青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第214回

第214回-2019年5月

視聴者からの意見について…など

2019年5月28日、第214回青少年委員会をBPO第1会議室で開催し、7人の委員全員が出席しました。
委員会では、まず4月16日から5月15日までに寄せられた視聴者意見について意見を交わしました。
バラエティー番組で、ゲストの男子フィギュアスケート選手が、女子選手の脚の好みなどを話す企画について、「未成年の女子選手を性的な目で見ているのは不適切だ」「"脚フェチ"を告白しているのは、10代の女性選手に対するセクハラ発言とも受け取れた」などの意見が寄せられました。これに対し委員からは、「バラエティー番組での遊びの一つではないか」「女性の身体について話題にすることについて、いろいろな意見がある時代だということを制作者側は企画段階で十分に意識してほしい」などの意見が出されました。
5月の中高生モニターのリポートのテーマは「最近見たニュース・報道番組について」でした。29人から報告がありました。
改元のニュースについて「良いなと思ったのは今までの年号について振り返ったり、これからの令和の元号がどんなふうになっていくかを分かりやすく説明しているコーナーでした。自分の生まれる前のことや平成という元号がどんな思いでつけられたのかが分かって勉強になりました。どうかなと思ったのは、元号が変わるときに集まってカウントダウンをして大騒ぎする人たちは、本当に元号について考えているのか疑ってしまうし、そういう特集がどのチャンネルでもあまりに多くて、そうやって新しい元号を迎えるのが正しいのかと思いました」、夜のニュース番組について、「大津市の園児が死傷した交通事故のニュースの中で、保育園の記者会見で記者が園の過失を追及するような質問ばかりしていて、高校生の私でも、その言い方はこの場で不適切ではと思う残念なシーンがあった。たくさんの人の目に留まる重要な情報網のマスコミだからこそ、人が見て疑問を抱かないような正しい"第四の権力"としての役割を果たしてほしい」、高齢者による交通事故関連のニュースについて、「私は山間部に住んでいるため、車がないと生活がままならないので、高齢ドライバー問題は他人事には感じられません。公共交通手段のない地域での免許返納は難しい問題だと思うので、進める一方で別の手段として歩行者優先の道路作りやルールの見直し、車のアシスト機能の向上など、起こりうる可能性をつぶしていく意識と行動を早急に求めなければならないと考えます」などの意見が寄せられました。委員会では、これらの意見について議論しました。
次回は6月25日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2019年5月28日(火) 午後4時30分~午後6時30分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
調査研究について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

バラエティー番組において、ゲストの男子フィギュアスケート選手が女子選手の脚の好みについて話す企画について、「未成年の女子選手を性的な目で見ているのは不適切だ」「"脚フェチ"と告白しているのは10代の女子選手に対するセクハラ発言ではないか」「好みの女子選手の脚を当てるクイズをやっていたのは不愉快だ」といった意見が寄せられました。
これに対し委員からは、「バラエティー番組に慣れていないスポーツ選手が司会者に乗せられてしまっている側面もあるが、それほど大げさなものではなく、バラエティー番組の遊びの一つではないか」「特段に女子選手を性的な対象と見ているような印象はない」との意見が出されました。
また一方で、「女性の身体を話題にすることについて、いろいろな意見がある時代だということをテレビ制作者の側も企画段階で十分に意識してほしい」「欧米では未成年の性的な扱いについて非常に厳しい。文化的、社会的背景は違うが、日本でも捉えられ方が変わってくる可能性があることを意識してほしい」「女子選手の脚を当てるクイズをやったことは、企画を立てた側の時代感覚に問題はないのか考えてほしい」との意見も出されました。
これらの件に関しては、これ以上話し合う必要ない、となりました。

中高生モニター報告について

34人の中高生モニターにお願いした5月のテーマは、「最近見たニュース・報道番組について」でした。また「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組について」の欄も設けました。全部で29人から報告がありました。
「ニュース・報道番組の感想」では、『ZIP!』(日本テレビ)に4人、『NEWS ZERO』(日本テレビ)に3人、『グッド!モーニング』(テレビ朝日)『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日)『めざましテレビ』(フジテレビ)にそれぞれ2人から報告がありました。番組はそれぞれ異なりますが、「改元」関連に9人、「高齢ドライバーが起こした交通事故」についてのニュースに7人のモニターが言及しています。
「青少年へのおすすめ番組」では、『ドリーム東西ネタ合戦』(TBSテレビ)と『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK総合)を4人が、『ETV特集 傷ついた故郷と向き合う~熊本地震3年 南阿蘇村~』(NHK Eテレ)を3人が取り上げています。

◆委員の感想◆

  • 【最近見たニュース・報道番組について】

    • 朝の情報番組について「エンターテインメント形式で子どもにも分かりやすく伝えてくれている。しかし、一方で女性アナウンサーが3~4人出演する曜日もあり、多過ぎるのではないかと感じる。また彼女たちがニュースを読む際に言い間違えることが多いので、立場を自覚し、正確に情報を伝えてほしい」という分析と指摘があった。中学生なりに厳しい目で見てくれているということを制作者に伝えたい。

    • 『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日)を取り上げ、「私たちが分からない複雑なニュースを専門家が誰にでも理解できるように伝えてくれるのでありがたい」と報告したモニターがいた。この番組が、子どもにとっても分かりやすく丁寧につくられているのだろうと思った。

    • 子どもたちが様々な報道を通して日本全国で起こる重大な事件に関心を持ち、情報を得るということは、結果的に日本全体がある程度一定の情報を共有することにつながるという意味において、やはり報道番組の果たす役割は大きいのだと感じた。

  • 【青少年へのおすすめ番組について】

    • 『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK総合)を視聴したモニターが、同じNHK総合で放送されている『チコちゃんに叱られる!』と比較し「チコちゃんは出演者をいじるが、カネオくんは出演者にいじられる。その対照的なかけあいが面白い」と書いているが、番組の個性を比較して論じる視点に感心した。

◆モニターからの報告◆

  • 【最近見たニュース・報道番組について】

    • 『グッド!モーニング』(テレビ朝日)毎朝、家族で観ています。今知っておきたいニュースが子どもにでも分かるように、エンターテイメント形式で分かりやすく伝えられていると思います。ただ、この番組には女子アナウンサーが曜日によって3人から4人出演していますが、正直なところ1人か2人で充分ではないかなと感じます。またこの女子アナウンサー達がニュースを読む際に言い間違うことが多いので、ニュースを報道する立場を自覚して、正確に情報を伝えてほしいと思います。(東京・中学2年・男子)

    • 『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日)私たちが分からないような複雑なニュースを専門家が誰にでも理解できるように伝えてくれるのでありがたい。(愛知・中学2年・女子)

    • <元号・天皇についてのニュース>テレビで元号について特集をしていたのを見て、良いなと思ったのは、今までの元号について振り返ったりこれからの令和の元号がどんなふうになっていくかというのを分かりやすく説明しているコーナーでした。自分が生まれる前のことや平成という元号がどのような思いでつけられたのかが分かってとても勉強になりました。どうかなと思ったのは、元号が変わるときに集まって大騒ぎをする人たちは、本当に元号について考えているのか疑ってしまうし、その特集がどのチャンネルでもあまりに多くて、そうやって新しい元号を迎えるのが正しいのか?と思ってしまいました。この10連休で改めてテレビは世間や私たちにとって重要なものだなと思いました。(兵庫・中学3年・女子)

    • 『ZIP!』(日本テレビ)すこし難しいと感じることがある政治のニュースや世界情勢のニュースでも、テロップや図、映像はもちろん音声でかみ砕いて説明されているので分かりやすいです。授業でニュースについて聞かれたり、勉強する際に参考になるニュースが多いので朝の短い時間で理解できます。国内・国外のニュースだけでなくエンタメに関するニュースや私たち世代での流行を扱ったコーナーもあり、街頭のアンケートで同世代の意見、大人の意見など、流行に対することもコーナー化されていて面白くて、あーそうなんだなぁ…っていう大人の意見も聞けてちょっと面白いです。夜のニュース番組を見ることもたまにあるのですが、朝見るニュース番組とはニュースの切り出し方や説明の仕方、番組の雰囲気も少し大人向けな気がします。私個人的には朝のニュース番組のほうが見やすいしニュースによっては分かりやすいこともありますが、祖母は夜のニュースのほうがいい、と言っていました。レポートを書きながら考えていると、朝起きてこのコーナーが終わったらこれをする、これが始まる前にこれを終わらせる!など、ニュース番組のコーナーで朝の時間を把握して使っていたな、と感じました。メディアが生活の一部に固定化(?)されているな、というのを改めて思いました。(福岡・中学3年・女子)

    • 『news every.』(日本テレビ)大津市の園児が死傷した事故のニュースで、園の過失を追及しているかのような質問ばかりしていて、高校生の私でも、その言い方はこの場には不適切では?と思う残念なシーンが多かったです。たくさんの目に留まる重要な情報網のマスコミだからこそ、人が見て疑問を抱かないような正しい"第4の権力"としての役割を果たしてほしいと思うと同時に、常に情報を発信し続ける大変さを強く感じました。(東京・高校1年・女子)

    • 『ニュースきょう一日』(NHK総合)私が一番関心を持ったトピックは、池袋の母子死亡事故です。遺族の気持ちになって考えると大変心苦しいですが、少子高齢化に伴いこのような事例がほかの場所でも現在進行形で起こっているかもしれない、と考えるとゾッとします。巷では高齢者に対する免許証返納義務ないし剥奪する義務を訴える声や免許証更新の期間を短くするなどの声をよく聞きます。これから医療の発展に伴い寿命が延び、高齢者が増加すると予想されるので、それに合わせた制度改革の必要性を感じます。このような事件を皮切りに我々若者と高齢者の間に隔たりが生まれないように社会の在り方を変えていくべきであると思います。(石川・高校2年・男子)

    • <交通事故関連のニュース>私は山間部に住んでいるため、生まれたときから移動は自家用車、車がないと生活がままならないので高齢ドライバー問題は他人事には感じられません。公共交通手段のない地域での免許返納はかなり難しい問題だと思うので、進める一方で別の手段として歩行者優先の道路づくりやルールの見直し、車のアシスト機能の向上など、起こり得る可能性をつぶしていく意識と行動を早急に求めなければならないと感じます。(奈良・高校3年・男子)

  • 【自由記述】

    • 僕は北海道で放送している地方ローカルの番組が好きです。出演している人は有名人ではないのですが、番組の企画がとても面白くて良い番組だと思います。しかし、キー局の番組は有名人が出演しているのに、番組の企画つまらなくてあまり面白くありません。なぜローカル番組の企画のほうが面白いのですか。(東京・中学2年・男子)

    • 番組のBGMについて気になっています。たしかに、その番組の雰囲気を作るために流すのは良いと思います。例えば、落ち着いた雰囲気を作りたいならクラシック、賑やかにしたいなら流行しているポップスを流すようなことは問題ないと思います。それらの音楽が、その番組のメッセージ性を強めてくれるためです。しかし、それらがすべて良いとは僕は思っていません。なぜなら、本当にその番組が伝えたいことに音楽を被せていたり、色々な意見を持ってほしい場面で似たようなイメージしか持てないような音楽を流したりしては本末転倒な気がするからです。(東京・高校1年・男子)

    • 最近のドラマの傾向ですが、日本人は海外と比べて「自分の意見を言いづらい文化」があります。それを代弁してくれているドラマが増えていると思います。このようにして、社会現象が起きることによって社会全体が変わっていくと良いと考えます。(広島・高校2年・男子)

    • 『FUNKY FRIDAY』(NACK5)リスナーや小林克也さんと共に番組を作ってきた原田ディレクターが脳梗塞になり、番組の9時間を「原田さんに捧げる9時間」としていた。番組も、本当に原田さんのことを思って、リスナーと一緒に番組を作っていると感じました。NACK5はパーソナリティーとディレクターとリスナーが一体だなと思った。(東京・高校2年・男子)

  • 【青少年へのおすすめ番組】

    • 『ETV特集 傷ついた故郷と向き合う~熊本地震3年 南阿蘇村~』(NHK Eテレ)当時小学生だった私は、そこまで深く知らなくて、今回番組を見て地震について深く考えさせられたと思う。いくら復興が進んでも以前に戻るにはあと何年、何十年もかかり、地震が一瞬で奪ったものはとてつもなく大きかったのだと思った。(北海道・中学2年・女子)

    • 『ドリーム東西ネタ合戦』(TBSテレビ)もともとお笑いを見るのが好きなのですが、今回は東軍・西軍ともに人気芸人さんが出演されており、とっても楽しみにしていました。エド・はるみさんが出演されておりとても懐かしかったです。(神奈川・高校1年・女子)

    • 『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK総合)100円玉の作り方や、お札の偽造防止対策などの話が印象に残りました。元号が変わることで硬貨の印字も変わるということを聞いて、新元号の影響がここまで来ているのかと驚かされました。見ていて飽きず、ユーモアのある内容だったと思います。(東京・高校1年・男子)

    • 『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK総合)キャラクターが番組の進行をしているという点は、同じNHKで放送中の『チコちゃんに叱られる!』と同じですが、チコちゃんは出演者をいじるのに対し、カネオくんは出演者にいじられるという点では真逆であり、その構図が面白いです。(愛媛・高校2年・女子)

調査研究について

担当の中橋委員より、調査研究(青少年のメディアリテラシー育成に関する放送局の取り組みについて)の進捗状況について報告がありました。

今後の予定について

  • 5月21日(火)に開催された高知県の放送局と青少年委員会委員との意見交換会について、出席した委員が感想を述べ合い、総括しました。

以上