休会 – 2010年8月
休会
8月の委員会は例年通り休会したが、中高生モニターについて持ち回りで審議した。8月に寄せられた視聴者意見については9月委員会で審議する。中高生モニター報告の概要は下記のとおり。
中学生モニターについて
8月~11月は「報道・情報・ドキュメンタリー番組」がテーマだが、8月は担当委員からの提案で、NHKの土曜ドラマ『チェイス~国税査察官』(全6回)を見てレポートを書いてもらった。この作品はドラマという形式をとっているが、「報道」「情報」「ドキュメンタリー」の要素が多く含まれており、現代の国際化社会の一断面を中高生たちがどう視聴し、どう感じたか、率直な意見を求め29人から報告が届いた。
【主なモニター意見】
まず、多くのモニターが書いてきたのは「国税査察官」や「タックスヘイブン(租税回避地)」という言葉を初めて聞いたということだった。また、”難しいドラマかな?”という印象を持ったようである。しかし、第1回を見終わっての感想では、「早く次の回が見たい!!」と思った中高生も多かった。
高校1年女子の感想。「国税査察官という仕事を私は初めて知りました。ドラマの前半は査察官のドキュメンタリーのようでした。査察官は正義感・責任感が強く家族にも業務内容は守秘しなければならないこと、査察官の業務にも領域があること、脱税者の心理や挙動までも読み取る冷静さが必要であること…とにかく大変な業務であることを知ることができました」「1回分見終わる度に、『早く次が見たい!!』と毎回思う作品でした。仕事と家族の事件の関係が少しずつ明らかになっていく様子に、とてもワクワクしました。”脱税”“復讐”といったものがテーマになったこの作品は、『人間って、こんなに恐かったっけ?』といった”人間の裏の一面”の世界に引きずり込まれていくような作品だと思いました。ストーリー展開や役者さんの演技が素晴らしかったからだと思います」「”お金”というものは、やはり魅力的なものです。生きていく上では、必要不可欠なものだと思います。多く持っていれば、裕福な暮らしができ不自由のない生活を送れるという考えはきっと誰しも少しは持っているのではないかと思います。それ故なのか、お金に関係した事件も頻繁に起こっています。この作品を見て、”お金”が人類に及ぼす影響は計り知れないほどだということを改めて実感させられました」。
一方、中学生のモニターからは「難しい」という反響も何件か寄せられた。
「私は、国税査察官や脱税については正直言ってよく分かりませんでした。なので、このドラマを見ていても『この人ヒドイ!』とか、『詐欺師だとしてもかわいそう』とか、そういうことしか考えられませんでした。もともとの知識がない人がこのドラマを見ると、最後までそうなってしまう気がします。ドラマ形式というところまではいいのですが、内容が大人向けということもあって、私たち中学生はあまり知らない言葉もサラサラ出て、集中して見ることができませんでした」「第1話はインパクトがあり、第2話も何となく理解できましたが、その後の話は何かピンときませんでした。描写も内容も大人っぽいという印象を受けました。国税査察官の生きがいをクローズアップするのはいいのですが、もう少し悪質な会社との戦いや査察官の一日など、庶民に法人の脱税の悪質性について分かりやすく伝えてくれるものが見たかったなと思いました。見る前は、そのようなものを想像していました」。
【委員の所感】
- 日ごろあまり馴染みのないマルサ(国税査察官)と脱税に知恵を絞る経営コンサルタントの国境を越えた攻防劇。中高生モニターには難解なドラマだったと思うが、この作品が言わんとするメッセージを読み取ろう、自分たちの生活に引き付けて考えようという姿勢がよくうかがえた。
- もともと中高生向けの番組ではなかったので、モニターの評価が分かれるのは当然だと思う。ただ日常生活とかけ離れた事柄に関しては、フィクションにすぎない内容を現実と混同してしまう危険性の高いことを、リポートを読んで再認識した。
- ほとんどの高校生が、ドラマの趣旨、ねらいを理解し、各自それぞれ自分の今までの人生に重ねあわせたり、新しい視点を獲得したりして感想文を書いていた。感想文に正解、不正解はなく、各自が、自分のなかの”何か(「世界観」「金銭感覚」「人間の正と悪」「欲望」「愛憎」など)”とドラマを結びつけて何かを生み出してくれればいいと考える。
「今月のキラ★報告」(山口・高校1年女子)
脱税者を暴く査察官の複線を張り巡らせた複雑なストーリーでした。何度もハラハラして、1巻見ただけでぐったりするくらい精神的にも深いメッセージ性を投げかけてくるドラマでした。
国税査察官という仕事を私は初めて知りました。ドラマの前半は査察官のドキュメンタリーのようでした。査察官は正義感・責任感が強く家族にも業務内容は守秘しなければならないこと、8階の業務に領域があること、脱税者の心理や挙動までも読み取る冷静さが必要であること…とにかく大変な業務であることを知ることができました。特に脱税者が自宅プールの底に資産を隠していたのを発見する場面は圧巻でした。
報道・情報という面から考えると、ドラマ全体にテレビ・ビデオ・パソコンの映像と音声が使われており、すべてがストーリーの鍵を握っていました。春馬と村雲が対峙するもともとのきっかけとなった飛行機事故の映像を、繰り返し娘がパソコンで見ている場面は悲痛感をかき立てます。残された春馬に復讐の念を抱かせるほどの強烈なものでもあります。
また、後半で歌織が偶然見つけた1本のビデオ、村雲がお化けを見たと言った意味を知り得たこの報道番組、考えてみれば、この番組で死んだはずの母の姿を見なければ村雲はこれ程までに狂った人生を送らなかったかも知れません。
報道・情報番組というものは見る人によっては感じ方・受け取り方も千差万別であり、ほんの数秒の映像やキャスターの言葉一つで、人間の人生までも変えてしまうのかと震撼しました。
このドラマは単に脱税者・脱税コンサルタントと査察官の”チェイス(追跡)”というだけでなく、過去の正と誤、人間と人間の関係までも”チェイス”し続けた、追う者と追われる者の心理戦が斬新でとても良かったと思います。一生忘れないドラマになると思います。
【委員会の推薦理由】
日ごろ馴染みのない国税査察官と脱税に知恵を絞るコンサルタントとの国境を越えた攻防のドラマは、もともと中高生には難解なテーマで、モニターの評価が分かれるのは当然だと思います。その中で、ドラマの趣旨やねらいをよく理解して、視聴して感じたことを自らの言葉で分かりやすくまとめて分析している点を高く評価しました。
【『チェイス』プロデューサーからのお便り】
土曜ドラマ「チェイス」は、国際化する脱税をテーマにした国税査察官と脱税者たちの攻防とその裏の復讐に絡んだ人間ドラマのストーリーです。難しいテーマ・内容にも関わらず熱心に視聴してくれた中高生の方が何人もいたことが印象的でした。
中学生の意見としては「世の中の脱税を取り締まる査察官という職業があること」、「脱税が国際的に行われつつあること」を初めて知った、という情報としての驚きと、「お金を巡るドラマを見て、税金をきちんと納めようと思った」など、道徳的な部分に関心を持った意見が何人か寄せられていたのが印象的でした。
一方高校生になると脱税ということの意味もより理解しているため、ドラマとして純粋に面白く感じたり、のめり込んでみてくれたりした、という意見が多く寄せられていました。
社会性や道徳性に目覚めつつあるこの世代の方々が、税に関心を持たれたりお金というものの存在について考えていただけた、という意味でこの世代の方々により多くみていただけるよう今後意識していきたいと思います。ちなみに2名ほど男子中学生が国税査察官という仕事に興味を持ち、将来の選択肢の一つとしてとらえてくれていたのも印象的でした。
7月のモニター報告のテーマ「バラエティー・クイズ番組、音楽番組」企画に対して、
在京局の制作現場の方から届いたコメント。
企画1.『進め!歴男☆歴女』 (山口・高校1年女子)
司会者:歴史好きな武田鉄矢さん、稲垣吾郎さんほか/出演者:歴女の美甘子さん、高島礼子さん、浅野ゆうこさん、歴男のビビる大木さん、時代劇俳優の高橋英樹さん、歴史漫画家の尼子騒兵衛さんほか。
【番組の内容】
日本史は小学生から大学受験まで皆が必要な知識・教養です。とはいってもなかなか興味が持てない私は歴史が苦手…。また歴史は変わらないと思われがちですが、実は祖父母・両親のころの教科書と現代の教科書では歴史研究の結果かなり変わってきているようです。
歴史は苦手だという視聴者でも分かりやすく楽しめるように、短編アニメーション(忍たま乱太郎の尼子騒兵衛さんの画が馴染み易くていいと思います)を加え、縄文時代から始めて昭和まで各時代を1~3回ずつに分けて構成。ゲストの方は色々な世代の方を迎え、歴男チームと歴女チームに分かれて最後に勝ち負けを競います。どっちが本物?など写真を使った簡単な○×クイズや、歴史教授の教えるマル秘歴史裏話、各地のお城や城下町の紹介、ゲストによるその時代のファッションショーや住居・食事体験など、視聴者も「へえ~、そうだったのか!」と楽しく学ぶことが出来る構成がいいと思います。日本をもっともっと好きになれるような素敵な番組ができたらいいなと思います。
【日本テレビ バラエティ局『行列のできる法律相談所』『世界の果てまでイッテQ!』担当のチーフプロデューサーの感想】
歴史というのは、テレビ番組でも使い尽くされたジャンルではあります。しかも、年配層が好む番組とされてきました。それを、「歴男」「歴女」というイマのフレームでくくった瞬間に、なにかみずみずしい企画に見えてくるではないですか。日本人が基本的に好むものと、ブームがうまく取り入れられているところが番組として魅力的だと思いました。
しかし、「歴女」というとオタクの香りがプンプンして、逆に年配層が拒絶する可能性があります。それを高島礼子や浅野ゆうこを「歴女」のキャスト案に挙げてバランスをとっているところがまたニクイです。タイトルもベタで素敵。企画者はこのバランスを知っていて万人に受けそうな企画書に落とし込んだのだとしたら、テレビというものをわかっている人なんだなと思いました。逆に、素直に自分のやりたい番組として書いたのだとしたら、それはそれですごい才能だと思います。
企画2. 『RRPG リアルロールプレーイングゲーム』 (京都・中学1年男子 )
出演者:プレイヤーは芸能人5~8人で、今回は山手線でプレイするように設定します。/司会者:未定、東京駅の駅長室でプレイヤーの様子を見る。
【番組の内容】
東京駅から始めて、それぞれアイテムを探して山手線に乗る。それぞれ番組専用のケータイ、山手線フリーパス、山手線マップをもらう。次に、28ある駅の中で、もらったケータイに出た3つの謎を解いてアイテムの駅に行ってアイテムを1つずつゲットする。1人ずつ出される謎解きは異なり、全員が違う駅へと向かう。3つのアイテムを集めて、東京駅に1番に戻った人の勝ち!尚、アイテムは駅の内部に必ずあるので、根気よく探すべし。
※ルール:解いた謎解きは返信して答えること。どうしても謎が分からない場合、東京駅に戻りヒントを聞ける(1回だけ)。改札口を出てはいけない。リタイアする場合だけ改札口を抜ける。
PS:山手線に限らず、東京ディズニーリゾートや、USJ、市街地も舞台にしたら面白いと思います。ディズニー、USJならアトラクション、市街地ではお店を探すようにすれば、と思います。
【TBS 『 関口宏の東京フレンドパークII 』 担当プロデューサーの感想】
ふだん、なじみのある場所を自分なりの巨大なアミューズメントパークに仕立て上げる…。「子どものころっていつもこんなことを考えながら遊んでいたな」と思い出しました。子どものころに持っていた柔軟な発想をフル活用できれば、面白い番組になりそうな気がします。ただ、ゲーム番組の難しさは、プレイヤーが感じている楽しさを、どれだけテレビを見ている人たちに伝えられるかということだと思います。見ている人にも共感できるルールや仕組みをいかに上手に設定できるかがポイントになると思います。
企画3.『時の人を追って』 (東京・高校2年男子)
司会:マツコデラックスと森永卓郎/出演者:経済アナリスト数人と、毎回ゲストを招いて進行していく。
【番組の内容】
昔流行っていた芸能人が、今売れなくなってどんな生活を送っているのかを紹介したうえで、どんな節約をしているのか、それでどのくらい浮くのかなどを紹介し、さらにこういう節約、お得な情報もあるということを紹介していく番組。
現在、TBSで放送されている『がっちりアカデミー』は、子どもには難しすぎてつまらないと思うので、自分が考えたこの企画は子どもでも楽しめる番組にしていきたい。子どもが楽しめ、大人も参考になる番組にすること、見た人が友人にその参考になる内容を伝えることでその友人も視聴し始め、どんどん視聴者が増えていき、視聴者にはお得な情報で”得”ができ、放送会社側では視聴率がとれるという両者が得をする番組です。しかし、ネタがなくなってきたら番組を続けることはしない。
【フジテレビ 編成制作局『ごきげんよう』担当ディレクターの感想】
バラエティーの企画で何よりも重要なことは、その企画が「オンリーワン」であること。つまり「他では見たことがない企画」ということです。この「時の人を追って」は、売れなくなってしまった芸能人を追跡するという「他で見たことのある企画」に、その方の節約生活からお得な経済情報を学ぶという面白いアイデアを足して見事にオンリーワンにしています。そしてバラエティーの企画でもう一つ重要なことは、その企画が「シンプル」であるということ。わずか2行で番組全体をイメージさせてくれる彼の企画・構成力、お見事です。
企画4.『笑魂(わらたま)』 (大阪・中学2年女子)
司会者:東野幸治さん、山口智充さん、アシスタントは女子アナウンサー/出演者:若手芸人3組(毎回変わる)
【番組の内容】
視聴者からお題をハガキで募集しておき、その場で誰かが応募ハガキの中から1枚選び、そのお題で即席のコントや漫才など(制限時間5~6分)を3組が披露する。
出演する若手芸人には別番組の収録ということで放送局に来てもらい、到着した時にスタッフにスタジオに放り込まれる。→ドッキリとネタ番組が合体したような感じにする。ネタの打ち合わせをしている様子も放送する。
スタジオにはお客さんを100名入れておき、出演芸人の登場(司会者とのトークも含む)からネタ終了までずっとスイッチを持っておいてもらって、その時点で面白いと思う芸人に投票してもらう。いつ誰に投票・変更してもいいことにして、誰に何票入っているかは常に全員が見ることが出来るようにする。
ネタ終了時に投票をストップして、その日のチャンピオンを決める。チャンピオンになった芸人は、次回の出演者3組を決める権利がもらえる。ただし、絶対に事前に分からないようにする。お題に選ばれたハガキを書いた人には、チャンピオンの私物をサイン入りでプレゼント!
【テレビ朝日 『ロンドンハーツ』『アメトーーク!』担当のプロデューサーの感想】
企画を読ませていただいて率直に思ったことは「理想と現実の違い」ということです。自分も企画を考えたり、詰めていく時に大切にしていることです。どうしても企画というのは、頭で考えるので、現実との差がどうしても生まれてしまいます。なので、その過程で「実際にやったらどうなるんだろう?」と、より具体的にシミュレーションしなければ、実際にやってもうまく行きませんし、演じる出演者にとってもやり難い企画になってしまいます。そして、考える上でもう1つ大切にしているは、「その企画はどうなれば成功なのだろう?」ということです。それを踏まえて、以下のポイントを読んでください。
【ポイント(1) 芸人が即興でネタをやらされて、本当に面白いか?】
芸人さんたちのネタは、じっくりと計算されているからこそ面白いんだと思います。どうやっても、急に設定を渡された即興ネタが、本来のネタを超えることは無いです。僕がシミュレーションするに、笑いが生まれるとしても「すべり笑い」「かみ合わない笑い」「ハプニング」がメインになると思います。もちろん、それはそれで笑えますが、みんながそうでは、番組として意味がないし、ただダラダラしたものを見せられても、視聴者の方も飽きるはずです。
【ポイント(2) 何のために一般審査員はネタ合わせを見る必要があるのか?】
一般の方が裏側を見たいという気持ちはわかります。ただし、やはりそこはシークレットにしてあげたいですし、見られていると分かれば、芸人さんたちは真剣に打合せをせず、観客を意識するあまり、その部分でも笑いを取りに行こうとふざけるでしょう。それはそれで、一時的には笑えても、肝心の「ネタを作る」という作業が疎かになり、結局つまらないネタになってしまいます。
さらに、ネタを作る作業を見ているため、実際にネタを披露する時に、完全に「ネタバレ」になっています。
※以上のことから、理想と現実の難しさが解っていただけたと思います。
【改善案 どうしても「ドッキリ即興ネタ番組」のスタイルをやるなら?】
まず、ネタ合わせは控え室でやってもらい、カメラが入るとしても、放送ではネタバレしないように一部しか流さず、スタジオにいる観客には全く見せません。そして、カメラは無人で撮影し、芸人が少しでも集中できる環境を作り、ネタの完成度を高めてもらいます。
そして、芸人さんたちは普段のコンビでなく、即興コンビにします。本来のネタを超えるものが期待できないので、「組み合わせの新鮮さ」で企画に面白さを加えると同時に、「うまく行かなくても大丈夫」という、芸人さんへの保険をかけてあげることで、ノビノビと演じさせてあげられます。
実はこれ、TBSのゴールデンタイムで時々放送されてきた「ドリームマッチ(10組くらいのコンビがパートナーをシャッフルして、ネタをやる特番)」のスタイルなんです!(ネタ作りを撮影するカメラは無人ではないですが。)面白い番組って、色んな部分が計算されてますよね(笑)。
最後になりますが、この企画を考えた方は、とてもお笑い番組が好きで観ていただいているというのが伝わってきました。そういう若い方が一人でも居てもらえるということ、とても嬉しいです。そして、司会に東野幸治さんってところ、お笑いセンス抜群です!
企画5.『柳田理科雄の空想科学研究所~アニメを大真面目に考えてみました~』
(香川・中学2年男子)
司会者:くりぃむしちゅー、もしくはタカ&トシ、もしくは今田耕司/出演者:ゲストはお笑い芸人など。
【番組の内容】
『世界一受けたい授業』の講師として柳田さんが実際出演されたこともあるのですが、同じような感じで、司会者がいて、アドバイザーの先生として柳田さんが検証し、アニメと現実を比較して、ゲストのリアクションを交えるという構成です。その検証したシーンを再現ドラマにしたり、ゲストに寸劇を演じてもらったりします。また、内容にもよりますが検証を行う前にゲストには、○×の札を挙げて現実にありうるかなどを予想してもらいます。
検証内容は、視聴者から寄せられたアニメや漫画、映画、ドラマの中で当然のようにスルーしているけど、実はおかしい、ヘンテコなところや疑問を検証する事がメインですが、柳田さんの著書の中からのお勧め検証エピソードで番組の最後を締めくくるようにしたいです。僕は小学生の時から空想科学読本の大ファンです。あまりに面白いので、周りのみんなに紹介するとみんな面白いと大絶賛でした。空想科学読本と柳田理科雄さんは、米村でんじろうさんや池上彰さんぐらいのブームになること間違いないと思います。
【テレビ東京 制作局『やりすぎコージー』担当ディレクターからの感想】
まず前提として、企画を書いている人の熱が、この企画に伝わっているところが素敵だと思います。面白い番組を作るにはその番組の制作に携わる人間が、熱を持って番組作りをすることが大切だと思いますので。
あと企画に関してですが、アニメや特撮とかを見ていて「それは無理だろ!」と思うことは僕自身も多々ありました。なので、そこに目をつけてイジルのは面白いなと思います。そんな「無理だろ!」を検証&実験して「やっぱり無理じゃん!」って笑うのも、「現実でもできるんだ!」って感心するのもアリだと思います。またその過激だったり突拍子もない場面の検証&実験を、芸人さんやその道にプロの方にカラダをはってやってもらったら…。
でもこの企画って、ある局でちょっと前にやってたっけ?だとしたら、企画の発想力は現場の僕らと同レベルです。素敵です。将来、お待ちしてます。
企画6.『Speeeed☆Staaaage』 (埼玉・高校1年女子)
【番組の内容】
イントロクイズの番組はたまにやっていますが、アーティストが自分自身の曲のイントロクイズに挑戦している光景はあまり見ないので、新鮮な番組になるのではないかと思います。
現在の音楽番組では、その時期に発表された曲しか取り上げられない場合が多いですが、イントロクイズは短い時間でたくさんの曲を紹介することができます。視聴者には、出演しているアーティストに関する知識はあまりないけれど、「なんか好き」だからそのアーティストの番組をチェックするという人も少なくはありません。この番組では、イントロクイズを通してそのアーティストがそれ以前に発売した曲をたくさん聴くことができるので、視聴者はよりアーティストに興味を持つことができると思います。
しかし、ただイントロクイズをやるだけでは面白さと白熱に欠けると思うので、歌を披露するステージをかけて、2組が対決するというのがいいと思います。この番組には、アーティストが歌を披露するためのステージを、豪華なステージとあまりお金のかかっていないステージの2種類用意します。そして、勝ったアーティストが豪華なステージで歌を披露する権利を得る、というルールです。
正答数では勝負がつかない場合は、答えが出るまでの時間の短さを競います。MCには、鋭いコメント力を持っていて、注目度も高い嵐の二宮和也さんを起用してみたら面白いと思います。もう一人、千原ジュニアさんのような発言力のある芸人さんが一緒だと、なお面白くなると思います。
【テレビ東京 制作局ディレクターからの感想】
「アーティストが自分自身の曲のイントロクイズに挑戦する」という発想が新鮮でした。「ありそうでなかった」”切り口”が番組の企画作りには求められると思います。現在「音楽番組」の”新しい形”が模索されている時代だと思いますが、何にも縛られない高校生だからこその自由な発想が表れていたと思います。また、ステージをかけた2組の対戦形式など更なる展開を考えていることもポイントが高いです。