放送人権委員会

放送人権委員会 議事概要

第76回

第076回 – 2003年5月

苦情対応について

「放送人権委員会の判断~6年間の記録」について…など

苦情対応について

事務局から以下のとおり報告があった。

◆件数  230件=内訳

  • 人権侵害関連と思われるものへの対応  5件
  • 番組や局への苦情に対する対応  64件
  • BRO業務や資料請求への対応  24件
  • その他(一般苦情19件など)  137件

このうち、内規に基づく「人権侵害関連事案」の対応と処理は次のとおり。

  • 「白装束集団とは無関係」との宗教法人からの抗議 ‥斡旋解決(今年度第一号)
    宗教法人GLAの代理人弁護士から「白装束集団と関係あるような放送をされたが無関係、申立てをしたい」という要請があった。当該局にこの内容を伝え、双方が話し合った結果、「今後の報道に当っては最大限注意する」ということで決着した。
  • 「県議選前の不公正な報道で名誉毀損」との抗議 ‥受理
    県議選告示前のニュースで、最多当選者や最高得票者が紹介されたが、この中で最多落選者として実名、写真入で放送された立候補者から「選挙の公平さが害されただけでなく、名誉・信用が毀損された。場合によっては放送人権委員会に申立てたい」との抗議があった。
    抗議者は、選挙管理委員会や人権擁護委員会にも問題提起しており、当面は、受理事案として今後の当該局との話し合いで解決する余地があるかどうか見守ることになった。これについて委員から「選挙前の公正な報道について以前、郵政省から文書・通達が出ていたはずだ。事務局で調べておいて欲しい」との要望があった。
  • 「待ち伏せ取材で人権侵害」朝鮮総連元幹部からの抗議 ‥未受理
  • 「ナンパ隠し撮り」に16歳少女が抗議 ‥未受理
  • 「詐欺まがい商法」の報道で人権侵害の抗議 ‥未受理

以上3件については、当該局との話し合いがなされていなかったり継続中であることなどから未受理としているとの現況報告があった

「放送人権委員会の判断~6年間の記録」について

前回に次いで、事務局から、取りまとめの経緯と掲載内容の一部手直しなどが報告され、次いで

この冊子の取り扱い方などを協議した。

委員の主な発言は以下のとおり。

  • 冊子の後段に、これまで放送人権委員会が判断を下した事案の概要と委員会判断の要旨を付けた方が判りやすい
  • 当該局が○○と伏字になっているが、実名又は放送局A等としたほうがいいのではないか
  • 局名をそのまま出すと、事例集としては強すぎるのではないか
  • 放送現場にいる人にこの記録を是非読んでほしい。積極的に公開、配付すべきだ

協議の結果、今回の「放送人権委員会の判断~6年間の記録」は、局名は原案通り○○と伏字にし、後半部分の事案の概要と委員会判断の要旨を付記することになった。また、各放送局に広くいきわたるよう積極的に配付することになった。

そ の 他

事務局から以下の項目について説明・報告があった。

  • 2003年5月発行のBROとしては最後の「BRO年次報告書」の内容
  • 4月23日のBRO主催シンポジウムと録画放送(NHK教育テレビ)について
  • BRO告知スポットの2002年度放送実績調査結果

最後に、次回の定例委員会を7月15日(火)午後4時から開催することを確認し、議事を終了した。

以上