放送人権委員会

放送人権委員会 議事概要

第179回

第179回 – 2011年1月

委員会運営上の課題

委員会に対する放送局からの要望 ……など

先月に引き続き、苦情申立書の受理について検討し、とりまとめを行った。在京・在阪放送局に対する聞き取り調査で出た放送人権委員会への意見や要望について議論した。

議事の詳細

日時
2011年 1月17日(火) 午後4時~6時45分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
堀野委員長、樺山委員長代行、三宅委員長代行、大石委員、小山委員、坂井委員、武田委員、山田委員

委員会運営上の課題

前回の委員会に続いて申立書の受理に関する検討を行い、苦情や申立書が事務局に寄せられた場合の対応の仕方を取りまとめた。これによって、申立書の受理からヒアリングを含めた審理、決定の通知・公表に至る委員会運営全般にわたる検討作業をひと通り終えることになった。
一連の作業を通じ、委員会審理における(1)ヒアリングの改善、(2)事務局による資料収集と委員会の判断に基づく当事者への開示、等が固まった。
なお、苦情申立てを簡便化する一環として、BPOホームページより申立書の書式をダウンロードできるよう作業を進めている。

委員会に対する放送局からの要望

BPO事務局が行った在京・在阪放送局への聞き取り調査(「2011年12月議事概要」を参照)で、放送局側から出された「委員会決定」に関する要望について議論した。
「委員会決定」について局からは、決定文の長さや表現の難しさを指摘する声があがった。また決定のポイントをまとめた要約を出してほしいという要望も出された。一方、申立人と局とが対立関係に立ち、名誉毀損等の権利侵害を扱う委員会としての性格上、法的な用語の使用や、表現の難しさはやむを得ないとする声もあった。
この日の委員会では、事務局がまとめた資料をもとに決定文の「長さ」、「表現上の特徴」、「全体の構成」、「放送への視点」等の論点について各委員が意見を述べた。そのうえで、申立人の苦情にはきっちり答えるという委員会の任務を改めて確認すると共に、決定文の分かりやすさについては改善の余地があるという認識の下、表現上の工夫や論点の整理・絞り込みに、より留意することで一致し、具体的には次の案件からそのような問題意識を持って対処していく中で改善を図っていくことになった。また委員会が要約を出すかどうかについては意見が分かれた。
来月は放送倫理をテーマに議論し、放送倫理上の問題に関する判断のカテゴリーについても検討を行う。

12月の苦情概要

12月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。

  • 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・3件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・・・・21件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

その他

  • 一般視聴者対象のBPO認知度調査の結果について事務局より報告した。
  • 来月行われるNHKへの訪問について事務局より実施の概要を説明した。
  • 次回委員会は2月21日(火)に開かれることになった。

以上