第272回-2024年10月22日
視聴者からの意見について…など
2024年10月22日、第272回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ、8人の委員全員が出席しました。
9月後半から10月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
10月の中高生モニター報告のテーマは「最近見たバラエティー番組について」でした。
委員会ではこれらの視聴者意見や中高生モニター報告について議論しました。
最後に今後の予定について確認しました。
議事の詳細
- 日時
- 2024年10月22日(火)午後4時00分~午後7時00分
放送倫理・番組向上機構BPO第一会議室(千代田放送会館7階) - 議題
- 視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について - 出席者
- 榊原洋一委員長、吉永みち子副委員長、飯田豊委員、池田雅子委員、
佐々木輝美委員、沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員
視聴者からの意見について
9月後半から10月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
男性アイドルグループの冠バラエティー番組で、メンバー各自が選んだ服を着て、タレントでモデルの女性審査員らが判定する企画について、視聴者から「審査員の批評が、批評というより悪口や暴言で聞くに堪えないものだった。男性メンバーの人権を侵害する発言もあった」などの意見が寄せられました。
担当委員は「(女性審査員の発言は)必ずしも一方的になされていたものではなく、誹謗(ひぼう)中傷やいじめにつながるものがあるとは思えなかった。あくまで『毒舌キャラ』として仕込まれての発言だというのは、(番組を)見ていてよくわかった」と述べ、この企画に問題はないとしました。別の委員は「2000年代後半くらいから、男性アイドルグループが『お笑い』の領域に本格的に進出してきた。するとアイドルのファン層は、従来の芸人がやる『お笑い』とはやや異なる反応を示すことが見て取れるようになった」と説明しました。
ボーイズラブをテーマにした深夜の連続ドラマで、主人公が子ども時代を回想する際、性暴力とみられるシーンがあったことに視聴者から「番組クレジットに『インティマシー・コーディネーター(注:映画やテレビなどで、俳優らの身体的接触やヌードなどが登場するシーンにおいて、演者側と演出側の意向を調整する職種)』などの名前はなく、子役の男児の精神的ケアが適切に行われたか大変疑わしい」との意見がありました。
担当委員は「いずれも過去の辛い経験が現在の自分に繋がっていることを表す回想シーンであり性暴力を肯定する内容ではなかった。子役の前で成人男性がズボンを下すシーンでは、子役の視線がずっと上を向いて視界に入らないように、別のシーンではやや年長の子役に成人女性が着衣のまま抱きついていたが、そこでとどめているなど、(制作側の)一定の配慮はうかがえた。しかし(視聴者意見にあるように)このような場面で本来は精神的ケアをする専門スタッフを入れて制作すべきであって、そうした視点が非常に大事だと思う」と報告しました。
ある委員は「成人男性がズボンを下すシーンは、映画であれば(男性俳優と子役を)別々のカットで撮影すると思う。(テレビでは)微妙なラインだといえるのではないか」と指摘しました。ほかの委員は「現段階ではインティマシー・コーディネーターの必要性など十分な検討がされているのか不明なことも多く、青少年・未成年者が暴力シーンや性的なシーンに出演する際にどのようなケアが必要なのかということを、委員会の中でもう少し問題整理した上でテレビ局やドラマ制作者との認識の共有を図ったほうがよいのではないか」と提案しました。
この問題は委員会として今後も議論を続けることになりましたが、このほかに大きな議論になる番組はなく、「討論」に進むことはありませんでした。
中高生モニター報告について
10月のテーマは「最近見たバラエティー番組について」で、合わせて22番組への報告がありました。
複数のモニターが取り上げた番組は『それSnow Manにやらせて下さい』『マツコの知らない世界』(いずれもTBSテレビ)、『世界の果てまでイッテQ!』『THE突破ファイル』『月曜から夜ふかし』(いずれも日本テレビ)の5つです。
「自由記述」には番組全般に対する要望が多くありました。
また「青少年へのおすすめ番組」では『がっちりマンデー!!』(TBSテレビ)に8人から、『拝啓 十五の君へ ~30歳になった私からのメッセージ~』(NHK総合)に7人から、『ちびまるこちゃん』(フジテレビ)と『Aぇ!!!!!!ゐこ』(毎日放送)にそれぞれ2人から、感想が届いています。
◆モニター報告より◆
【最近見たバラエティー番組について】
-
『阿佐ヶ谷アパートメント』(NHK Eテレ)
冒頭の“ゆる~い競技”がとてもおもしろかったです。迫力はないもののシュールで、出演者のトークも温かくおもしろかったです。また競技の難易度を下げることで放送内容が身近に感じられたのも良かったです。“憧れのスゴ技”で“バク転”がありましたが、運動が苦手なタブレット純さんが成功に近い体験をしたことで、僕も「やってみたいな」と強く思いました。(高校2年・男子・神奈川) - 『それSnow Manにやらせて下さい』(TBSテレビ)
- 「大型ファッションショーでコーデ対決」回の審査員の声は、女性目線としては納得いくと思うが辛らつな言葉も多かった。それがテレビの醍醐味であって面白くなる要素でもあるが、人間性を否定する言葉は言われた人も視聴者も傷つくため改善してほしい。また審査員が5人もいるなら一斉に「○」「×」のボタンを押して評価すべきだと思った。藤田ニコルさんがトップバッターの重圧で毎回辛そうにしていたのが感じ取れたし、辛口コメントも1番取り上げられて、ファンの批難の矛先が向けられやすくなってしまう事に納得がいかなかった。(中学2年・女子・埼玉)
- 「ダンス対決」はこれまで知らなかった曲に出会うことがあり、個性豊かな出演者の踊りを見るのはとても楽しいです。テレビの前で一緒に踊ったりリズムに乗ったりできるので、番組に飛び込んだような気持ちで視聴できます。合間にミニゲームを入れたり、メンバーをシャフルしてダンスコラボしたりすると、もっと見やすくなると思います。(中学3年・女子・長崎)
-
『マツコの知らない世界』(TBSテレビ)
「道の駅の世界」の放送回では食べ物が多く紹介されていて、マツコさんが非常においしそうに食べるので、見ている私もおなかが空きました。番組のテンポが良く、所々で挟まれる雑学など日常生活でためになるような内容も多くて、毎週見ていても飽きません。これからも続いてほしいです。(中学3年・男子・千葉) -
『ワールド極限ミステリー』(TBSテレビ)
芸能人による救出劇の話題では再現VTRで当時の状況を伝え、イラストなどで人命救助の適切な対処法も紹介していた。楽しみながら多くの知識を得られて、見る価値のある番組だと思った。またこのようなクオリティーの高い再現VTRやイラストを利用して、緊急時や災害などでの対処法を子どもでもわかるように表現するのも良いと思う。(高校1年・男子・長崎) - 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)
- 20~30代の出演者は少ないが、若い世代が必ず知っている番組であり続けていることがすごいと思う。番組スタッフやロケで訪れる現地の人たちの様子も映していて、親近感があり気軽に見ることができる。また世界各地の観光地や伝統、言葉を紹介しているので、楽しみながら知識を増やすこともできる。(中学1年・女子・鹿児島)
- 4年ぶりに手越祐也さんが出演し、イタリアで行われた「立ち漕ぎボートレース」に参加していました。ボートから川に落ちる瞬間に「イェーイ!」というナレーションを聞くことができて、4年前と変わらず懐かしいなと思いながら家族で番組を見て盛り上がりました。(高校3年・女子・栃木)
- 手越祐也さん復帰の回は、4年前当時のテロップが使われていたりメンバーが涙ながらに復帰を祝っていたりして、出演者や番組スタッフの愛が伝わってきました。また放送後に学校で、普段あまりテレビを視聴しない友達から「久々にテレビの時間に合わせて家族みんなでご飯食べた」と言われました。テレビやラジオが家族団らんの大きなきっかけになっていることを、2024年のいま感じることができてとても幸せでした。(高校3年・女子・奈良)
- 『THE突破ファイル』(日本テレビ)
- 「その時どうすればいいのか」を楽しくクイズ形式で紹介していて面白い。麻薬の密輸がどのような手口で行われるのかは見ていてハラハラドキドキした。日常のちょっと困った時に使える豆知識的なコーナーはもっと増やしてほしい。(中学1年・男子・山形)
- 昔からとても好きでよく視聴しています。出演者の名回答、珍回答がユニークでいつも笑わせられています。身近にあっても知らないことをクイズ形式で回答するスタイルは、多くの人が楽しめると思います。(高校2年・男子・山口)
- 『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)
- 唯一、毎週欠かさず見ているバラエティー番組です。インタビューテーマの選定がとても巧妙で、素材を活かす技術の高さや話の引き出し方の上手さ、特定のテーマに絞らないところが強みだと思います。視聴者を飽きさせない工夫がされていて、いつまでも続いてほしい番組です。(中学3年・女子・東京)
- ツッコミが的確で思わず笑ってしまいました。最近は学校で疲れてしまうことが多かったのですが、そんなことも忘れてしまうくらい楽しかったです。ただ家族と視聴している時、少し過激な表現に空気が凍る時があるので、もう少し控えてほしいとも思います。インタビューを受ける機会が多くある都会は本当に羨ましいです。面白い回答ができる自信はありませんが、私もインタビューを受けてみたいです。(高校1年・女子・岐阜)
-
『ニノさんとあそぼ』(日本テレビ)
とにかく「おもしろい」の一言です。バラエティー番組の罰ゲームは最近“痛い系”が多いですが、この番組のように“編集での罰ゲーム”の方が普通に面白いです。家族団らんの時間なので罰ゲームにも配慮してほしいです。また最後のゲストは阿部詩さんでしたが、アスリートは減多にバラエティー番組に出ないので尺が長い方が視聴者的には面白いと思います。(中学2年・男子・東京) -
『日テレ系「クイズフェスティバル2024秋」~豪華芸能人が平成の名物クイズに挑戦SP~』(日本テレビ)
人気俳優・タレントが“おバカな回答”を連発していて、久しぶりに腹を抱えて笑った。最近は知識量を問うばかりのクイズ番組が多く、“おバカ”が光るクイズ番組が少ないと感じている。『クイズ!ヘキサゴン』(フジテレビ)など平成に放送されていたものを視聴したいので、春・夏・秋・冬のドラマが始まる時に制作してほしい。(高校2年・女子・青森) -
『世界頂グルメ』(日本テレビ)
ベトナムが「日本と比べて激安」と紹介されていたためか、画面にはひたすら「日本円で170円」「水1.5Lで60円」などと表記されていたが、現地通貨でも表記する方がいいと思う。なぜなら為替で価格は変わるし、なによりも現地を尊敬することにつながると思うからだ。“激安”と表記すると“安いから行く”ことを助長してしまうと思うが、海外に行くときは相手国を尊重していないと大変失礼だと思う。いま日本に来ている旅行者たちにも、日本での様々な支払いが安いからという理由で来てほしくないと、僕は思う。(高校3年・男子・東京) -
『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ)
少し前に放送された番組とコラボしていて、面白そうだと思い視聴しました。テロップやイラストがなかったり、いつもは見えない「VTR開始まであと〇秒」が見えたりして新鮮でした。(高校3年・女子・熊本) -
『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日)
サンドウィッチマンの伊達みきおさんが自分自身や家族にお土産を買う姿に親近感を覚えた。また女優の菜々緒さんも役柄できついイメージがあったが、とても前向きで協調性もあり優しい人柄だと思った。バラエティーは芸能人の素顔の魅力を再発見できる。(中学2年・女子・秋田) -
『ザワつく!金曜日』(テレビ朝日)
昭和の歌謡曲やニュース、道具などが紹介される時があり、とても興味深く勉強になります。最近はクイズ企画が多く、出演者の生活や人間関係を垣間みることができるトークが好きな私としては少し物足りないと感じています。トーク中心で出演者の個性が際立つ番組が見たいです。(高校1年・女子・愛知) -
『ネプリーグ』(フジテレビ)
解きやすいクイズが多くて見続けやすいと思った。難しいクイズや補足情報は現役の塾講師が説明を加えていてためになった。一番好きなのは、塾の社会科の講師が優勝者への賞品についてプレゼンするところだ。視聴者も詳細な情報を知って買ってみたいと考えると思う。(高校2年・女子・東京) -
『この世界は1(ワン)ダフル』(フジテレビ)
ナンバー1だけを紹介するバラエティーはこの番組だけだと思うし、どれもドラマのような話で楽しかった。俳優さんは力が入りすぎていて、そんなギャップもおもしろかった。(中学1年・女子・神奈川) -
『ポケモンとどこいく!?』(テレビ東京)
最近は声優が顔出し出演していることが多く、僕はアニメを見てどの声優かを当てたりするのでうれしい。声優のアフレコを見て他の出演者が「セリフを言うとき表情が変わる」と言っていたが、小学生の頃に音読で「気持ちを込めて」と言われたこととつながった気がした。(中学3年・男子・東京) -
『芸能人格付けチェック』(朝日放送テレビ)
視聴するたびに独創的なチェックを用意していて飽きることがない。弦楽器やロックバンドの見極めでは、プロと大学生・プロと小学生といったように年齢差があってユニークだと思った。格付けマスターが不正解の部屋にわざと入るモーションもいつもより多くて良かった。また昔はGACKTさんが正解を出し続けていたが、今のように全員が平等に正解したり間違えたりを繰り返すほうが良いと思った。(高校1年・男子・兵庫) -
『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)
9月22日の放送回には外部ゲストがいなかったので、MCのメンバーやみんながラフにやっている感じが伝わってきてとても面白かったです。また8月の夏休み特別編では外ロケをしていましたが、定期的に外ロケの企画を放送してほしいです。(中学3年・女子・神奈川)
【自由記述】
-
『それSnow Manにやらせて下さい』(TBSテレビ)のファッションショー企画で、出演したタレントが視聴者に向けて後日、「いつになったらバラエティーを見るリテラシーが育つの?」と苦言を呈していた。そのような言葉をタレントに言わせてしまう番組は、改善するべき点があると思う。(高校2年・女子・東京)
-
『その道のプロが選ぶ本当のNo.1 プロフェッショナルランキング』(TBSテレビ)で、Number-iの平野紫耀さんとDA PUNPのKenzoさんが3位にランクインしているのにも関わらず、その2人だけダンス映像が放送されず不快な気分になりました。ダンスは人によって感じ方が違うものなのでランキングをつけるのは面白くないと思います。(中学3年・女子・神奈川)
-
私は『24時間テレビ』(日本テレビ)が嫌いです。特に嫌いなのは障がい者に関する特集です。障がい者の実情を伝えて偏見や差別をなくしていくことはとても大切だと思いますが、『24時間テレビ』は障がい者を利用して視聴者の感動を誘っているようにしか見えません。何かに挑戦する企画はわざわざ障がい者でなくてもいいと思います。今のままでは障がい者が見世物になってしまうと思います。(中学3年・女子・東京)
-
最近は忙しくてテレビやラジオに触れる機会があまりなかったが、バラエティー番組で新ドラマの番宣を多くやっていて、ドラマをいくつか録画した。視聴するのが楽しみだ。(高校1年・男子・兵庫)
-
僕がドラマ『素晴らしき哉、先生!』(朝日放送)を視聴しなかった理由は、世間では教員が足りず働き方もブラックだと言われているのにこのタイトルが「いかにも先生っていいですよ」と言わんばかりではないか、と感じたからだ。テレビ番組は影響が大きいので、世の中が望むものを制作することもあるのだろうか。(高校3年・男子・東京)
-
学校の同級生と秋のドラマについて話をした。今期は見たいドラマがあまりなく、各局のおすすめドラマの紹介ページがほしい。(中学2年・女子・埼玉)
-
最近は原作である漫画や小説があったうえで実写化しているドラマが多いように感じますが、私はオリジナルドラマを見たいです。(高校2年・女子・愛媛)
-
ドラマの劇伴にクラシック音楽が流れていましたが、曲名が分からず改めて聴くことができませんでした。挿入歌や劇伴の曲名をエンドロールや公式サイトに記載してほしいです。(高校1年・女子・愛知)
-
小中学生が目標や夢に向かってスポーツや資格取得などを頑張る番組を、毎週あるいは毎日放送してほしい。定期的に放送することで、番組を見るたびに「自分も頑張ろう」と思うきっかけになると思う。(中学2年・女子・鳥取)
-
スポーツ番組の解説について、特定の選手やどちらかのチームに偏った解説をするよりも、試合全体を冷静に解説してくれる人が増えるといいなと思います。荒木大輔さんの大リーグ解説は分かりやすく、先月電話で話をした祖母も同じ意見で嬉しかったです。(中学2年・女子・東京)
【青少年へのおすすめ番組】
- 『拝啓 十五の君へ ~30歳になった私からのメッセージ~』(NHK総合)
- 自分はいま16歳で、30歳になった時どのような姿なのか想像もできないが、将来に向けた努力は報われることを示唆しているような番組で元気をもらえた。(高校1年・男子・長崎)
- いま自分には悩みがある。しかし今回出演した大人たちのように、自分が30歳になった頃に「あの時たくさん悩んでよかった」と言えるような大人になりたいと思った。(高校2年・女子・東京)
- 『がっちりマンデー!!』(TBSテレビ)
- スタジオでの会話が商品を冷やかすような表現が多く、信憑性に欠けると感じました。商品の良さが伝わりづらく、ウェブ広告以上テレビショッピング未満だと思いました。(中学2年・女子・東京)
- 珍しい商品や話題の商品を紹介する番組は多くあるけれど、開発に至った経緯や開発者への直撃インタビューなども含めて1つの商品を丁寧に説明しているところが、他の番組にはない特徴だと思います。また闘病中である経済アナリストの森永卓郎さんが出演していて驚きました。アナリスト視点の感想も聞くことができ、時事的な話題をバラエティー感覚で楽しく学べるので、是非今後も視聴していきたいです。(高校3年・女子・熊本)
-
『ちびまるこちゃん』(フジテレビ)
『ちびまる子ちゃん』を見ると「明日から学校か」と憂鬱になってしまいますが、心温まるストーリーを毎週家族で楽しみにしています。(高校3年・女子・栃木) -
『Aぇ!!!!!!ゐこ』(毎日放送)
近畿大学の相撲部の特集で、出演者たちが基礎的な練習を体験したときに「一番難しい」とリアクションしたのが意外だった。相撲部のキャプテンは4人で体当たりしても倒れない体幹を持っていてすごさが伝わってきた。「すり足行進」も迫力満点でプロになることはとても大変だと分かった。(高校1年・男子・兵庫) -
『発見!タカトシランド』(北海道文化放送)
歩いているところからさらっと番組が始まって、さらっと番組名をいうところがめずらしいと思いました。お笑い芸人がMCをしているのでトークがとてもおもしろかったです。(中学1年・女子・神奈川) -
『冨永愛の伝統to未来』(BS日本)
冨永さんの立ち姿は綺麗だと思いましたが、10月の放送にしては服が夏らしくて季節に合わない気がしました。また足が細くて驚きました。収録は暑い夏だったのかなと思いますが、座った作業が多いので肌の露出は避けてズボンの方が良かったと思います。放送時間は短くてあまり苦痛もなく見る事ができました。僕の住んでいる山梨県の伝統文化も紹介してほしいです。(中学1年・男子・山梨)
◆委員のコメント◆
【最近見たバラエティー番組について】
-
『それSnow Manにやらせて下さい』(TBSテレビ)のファッションショー企画についての報告に“バラエティーを見るリテラシー”という言葉があったが、これは大切なテーマだ。そもそも学校現場でのリテラシー教育ではパソコンやSNSの使い方を学ぶのが主流だし、家庭で学ぶのも難しい。番組制作者は、視聴している子どもたちが“バラエティーを見るリテラシー”を持っていないことを前提に番組を放送するべきだと思う。
-
「バラエティー番組のファッションチェックは辛口でOK」という考えは、先頃亡くなったタレント・ファッション評論家のピーコさんらの影響だと思うが、一定以上の年齢層では暗黙の了解になっているところがある。しかし若い世代はそうは思わないので、世代によって受け止め方は違うのだと思った。
-
『日テレ系「クイズフェスティバル2024秋」~豪華芸能人が平成の名物クイズに挑戦SP~』(日本テレビ)と『ネプリーグ』(フジテレビ)を視聴した高校2年生のモニター2名がそれぞれ「最近は知識量を問うばかりのクイズ番組が多い」「解きやすいクイズが多く見続けやすい番組だった」と指摘していて、『東大王』(TBSテレビ)的なクイズ番組には2人とも食傷気味なのかという印象を受けた。昨今の中高生モニターは全般的に「ためになる番組」「役に立つ番組」を求める傾向が強いが、受験を控えた高校2年生がそういう年頃なのか、あるいはクイズ番組の潮目が変わりつつあるのか、今後も注視していきたい。
-
『この世界は1(ワン)ダフル』(フジテレビ)についての報告があった。最近は学校教育などで運動会の徒競走や通知表がなくなるなど、「競争は必ずしも良くない」という風潮があると感じているが、その中であえてナンバー1を紹介する番組を制作したことは大変良いことだと思う。バドミントンのオグシオペアやバレーボールの大林素子さんの話にもあったが、ナンバー1になるには当然それに相応する努力をしていて、その上での成功体験や喜びを知ることも人生で大切なことだ。
今後の予定について
次回は11月26日(火)に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します。また、11月28日(木)には鹿児島市内で、鹿児島地区放送局の番組制作者らと意見交換会を行う予定です。
以上