青少年委員会

青少年委員会 審議事案

2000年12月

『フジリコ』YTV

『フジリコ』に関するYTVからの回答

意見の要旨

  • OLが鬱憤晴らしにコメディアンのお尻を蹴飛ばす、という企画。他人を蹴ったり殴ったりすることで、ストレスを解消させる行為を見せることは問題。

    (男性 40才 東京)

  • 男女の服をベッドの中で取り替えるコーナー。女性の胸がチラリと見えたりすることをはじめから意図しているように思える。ギャラリーの「脱げ!」「もっと見せろ!」という掛け声もどうかと思う。企画自体をやめる、やめないではなく、あり方についてもう一度離れて考えてみて欲しい。

    (男性 27才 神奈川)

局の回答

  • 見解

    「フジリコ」は、20代女性を中心に若年層にアピールする深夜のバラエティー番組として、一昨年10月にスタートしました。番組は、毎週、多様なコーナー企画を組み合わせて構成しており、ご指摘の「オシリキック」と「歌うベッドサイド」はその一部です。

    「オシリキック」は、男女雇用機会均等法が成立して以来、さまざまな職場に進出しているとはいうものの、いまだ根強い職場の男女差別感に苛立つ若い女性達にスポットを当てたものです。つまり、上司や職場環境への不満から生じるストレスを、出演タレントのお尻を蹴り上げることで解消してもらう、番組を見ている女性達にもスカッとしていただくという狙いでした。このコーナー企画は今年の5月に始まり、すでに12回放送しています。

    視聴者の方がご指摘する以前から、審査室では、企画意図は理解できるがストレス解消の表現としては、いささか安易過ぎる、暴力の肯定と取られる恐れがあると判断、改善策を現場に求めていたところです。その結果、来年1月19日の放送をもって、このコーナー企画を終了することになっていました。決定が遅れたのは、このコーナー企画を支持する視聴者も多かったためです。

    次に、「歌うベッドサイド」ですが、この企画は、表現上の問題があるとして、審査室から現場に企画変更を要望していました。現今、報道被害のひとつとして、INDECENCY(卑わい、猥褻、下品な行為や言葉)が、クローズアップされていますが、審査室としては、そのINDECENCYに近い内容と判断したものです。この企画については、12月8日の放送をもって終了したことをご報告しておきます。ちなみにこのコーナーは今年10月にスタートし、6回放送しています。

  • 青少年配慮等の改善対応策

    ご指摘があったコーナー企画は、「歌うベッドサイド」はすでに終了。「オシリキック」は来年1月19日の放送一回分で終了します。

    また、編成局長と審査室長、制作担当者が協議の上、1月以降、既存の企画を一掃し、健全な深夜のバラエティーをめざして番組のあり方を再構築することを決めました。さらに新年度からは、大幅に番組内容を変更し、青少年に配慮した番組として制作していく方針です。