放送人権委員会

放送人権委員会 委員会決定

2005年度 第27号

新ビジネス“うなずき屋”報道

委員会決定 第27号 – 2006年1月7日 放送局:テレビ東京

見解:放送倫理違反
テレビ東京が2005年6月に放送した『ガイアの夜明け~消える高齢者の財産~』というドキュメンタリー番組において、”孤独老人相手の新商売”として紹介された男性が、悪徳業者と受け取られる放送内容だったなどとして、名誉・信用の毀損を申し立てた事案。

2006年1月7日 委員会決定

放送と人権等権利に関する委員会決定 第27号

申立人
東京都在住の保育園経営者
被申立人
テレビ東京
苦情の対象となった番組
テレビ東京 ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け~消える高齢者の財産~』
放送日時
2005年6月14日  午後10時00分~10時54分 (テレビ東京系列各局で放送)

申立てに至る経緯

本件番組は、最近多発し大きな社会問題になっている「悪徳リフォーム」や「振り込め詐欺」など、高齢者の財産を狙う犯罪の手口を取材し、警鐘を鳴らすとともに、その対策を紹介することを目的に制作したものであり、その中で、核家族化が進み孤独な高齢者が増加している状況を背景にして出現した新商売が紹介された。
申立人は、〈消える高齢者の財産〉というタイトルのこのドキュメンタリー番組の中で“孤独老人相手の新商売”を行っている者として紹介されたが、ただうなずくだけで「2時間1万円」をとる、「高齢者の寂しさにつけ込みお金をむしり取る悪徳業者」と視聴者に受けとられる放送内容だったとして、当該局に対し名誉・信用の侵害を主張し、謝罪、訂正放送などを求めた。双方で話し合いが行なわれたが決着がつかず、放送人権委員会に苦情を申立てた。

目次

  • Ⅰ. 申立てに至る経緯
  • Ⅱ. 申立人の申立ての要旨
  • Ⅲ. 被申立人の答弁の要旨
  • IV. 委員会の判断

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2006年3月20日 【委員会決定を受けてのテレビ東京の対応】

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