放送倫理検証委員会

放送倫理検証委員会 議事概要

第200回

第200回–2024年11月

毎日放送『ゼニガメ』について審議

第200回放送倫理検証委員会は、11月8日に千代田放送会館で開催された。
テレビ東京は、2023年3月28日の『激録・警察密着24時!!』で放送した人気漫画・アニメを連想させる商品に関する不正競争防止法違反容疑事件の密着取材の中で、逮捕された4人のうち3人が不起訴になった事実を伝えなかった等複数の不適切な内容があったと2024年5月に公表し謝罪した。委員会は、放送倫理違反の疑いがあり詳しく検証する必要があるとして7月の委員会で審議入りを決めた。今回の委員会では担当委員から意見書の修正案が提示され議論した。
毎日放送は、2024年7月17日に放送した『ゼニガメ』で、出張買取業者に密着取材する企画を放送したが、事実と異なる放送があったことを公表し謝罪した。その後さらに同じ業者を取材した2023年11月と2024年5月の放送分でも、事実と異なる内容があったことが判明し、9月4日に「一部事実と異なる内容があった」とする調査結果を発表し謝罪している。委員会は、放送倫理上の問題がなかったかを検証する必要があるとして9月の委員会で審議入りを決めた。今回の委員会では担当委員からヒアリングの結果報告と意見書の骨子案が提示され議論した。
10月にBPOに寄せられた視聴者・聴取者意見などが報告された。
10月30日に盛岡市で開催された北東北地区(青森、秋田、岩手)の意見交換会の様子と事後アンケートの集計などが報告された。

議事の詳細

日時
2024年11月8日(金)午後4時~午後7時20分
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

小町谷委員長、岸本委員長代行、高田委員長代行、井桁委員、
大石委員、大村委員、長嶋委員、西土委員、毛利委員、米倉委員

1. テレビ東京『激録・警察密着24時!!』について審議

テレビ東京は、2023年3月28日に放送した『激録・警察密着24時!!』の中で、人気漫画・アニメ「鬼滅の刃」を連想させる商品をめぐる愛知県警の不正競争防止法違反容疑の強制捜査を取り上げ、逮捕された4人のうち3人が不起訴になったことを伝えず、また事後撮影した映像を密着取材したかのように編集して放送した。2回目の審議となる今回の委員会では、前回の委員会で各委員から寄せられた意見や指摘をもとに作成された意見書第2稿(修正案)をもとに詰めの議論をし、最終稿に向けた作業を進めることを確認した。
なお、この番組はBPO放送人権委員会でも審理されている。

2. 毎日放送『ゼニガメ』について審議

毎日放送は、2024年7月17日に放送したローカルバラエティー番組『ゼニガメ』で、出張買取業者に密着取材する企画を放送したが、翌7月18日に番組に事実と異なる放送があったことを公表し謝罪した。さらに、2023年11月と2024年5月の放送分でも事実と異なる内容があったことが判明し、9月4日に「一部事実と異なる内容があった」とする調査結果を発表し謝罪した。委員会は9月に審議入りし、当該放送局から提出された報告書などを基に議論を重ね、10月に制作スタッフらからのヒアリングを実施した。今月の委員会では、担当委員からヒアリングの結果の報告と意見書の骨子案の説明があった。他の委員からは複数の質問や意見が出され、活発な議論が行われた。今後は意見書の原案の作成を進める。

3. 10月に寄せられた視聴者・聴取者意見を報告

10月に寄せられた視聴者・聴取者の意見では、サッカーJ1「町田ゼルビア」側がSNSでの誹謗中傷をめぐって刑事告訴したことを取り上げたニュース番組への批判や衆院選選挙特番で複数の局が、CG画面などで候補者名の近くに「裏金」などの文字を表示したことに対する批判の声が多く寄せられた。
また大手チェーンストアの商品のみを扱った番組について「明らかに広告ではないか」という視聴者意見が寄せられたことを事務局から報告した。

4. 北東北地区意見交換会の報告

放送倫理検証委員会は、2024年10月30日に青森、秋田、岩手の東北3県の放送局を対象に盛岡市で意見交換会を実施した。参加した委員から当日の様子などが報告され、事務局から事後アンケートの集計結果などが説明された。
意見交換会の詳細はこちら

以上