青少年委員会

青少年委員会 審議事案

2000年12月

『ガチンコ!』TBS

『ガチンコ!』に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • “最後の晩さん”というコーナーは余りいい感じがしない。毎回数組ものカップルが出てきて相手を批判し、勝敗を決める、というものだが、「浮気をした」「親友のアイツとやった」など、信じられないような言葉が飛び交う。これから恋をする人が、あれが全てだと勘違いするのでは、と心配。

    (男性 21才)

  • ヤラセかどうかわからないが、暴力シーンをアピールして面白がらせる低俗なバラエティーだ。モラルを大事にした番組作りを望む。

    (男性 38才 兵庫)

局の回答

ガチンコ晩餐会」について;

「ガチンコ晩餐会」というコーナーは、番組で公募したカップルに、番組が用意した「ガチンコレストラン」という場所で、普段は言いたくてもなかなか言い出せないことを、思う存分語り合ってもらおう、という企画です。

普段一緒にいても「本音をぶつけ合う」ということは大変なことらしく、この収録が「お互いを理解し合う良い機会になった」とおっしゃる出演者も多数おられます。

その「本音をぶつけ合う」過程で、過激な言葉が飛び交うこともありますが、それは、彼らが「本当に言いたいこと」「関心を持っていること」そして、「普通は言いにくいこと」が、そういう方面に偏っている現実だ、と私たちは受け取っています。

もちろん、そういう過激な言い合いばかりでなく、「ハートウォーミングな事」(例えば、この晩餐会でプロポーズをしたり・・・)が、このレストランで語り合われることもあるのです。やはり、それも、なかなか言い出しにくい言葉の一つだから、と思われます。

私たちは、出来る限り、出演者の言葉の本当の意味を汲み取ろうとしながら、このコーナーを制作しています。

「ガチンコファイトクラブ」について;

「ボクシング」は、選手同士が、純粋に裸でぶつかり合い、勝敗を競い合う、一つの完成された「スポーツ」だと、理解しています。

このコーナーでは、街の荒くれ者たちがボクシングを志し、元世界チャンピオン竹原慎二氏のもとに集い、ボクシングを心身ともに学んでいく様子を、同時進行ドキュメントとして、お伝えしています。彼らは、本気でボクシングというスポーツに取り組んでいる若者達なのです。

いつしか、そこには、ボクシングだけではない、人間として成長していく若者の姿が映し出されています。「強くなる」ということの本当の意味を出演者が考えていくだけでなく、視聴者の皆さんにも「頑張れば何かが出来る」というメッセージをお届けできれば・・・と考えています

ドキュメントとして彼らの様子を描く中で、ご指摘のように、一見暴力的なシーンが登場することはあります。しかし、それはあくまで、彼らが成長していく過程での「人間ドキュメント」の一部だ、と理解しておりますし、番組としては、放送の中でも申し上げておりますが、あくまで「暴力」を否定しております。