青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第122回

第122回 – 2011年5月

視聴者意見について

中高生モニターについて …など

第122回青少年委員会は5月24日に開催され、4月16日から5月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に審議したほか、5月に寄せられた中高生モニター報告について審議した。また、今年度の調査・研究について、進捗状況及び調査内容等について担当委員から報告が行われた。

議事の詳細

日時
2011年5月24日(火) 午後4時30分~6時30分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

担当委員及び事務局より、視聴者意見の概要等について報告を受けたが、視聴審議の対象となる番組はなかった。ただし、小学生女児出演の番組に対し、「子どもを性的対象にしている」という意見が数件あり、同様の意見が断続的に寄せられていることから、少女が出演する番組について当委員会が2006年10月に出した「少女を性的対象視する番組に関する要望」の趣旨を踏まえて番組制作にあたるよう、BPO報告等に記載し改めて注意喚起することとした。

中高生モニターについて

5~7月の中高生モニター報告は、「バラエティー・クイズ・音楽番組」のジャンルを取り上げている。5月は、上記のジャンルの中から「好きな番組、面白い番組」を選び、「その理由や、好感の持てるタレント・出演者」について意見を求め、32人から報告が届いた。

最も意見の多かったジャンルは「バラエティー番組」で、21人から22番組に意見や感想が寄せられた。そのなかで複数回答のあった番組は、『しゃべくり007』『AKBINGO!』(日本テレビ)、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)、『シルシルミシル(さんデー)』(テレビ朝日)、『水曜どうでしょう』(北海道テレビ放送)の5番組だった。

  • 「『しゃべくり007』はいつもくだらないコントが突然始まって、予測不可能な展開がとても面白いです。そしていつも思うのが、くりぃむしちゅーの上田(晋也)はすごい!です。なぜなら、ボケようとしている芸人を察知して、例えば「(原田)泰造はどう?」と瞬時に話を振ったり、周りがすごく見えているなと感じます。ボケる芸人に対して、的確に突っ込むことができる芸人がいて面白くなるんだと思います」。
  • 「初めて『ホンマでっか!?TV』を見た時、”面白い!”と思いました。番組では、頭脳・博識軍団の先生たちが、いろいろ知識を紹介しながら、分かりやすく解説してくれるのですが、特に教育評論家の尾木直樹さんが少し”オネエ”になったり、明石家さんまさんがボケたりしながら番組を進めてくれてとても楽しいです。この番組を見ていると新たな発見があったり、世間に対しての関心が深まったりして、面白いという感情が生まれるのだと思います。出演者で共感できるタレントさんはマツコ・デラックスさんです」。
  • 「最近見始めた『シルシルミシル』は、主に『工場見学』であり、『身の周りのモノの原点』を明らかにしていく番組である。それだけにとどまらず、視聴者が疑問に思っていることを解決するコーナーがあり、”視聴者のために”という精神が全面に出ている番組だと思う。そしてなにより好きな理由は、バカリズムという芸人がナレーションを担当していることだ。彼のスムーズなナレーションで、視聴者は強い関心を抱いた状態を継続することができ、飽きずに見ることができるのだ」。
  • 「『水曜どうでしょう』(北海道テレビ放送)が”おもしろい”。普通の番組ではやらない企画がたくさんあり、その中でも、小型バイクでベトナムを縦断したり、車でアメリカを横断したりするなど、本当にインパクトのあるものが多い番組です。出演者は、大泉洋さん、鈴井貴之さんです。旅の最中、大泉さんはずっとボヤいてそれがうるさくて嫌いという方もいるかもしれませんが、僕はそのボヤきが面白いからこの番組が大好きです。そして、この番組はもともと北海道のローカル番組だったのですが、北海道で大ヒットして、ついには全国区で放送されるようになり、北海道の番組から、日本の番組になりました」。
    そのほか意見が寄せられた番組は、『世界の果てまでイッテQ!』『コレってアリですか?』『1億人の大質問!?笑ってコラえて』『嵐にしやがれ』(日本テレビ)、『ウンナンの気分は上々。』(TBS)、『笑っていいとも!』『VS嵐』(フジテレビ)、『いきなり!黄金伝説。』『アメトーーク』(テレビ朝日)、『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京)、『着信御礼!ケータイ大喜利』(NHK)だった。

次に意見が多かったジャンルは「音楽番組」で、7人から意見が寄せられた。複数の回答があった番組は『ミュージックステーション』(テレビ朝日)である。

  • 「先日の未曾有の大震災の後”音楽番組”が増えたように思う。とても良いことだと思う。理由は2つある。1つは被災地の人が一時でも大震災のことを忘れられるのではないかと思うから。もう1つは被災地に元気や勇気を届けることができるからだ。地震当日は報道特別番組だったが、次週から予定通り放送していた。僕にはそこに”歌には大きなチカラがある”。だから”放送しなければいけない”という気持ちが伝わってきた」。

そのほか意見の寄せられた番組は、『CDTV』(TBS)、『HEY!HEY!HEY!』『僕らの音楽』『青春アカペラ甲子園 全国ハモネプリーグ』(フジテレビ)、『題名のない音楽会』(テレビ朝日)だった。

「クイズ番組」には4人から意見が寄せられ、『ネプリーグ』(フジテレビ)に複数回答が寄せられた。

  • 「私はクイズ番組『ネプリーグ』(関西テレビで視聴)が好きです。なぜなら1つ1つのジャンルがアトラクション形式になっていて、まるで遊園地にいるような楽しい雰囲気があるからです。特に好きなのは『トラップハウス』です。画像がリアルで本当に体験しているように思います。また『ファイブツアーズ』は私にも勉強になります。読めても書けない漢字って多いです。そういうときに、こういった番組で取り上げてくれるととても助かります。放送が日曜のお昼にやっているので、日曜の昼下がり両親と一緒に問題を解いて楽しめるのもいいです。昼食のとき、とてもワイワイ会話が弾みます」。

そのほか、『Qさま!!』(テレビ朝日)と『パネルクイズ アタック25』(朝日放送、テレビ朝日系)に意見が寄せられた。『パネルクイズ アタック25』が好きだという報告の中には、先日亡くなった児玉清さんの病状を気遣った報告も寄せられた。

【委員の所感】

  • 今回の特徴は、特定の番組にモニター報告が集中することなく、さまざまな分野の番組に関心を持っている様子がうかがえました。ただ、「今の中高生はこういうことに面白さを感じているんだ」といったイメージがあまり湧かず、あまり意外な思いを抱くことはありませんでした。今後、もう少し具体的に書いてくれることを望みます。
  • 際立ったリポートが少なかったように思った。具体的にどこが面白いのか、どんなやり取りが面白いのか、どんなシーンが印象に残ったのかという具体的な報告が少なかったように思う。その辺のところを今後書いてくれることを望みたい。そんな中で、番組のナレーションに目をつけたリポートには”なるほど”と思わせるものがあった。
  • モニターの目のつけどころ”視点”と、文章力、構成力を大切にしてほしい。例えば、”歌には大きなチカラがある”と書いてあるリポートがあったが、そのフレーズをまず書き出しにして、次にその理由を書いてくれると説得力のあるリポートになると思う。また、”生き残る芸人は自分を面白くできて周りも面白くできるそんな人だと思います”という報告には本質をついた感想があると思った。
  • バラエティー番組の基本は、家族全員で”アッハッハ”と笑えるものが健全なものだと考えるので、”親子の会話も弾みます”といった報告や、”どうしようもないボケっぷり&天然っぷりから笑いの絶えない番組が面白い”といった報告に接し、家族一緒に楽しめる番組の好感度が高いという印象でした。

「今月のキラ★報告」 (東京・中学2年男子)

好きな番組は、『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ)です。この番組には「DASH村」というコーナーがあります。TOKIOのメンバーが農業をしたり、道具を一から作ったり、動物を育てたりするコーナーです。また、村の近くに住んでいる村人たちが農業などの技術を教えてくれたり、芸能人と一体となってTV番組に協力してくれたりしているところが、他の番組にはない魅力だと思います。
僕はこの番組を見ると、「DASH村」に行き一緒にやりたくなってしまいます。それは、TOKIOのメンバーが自分たちで汗だくになりながら、(演技ではなく)自分の意思で取り組んでいるように見えるからです。地域の人たちも楽しそうにTOKIOのメンバーとふれあい、村を助けています。この一つのTV番組を作っているのが、テレビ局や芸能人だけでなく、普通の地域の人たちでもあるというのは、とてもすごいことでこの番組の最大の面白さだと思います。
現在「DASH村」は、今回の東日本大震災に被災しています。そこにいた人、動物などは無事なようですが、原発の問題により村に近づけない状況が続いています。番組作りに協力していた地域の人たちも避難生活を送っており、TOKIOのメンバーがその人たちに会いに行き、励ましています。テレビの中の芸能人であるTOKIOのメンバーが、避難中の人たちを訪ね、笑顔で抱き合う姿は、とても温かくまぶしく感じられました。
テレビの一番組なのに、芸能人が本当に地域の人たちと関わりながらリアルな村の生活を作っている様子、その温かさがテレビからそのまま伝わってくるのは、他の番組ではなかなか感じられるものではなく、それもこのコーナーが10年以上続いてきたからこそ、その長年の絆が伝わってくるのだと思います。
この僕が大好きなコーナーが、今回の大震災で無くなってしまうのではないかと心配しており、「DASH村」の未来から目が離せません。

【委員会の推薦理由】

番組に出演するタレントと一般人の交流は、その場限りで終わってしまうことが多い中で、TOKIOのメンバーと「DASH村」の地元の人々との長年の”絆”が番組を支え、独自の魅力を生んでいることを的確に指摘していました。今回の東日本大震災によって「DASH村」のコーナーが終了することへの危惧感の表明から、番組に対する筆者の愛情がストレートに伝わってきたことを評価しました。

調査・研究について

本年度予定されている番組制作者を対象とした調査の実施にあたり、担当委員からその進捗状況が報告され、その補足として一般視聴者を対象とする調査を行うことの提案があり、委員会として了承した。