第145回 – 2009年3月
「徳島・土地改良区横領事件報道」事案の審理
2月の苦情概要 ……など
全国土地改良事業団体連合会の会長、野中広務氏が名誉権の侵害等を訴えている「徳島・土地改良区横領事件報道」事案の審理を行い、「委員会決定」(案)を大筋で了承した。同事案の通知・公表は3月30日に行われることとなった。
議事の詳細
- 日時
- 2009(平成21)年3月17日(火)午後4時~7時
- 場所
- 「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
- 議題
- 「徳島・土地改良区横領事件報道」事案の審理
2月の苦情概要
その他 - 出席者
- 竹田委員長、堀野委員長代行、五代委員長代行、右崎委員、崔委員、武田委員、中沢委員、三宅委員、山田委員
「徳島・土地改良区横領事件報道」事案の審理
徳島県で起きた土地改良区の横領事件を伝えた昨年7月のテレビ朝日「報道ステーション」の放送で、名誉・信用を毀損されたと全国土地改良事業団体連合会(全土連)の会長、野中広務氏が申し立てている事案の審理を先月に引き続き行い、起草委員会が起草した「委員会決定」(案)を一部修正のうえ、大筋で了承した。後日、持ち回り委員会で文案を確認し、最終的に了承・決定することとなった。また、「委員会決定」(案)の結論についてその理由を追加・補足する「補足意見」と、結論も理由も異なる「少数意見」とが盛り込まれることも合わせて了承された。
これに伴い、「委員会決定」の当事者に対する通知と、通知の後の記者発表(公表)は、3月30日(月)午後に行われることとなった。
野中氏は「申立人が政治力で膨大かつ不要の事業を持ってきて、その投入された莫大な補助金が犯罪発生の原因となったかのような作為的な構成の報道内容である」などとして名誉と信用を毀損されたとし、訂正と謝罪の放送を求めている。これに対し、テレビ朝日は、「報道内容に基本的な間違いはなく、放送により野中会長の名誉・信用を毀損したとまで言えるものではない」と反論している。(3月30日に通知・公表された「委員会決定」第39号の全文についてはこちらから)。
2月の苦情概要
2月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。
- 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・・14件
(個人又は直接の関係人からの要請) - 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・・・37件
(人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)
その他
- 竹田委員長、五代委員長代行、右崎委員、崔委員、中沢委員の5人の委員は、3月度の委員会をもって任期満了により退任することが事務局より報告された。
- 次回委員会は4月21日(火)に開かれることとなった。
以上