BPO_20周年記念誌
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10216%と好調だ(図4)。2022年の年層別利用率をみると【図5】、Amazonプライムビデオは幅広い年層で利用され、20代では49%に達した。TVerは近年16~19歳と40代以上で増加が目立ち、やはりユーザー層が広がっている。それではコロナ禍の中で人々はテレビと動画のそれぞれ何を評価してメディアを選択していたのだろうか。【図6】は2020年11月実施の「コロナ時代のテレビの価値調査」の結果である。目的ごとに最も利用するメディアを尋ねた。注目は13~29歳の若年層で、インターネット動画を最も使うメディアに選んだ人の割合が高いのは「自分の好みのものを見たいとき」「暇なとき」「ながらで利用するとき」だった。やはり動画のパーソナル性が評価されているようだ。一方、テレビを選んだ人の割合が高いのは「他の人と一緒に見たり聞いたりするとき」や「信頼できる情報を得たいとき」「社会の動きを知りたいとき」などの他者との関わりを中心とした目的だった。こうしてみると、若い世代はテレビからただ離れたのではなく、メディアの特性を見極めたうえで目的に応じて合理的に使い分けているようである。独占できなくなった「テレビ」の強みコロナ禍でのもう一つ大きな変化は、インターネットに接続されたテレビ=コネクテッドTVの普及である。【図7】は家で最も使うテレビや録画機のインターネット結線率の推移である。2020年から2021年にかけて結線率は5ポイント増えて4割を超えた。内訳をみると特に無線接続が7ポイント増えている。背景として、リモートワーク等が広がり、家でもWi︱Fi環境が普及したことが挙げられる。

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