2007年4月に視聴者から寄せられた意見
洋菓子メーカーに係わる特定番組の捏造・虚偽疑惑や司会者批判で、放送局(司会者)の責任を問う、処分を求める意見や捏造・虚偽批判が寄せられた。 また、前長崎市長銃撃事件や町田市殺人容疑者立てこもり事件における一部放送局の取材・報道のあり方についての批判も目立った。
2007年4月に電話・ファクシミリ・郵便やBPOのHP経由で「BPO視聴者応対窓口」へ寄せられた意見は1,668件で、3月との比較では354件の増加で過去最高の意見数となった。
意見のアクセス方法の割合は、Eメール67%、電話29%、ファクシミリ3%、郵送ほか1%である。
(*Eメール数には同一人の同意見を含む)
男女別では、男性75%、女性23%、不明2%で、世代別にみると30歳代(24%)、20歳代(19%)、40歳代(16%)、60歳以上(10%)、10歳代が(9%)、50歳代(4%)の順となっている。
2007年4月に視聴者から寄せられた意見 1,668件
BPOに寄せられた意見内訳
意見分類 | 2007年4月件数 | 年度累計 |
---|---|---|
人権等に関する意見 | 12 件 | 28 件 |
放送と青少年に関する意見 | 187 件 [ 意見内容 ] | 160 件 |
放送番組全般にわたる意見 | 659 件 [ 意見内容 ] | 616 件 |
BPOに関する意見・問い合わせ | 136 件 | 158 件 |
その他(放送関連以外) | 674 件 | 520 件 |
意見件数 | 計 1,668 件 | 1,459 件 |
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局が特定したものは当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は536件(35放送局)であった。
意見概要
人権等に関する苦情
4月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。
人権関連の苦情[12件]
- 人権に関する審理・斡旋の要請・・・・・・・ 10件
(個人又は直接の関係人からの要請) - 人権一般の苦情や批判・・・・・・・ 2件
(人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)
番組全般にわたる意見
4月の放送番組全般(人権、青少年を含む)の意見総数(1,668件)の89%にあたる1,488件が”不適切な内容や発言・表現、低俗、下品、モラル欠如”など、番組のあり方についての指摘で、これまでにない多さとなっている。
中でも【情報ワイド番組・バラエティー番組】に関する意見が多く、 “不適切な内容・表現と不適格な出演者”(1,220件:全体の73%)、”取材・報道のあり方”(176件:同11%)、”低俗・下品”(147件:同9%) “モラル・倫理観の欠如”(121件:同7%)の順である。
特に4月の視聴者意見では”放送局(界)批判”(個別番組批判や放送局の窓口応対批判を除く)は535件と全体意見の32%に達した。
その多くは洋菓子メーカーに係わる特定番組の捏造・虚偽疑惑や司会者批判で、”放送局(司会者)の責任を問う、処分を求める”意見(230件)や”捏造・虚偽”批判(127件)が寄せられた。
また、前長崎市長銃撃事件や町田市殺人容疑者立てこもり事件における一部放送局の”取材・報道のあり方”についての批判も目立った。
なお、「人権等権利に関する委員会(放送人権委員会)」への相談・意見(12件)とは別に、番組・青少年各委員会に寄せられた意見の中で「人権問題や差別にあたる表現ではないか」との提起や懸念は145件であった。
【放送局の対応・姿勢】に関する苦情・抗議は234件と前月の2.7倍となった。これは洋菓子メーカーを批判した番組について”捏造疑惑””不適切発言”を指摘された放送局をはじめとする個別番組の視聴者応対に関する苦情がほとんどである。
【CM関係】「不適切な表現・内容」との指摘を中心に68件の意見があった。
青少年に関する意見
4月にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送と青少年に関するものは187件と先月より約20件減った。アクセス方法ではEメールによるものが82%、男女別では男性からのものが79%と相変わらず多い。
年代別では、今月は10代からの意見が最も多く、次いで20代、30代の順になっている。
ジャンル別では掲載された視聴者意見への反論、反論に対する再反論が依然多く全体の34%を占め、次第にエスカレートし感情的な意見も増えてきた。
今月は特に目立った番組は無かったが、ニュースでフェレットの虐待映像を流したことに対する批判が8件あった。
番組全般
【特記事項】(「取材・報道のあり方」「局の姿勢」などから抜粋)
- 「あるある~検証番組」では主に制作上の問題について検証していたが、科学的な手法を全く無視しながら科学を装い、”物事を科学的に考える姿勢自体を否定したこと”の検証が全くない。例えば、番組で行われた『実験』と呼ばれるデモンストレーションについて、標本数が少な過ぎるのでとても実験といえたものではないことについての言及がない。また下請け制作会社のディレクターは「納豆で実際に痩せたので捏造する必要はなかった」「納豆で痩せるのは間違いないので新しいロジックを見つければいいと思った」と言っている。これらは科学的に明らかに誤っている。検証番組でまで根拠のない嘘を述べる姿勢には反省の色が見られない。更に、企画の前提から「短期で痩せる食材は存在する」という科学的に誤った認識に基づくものであった事に対する検証がない。視聴者からの意見の一部が紹介されたが、初めから信じていなかったという声は全く紹介されなかった。本当に番組の情報を鵜呑みにするほど視聴者の科学リテラシーは低いのだろうか?
- 「あるある~」捏造問題に対してBPOが声明を出した事は評価している。しかし、それ以降も”捏造疑惑”や”やらせ”問題等が相次いで発覚しており、一連の疑惑を追及しているのは民放連やBPOではなく週刊誌である。声明文に謳われていたように、公権力の介入を阻止する為には放送界全体として反省自戒するべきである。現状を見る限りとても自浄作用が働いているとは思えない。
- 放送業界は何をしても許されるのですね。羨ましい限りだ。私は大きな不祥事を起こした会社に勤めているが、対応は雲泥の差だ。あの時の会社への糾弾の仕方が嘘のような今回の沈黙振りだ。同じ対応を勤務先の会社が行っていたらまず倒産している。
- 今日、メディア、とりわけ”放送の果たす役割とは何か”が問われているにもかかわらず、放送界にはその認識が欠落している。新聞のラ・テ欄を見ていると「お笑い」「食べ物」「不真面目なトーク」「占い・霊能」が実に多い。日本には我々に密接な重要法案が山積しているのに、国の動きと一般社会をつなぐ役割を担う放送がこんな体たらくでは国と国民とが乖離するばかりだ。「選挙」も結局はお祭り騒ぎで今後の日本を考えるような番組はひとつもない。かつては重要な問題はニュースヘッドを見れば大体分かったが、今のテレビは興味本位の話題(松坂投手の動向など)がトップにくるような有様。これで良いのかと不安になる。視聴者の声が伝わり、それが少しでも番組などに反映するシステムが放送局には機能していないのではないか。
- マスコミやテレビ局は”行政機関・公権力の介入を許さない”、”報道の自由”などと声高に主張しているが、茶の間からテレビがやっていることを見ているといまさら何を言っているのかと言いたい。当方などはテレビで放送していることは信頼できないと思っているから実害はないが、視聴者の中には本気でテレビを信じる人もいる。公権力の介入を許さないと言うからには、テレビ界自らが信頼回復の実を示してもらいたい。
【取材・報道のあり方】
- 長崎市長がJR長崎駅前で暴力団幹部に銃撃され死亡した事件を報道していたが、銃撃され心肺停止の状態で首筋に血痕が付いたまま担架で救急車に収容される状況を放送していた。NHKは収容される被害者の足元だけを放送し、他の局も顔は映していなかったが、この局は顔がはっきり確認出来る状態で放送していた。遺族の感情に配慮した報道をすべきである。公人にもプライバシーはある。
- なぜ、このテレビ局は長崎市長銃撃事件が起きる前に送付された容疑者からの犯行予告を警察なり本人なりに知らせなかったのか?なぜ、任意提出を求めた警察に対して拒むのか?なぜ、午前に届いたのに夜に届いたと事実を捏造したのか?なぜ、そのことを自局のニュース番組で放送しないのか?視聴率が取りたいがためにわざと秘匿していたのか?落とさなくてもよい命が救えたのかもしれないとは誰も思わなかったのか?事実を放送するからこそ報道機関を名乗っているのではないか?こういった報道機関は必要ありませんので早く免許を取り上げてください。いずれ地上デジタルに移行するときのB-CASや放送機関に対する社会の不満が爆発するでしょう。
- 長崎市長銃撃事件のニュースの際、画面に「(当局に)犯行声明分が届いていた」の字幕がずっと出ていた。これを見て疑問に思った。犯行声明分が届いていたのなら、なぜ市長本人や警察にそのことを伝えなかったのか。伝えていたら、銃撃事件を未然に防げたかもしれないではないか。また、今朝の新聞で容疑者からこのテレビ局に郵送されていたという手紙の内容を知った。とても犯行声明文などといえるようなものではなかった。とすると、昨夜の字幕の「犯行声明文」は不適切な誇大表示ではないか。
- 東京キー局のいわゆる早朝情報番組による洋菓子メーカーに関する報道、格闘技関連、街頭インタビュー問題、出演者の事故隠しなど数々の捏造疑惑・問題に関し、何故関西のテレビ局のように大きな問題にならないのでしょうか?関西のテレビ局は1番組だけの捏造にもかかわらず色々な処分を受け、この局はこれだけ数多くの番組で視聴者を裏切る行為を続けておきながら、未だに何も罰せられることは無い。これはどう考えてもおかしいのではないか?この局が東京にあるキー局だからでしょうか?
- 番組が途中で中断され「能登半島沖地震」の災害報道になったが、女性アナウンサーが間違った情報を伝えた。「津波注意報が東北地方の太平洋沿岸と茨城県に出ている」と2度繰り返したが、実際には気象庁は「石川県能登、加賀沿岸」に津波注意報を出していた。また、4月15日に発生した「三重地震」では、テロップで画面に「12時17分発生」と表示されたが、NHKを始め他の民放も「12時19分」と表示されていた。災害情報は国民の人命・財産に関わる情報だとの認識が欠如しているのではないか。捏造の多いこのキー局・系列局の災害情報は今後信頼しない。
- 特番ニュースの際ヘリコプターで近所を飛び回り、犯人をいらだたせ、あろう事か捜査員の配置および移動状態を実況中継で放送するのはどういう放送倫理であろう?捜査員の命すら左右しかねない情報を公共の電波に乗せるのは、報道の自由とは明らかに違う。最近のこの局の報道は長崎市長の件といい、納得できない事が多いが、今回の実況は少なくとも問題解決に対し百害あって一利なしと言えよう。
- アメリカの銃乱射事件の犯人が送りつけたとされるビデオ映像を、日本の民放局が詳細に報道するのはいかがなものか。顔写真だけならまだしも、ピストルを構えた映像までそのまま流してしまうのは、犯人の狙った効果が得られたことにならないか。反社会的な行為を大騒ぎして映像で何度も流すのは、日本での模倣犯を生みかねない。今回の銃乱射事件のアメリカからの詳細な映像を放送したことについて、適切な放送であったかどうかの検証を、テレビ局、特に民放各局にはきちんとしてもらいたい。特に映像を流したのは東京の2局の民放局である。
- 開票前の当落報道は止めよ!「事前調査」や「出口調査」結果を踏まえたものだというが、1票も開票していない時点で何故慌てて報じる必要があるのか。投票の形骸化(全投票終了前の結果判明)はますます進行する。このような選挙報道のあり方は由々しき問題と思う。
- 宮崎県知事が定例記者会見を拒否する発言を報道していたが、その発言に対して出演者が否定的な発言。記者クラブなど既得権益を何としても守りたいマスコミのあざとい魂胆が感じられた。彼がそれを拒否した背景にはマスコミ側にも非難される要因があったのではないか。例えば、タレント知事に対する異常なフィーバーの中、日常の業務に差し障りのあるようなしつこくつきまとい彼を怒らせたなど。マスコミにとって都合の悪いことは報道しようとしない、そもそも気付いていないのか。自分たちが拒否されたら公共の電波を使って自分たちの立場を正当化するのは卑怯だ。
- 最近のニュース(連続放火魔女性)の話題のトップでビキニ写真を公開したり、ペット虐待映像をネットで公開した男が逮捕された事件で虐待映像を放送していたが、やりすぎではないか。後者は思わず目を背けてしまった。ニュースは犯人の動機や犯行の手口を伝えるだけだが、それが犯罪を助長しているのではないかと思うことがある。一週間に何度もサスペンスドラマも放映されるが、「どうすれば犯罪に巻き込まれずにすむか」という情報はせいぜい詐欺犯罪どまり、「どうすれば罪を犯さずにすむか」という情報についてはほとんどないのは問題ではないかと思う。
【不適切・低俗な表現や発言、モラルの低下、局の姿勢】
- 東京キー局の早朝情報番組司会者は「洋菓子メーカーは廃業しろ」「ここの製品は汚物」、ゲストは「人間が腐っている」「(メーカーの商品は)汚ない」等と発言しましたがその発言の元になった情報は誤り。しかし、このテレビ局は訂正も謝罪も行っていない。同局は他にも、不祥事を数多く起こしているが、改善や反省の態度が見られない。報道機関としてのモラルや倫理観の欠片も見あたらない。坂本弁護士のインタビューVTRをオウム幹部に見せる、石原都知事の発言で捏造テロップ、白隠元ダイエットで入院患者100人超、米ハイド議員の靖国発言を意図的?誤訳、731部報道に安倍氏ポスターを意図的?挿入、亀田疑惑の判定で抗議6万件超、ハイパーソニック音で過剰表現・論文無断使用、柳沢大臣の発言を意図的?不適切編集、格闘技番組でネット掲示板の書き込みを捏造、街頭インタビューのやらせ発覚等など。この問題を放置するのは「国民の知る権利」の侵害。言い訳や開き直りに終始する同局に自浄作用は期待できない。断固とした厳しい処分を要求します。
- 「あるある」捏造番組が大問題となった直後にこういう霊能番組を影響の大きい時間帯に持ってくるという放送局があることに驚きと失望を禁じえない。この番組は、単に霊能者のオカルト発言を根拠ありげに流しているに過ぎない。以前、この局は自局の放送番組審議会でこの番組を取り上げた際、局の見解として「信じてしまう視聴者もいるということを念頭に置きながら、悪い影響が出ないよう配慮して制作している」などと述べているが、放送前にコマーシャルで流された番組宣伝で出演者が「なんでわかるんですかぁー」などと叫ぶシーンを繰り返し放送するなど、オカルトを強調する意図が強く感じられ、以前の「局の見解」が単なる言い訳に過ぎないことがわかる。こうした番組が継続されることは、放送番組の検閲という最もおそろしい事態につながるという「あるある」の教訓が全く生かされていないことを大変おそろしく残念に思う。
- 深夜番組とはいえ公共放送の、しかも仮にも「教養講座」と名付けられている番組に、霊能者を自認する人物が出演したことに唖然としています。進行役がお笑い芸人であり、また7名の著名人が登場するなど、深夜とはいえ一部の好事家を対象とした番組づくりとは言えないもの。昨年末には、いじめに遭っていた中学生が生まれ変わりを信じて自殺しています。先月、全国霊感商法対策弁護士連絡会が日本民間放送連盟に対して、霊感商法や宗教的カルトの勧誘を容易にする素地を作るとして是正を要望したばかりです。放送規定などに霊魂や霊能力の扱いが盛り込まれているはずなのに残念です。
- 週刊誌等でも批判されている女性占い師を、ゴールデンタイムに出演させ「歴史企画」として聖徳太子の謎に迫るなどと告知しているが、歴史に関した個人の占いを公共の電波で放送すべきではない。また、彼女の占いに対し個人・団体等から批判が相次いでいるが、本人からの謝罪の言葉は一切聞かれない。何故このような人物を放送界は出演させるのか。倫理観が欠如している。
- 宗教団体の名誉会長が中国首相との会談で、「庶民の王者と会って下さって」との明らかな問題発言を「庶民の味方と会って下さって」と字幕部分だけ捏造があった。以前からこの局はこういった事に独自の政治的意図があると聞いていたが、実際に本当にこの様な事があり、黙殺され許される現実にテレビへの不信感を拭えません。
- ラジオの深夜番組をよく聞いている。ところが、4月14日と15日に医学博士の作家が生出演した。例によって不倫や女性について聞くに堪えない話を散々した上に、自分の執筆した「鈍感力」の宣伝を長々と放送した。公共放送ともあろうものが一体どうしたことなのか。受信料は良識ある番組を作ってもらうために支払っているのであり、こんな番組を聞くために支払っているのではない。
- ドラマでダンプカーが人を撥ね再度頭をひき潰し血しぶきが飛び散るシーンが本当に必要か。残酷にも程がある。見た後に吐き気以上の不快感を持った。交通事故の被害者でなくても本当に憤りを感じた。このような番組を制作する放送局は日本に必要ない。即刻放送免許を取り上げるべきである。
- 11時40分頃のFM放送で、アナウンサーとゲストの言葉が乱暴で口にすることすら憚れるものだった。聴取者の人権を侵害しているように聞こえ大変不愉快な思いをした。
- 危険なロケのVTRを流して楽しむ企画で、この番組とテレビ局の品位やモラルを疑った。幾らバラエティーでも人が蛇に噛まれて死に掛けの状態や、人が海で溺れかけて必死な状態の時でも、VTR越しで司会者と観客がヘラヘラ笑っているなんて考えられない。しかも海のロケは人が溺れかけているのにエイにエサを与えるなど危険極まりない。この番組を9年も続けているスタッフとテレビ局には品格とモラルがないと思う。
- インターネット上で動物の虐待動画を流し逮捕された男に関する報道で、事件の概要と称して虐待映像そのものを流した。非常に惨たらしい内容で、正視に耐えなかった。このような映像を公共の電波に乗せるのは、逮捕された男と同罪ではないか。視聴者がどう思うかよりも映像のインパクトに頼る番組作りに制作者の良識やモラルを疑う。
- ニュースのBGM演出についてあるテレビ局ではテロなどのニュースに、戦争をテーマにしたテレビゲームなどの音楽を使用しているとのこと。もし、これらの作品に馴染みのある人間が、その音楽によって演出されたニュース映像をみた時、作品中の世界と現実が同じに見えてしまう可能性がある。これは非常に危険なことなので、BGM演出はやめるべきだ。それよりも、このようなBGMを選曲している人間は報道から外すべきだ。そのBGMを選曲している人間こそが、現実と架空の世界との区別が出来ていないのではないかと思う。
- この番組は不必要なほど若手俳優を全裸にする。また、原住民の性器をモザイクなしで描写することがあるが、これは明らかに性犯罪ではないのか!異文化交流という名の下であれば何でも許されるのか?放送倫理(番組基準)は守らなくていいのか!そもそも、全裸にならなくても異文化交流はできるし、原住民の性器にモザイクをかけても番組の価値は何ら損なわれない。非常に不快きわまり無い番組だ。しかも「感動」という表現を使い抗議をしにくくしている。
【その他、番組全般】
- 発達障害に関するノンフィクション番組は主にアスペルガー症候群の成人の方についてのドキュメントでしたが、この障害を興味本位で取り上げるのではなく、きちんと現実を伝えようとする真摯な姿勢が見られてとても好感が持てました。この障害の特性のために生活に苦しんでいる人だけでなく、自分の能力を生かして仕事をしている人や結婚して夫婦で協力し合って生活している人も取り上げていたのも良かったです。他の局でもこの番組のような発達障害の理解を広める番組が作られてほしいです。また、番組の冒頭でこの障害と少年事件との関係がはっきりと正確に解説されていました。各局の報道番組でも事件報道の際にこれくらい正確でわかりやすい解説をしてもらいたいと思いました。
- 心温まるこの素晴らしいアニメを良い時間帯で全国放送して欲しい。全国のファンを代表してお願いする。この番組、現在は各地方局で放送されているが、下品で質の悪いアニメ番組に追い出されて放送時間を移動させられたり、放送を打ち切られたりしている。沖縄でもこの3月に打ち切りとなった。どうしても納得できない。
- ニュースの中で手術についてのドキュメントを放送する際、アナウンサーが「ここからは手術の映像が流れます」と前もって発言していた。視聴者としては、この配慮は非常にありがたかった。特に食事時でもあったので、こうした事前の発言に助けられた気もする。時には目を覆いたくなるような映像を放送せざるを得ないこともあるだろうがそのような時は視聴者に対してこうした配慮が欲しい。
- 政府が露骨に放送に介入しようとしており民主主義が危機に瀕している。これは特に民放の番組がどうしようもなく酷い内容になっているのが原因になっている。新聞記事をそのまま放送、多過ぎるCM、野球中継が良い場面を迎えても時間がくれば打ち切り、連日誤字脱字のオンパレード、通販番組への異常な力の投入など・・・。先日はボクシングの番組に中学生の人気が予想より低かったが試合の本番までわざと時間をかけて引き伸ばしたのを考えれば人気が出ないのは当たり前だ。番組づくりが地に落ちているとしか言いようがない。そうした危機を救うには民放各社とNHKが一体になってGH帯に大討論番組を放送するしかないと思う。BPOの立場上言いにくければ各局の良心的な制作者に呼びかけて企画を進めてはどうか。安倍総理は某司会者を個別に呼んだり、各局のコメンテーターを一同に集めて接触を強めており、そうした浸透効果が生まれているのも怖いことだ。
【CM】
- 島根県内でパチンコ店を運営する49の会社・事業者でつくる県遊技業協同組合は、島根県庁からの要請を受けて5月からテレビやラジオのCMや新聞広告、新聞折り込みチラシを自主規制するそうだ。ラジオCMや新聞広告は完全自粛。ただし、新聞での求人はOK。テレビは、午前5時から午後11時までCMを自粛。放送できる時間帯でも、ホール名ではなく社名を使用、内容もイメージや求人に限定。パチンコのテレビやラジオのCMや新聞広告、新聞折り込みチラシは射幸心をあおる内容も多く、ギャンブルによる多重債務への悪影響も心配される。BPOでも各都道府県の遊技業の組合に対してテレビやラジオのCMの自主規制を要請してはどうか。島根県で実施されるのだから他の都道府県での実現は難しくないと思う。
- 大手英会話学校を途中解約した男性が受講料返還を求めた訴訟で、4月3日最高裁が精算規定は違法との判断を示し敗訴が確定したにも関わらずテレビCMが終日放送されている。また、東京京都は介護事業の大手企業が介護報酬を過大請求していた問題で、返還請求を視野に事務所に立ち入り検査を行ったが、不適切なCMは相変わらず放送されている。テレビ局には報道機関としての倫理観が欠如している。
- 女優が歩きながら携帯電話で話す携帯電話会社のCM、あの影響で歩きながら電話をする若者が増えているのではないかと危惧している。自分は半身不随の障害者。街中で電話やメールをしながら歩いている人とすれ違う時にはぶつかる恐れがあり、危険を感じる。歩行が不自由な人はみな、同じように感じていると思う。携帯電話使用のマナー向上のためにもあのCM内容は不適切だ。
青少年に関する意見
【報道・情報に関する意見】
- 夕方のニュースで、小動物を虐待し殺害している映像を見た。大人が見ても非常に気分が悪くなるような映像であった。最初に見た民放のニュースが余りにも残酷だったのでチャンネルを変えたら、そこでも同じ映像を流していた。子供たちが家にいる時間帯の夕方に、民放がこぞって動物虐待の映像を流すのは許せない。民放だからといってどんな映像を流してもよいとはいえない。非常識であり放送局としての倫理と責任に欠けている。
- 長崎市長銃撃事件の報道において、ある局が市長の血まみれの顔を流した。これをみた子供がショックを受けているようだ。このような映像を公共の電波で流すのは、市長本人や、ご家族の方への人権侵害にあたるし、それをみた多くの女性、子供に対し大きなショックを与える。視聴率が取れればいいと考えているこのような報道姿勢は、いい加減になんとかしてほしいものだ。ついでながらカメラマンは、市長を搬送する救急隊員の邪魔をしていることが他局の映像により確認できる。これについても怒りがおさまらない。
- 各放送局のニュース番組全般に対する要望。事件の容疑者等の顔(写真)をアップにしていく演出をやめてほしい。子供に対し、家族に対しても不快感を否めない。容疑者を犯罪者と印象づけかねない演出でもあるし、そもそも他人の顔のアップを見せつけられ、心地よく感じる視聴者がいるのだろうか。もう少し配慮して欲しい。
- 情報番組。女優が中学生の姪を暴行して逮捕された事件で、事件の動機を聞いて、出演者が「中学生が大人と性的な関係をもったのを注意や説教するのはある意味当然の事で、それがエスカレート」したと、加害者の女優を擁護する発言があった。暴行事件に加わっていない、逮捕もされていない一般人の交際男性を、中学生と交際した可能性が高いということだけで、犯罪者扱いしていた。問題なのは、中学生の姪が暴行された事であり交際男性との恋愛などは別問題である。
【低俗、モラルに反する】
- お笑い芸人が公道で裸になり、通行人の女子高生に抱きつくという行為は、もはやイジメにつながるといった低レベルな話ではない。これは、公然わいせつ、強制わいせつという重大犯罪である。笑いは性犯罪をも免除する免罪符なのか?マスコミは片や性犯罪報道をして、性犯罪に対する非難を強めておきながら、自分達は性犯罪を面白おかしくネタにしている。そこに矛盾はないのか?
- バラエティー番組。スキー場であるタレントが股間に象の絵をデザインしたふんどしだけで現れたシーンを「ハプニング」として取り上げていた。青少年への悪影響が心配される。さらに別のタレントが女性アナウンサーに対して「老けたことが気になるだろ!」と発言したのも、放送で使うことによって、会社としてこの女性アナウンサーにハラスメントを行っていることになる。
- この番組はミュージカル劇団を目指す子供たちを捉えたドキュメンタリー番組だが、番組の案内でお笑いタレントが登場し、練習場の子供の前でバカふざけや下品な事をして笑わせるなどして極めて遺憾。断固としてこういう番組の企画は止めて頂くようにお願いします。案内するリポーターが穏やかに礼節を守って、頑張る子供たちを励ますならば素晴らしい企画だったはずですが非常に残念でなりません。
- 音楽番組。歌手の左右の上腕部に「刺青」もしくは「タトゥー」が彫られていた。江戸中期以降「刺青」は刑罰の一部をさし、左腕の上腕部に2~3本の線が彫られていた。現在も殆どの公衆浴場では暴力集団の者として、入場を禁止されている。例えレザー治療を受けたとしてもケロイド状の跡が残るし「タトゥー」も医学的見地からは害が有るとされている。局に意見を伝えたが「シールだ」と返答された。いずれにせよ公序良俗に反する行為であり、青少年に与える影響を考慮し深夜番組の如何に関わらず出演させるべきではない。
- バラエティー番組。娯楽番組だとしても、若手タレントが、有名人の家を訪問してめちゃくちゃなことをして有名人を怒らせればゲームに勝つというようなシーンを放送して、一体何の意味があるのか。子供たちと一緒にテレビを見る時間帯に、このような下らない番組を放送してほしくない。公共の電波を使っているという認識に欠けるような番組を見せられる視聴者はたまらない。
【CM・番組宣伝に関する意見】
- 青少年に見てもらいたい番組で、競馬のCMが放送されたが一体どういうことなのか?競馬はれっきとしたギャンブルなのに、そんなギャンブルのCMを青少年向けのテレビ番組で流すのはよくない。
- 年齢指定映画のCMはやめてください。PGとかRとかのついた映画の宣伝はやめてください。年齢指定映画の有害性ははっきりしています。そんな有害映画の宣伝をするなんて絶対に許せません。
- 他人の買い物カゴに勝手に商品を放り込む薬局CM。子供が行う場面もあり、子供がまねをする。迷惑行為を推奨するような効果を狙ったようにも見え、社会的に影響を与えかねない。
- 白昼堂々パチンコ台のCMが放送されているが(地方に行くとパチンコ屋のCMも放送されている)放送を禁止にするか、もしくは子供が見ないような深夜のみに規制すべきだと思う。
【放送局の姿勢、責任を問う】
- 「青少年に見てもらいたい番組」について。実際の番組内容を見ると、とても安心して子供に見せられるような内容でないものが出てくるケースもあり、憤りを覚える。一例を挙げると年末に放送されたアニメでは、ほとんど芸能人が内輪で盛り上がるバラエティー番組化しており、しかも、司会を務めた女性タレントが暴言とも言うべき不適切な発言をしていた。「青少年に見てもらいたい番組」と指定するからには、番組の質にも十分な配慮が必要ではないのか?BPOはこういう番組に対してもう少し厳しく見るべきでは?あるいは、番組の指定には、一定の審査基準を設けるべきではなかろうか。
- 深夜アニメを見ていて思ったことだが、主に都市圏でのみ放送されている深夜のアニメ番組の中にも癒されるものや感動できる作品もある。このような作品は地方の地上波でも気軽に見られるように地方局は検討すべきだと思うし、時間帯を夕方にしたりするのもよいと思う。
【スポーツに関する意見】
- モータースポーツ。オープニングでの事故シーンはどういうものなのだろうか?(F1は危険な競技だから即刻中止せよと言うメッセージか?なら即刻放送をやめるべきだと思うのですが)。言いたい放題かもしれませんが、あのOPはいくらなんでも、よくない。
- 高校野球を特別に扱うのはやめて欲しい。他の高校選抜総体、インターハイの競技と同じように扱って欲しい。ちゃんとバランスを取って扱うべきだと思う。
【非科学的なことに関する意見】
- バラエティー番組。明らかに前世の存在を断定的に取り扱っており出演者が霊能者である事が前提で進行している。日本民間放送連盟 放送基準 8章「(53) 迷信は肯定的に取り扱わない。(54) 占い、運勢判断およびこれに類するものは、断定したり、無理に信じさせたりするような取り扱いはしない。」に抵触。低年齢の視聴者に霊的存在や前世を強烈に信じ込ませるだけの演出技法を施しており、霊感商法などを煽る事に繋がる可能性が高い。また前世の存在を断定的に話していることから、青少年に「死んでも生き返る」と思わせ、多少の困難に対して自殺という選択を容易にしてしまうという行動に繋がる危険性が高い。地上波の放送内容としては不適切であると思われる。
- バラエティー番組。イジメ問題を霊視や霊的観念で恰も読み取れるかのように放送していた。霊視自体が何も立証されていないにも拘らず、「霊の世界ではイジメは悪いことです」などと放送するのは、実際にイジメに悩んでいる人やその問題に取り組んでいる人に対してあまりにも軽率。
- バラエティー番組。土曜日のゴ-ルデンタイムに放送する内容ではない。3月までは深夜の時間帯で放送されていた番組であるが「守護霊」「前世」等、内容はそのまま放送されていた。深夜の時間帯は視聴者の年齢層も限られているが、この番組を見た子供達が不信に思い「守護霊」「前世」について親に説明を求めたら、まともに答えられる親が何人いるだろうか。深夜に放送されていた内容と唯一違う所は、番組の最後にテロップで「この番組は科学的根拠に基づかない~」と表示された事である。しかしポケモン騒動以降、点滅シーンが続くアニメ番組では、番組の冒頭に必ずテレビを見る部屋の明るさについて表示されているように、本来は番組の冒頭で表示すべきである。
【編成に関する意見】
- 最近の民放は、深夜にアニメ番組をよく放送する。子供向けのようなアニメまで深夜に放送しているので、これを見るために生活のリズムを崩してしまう青少年も出てくるのではないか。民放であるからスポンサーは大切かも知れないが、視聴者に対する配慮も必要である。
- アニメ映画。昨年公開された劇場版を放送していたが、オープニングやエンディング、そのほか諸々のシーンがカットされ、怒りを覚えた。そもそも上映時間92分の映画をこの枠に収めるのは無理があったのではないのか。このテレビ局は以前にも映画のオープニング・エンディングをカットして放送し、その浮いた時間で新作映画の宣伝を積極的に行なうなど、「作品」をまともに放送していなかった。映画を作った制作スタッフはもちろんのこと、楽しみにしていた視聴者にも失礼な放送の仕方ではなかろうか。二度とこのようなことを行なわないでいただきたい。
【食べ物の扱いについて】
- バラエティー番組。一時は沈静していた「大食い番組」がまた復活してきた。大食い番組を公共の電波を使って放送する社会的な意義や必然性はどこにあるのか。大食いを面白おかしく扱うことによる青少年に及ぼす悪影響は「あるある・・」などよりも罪は大きく問題である。
【表現に関する意見】
- 最近の受像機の性能の問題もあるかと思うが、青少年の目に障害をもたらすようなどぎつい画像が多くなっているように思う。自閉症などもこの色合いの関係で障害が生まれるという研究も進んでいる。こうした研究の成果を十分汲み取って障害を起こさないように色合いに気を使って欲しい。デジタル化でこうした面が改善されるようことがいわれていたが実感できない。
【差別や偏見を助長する】
- 教育番組。言葉を紹介する場面があり、”おうむがえし”という言葉が使われていました。自閉症の子供はオウムがえしの傾向があり、(最近は例えが良くないのでエコラリアと言う事が多い)そういった傾向の子を持つ親にとっては、不快な言葉であり、まして、NHK教育番組(子供向け)で使うのは不適切と思いました。
【言葉遣いについて】
- 報道番組。テレビ業界で幅広く活動している司会が「べらんめえ調」で話しているが、青少年に与える影響を考慮し粗雑な言葉で自分の感情を伝えるべきではない。
【視聴者意見への反論】
- 今回の関西テレビの番組捏造は起こるべくして起こった。BPOへ送られてくる意見を読んでいると「子供が悪くなるのは親の責任」「規制だらけではテレビがつまらなくなる」などもっともらしい意見が非常に多いが視聴者のこんな姿勢が今回の事件を招いたのだ。テレビ局に与えられた「表現の自由」は犯罪まがいの行為や常軌を逸した行為を表現することまでも許す免罪符ではない。
- よくお笑い芸人の芸などが子供たちのいじめの温床や犯罪の引き金になるという意見を見るが、芸人よりも寧ろワイドショーなどで挙げられる犯罪の内容の事細かい説明や、自分の言動に無責任なコメンテーターや専門職の人、非現実的な事を脅し文句にする占い師等の方が余程青少年に悪影響を与えていると思う。お笑い芸が全く影響を与えていないとは言い難いが、世間で「偉い人」とされている人の言動の方が影響力は強い。
- ネット主流の時代にTVの影響力は強くないという意見については、そうは思えない。ネットで流されるお笑い映像は、元はTV局が作成したものである。また、TVの影響力がないのなら紅白問題のように、大量の抗議がくることはない。ネットを介してであろうとも、コンテンツを作るのはテレビなのだから、テレビはネットという媒介を通じて、以前よりも影響力は強くなっている。