫理・番組向上機構事務局の平松剛さんからの原稿依頼に耳を疑った。調べてみると、BPOの判断は「最高裁の判断みたいなもの」と、二〇〇七年の衆議院決算行政監視委員会で当時の広瀬道貞日本民間放送連盟会長が答弁している。イランの風紀警察ならぬ、放送業界の「思想警察」という声も過去にあった。番組を作ってきたこちら側は目をつけられる方である。しかも今回は設立二十周年記念出版。私が書く立場にないだろう。半ばお断りしようと、以下のようにメールした。衆しゅ生じょう済さい度ど。放送は人情があってこそ。TOKYO FM ゼネラルプロデューサー・作家延江 浩(のぶえ ひろし)1958年東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒。村上春樹『村上RADIO』担当。早稲田大学文化推進部参与。国文学研究資料館外部審議委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー賞大賞、放送文化基金最優秀賞、日本民間放送連盟賞最優秀賞、芸術祭優秀賞、JFN大賞。企画・プロデュースしたレコード「村上春樹Presents山下洋輔トリオ再乱入ライブ」が毎日芸術賞受賞。著書は『愛国とノーサイド 松任谷家と頭山家』(講談社)『松本隆 言葉の教室』(マガジンハウス)『小林麻美 I Will』(文春文庫)など。最新作は『J』(幻冬舎)。連載は週刊現代「雷音一擲」、AERA dot.「RADIO PAPA」、銀座百点「都市の伝説〜銀座巡礼」、共同通信「RADIO BOYが行く!」。Photo by K. KURIGAMI

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