放送人権委員会

放送人権委員会 議事概要

第174回

第174回 – 2011年7月

委員会運営上の検討課題

仲介・斡旋解決事案の報告 ……など

先月に引き続き、委員会の指示に基づいて事務局が独自に調査・収集する資料の取り扱いの明文化について検討した。その関連で、苦情の受理と審理の手続き全般に及ぶ議論が交わされた。

議事の詳細

日時
2011年 7月19日(火) 午後4時~6時20分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
堀野委員長、樺山委員長代行、三宅委員長代行、大石委員、小山委員、坂井委員、武田委員、田中委員、山田委員

委員会運営上の検討課題

先月の議論を受け、委員会審理において、申立人、被申立人の双方から提出される書面および資料とは別に、委員会の指示に基づき事務局が独自に調査・収集する資料の取り扱いの明文化について検討した。
この日の委員会ではこれに関連してさらに、苦情の受理と審理の手続き全般にまで間口を広げた議論が行われ、双方の当事者から提出される苦情申立書や答弁書等の書面および関係資料の取り扱い、当事者に直接事情を聞くヒアリングのあり方等についても意見が交わされた。
次回もさらに検討を続ける。

仲介・斡旋解決事案の報告

事務局から下記案件について報告し、了承された。

「店の信用にかかわる映像使用をされた」との訴え

在京テレビ・キー局が2011年4月に放送した情報バラエテイー番組について、古美術店の経営者から、「『以前に撮影した店の外観映像を風景として使用したい』とのことで許可したのに、あたかも放送で取り上げられた古美術品を私の店で売ったかのように見える使われ方をされた。このため、お客さんからは『放送ではすごい価格だったのに、なぜあんなに安い値段で売ったのか』といわれ、信用問題になっている」として、テレビ局に対し、放送での「お詫び」を求めて抗議が行われた。
テレビ局は、「店の名前を明示しているわけではないのでホームページ上でのお詫び・訂正であれば可能だが、番組内で取り上げることはできない」と回答した。これに対し経営者はあくまでも番組での「お詫び」を求めたが、双方の話し合いは進展せず、経営者から放送人権委員会に訴えが寄せられた。
委員会事務局では、テレビ局に対し、経営者側の意向を伝えるとともに、局として再検討し話し合いを続けるよう要請した。
その結果、6月に入って番組責任者が直接経営者と会って話し合いを行い、外観映像の使用について番組内で説明を行う旨の提案をした。経営者はこれを了承、その後放送された「お詫び」を視聴した結果、最終的に納得し、本案件は解決した。
(放送2011年4月 解決7月)

6月の苦情概要

6月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。

  • 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・1件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・‥29件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

その他

8月の委員会は休会とし、次回は9月20日(火)に開かれることになった。

以上