青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第253回

第253回-2023年1月

視聴者からの意見について…など

2023年1月24日、第253回青少年委員会を千代田放送会館会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ8人の委員全員が出席しました。
委員会ではまず、2022年12月後半から1月前半までの1カ月の間に寄せられた視聴者意見について報告がありました。なかには、連続アニメ番組の終盤のシーンについて、「主人公の乗った戦闘ロボットの巨大な手で敵の人間を押しつぶす描写があり、不適切と考える」「小学生の子どもと見ていたが、あまりにショッキングなシーンに言葉を失った」などがありました。
1月の中高生モニターリポートのテーマは「年末年始に見たスペシャル番組について」でした。モニターからは大晦日の大型音楽特番について、「例年に比べ若者向けの曲が増えたように感じました。私や妹はそれがとても嬉しかったのですが、その一方で父や母は知らない曲ばかりになっていると少し残念そうでした」などの意見が寄せられました。
委員会ではこれらの視聴者意見やモニターリポートについて議論しました。また岡山・高松地区の放送局との意見交換会などの今後の予定について話し合いました。

議事の詳細

日時
2023年1月24日(火)午後4時30分~午後7時00分
場所
千代田放送会館会議室
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
岡山・高松地区の放送局との意見交換会について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

12月後半から1月前半までの1カ月の間に寄せられた視聴者意見について担当委員から報告がありました。
連続アニメ番組の終盤のシーンについて、視聴者から「主人公の乗った戦闘ロボットの巨大な手で敵の人間を押しつぶす描写があり、その際に鮮血が広がり、つぶされた人間から分離した腕がヒロインに当たった。常軌を逸した不適切な描写と考える」「小学生の子どもと見ていたが、あまりにショッキングなシーンに自分も子どもも唖然とするばかりで言葉を失った」「放送時や予告時に残虐な映像に関する告知がなかった。この時間(日曜午後5時から)の放送としては、非常に不適切な映像表現だと考える」などの意見が寄せられました。
担当委員は、「分離した腕が宙を舞うところでは鮮血の色を暗い色に変えているが、日曜の5時に家族で見るシーンではないだろう」との見方を示し、別の委員は「このシリーズは、わりあいほのぼのとした展開だったが、急に残虐なシーンが出てきたので、視聴者がびっくりしたところが大きいのではないか」と指摘しました。「小さい子どもは怖いかもしれない。ただ、つぶされた人間自体は描かず、飛び散る血を暗い色にしているなど、一定程度配慮された表現になっている」との意見も出されました。
また、特別支援学級向けの学校放送番組で、マスクを上手につけられない子どもを怪人のキャラクターにたとえて、主人公がマスクのつけ方を丁寧に教える展開に対して、「マスクをしない=悪、であるかのような間違った印象を子どもに植え付けるような番組だ」や「事情があってマスクができない子どもへのいじめを助長する内容」などの批判の声が多くあったことについて担当委員から、「マスクに慣れていない小さい子どもに、どうしたら少しずつ慣れさせていくかがテーマなので、基本的に問題はない。『無理しないでください』という趣旨のテロップもあり、十分な配慮があった」との報告がありました。
その他に、大きな議論はなくこの1ヵ月の視聴者意見の中で「討論」に進むものはありませんでした。

中高生モニター報告について

1月のテーマは「年末年始に見たスペシャル番組について」で、25人から合計18番組(テレビ16・ラジオ2)への報告がありました。複数のモニターが取り上げていたのは2番組で、『第73回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に8人が、『逃走中~大みそかSPお台場大決戦!~』(フジテレビ)に2人が感想を寄せています。
「自由記述」では、「テレビの良いところには家族とゆっくり過ごせる空間自体を作ってくれることもあると再認識しました」など、年末年始に家族と一緒にテレビを見たというモニターからの声が多く届きました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『クイズ!丸をつけるだけ』(NHK総合)に5人が、『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ)と『もうひとつの千と千尋の神隠し~舞台化、200日の記録~』(NHK BSプレミアム)にそれぞれ3人が感想を寄せています。

◆モニター報告より◆

【年末年始に見たスペシャル番組について】

  • 『ゴールデンラヴィット!』(TBSテレビ)
    終始爆笑しながら早送りやスキップをすることなく見続けられました。コント番組や漫才番組は苦手でめったに見ないのですが、この番組のように純粋な笑いを届けてくれる番組は好きです。過去の放送の面白かったところを切り取ってランキングにしていたので、全体を通して「面白い」が凝縮されていたと思います。ただ、毎日『ラヴィット!』を見てはいないので、芸人の方がおそらくいつものノリでボケていることを理解しにくいシーンがありました。それぞれの芸人の方の性格などをあらかじめ知っておくとより楽しめると思うので、番組の冒頭に出演者の紹介や番組の内容を軽く説明していただけると嬉しいです。
    (高校1年・男子・兵庫)

  • 『二宮ん家』(フジテレビ)
    ランキング上位3名の名前を出し、その情報だけで何のランキングなのかを当てるというゲームがあり、少しずつ答えに近づいていくところが面白かった。また、視聴者も一緒に考えられるので楽しかった。二宮さんと他の方との掛け合いもよく、何度も笑顔になれた。ゲームもランキングもテンポよく進んでいくので飽きずに見ることができたと思う。出演者の方々がリラックスした状態で参加していて、とても自然体だった。(高校1年・女子・栃木)

  • 『COOL JAPAN新春スペシャル2023 世界が驚いた これぞニッポンのNEWS』(NHK BS1)
    “在日外国人”が驚いたニュースなので日本人にはない考え方で物ごとを捉えたりしていて、同じ日本のニュースでもこんなにも(受け止め方が)違うのかなと驚いた。普段の番組では日本語でしゃべっているところには英語字幕がついているが、今回のスペシャルな新春版ではついていなかったのでつけるべきだと思った。字幕により英語を学んでいる視聴者もナチュラルな言い回しなどを学ぶことができるし、外国人の視聴者も理解することができる。(中学1年・女子・千葉)

  • 『芸能人格付けチェック!2023お正月スペシャル』(朝日放送テレビ)
    いつも出演者のコメントや心境をナレーションが面白く盛り上げていて、見ていてとても楽しいと思いました。また、音楽のチェックなどでは、視聴者も一緒に考えることができ、サイトからの参加もできて、とても飽きさせない工夫がされていると感じました。合奏の曲をクラシックだけでなくポップスのようなみんなが知っている曲にすると、さらに違いを比べやすくなると思います。(中学1年・男子・山形)

  • 『笑アセろ正月SP☆100秒後にジュニア&小峠を笑わせろ!☆チョコプラ』(TBSテレビ)
    この番組は即興ショートコントと大喜利、小噺の3つのコーナーに分かれているのだが、特にコントが面白く感じた。「架空のスターになる」というお題を聞いてから100秒以内に衣装を選び、審査員の前に移動してコントをするというものだった。KOC(キングオブコント)などの普段のコントでは見られない、即興であるがゆえのコント上の設定の粗さから生まれる笑いがとても新鮮で面白く、それにコメントする千原ジュニアもうまく芸人たちの良さを引き出していて面白かった。(高校1年・男子・愛知)

  • 『逃走中~大みそかSPお台場大決戦!~』(フジテレビ)
    • 様々なジャンルの芸能人がお金をかけた極限状態でいるので、素が出ていて普通のバラエティーよりも面白いです。別のスタジオからたまに中継で芸能人たちがツッコミを入れるのも新しくて良かったです。(中学2年・女子・東京)
    • 番組と連動したTwitter企画やdボタンを押すと出演者のデータを確認できるシステムがあり、とても工夫されていて面白かったです。最終的に一番果敢にミッションに取り組んでいた方が逃走に成功していて視聴者側としてもスカッとしました。しかし参加者が多い分、ほかの方を気遣わない発言をされている方もいて不快でした。そして何より他局の番組のパロディが目立ちました。(中学3年・女子・千葉)

  • 『第48回 ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』(ニッポン放送)
    3年連続パーソナリティを務めているSixTONES を目当てに毎年聴いています。このようなチャリティ・キャンペーンをアイドルなどがやるということは、若者を中心に幅広く影響があると思います。「生朗読」や「演奏」は、盲導犬や聴こえない世界、見えない世界、全盲の方とのコラボなど目が不自由な方の存在を実感するとともに、生放送を生かしたメールなどは実際につながっているようなとても素晴らしい番組だと思います。(高校3年・女子・茨城)

  • 『第73回 NHK紅白歌合戦』(NHK総合)
    • 今年は若者を意識してかK-POPやアニメソング、TikTokなどで流行した曲が多く見られた気がする。曲と曲の間の企画が面白く、ずっと見ていられた。個人的には、K-POPの曲は日本語ではなく元の韓国語の歌詞のほうが良いと思う。ファンもそっちのほうが見る気になると思う。(中学2年・女子・山形)
    • 出場歌手の方々の年代にあまり偏りが少なかったように思います。アーティストの曲順も、比較的色々な世代がずっと見ていることができる形に収まっていたように感じました。ただ、もう少し曲の余韻にひたる時間があってもよかったのではないかと感じました。曲が終わってすぐに次の企画の説明やVTRが入ってしまうと、せっかくのパフォーマンスへの感動が薄れてしまうように思います。また、男性歌手を白組、女性歌手を紅組に分けて行われることに少し違和感を覚えています。個人的には、例えば、歌手の方の性別に関係なく、その年その年でランダムに紅組、白組を分けるなど、「紅白歌合戦」の醍醐味は残す形で、柔軟に対応していってもよいのではないかと感じました。(高校2年・女子・東京)

    • 若手のアイドルやアーティストが多く豪華で、若い世代の私は大いに楽しく視聴した。その反面、昔から親しまれている歌手の出場者や時間が少なかったように感じた。若い世代に多く視聴してもらうために工夫をしていることは分かるが、年配の世代の方や長くこの番組を見続けている人たちはもの足りなく感じることがあるかもしれないと思った。大みそかの日本を楽しませ、和やかな気持ちにさせてくれるこの番組は、ぜひとも私たち若い世代が年を重ねても続いていてほしいと思う。(中学2年・女子・鹿児島)

    • 例年に比べ流行のK-POPやアニメ映画の歌など若者向けの曲が増えたように感じました。私や妹はそれがとても嬉しかったのですが、その一方で父や母は知らない曲ばかりになっていると少し残念そうでした。紅白歌合戦は幅広い年代の人に見られている番組だと思うので、若者向けばかりの曲にしてしまうと番組を楽しめない人も多く出てくるのではないかと思いました。この番組に対して、ジェンダー問題のことを考えて紅組と白組に分けるのをやめようという意見をよく聞くのですが、紅組白組のどちらが勝つかも楽しみにしながら観ているので、組分けはやめないでほしいと思っています。(高校2年・女子・広島)

  • 『やっぱそれ、よくないと思う。』(テレビ朝日)
    普段あまりYouTubeを積極的に見るほうではなく、こういったストリーマーが投稿している動画はほとんど見ることがない。この作品で描かれた動画企画も現実世界の企画と同じで迷惑だと思われるところと紙一重だと感じた。ただ彼らなりに追い詰められた末の企画だったということが描かれていて、現実世界のストリーマーもそうだったのかもしれないなと思った。もちろん、だからといって何でもしていいかといわれたらそういうわけでもないし、難しいラインだなと感じた。(中学3年・女子・群馬)

  • 『第31回 埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』(テレビ埼玉)
    ネット上で話題になっていたので見たが、普段とは違う埼玉の市長や知事らが歌を熱唱する姿はとても面白い。ギャップ萌えというか、シュールな光景を見ることができた番組だった。ただ、世代的に仕方ないが、歌う曲がどうしても若者が知らない曲が多く、少々つまらないところがあったのが気になった。来年出演する首長や社長さんは、もう少し幅広い世代が楽しめるような曲を練習して臨んでいただければ、もっと面白くなるかもしれない。(高校1年・男子・東京)

  • 『クイズ☆正解は一年後』(TBSテレビ)
    「インスタ指名手配犯」という企画がありました。ある一般女性が番組公式Instagramアカウントに1年間定期的に投稿し、投稿写真をヒントに女性の居場所を特定して“逮捕”した時期の早さを競う企画なのですが、思わず「これはスゴい!!」と声が出ました。バラエティー的に面白いのはもちろんですが、一方でSNS時代の怖さも感じました。今回、指名手配犯となった方は番組スタッフと話し合いながら投稿していたと思いますが、SNSで身元が特定できてしまうということに改めて気を引き締めていきたいと思いました。この番組のように視聴者参加型で楽しめる、ドキドキしたりワクワクしたり、感情の揺れ動きを感じられる番組は現在少ないなと思いました。ゴールデンタイムの『クイズ☆正解は一年後』もぜひ見てみたいです。(高校2年・女子・千葉)

  • 『あたらしいテレビ2023』(NHK総合)
    NHK以外の放送局の職員の方を招いたり、コンテンツについての話までされていたりと、自由なところにNHKを感じました。HPに番組内で言及されていなかったお勧めのコンテンツも載っていて、放送以外でも楽しむことができました。その一方で軸が少しぶれていたようにも感じます。テレビ放送以外の配信などにも言及していましたし、インタビューではその方の職業や生活に焦点を当てていて、テレビの定義がテレビ放送ではなくてデバイスなのかなと思ってしまいました。配信コンテンツ等に触れるだけでなく、そこからテレビ放送への関連がもっと強くあるとよいのかなと思いました。(高校1年・男子・埼玉)

  • 『終わらない歌を歌おう 2022-2023』(エフエム東京)
    今回のパーソナリティのお二人のときに『SCHOOL OF LOCK!』をよく聴いていたので、久々にお二人のトークが聴けてとても楽しかったです。リスナーの方々と電話で話しながらの進行でしたが、そのトークも含めて『SCHOOL OF LOCK!』を普段聴いていない方にも面白い話だったと思います。(高校1年・男子・滋賀)

  • 『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送テレビ)
    今年もコロナの影響で親戚同士集まることはできなかったが、家族でこの番組を見て「世の中には様々な人がいるね」と話し、2023年を生きていく元気をもらうことができました。様々な人の様々な問題を解決しているこの番組は、多くの人に元気を与えていると思います。これからも、笑いあり、涙ありの番組を続けてほしいです。(中学2年・男子・山形)

【自由記述】

  • 普段長い時間座ってテレビを見ることが少ないので、お正月に家族や親戚とゆっくりしながらテレビを眺めているのはある意味新鮮な体験でした。そして、テレビの良いところには家族とゆっくり過ごせるような空間自体を作ってくれていることもあると再認識しました。最近はライフスタイルも変わり、放送の届け方もより個人にフォーカスを当てられていますが、「人とシェアできるコンテンツ」というテレビの強みも忘れないでいただきたいなと思います。昨年はたくさんの楽しいコンテンツを作っていただきありがとうございました。今年も良い放送をしていただけることを期待しています。(高校1年・男子・兵庫)

  • 最近、番組の放送中にSNS上で感想をつぶやく方を非常に多く見かけます。今は、家族とテレビを見ながら感想を話したり、一人でじっとテレビを見たりするのではなく、「自分の想いを色んな人に伝えたい」「色んな人と共感し合いながらテレビを見たい」という方が多いのかなと思いました。年末に放送された『SASUKE』でも、放送中につぶやかれたTwitterでの感想が画面に表示されるなど、SNSを使った番組の楽しみ方が増えているように思います。手元でSNSをチェックしていなくても色んな方のつぶやきを見ることができ、「ひとりで見ているわけではない」「今、この瞬間同じように笑ったり驚いたりしながらこの番組をみていらっしゃる方がたくさんいるのだな」と感じることができ、とてもよかったです。SNSを活用した番組がもっと増えても良いのかなと感じました。(高校2年・女子・東京)

  • 年末に再放送のドラマの一気見と題して、初回から最終話まで一気に放送されることが多い。今はオンラインの動画サービスがあるため見たいものを見たい時に見ることができる。(ドラマの一気見放送は)そうしたサービスを使うことを促しているように感じる。一気見を行っている局が多いため見たいものがなく、よりテレビ離れを加速させているようだ。(中学1年・女子・千葉)

  • 最近、夜7時頃からの番組でスペシャルが多く、11時頃までやっている番組もあるため、遅くまでテレビを見られない自分のような人は最後まで番組を見られないことがあります。もう少し細かく番組を分けて、区切りをつけることで見やすくなると思います。(中学1年・男子・山形)

  • 最近『カズレーザーと学ぶ。』(日本テレビ)を毎週見ています。教養系の番組は途中でクイズが入ってきて集中して番組を見ることが出来ずいつも飽きてしまうことが多かったのですが、MCのカズレーザーさんと専門家が講義のような形で対話している姿があまり見ない形で珍しく、面白いと思いました。他の出演者の方は視聴者の素朴な疑問を代弁してくれているような感じがあり、視聴者のことも置いていかない番組だと思いました。SNSでは自然と自分の興味のある情報ばかり受け取ってしまいがちですが、自分が今まで知らなかった事、気に留めていなかった事を知ることも面白いなと、この番組を見て改めて気づきました。(高校2年・女子・岩手)

  • 年末年始は特番が増え、お笑い番組も増えるので、お笑いが好きな私にとってはとてもうれしい時期です。毎年大みそかにやっていた『笑ってはいけない』という番組が好きだったので、なくなってしまったのが残念です。いつかまた復活してほしいです。(高校2年・女子・広島)

  • チャリティ歌謡祭で、司会者の方が出演者に「ブラウン管の皆さんに一言」と問うシーンがあった。これが「テレビを見ているみなさんへ」という意味とは思わず(家族に教えてもらった)、世代を感じる体験だった。(高校1年・男子・東京)

  • 冬休み明け、クラスの子との間で話題に上がったのは、やはり年末年始のテレビ番組の話でした。年末の風物詩、紅白歌合戦は全員と言っていいほど多くの人が見ているため話題に上がりやすかったです。また、「年明けのときには何を見ていたか」ということも話しましたが、ジャニーズカウントダウンを見ている人が多いように感じました。年末年始は、番組のスペシャルなどが多いため、私の大好きな時期です。(高校2年・女子・千葉)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『もうひとつの千と千尋の神隠し〜舞台化、200日の記録〜』(NHK BSプレミアム)
    ジブリの作品を舞台化するということで難しい部分が多くあったと思いますが、「アニメだから」と怠らずに、人の手で舞台を作り上げていった貴重な流れを拝見することができ、本当にありがたいです。裏側を描く番組が、私にはとても勉強になるため、毎回力が入ります。(高校2年・女子・千葉)

  • 『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ)
    久しぶりに見た『ちびまる子ちゃん』はとても面白かった!私が生まれる前から30年以上も続いている長寿番組は今の時代なかなかないので貴重だと改めて感じられた。(高校3年・女子・神奈川)

  • 『プロフェッショナル仕事の流儀 YOSHIKIスペシャル』(NHK総合)
    • 最も印象的だったのは「必ず、努力すると努力したぶんだけ良くなる」という言葉でした。YOSHIKIさんが紡ぎ出す音楽は、持って生まれた才能だけで創り上げられるものではなく、たゆまぬ努力で創り出されたものだったのだと改めて気がつきました。番組の構成からも「生きることをあきらめないことの大切さ」を感じました。構成、語り、全てを含めて、本当に素敵な番組でした。(高校2年・女子・東京)
    • YOSHIKIさんの音楽に対する思いやこれまでの苦悩、孤独さを知ることができました。本物のYOSHIKIとは何かを多忙な生活を送っている中で探していました。密着するうえで、番組スタッフと出演者の信頼関係が大切だと感じました。(高校2年・男子・福岡)

  • 『超無敵クラス』(日本テレビ)
    「国内留学」というものを初めて知った。自分と同じ高校生が親元を離れて暮らす、ということをしていて驚いた。また、国内留学生が留学先として選ぶ久米島は自然が豊かでとても優しい人が多かった印象だ。意外と知らない高校生のことや日本のことを知ることができ、とても勉強になった。同じ高校生としてよい刺激をもらった。(高校1年・女子・栃木)

  • 『クイズ!丸をつけるだけ』(NHK総合)
    • 答え方は丸をつけるだけだから小学生の弟、幼稚園児の妹も解くことが出来て家族と楽しむことができました。こんな番組が増えるといいなと思います。(中学2年・男子・山形)
    • シンプルな内容で、誰でも楽しめると思いました。また、丸をつけるだけなのに、しっかりクイズの中身が濃く、とてもすっきりする問題が多かったので、レギュラー化してほしいと思います。(中学1年・男子・山形)

  • 楽しく学ぶ!世界動画ニュースSP』(テレビ朝日)
    • 役者の演技ではなく、一般人の普段の何気ない日常から国や世代の特徴を捉えているのが良いと思いました。動画に出てくる人の素のリアクションを通して学びを得られる構成になっていて、ただ動画を観賞するのではなくそこから自分の学びにつなげられたと思います。同系統の番組に見られるようにSNSの動画を紹介してスタジオのゲストが「可愛いですね〜」「すごいですね〜」だけのコメントで終わるのではなく、この番組のようにしっかりとしたコンセプトを持っていると“テレビのコンテンツ”としてうまく変換できているなと感じます。(高校1年・男子・兵庫)
    • 出演者に芸人やアイドルだけでなくメディアの有識者を呼んでいて、新しい視点で解説しているので面白かったです。SNSから動画を引っ張ってきて載せる動画まとめ系番組が最近はいろいろな局で多く放送されていますが、この番組は世界各国のCM、ドッキリなどの動画も紹介し、そこからお国柄やその国の社会問題も読み解いていて、動画をただ見て驚いたり感動したりするだけではない自然に考えさせられる面白さがあって毎週見てみたいと思いました。(高校2年・女子・岩手)

◆委員のコメント◆

【年末年始に見たスペシャル番組について】

  • 『紅白歌合戦』について、K-POPやアニメソングが多くて楽しめたという感想があった。動画配信サービスでも若者に人気の曲が入っていると言われていたので、制作者の狙いというのは若い人たちに届いているのだなと思った。K-POPファンとしては韓国語で歌ったらいいのに、という意見にはなるほどと思った。

  • 紅白については一方で、中学生のモニターが、若者の歌が多くて高齢者の歌が少ないのではないかと書いていて、その配慮がありがたいというか、こういう気持ちになる若い人もいるのだなと面白く読ませてもらった。

  • 男女を紅白に分けて行うことについて違和感を覚えるという声はこの頃よく聞く。モニターが一例として、性別とは関係なく、その年その年で運動会のようにランダムに分けてもいいのではと提案してくれていたのが興味深かった。一方で、やはり紅白に分けたほうがいいという意見もあり、いろいろな見方があるようだ。

【自由記述について】

  • 年末は再放送のドラマが一気見と題して放送されることが多く、オンラインサービスの利用を促しているようだというモニターの声があったが、この指摘はかなり鋭いと思った。確かに動画配信サービスのCMもたくさん流れるので、そのように感じるのだろう。テレビ離れを加速させるともあったが、おそらくこのような編成をしているのは諸刃の剣だと言いたいのだろう。長時間であっても見る人は見る一方、チャンネル選択の視野に入らない人も出てしまうので、それでいいのかという疑問ではないかと思った。

  • 「人とシェアできるコンテンツというテレビの強みを忘れないで」という声があった。テレビは人と空間をシェアできるコンテンツだという、とてもいい感想だと思う。

  • 『カズレーザーと学ぶ。』という番組について、素朴な疑問を取り上げてくれるのがいいという感想があった。中高生モニター報告では、こうした知的好奇心をくすぐるような番組を評価する声が結構多い印象がある。

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『ちびまる子ちゃん』を見たモニターから、自分が生まれる前から続いている長寿番組は貴重だという声があった。我々のように昭和から見てきた『サザエさん』だと若い人には少し行き過ぎてしまうのかもしれないが、『ちびまる子ちゃん』からは何となくつながった郷愁のようなものを感じ取っているのかもしれない。

意見交換会について

2月9日に開催予定の岡山・高松地区の放送局との意見交換会について、当日のスケジュールや話し合うテーマなどを確認しました。

今後の予定について

次回は、2月28日(火)に定例委員会を開催します。

以上

委員長コメント一覧