放送人権委員会

放送人権委員会 委員会決定

2005年度 第27号

第27号 新ビジネス“うなずき屋”報道

【委員会決定を受けてのテレビ東京の対応】

2006年1月17日に委員会決定を受けたテレビ東京は、放送と人権等権利に関する委員会(BRC)宛に、3月20日「改善策と取り組み」などをまとめた文書を提出した。
これは、NHKと日本民間放送連盟が、BPOの発足にあたり基本合意書において「BPOの三委員会から指摘された放送倫理上の問題については、当該放送局が改善策を含めた取組状況を委員会に報告し、放送倫理の向上を図る」と申し合わせたことに基づくもので、4月の委員会でこの報告について意見を交わした。
この中で、テレビ東京が委員会決定で指摘された内容を、関係部局に周知徹底して伝えたこと、報道現場をはじめ、外部プロダクションを含む各セクションで研修会、勉強会を行って放送倫理の確立を改めて認識しあったことなどに対し、委員各位からその取り組みを評価し、この教訓を今後に是非生かして欲しいとの要望が出された。

テレビ東京の報告は以下の通り。

2006年3月20日
放送と人権等権利に関する委員会(BRC)
委員長 飽戸 弘 殿

「新ビジネス“うなずき屋”報道」BRC決定後の改善策の取り組み等について

2006年3月20日
株式会社 テレビ東京
「新ビジネス“うなずき屋”報道」事案について、2006年1月17日に貴委員会から審理結果の通知を受け、テレビ東京は、「決定で指摘された点を真摯に受け止め、今後より一層放送倫理を遵守した報道に努めて参ります。」とのコメントを発表し、ホームページ上にも掲載しました。

その後当社では下記の通り、放送での対応・改善策の取り組み等を実施致しましたのでご報告申し上げます。

I.BRC決定通知後の決定主旨等の放送

  • 1月17日(火)17時~『速ホゥ!』で放送
  • 1月17日(火)22時~『ガイアの夜明け』で放送
  • 1月17日(火)23時~『ワールドビジネスサテライト』で放送
  • 1月22日(日)6時20分~『みんなとてれと』で放送
  • 2月19日(日)6時20分~『みんなとてれと』で、2月開催の放送番組審議会報告において、社内委員会「人権・放送倫理委員会」での模様等を紹介した。

II.決定文配布等社内周知

  • 1月17日(火)決定文社内配布
  • 1月24日(火)役員局長会報告
    社長以下全役員、全局長が出席する会議において、決定内容を報告した。
  • 1月26日(木)考査事例研修会報告
    社内の制作・報道セクションを中心に、「考査事例」を教材にして放送倫理問題を研修する会において決定内容を周知した。
  • 2月9日(木)人権・放送倫理委員会報告
    放送倫理問題を中心に議論し、幅広く社内周知を図るために設置されている委員会。
    制作・報道・スポーツをはじめ管理部門の委員も参加し、決定文を基にした意見交換 を行った。
  • 社内報(2006年2月21日発行の2月号)に決定内容を掲載した。

III.2月13日(月)開催の第305回放送番組審議会で報告

IV.報道局における改善策の取り組み(局員・制作担当者への周知・徹底等)

  • 『ガイアの夜明け』制作スタッフ(テレビ東京社員)に周知・徹底
    1月19日に制作スタッフを招集し、報道局長より委員会決定の内容を説明するとともに、今後の取材および制作活動において、放送倫理の一層の向上に努めるように指示した。
  • 報道局員に周知・徹底
    2月10日に報道局員を招集し、委員会決定の内容を説明するとともに「テレビ東京報道倫理ガイドライン」の遵守を徹底した。また今後の取材および制作活動において、放送倫理の一層の向上に努めるように指示した。約70名の報道局員が出席し、「取材対象との関わり方」等について議論を深めた。
  • 『ガイアの夜明け』外部制作プロダクションに周知・徹底
    2月14日に、番組制作に携わる外部プロダクション20社33名のプロデューサー、ディレクターを招集し、委員会決定の内容を説明するとともに、今後の取材および制作活動において、放送倫理の一層の向上に努めるように指示した。また制作過程において、局のプロデューサーとプロダクションのプロデューサー・ディレクターとのコミュニケーションを緊密にし、再発防止に努めることを確認した。「番組構成上の問題」や「取材対象者の人権への配慮」などが 議論された。
  • 勉強会の開催
    BRCの右崎正博委員(独協大学法科大学院教授)を招き、委員会決定の内容と「放送と人権」についての報道勉強会を3月8日に開催した。当日は、報道局員にとどまらず編成・制作・制作会社など約70名が参加、質疑応答・意見交換が活発に行われた。

以上