青少年委員会

青少年委員会 審議事案

2001年3月

『ワンダフル』TBS

『ワンダフル』(3月7日放送)に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • 番組の1コーナーで更衣室に子どもを裸のまま置き去りにしていた。子どもは不安で泣いていた。保護者が了承していたとしても幼児虐待が問題とされているときに、メディア側が配慮すべきであったと考える。子どもの心に傷を残していないかと胸が痛くなった。子どもをだまして、しかも裸で放置するというのは、子どもの人権に疎い日本のメディアの現状を露呈していると思った。

    (Eメール 群馬 男性)

  • “仕込み”だとは一見して分かるし、演出とも分かるが、ブリーフ1枚の男性が飛び出してきて子どもをおびえさせ泣かせた。許せないし、制作者の良識を疑う。最近の幼児虐待の風潮に拍車をかけるのでは?と思った。

    (電話 東京 女性)

  • なぜ子どもを裸にし、しかもひとりぼっちにする必要があったか?バラエティーのために子どもに何をしてもいいのか?制作したテレビ局に非常に疑問を感じる。

    (Eメール 鹿児島 男性)

局の回答

3月7日放送「ワンダフル」内のコーナー企画「ワンギャル更衣室」で、ご指摘のような幼児の出演がありました。

番組は、シチュエーションを知らない女子タレント二人が、与えられた条件の中でどのような反応をするかを見ようというものでした。更衣室内にいた、裸で出番を待つ幼児についても、幼児の親御さんには演出の意図を説明した上、了解をいただいておりましたが、タレント二人には知らされていませんでした。

また、ブリーフ一枚の男性の出現は、二人のタレントを驚かせる、最後の「大落ち」を企図したものでしたが、幼児に恐怖感を与えてしまったことも事実です。

スタッフは、二人のタレントの反応に目を奪われ、劇団所属のタレントとはいえ、幼児の気持ちを汲み取るなど、幼児を出演させる際の配慮に欠けていた、と指摘されても致し方ありません。

ことの重大性を認識し、番組プロデューサーに厳重注意いたしました。さらに、今後について、幼児ばかりでなく、児童の出演に際しても、行き過ぎた演出をしないなど、細心の注意が必要であることを確認し、研修会で伝えてゆく所存です。