青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第268回

第268回-2024年5月28日

中高生モニター報告について…など

2024年5月28日、第268回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ、オンライン参加の1人を含む8人の委員全員が出席しました。
4月後半から5月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
5月の中高生モニター報告のテーマは「最近見たニュース・報道・情報番組について」でした。
委員会ではこれらの視聴者意見や中高生モニター報告について議論しました。
最後に今後の予定について確認しました。

議事の詳細

日時
2024年5月28日(火)午後4時00分~午後6時00分
放送倫理・番組向上機構BPO第一会議室(千代田放送会館7階)
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、吉永みち子副委員長、飯田豊委員、池田雅子委員、
佐々木輝美委員、沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員

視聴者からの意見について

4月後半から5月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について、担当の委員から報告がありました。
担当委員は「今回は、特定の番組に意見が集中することはなかった」としたうえで、女子高校生が弁護士となって冤罪の容疑者・被告人を弁護するとの設定の連続ドラマについて、「(視聴者から)痴漢被害者は主に未成年の少女なのに犯罪者の味方をするとは、との批判があった。架空のストーリーで冤罪を扱うテーマにあって過剰に反応している印象だ」と指摘しました。
別の連続ドラマで、知的障害や特別学級というワードに続いて、手術を受ける子どもの母親のせりふに「普通に学校に(通えるように)」とあったことについて、「知的障害や特別学級が普通ではないとあからさまに言っていて不快だ」との意見がありました。担当委員は「発達に特徴のある子どもたちが向き合っている現実を描写する演出は必要だと思う。それがよくないと言って演出すらできなくなると、世の中に本当はあふれている偏見を覆い隠してしまう懸念がある。『こういうことはよくないよね』と気づかせる、社会啓発のために必要なことがあると思う」と述べました。
メンタルヘルスや障害者の問題などを正面から題材にする教養バラエティーで、自傷行為の出血シーンが放送され、「子どもも見る時間帯に不適切だ」との指摘があったことについて、担当委員は「当事者の反応を見ると、『自分もそうだった』など共感するものが多く、否定的な反応は少なかった。むしろ当事者ではない人のほうが不適切に感じたのかもしれない」と説明しました。
このほかに大きな議論になる番組はなく、「討論」に進むものはありませんでした。

中高生モニター報告について

5月のテーマは「最近見たニュース・報道・情報番組について」でした。今月も30人の中高生モニター全員からの報告があり、複数の番組を視聴した感想が多く見られたほか、令和6年能登半島地震関連報道への意見も寄せられました。
「青少年へのおすすめ番組」では『モノマネMONSTER』(日本テレビ)、『君の声が聴きたい presents「ライブ・エール2024」』(NHK総合)、『#バズ英語~SNSで世界をみよう~』(NHK Eテレ)、『世界遺産』(TBSテレビ)、『クイズプレゼンバラエティQさま!!』(テレビ朝日)、『サスティな!』(フジテレビ)、『ドラマ生きとし生けるもの』(テレビ東京)、『ねこ育て いぬ育て(17)』(NHK BS)などに複数のモニターから感想が届いています。

◆モニター報告より◆

【最近見たニュース・報道・情報番組について】

  • 『日テレNEWS NNN』(日本テレビ)※日本テレビのニュースサイト
    内容が似ているニュース(スポーツ・政治など)が要約されて連続で流れてくるので、あまりニュースを見ない私の頭にも内容がするすると入ってきました。興味のある記事はさらに深く調べたので、短くどんどん放送してくれるのは良いと思います。(中学1年・男子・山形)

  • 『NHKニュース7』(NHK総合)
    その日の項目が6つピックアップされた画面はパッと見て分かりやすい。【介護保険料また上昇 地域差も】のニュースを見て、母にも介護保険料を払っているのか質問したところ「会社の給料から引かれているが金額は分からない」と言っていた。僕の住んでいる地域の介護保険料を今度調べてみようと思う。介護保険料は金額ごとに色分けしていて良いと思ったが、色が多くて県境が分かりにくかったので、県境は太線にするのがいいと思う。(中学1年・男子・山梨)

  • 『NHK NEWS おはよう日本』(NHK総合)
    最近の能登半島地震に関する報道は、現地の復興状況などをおおむね好意的に伝えるものが多いと感じる一方で、災害によって得られた教訓や、一時期話題になっていた「千葉県東方沖」の地震に関する情報もほぼなくなっています。間もなく震災から半年という節目を迎える今は、被災地以外の地域に向けて「災害への備え」についてテレビを通して問いかけるのが有意義だと思います。(中学3年・男子・千葉)

  • 『池上彰のニュースそうだったのか!!』(テレビ朝日)
    • 印象が強かったのは香川県の父母ヶ浜です。海外のような絶景で「日本にもこういう場所があったのか」と思いました。また商店街をホテルにする計画は、場所の有効活用という点でとてもいいと思います。まさに一石二鳥だと思いました。(中学2年・男子・東京)
    • ニュースの事例をわかりやすくかみ砕いて解説していて良かった。円安のニュースや情報番組を見ると、個人でできることはないのかなと考える。「外国の投資信託などを買うことも円安に絡んでいるのではないか」「日本の成長を応援することが円の価値を高めることになるのではないか」など、一般庶民ができることを知りたい。(中学3年・男子・東京)
    • 「昔→現在→技術革新→課題→解決策→いま私たちにできること」といった構成が分かりやすかった。また番組内のCMが、前半は少なく後半は5分刻みに放送されていた。視聴者を離さない良策だったと思う。(高校1年・男子・長崎)
    • 『ONE MORNING』(エフエム東京)で「日本銀行が為替介入したのではないか」というニュースを聞いたとき、なぜ日銀は為替介入したと発表しなかったのだろうかと疑問に思っていた。しかしこの番組では「どのような狙いがあって発表しなかったのか」を深く分かりやすく解説していたため、以前よりも時事ニュースに興味を持つようになった。ニュースのポジティブな面も取り上げているのでおもしろい。(高校2年・女子・東京)
  • 『DayDay.』/『ZIP!』(日本テレビ)
    『ZIP!』は長時間ですが、内容が度々繰り返されていて、より多くの人に情報を届ける工夫がありました。ニュースは短めで見出しもあり、分かりやすかったです。エンタメとニュースが交互に紹介されていてあきませんでした。『DayDay.』は、『ZIP!』よりゲストや専門家が多く、解説や感想、推測が多いと思いました。また『ZIP!』よりスピード感がなく、問題や事件を深く考える番組だと思いました。事件の相関図が表示されて分かりやすかったです。(中学2年・女子・秋田)

  • 『情報7daysニュースキャスター』(TBSテレビ)/『サタデーステーション』(テレビ朝日)
    『情報7daysニュースキャスター』では日本のオーバーツーリズムについて司会・キャスター・ゲストが討論しながら情報を共有する流れが楽しかった。バラエティー番組とニュース番組の中間のような感覚で視聴できるため親しみやすかった。『サタデーステーション』では統計的数値を使って真夏日でも地域差があることがよく分かった。情報がまとまっていて時事ニュースを知るには手っ取り早いと感じた。(中学2年・女子・埼玉)

  • 『テレポート山陰』(山陰放送)
    災害時に備蓄食材をおいしく手軽に調理するおすすめアレンジレシピのニュースが参考になった。どういう食材だと調理がしやすく食べやすいかが知りたかった。また、ビニール袋によっては、熱湯に入れると袋が溶けてしまう物もあるので、注意点が書いてあればよかった。(中学2年・女子・鳥取)

  • 『Nスタ』(TBSテレビ)
    • 「アメリカの刑務所では刑務所内のスーパーで買い物ができる」と説明があったが、賠償金の支払いや借金が残っている受刑者は買い物ができないのか、どこからお金が出ているのかという疑問が残った。受刑者がどのような生活をするのかがざっくりと分かって、映像で見られるのは良いと思った。(中学3年・女子・神奈川)
    • いつも学校から帰宅すると見ています。山あいの住宅を狙った連続強盗事件のニュースを2時間くらいの中で3回ほど見ました。長いニュース番組では、同じ記事や同じ人にインタビューする動画を何度も放送するのはあるあるですが、同じニュースを伝えるときにはより多くの人にインタビューをし、伝え方を少し変えてみるのもアリではないかと思いました。(高校3年・女子・栃木)
  • 『ニュースウォッチ9』(NHK総合)
    一つ一つのニュースをとても詳しく報じていて分かりやすいです。一方でいくつか改善点もあると感じました。一つ目は、反対側の立場にいる人達にもっとスポットライトを当ててほしいということです。値上げを抑えるために生産者が何を工夫しているかなどに注目するとより深く知ることができると思います。二つ目は、SNS等で視聴者の意見を吸い上げることで、もっと親近感の湧く番組になるのではないかと思います。(中学3年・女子・長崎)

  • 『憲法記念日特集 今必要な憲法議論は』(NHK総合)
    各党で議論しているため意見が対立するのは分かるが、正直、議論として成立していない気がした。なぜなら、各党がそれぞれの憲法に対する考え方を述べ合っただけで建設的なものではなかったからだ。例えば各世代の代表者とスタジオで討論してほしかった。一方で『news zero』(日本テレビ)や『報道ステーション』(テレビ朝日)では一般人へのインタビューだけで、憲法改正に賛成あるいは反対いずれかの意見のみに偏っていた。政党と一般人の両方の意見を組み合わせて放送するとよかったと思う。(高校1年・男子・兵庫)

  • 『ゴゴスマ GO GO!Smile!』(CBCテレビ)
    ニュースの解説が分かりやすく、多くのコメンテーターの意見を聞くことができるのはとても面白いですが、解説をする専門家がいつも同じ人だと思います。一人の専門家が解説・監修するのではなく、たくさんの専門家がかかわれば、公平で偏りのない情報を届けることができるのではないかと思います。(高校1年・女子・愛知)

  • 『WBS(ワールドビジネスサテライト)』(テレビ東京)
    難しい言葉が多く、理解が追いつかないところが多々あった。語句の説明もあったが、やはり難しいところも多かった。そして私が今、世界や日本では何が起こっているのかを知らなすぎるということを改めて実感した。(高校1年・女子・岐阜)

  • 『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ)
    さまざまな「円安」に関するニュースを視聴しました。番組では円安に伴うオーバーツーリズムを取り上げていましたが、他番組と違って「県知事」「他の事例を解説できる専門家」「内容を深く理解して自身の意見を述べる人」の3人で課題や対策を話し合っていました。普段ならば知り得ないところまで解説していたため「理解が深まった」と一番強く感じることができました。(高校2年・男子・神奈川)

  • 『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ)
    • コメンテーターによる偏りのない意見は、とても納得するとともに勉強になりました。(高校2年・男子・山口)
    • さまざまな視点からニュースを見ることができてとても興味深かったです。表現の仕方として気になったのは、インタビューを厳選して流しているところです。若者に「転職を考えているか」というインタビューではすべて「転職を考えている人」もしくは「独立・家業を継ぐことを考えている人」で、「転職を考えていない人」のインタビューがなく多数派の意見しか聞くことができず残念でした。(高校2年・女子・愛媛)
  • 『情報7daysニュースキャスター』(TBSテレビ)
    最初のフリートークの話題は初めて見るものが多く、今回の中国・泰山で足をプルプルさせて歩く観光客の様子に腹を抱えて笑った。三谷幸喜氏と安住紳一郎アナウンサーの掛け合いを見たくてこの番組を視聴する人が私を含めてたくさんいると思うので、フリートークの時間をもっと延ばしてほしい。また江の島の話題では、6歳の男の子の家を「観光地に位置している」と紹介していたが、住所をほとんど公開していたので大丈夫かなと思ってしまった。(高校2年・女子・青森)

  • 『報道ステーション』(テレビ朝日)
    • 夜遅い時間にピッタリな進行だった。ニュースを伝える際は解説を丁寧に含めながらも淡々と進めていて、スポーツニュースには熱量や勢いを感じるもののなぜか落ち着いた気持ちで見ることができた。冒頭の豪雨のインタビューは学生が相手だったが、明らかに嫌そうな顔をしているのを放送するのはいかがなものかと思ってしまった。少しでも思いやりが必要ではないか。(高校2年・女子・東京)
    • 冒頭はイラン大統領を乗せたヘリコプターが墜落したニュースで、事故発生現場を近距離で撮影した動画で視聴者を一気に惹きつけることができていたと思います。ただ、動画のあとナレーターが「一体イラン大統領が事故に遭うまで何があったのでしょうか」と言ったのが少し引っかかりました。「ヘリ墜落」という文字をテロップで見た当初は事故を予想していたのに、その表現だと他殺なのかと疑ってしまう人もいるのではないかなと思いました。(高校3年・女子・熊本)
  • 『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日)
    その日にあった事件や一般人が知らない情報を、専門家を招いて分かりやすく解説してくれるところが良いと思う。他局では専門家ではない人やインフルエンサーがコメントすることが多々あり、見識がないコメントが多いのではないかと思うことがある。これらのコメントは世間の人を動かすことができるので、彼らをコメンテーターに抜擢するのは少々危険な気もする。また、ニュース番組は視聴者がサクッとその日の情報を収集できる形式が今の時代にあっているのではないか。そういう意味では『60秒で学べるNews』(テレビ東京)は今の時代にマッチした番組だと思う。(高校3年・男子・埼玉)

  • 『サスティな!』(フジテレビ)
    僕は日常生活で騒がしいのは苦手なので、普段からテレビを消音に設定して視聴することがある。この番組は録画して2回見たが、最近のテレビは字幕が出るので、2回目は全くの消音で見ても楽しめた。出演者もちょうどいいスピードで話していた。最近のテレビは騒がしかったり話すのが早かったりするが、僕にとってちょうどいい具合だった。(高校3年・男子・東京)

  • 『THE TIME,』(TBSテレビ)
    高校3年生になって、授業で時事問題がよく取り扱われているため、情報番組は見るようにしています。『THE TIME,』ではさまざまなジャンルのニュースを取り上げていてバランスがいいと感じています。ニュースには殺人事件など重いニュースもありますが、事故の起こった様子やドライブレコーダーの映像といった重すぎる情報がなく、朝の情報番組として適切だと思います。(高校3年・女子・奈良)

【自由記述】

  • 私は7時頃に起きて7時30分頃に登校しますが、この30分間のテレビはグルメ探訪やお祭りの紹介が異様に多いです。ロシアによるウクライナ侵攻やハマスの動き、沖縄の米軍基地に関する問題など、興味のある事柄を知ることが出来ず悲しいです。(中学2年・男子・東京)

  • 朝はいつもNHKのラジオニュースで過ごしています。テレビはエンタメなど楽しいニュースが多く遅刻しそうになりました。(中学2年・女子・秋田)

  • 4月10日のラジオ番組『ラフリー!』(山陰放送)に出演していた田中友香理アナウンサーの「子どもの入学式に出席するため、途中まで番組に出演して時間になったら入学式に向かう」という考えがすごいと思った。そのことを受け入れた相方の丸山聡美アナウンサーや会社もすごいと思った。仕事と子育てを両立できて良いと思った。こういう考えが全国に広がるといいと思う。(中学2年・女子・鳥取)

  • 動画配信サービスや見逃し配信が充実しているなか、「ワクワク感」がテレビの唯一無二の良さではないかと最近思います。配信サービスはたくさんのエピソードが配信されていて“一気見”できますが、テレビだと次のエピソードまで一週間ほどあくので、次回を楽しみに一週間頑張ることができます。放送が待ち遠しくて、開始まで秒単位で数えてしまうこともあります。(中学3年・女子・長崎)

  • 最近のニュース番組は視聴者の注目を集めようとし過ぎていると思います。最近だと「大谷翔平選手の結婚」がどの放送局のニュース番組でも大々的に特集され続けていて、反対に戦争や災害に関するニュースは、発生から時間が経つと終わったことかのように放送されなくなります。大谷選手に限らず、芸能人やスポーツ選手の個人的なニュースやスキャンダルが大々的に特集され続けるのは間違っていると思います。(中学3年・女子・東京)

  • 学校の情報の授業で、「普段テレビを見ますか?」という質問に対して「はい」と答えた人が半数を下回ったことにとても驚きました。中高生をメインとした番組コンテンツを増やすことによって若い年齢層がより興味を抱き、テレビを視聴する中高生が増えるのではないかと思います。(高校2年・男子・山口)

  • 『夜明けのラヴィット!』(TBSテレビ)は一週間分の“面白集”を分かりやすくコンパクトに伝えてくれるので、忙しい高校生にとって「お得感のある番組」だと思います。(高校2年・女子・愛媛)

  • ニュース番組の中で扱われる言葉が難しいと感じることが時々ある。dボタンで用語解説などがあると、より学びにつながると思う。(高校2年・女子・東京)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『新 窓をあけて九州』(南日本放送)
    園児たちが自分の願いを大人に伝えるだけでなく、その願いのために自分たちがどんな行動を起こそうかと積極的に考える姿がすばらしい。そして、その行動や考えに協力した先生や地域の方々の姿から、屋久島の中で子ども達が愛されることや絆の深さが伝わった。(中学1年・女子・鹿児島)

  • 『テレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」』(テレビ東京)
    • 不思議感ただようバーのような場面から一転して病院に変わり、旅に出るという場面の急展開に目を引かれました。「殺す前に」「死ぬ前に」行く旅というところが良いと思いました。(中学1年・女子・神奈川)
    • 「生きている」ことが、俳優の言葉によってありありと表現されていて心に刺さった。ただ1話限りなので展開が早く感情移入しにくかった。(中学2年・女子・埼玉)
  • 『もう中の教えて高校生!「池田工業高等学校 建築学科」』(信越放送)
    私は高校で工科系のことを学びたいと思っていたので、同番組のロボコンや測量といった、少しレアな分野にスポットを当ててくれるところがとても良いと思いました。(中学2年・男子・東京)

  • 『君の声が聴きたい presents「ライブ・エール2024」』(NHK総合)
    ラジオと同時に放送されていてすごかったです。色々な世代の歌手が出演していて紅白のようで家族で楽しめました。生放送らしい歌声でよかったです。(中学2年・女子・秋田)
    曲だけでなく、言葉でもエールを送っており、心に残る番組となっていたと思う。(高校1年・男子・長崎)

  • 『ねこ育て いぬ育て(17)』(NHK BS)
    犬が大好きですがペットショップに入れないくらいのアレルギーがあります。散歩している犬を見たり、YouTubeを見たり、犬グッズを見たりして犬欲を満たしています。番組を見て「野犬」の存在を知りました。自分の生活圏には野犬がいないので臆病な性格に驚きました。しかしその臆病さがあったので保護されるまで生き延びられたのかと思うと、胸が少し痛みました。(中学2年・女子・東京)

  • 『#バズ英語~SNSで世界をみよう~』(NHK Eテレ)
    初回から毎週楽しみにしていて、気軽にスラングを知ることができたり、熟語を学べたりすることころが良いと思う。SNSのコメント欄を紹介して間違っているところには訂正が入っているのを見ると、ネイティブの人も完璧ではないのだと思えて、英語に挑戦しやすくなった。(高校3年・男子・埼玉)

  • 『レギュラーの全国あるある探検隊』(BSよしもと)
    京都府京丹波町は遠くて馴染みがない地域なので「黒豆」のイメージしかなかったが、栗やキャベツも名産品であることを知った。タコ焼きの食レポがうまくて食べたくなった。最初の自己紹介の時間が少し長く感じたので、他のものを紹介してもよいと思う。(高校2年・女子・青森)

◆委員のコメント◆

【最近見たニュース・報道・情報番組について】

  • 外国人による犯罪のニュースについて、今インターネット上では「国へ帰れ」などと激しいバッシングが起きているが、中学1年生の報告では「真面目な人もいるのでとても残念」とあった。バランスを持って冷静にニュースを受け止めていると思う。

  • 中学生や高校生の視聴者は、同世代に関するニュースや特集への関心が高いと感じた。

  • 高校2年生のモニターから「インタビューされている人が嫌そうな表情をしていて、少し胸が痛くなった」と報告があった。以前、戦争に関連する番組は残酷なシーンがあるので見たくないという声があったが、似たような意見だと感じる。

  • オーバーツーリズムについて多くのモニターから報告があり、とても関心が高まっていると感じる。


【自由記述について】

  • 中学2年生のモニターから「朝のテレビ番組に関して学校でディベートをした」と報告があった。テレビ番組や新聞などを活用して、自らの論理形成や相手の論理予想について学んだのだろう。報道番組が教育現場で活用されるということは、番組の客観性や中立性、情報の包括性がますます求められてくると思う。

  • 高校2年生のモニターから「中高生をメインとした番組コンテンツを増やしたほうがいい」という報告があったが、この視点は放送局側に欠けていると感じる。購買層向けの番組が多くなる中で中高生向けの番組が少なくなると、その中高生たちは将来も番組を見なくなってしまう。例えばゲーム業界では、ゲームに夢中になった子どもたちが高校生や大学生に成長したときに興味を持つようなコンテンツを開発していき、最終的にはオールジェネレーションで顧客を作っている。放送業界においても、購買力のある人をターゲットにすると同時に、小さい頃から放送に興味を持ってもらい、また子どもたちの視聴を促し続けるようなコンテンツが必要だと思う。

今後の予定について

次回は6月25日に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します。

以上

委員長コメント一覧