青少年委員会

青少年委員会 意見交換会

2013年9月3日

意見交換会(名古屋)概要

青少年委員会では、"視聴者と放送事業者を結ぶ回路"としての役割を果たすため、これまで、委員と在京キー局の担当者との「意見交換会」を行ってきました。今年は、1月22日にNHKを含む在阪テレビ6局と東京以外で初めての「意見交換会」を開催したのに続き、9月3日にはNHKを含む在名テレビ6局の担当者との「意見交換会」を名古屋市の中部日本放送本社で開催しました。NHK、中部日本放送、東海テレビ放送、名古屋テレビ放送、中京テレビ放送、テレビ愛知のプロデューサー、ディレクターなど42人と、汐見委員長ら7人の全委員が参加しました。
第1部で、7人の委員が自己紹介と、事前に視聴した在名テレビ各局制作番組に対する感想を述べました。その後、第2部では、これまでに青少年委員会が公表した『見解』などを事務局から説明し、その内容について意見を交換。続く第3部は、川端委員の司会・進行で"バラエティー番組・情報系番組の表現について"をテーマに話し合われました。
第3部では、特定の番組を取り上げるのではなく、青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、委員会の姿勢や制作者の意識に関しての議論が中心となりました。視聴者意見を、(1)「取材・報道の在り方」 (2)「性的な表現」 (3)「バラエティー番組の中のいじめにつながりかねないとされる表現」 の三つのカテゴリーに類型化しました。
まず、(1)「取材・報道の在り方」では、事件や事故に巻き込まれた子どもへの取材や放送の表現方法が焦点となりました。放送局からは、取材される側への人権に配慮し、取材・放送の過程で制作担当者や管理者が議論を深めながら放送で取り上げている実情が語られました。(2)「性的な表現」では、たとえば乳幼児が入浴する映像などがネットで広まり、いつまでも残ってしまう現代の情報社会が抱える問題点をふまえた上で、このような現状では、「児童を対象とした性的な表現」への配慮から、乳幼児の裸体を放送することが問題視される傾向が強くなる一方だが、その中でも表現の幅を狭めず、放送の送り手と受け手が互いに認め合える表現内容をどのように求めていくか、現場の取り組みが述べられました。また、(3)「バラエティー番組の中のいじめにつながりかねないとされる表現」というテーマに関しては、在名各局から、そのようなバラエティー番組は作っておらず、むしろ、そのような対象となるのはキー局制作の番組ではないかとの指摘がありました。
「意見交換会」は、青少年委員会の活動の理解促進と、制作現場の生の意見を聞くことも目的の一つとしています。汐見委員長は、「地方には首都圏では視聴できない番組も多いので、地方局の制作者との意見交換には、大きな収穫があった。こうした機会を重ね、地方の番組制作者を応援していきたいと考えている」と、4時間にわたる意見交換会をまとめました。

以上