「"全聾の作曲家" 佐村河内守氏を取り上げた7番組」審理入り決定
放送倫理検証委員会は7月11日の第84回委員会で、"全聾の作曲家"と多くの番組で紹介されていた佐村河内守氏が、実は別人に作曲を依頼して自己の作品として発表していたことが発覚した問題について、5局の7番組を対象に審理入りを決めた。
審理入りの理由について、川端和治委員長は「虚偽の疑いのある番組が放送されたことにより、視聴者に著しい誤解を与えたのは明らか。問題の発覚後、放送局は誤解を解くという十分な対応をしていないのではないか。各局がそろって間違えたのは重大で、障がい者や被災者が虚偽の放送に巻き込まれ傷ついたことは放置できない」と述べた。
審理の対象となった7番組と放送日は、以下のとおり(放送順)である。
-
(1)TBSテレビ『NEWS23』「音をなくした作曲家 その"闇"と"旋律"」(2008年9月15日)
-
(2)テレビ新広島『いま、ヒロシマが聴こえる・・・』(2009年8月6日)
<フジテレビを含む系列局の多くが時間を変更して放送> -
(3)テレビ朝日『ワイド!スクランブル』「被爆二世・全聾の天才作曲家」(2010年8月11日)
-
(4)NHK総合『情報LIVE ただイマ!』「奇跡の作曲家」(2012年11月9日)
-
(5)NHK総合『NHKスペシャル』「魂の旋律~音を失った作曲家~」(2013年3月31日)
-
(6)TBSテレビ『中居正広の金曜日のスマたちへ』「音を失った作曲家 佐村河内守の音楽人生とは」(2013年4月26日)
-
(7)日本テレビ『news every.』「被災地への鎮魂 作曲家・佐村河内守」(2013年6月13日)