放送人権委員会

放送人権委員会 議事概要

第169回

第169回 – 2011年1月

「大学病院教授からの訴え」事案の審理

委員会運営上の検討課題 ……など

「大学病院教授からの訴え」事案の「委員会決定」第二次案について審理した。この結果、決定案は大筋で了承され、一部表現上の手直しをしたうえで持ち回りによる委員会を開き、最終了承される見通しとなった。

議事の詳細

日時
2011年 1月18日(火) 午後4時 ~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
堀野委員長、樺山委員長代行、三宅委員長代行、小山委員、坂井委員、武田委員、田中委員、山田委員

「大学病院教授からの訴え」事案の審理

本事案は、テレビ朝日・朝日放送が2010年2月28日に放送した『サンデープロジェクト』の特集コーナー「隠蔽体質を変える~大学病院医師の孤独な闘い~」について、大学病院教授から、不当な直撃取材をされたことや放送の内容が偏向し人権を侵害されたと申立てがあったもの。
今月の委員会では、12月の審理を受けて修正された「委員会決定」第二次案について審理し、内容や表現について改めて時間をかけて詳細な検討を行った。この結果、決定案は大筋で了承され、一部表現の手直しをしたうえで持ち回りによる委員会を開き、最終了承される見通しとなった。

委員会運営上の検討課題

放送人権委員会の委員会運営上の検討課題について事務局より説明した。
インターネット社会の到来や放送と通信との連携、放送に対する視聴者意識の変化等に伴い、委員会運営において新たな検討課題が生じている。
委員会は2007年7月に運営規則の改正を行っているが、こうした状況の変化を受け、改めて運営上の課題について検討を始めることになったもの。
この日は、委員会の指示を受けて事務局がとりまとめた検討事項について説明した。実質的な議論は来月から行われる。

12月の苦情概要

12月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。

  • 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・0件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・・・64件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

その他

  • BPO加盟各社を対象に2月4日に開かれる「第3回BPO事例研究会」について事務局より説明した。
    当日は、「上田・隣人トラブル殺人事件報道」事案をもとに「犯罪被害者とその家族への取材と放送における配慮の必要性」について山田委員が説明し、各局出席者との間で意見を交換する。また三宅委員長代行が、先ごろ発刊された『判断ガイド2010』で、放送倫理について考える目安として設けられた「事実の正確性」、「客観性、公平・公正」など5つの分類項目について説明するほか、激増する「顔なしインタビュー」の問題についても議論することにしている。
  • 次回委員会は2 月15 日(火)に開かれることになった。

以上