青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第245回

第245回-2022年4月

視聴者からの意見について…など

2022年4月26日、第245回青少年委員会を千代田放送会館会議室で開催し、8人の委員全員が出席しました。
3月後半から4月前半に寄せられた視聴者意見には、4月スタートの深夜トーク番組のパイロット版が3月に生放送され、グラビア美女へのセクハラや過激で下品な性的表現、容姿をアフリカ民族への侮蔑的表現を使って揶揄した発言などがあったことに対し、「女性蔑視も甚だしい、非常に不快だ」「時代に沿ったコンプライアンスを学び直してと欲しい」といった意見などが寄せられました。
委員会ではこれらの視聴者意見について議論しました。
4月の中高生モニターリポートのテーマは「これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について」でした。モニターからは、第二の人生を歩む姿を描いたドキュメンタリーについて、「平和で生き生きとした暮らしぶりを見ていると、とても心が和みます」などの意見が寄せられました。
委員会ではこれらの意見について議論しました。
最後に今後の予定について話し合いました。
次回は、5月24日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2022年4月26日(火)午後4時30分~午後6時30分
場所
千代田放送会館会議室
議題
視聴者からの意見について
中高生モニターについて
今後の予定について
その他
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

3月後半から4月前半に寄せられた視聴者意見について議論しました。
4月スタートの深夜トーク番組のパイロット版が3月に生放送され、グラビア美女へのセクハラや過激で下品な性的表現、容姿をアフリカ民族への侮蔑的表現を使って揶揄した発言などがあったことに対し、「女性蔑視も甚だしい、非常に不快だ」「時代に沿ったコンプライアンスを学び直してと欲しい」といった意見が寄せられました。
委員からは、「“アイヌ蔑視発言”とも関連するが、放送倫理上の問題と思われる」との意見が出たうえで、「確かに下品の極みだが、テレビ局は後日ホームページで謝罪し、さらに社長会見でも謝罪している」「番組のレギュラー化に際して生放送は取りやめ、チェック体制の強化を表明している」などの意見が出され、局として自主・自律的な対応を取っていることから議論はこれで終了することにしました。
男性アイドルグループの一人が他メンバーにドッキリを企画するが、最後に企画者本人に対して、他メンバーに敢行したドッキリ・ネタ全てを一気に連続で仕掛けられる”ドッキリ返し”を番組スタッフからされるという内容に対し、「拷問、集団リンチだ」「いじめの様な酷い内容を周りが笑っていることが怖い」という意見が寄せられました。
委員からは、「一つ一つの内容はそれほど危険・残忍とは思えないが、最後に一人に対して総掛かりで有無を言わせず仕掛ける様は、仲間内の“いじり”を越えて、そのしつこさは”いじめ”を想起させる」「芸人ならある程度了解済みということは理解できるかもしれないが、仕掛けられるのがアイドルだと小さい子どもにはそうは見えないのでは」「簡単に出来そうな仕掛けだからこそ、安易に模倣される恐れがあるのでは」などの意見が出されました。これについては、委員会が4月に「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」について「見解」を出したことも踏まえ、これ以上の「討論」には進まないこととしました。
今回の委員会の議論から、「討論」に進んだものはありませんでした。

中高生モニターについて

2022年度の新しい中高生モニターは30人です。4月のテーマは「これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について」でした。「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組」の欄も設けました。全員から報告がありました。
「これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について」では、テレビが25番組、すべて違う番組が寄せられました。ドキュメンタリー、ドラマ、バラエティーなどジャンルはさまざまで、何年も前に見た番組を取り上げたモニターも複数いました。ラジオは4番組で、2人が同じ番組を挙げていました。
「自由記述」では、ウクライナ報道について「どの言葉がうそで、どの映像が正しいのか分からず困惑している」などの声がありました。新年度になり「ご長寿番組が次々に終了して残念」といった感想もありました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『バリューの真実』(NHK Eテレ)と『東大王SP』(TBSテレビ)にそれぞれ4人から感想が寄せられました。

◆委員の感想◆

  • 【これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について】
    • ドキュメンタリーでもドラマでも、生き方や社会の現実を反映した番組が印象に残っているように感じる。小学校低学年の頃に見た番組を挙げたモニターも複数いた。テレビやラジオの番組が、一部の若者にこれだけ影響を与えているということを制作者に伝え、心に残るいい番組を作ってほしいと思う。

    • テレビやラジオに関心がある若者は、脚本家やディレクター、放送作家といった裏方の制作者への関心も強いと感じる。かつてバラエティーにあったような裏方も表に出て笑いを取るというやり方とは違う形で、制作者の存在を魅力的に伝えることも、これからの放送の価値を高めていくうえで重要なのではないか。

    • シニアが第二の人生を歩む姿を描く番組を挙げたモニターは、年代を問わず視聴者の心を和ませ、ポジティブな生き方を参考にできる、という感想を寄せてくれた。自分も常々、家族そろって見られる番組とはどんな特徴なのかと考えているので参考になる意見だった。

    • 東京にある店の特集は自分たち県民にはほぼ無関係なので全国の人に役立つ情報がほしい、というモニターの声があった。情報はどうしても東京に偏ってしまうところがあり、地方の人たちはどんな思いでこういう番組を見ているのだろうかと気になっていたところがあり、その辺のバランスも必要なのかと思う。

  • 【自由記述について】
    • ウクライナ報道について、戦闘や遺体の映像を流すときは、多くの人が安心して見られるよう(注意書きを表示するなどの)配慮が欲しい、という声があった。戦争の悲惨さを伝えるときは「安心できないもの」ということが伝わらないと意味がない気がするが、今は戦争を扱ったドキュメンタリー番組でも残虐なシーンが問題になったりする。それで報道と言えるのだろうかというところもあり、非常に難しい問題だと感じた。

◆モニターからの報告◆

  • 【これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について】
    • 『シリーズ江戸川乱歩短編集』(NHK)このシリーズの面白いところは、回によって演出家が変わるところです。「江戸川乱歩という一人の作家の短編を4人の演出家が30分の映像にする」。この試み自体がとてもユニークだし、どの回も演出家の個性が出ているので「明智小五郎」という人物の新しい顔を見ることができて楽しいです。ワクワクします。(高校2年・女子・埼玉)  

    • 『ねほりんぱほりん「児童相談所職員」』(NHK Eテレ)普段は報道されることのない立場の方、しかも児童虐待をいちばん近くで見てきた方が児童虐待について語るこのような番組は、「児童虐待防止」を訴えるうえで、とても重要だと思いました。この番組の面白い点は、人形劇で展開していくところだと思います。「児童相談所職員」の回は、特に重い話が多い回だったのですが、随所にくすっと笑えるようなシーンが挟まっていて、自分の気持ちをリセットしながら見ることができました。(高校1年・女子・東京)

    • 『掟上今日子の備忘録』(日本テレビ)小学2年生の時にたまたま見たドラマで、掟上今日子の総白髪で眠ってしまうと記憶がリセットされてしまうというキャッチ―な設定に心ひかれたことをよく覚えています。どんな難事件も一日で解決するため、とてもスピーディーで、凝ったトリックが見ていてとても楽しかったです。いかに一日が大切なのか、記憶に残るような一日を過ごせていることはとても幸せなことなのだと幼いながらに思いました。(中学3年・女子・群馬)

    • 『カルテット』(TBSテレビ)夜10時という当時は遅い時間に、大人の世界を垣間見たような感覚だった。コメディタッチで楽しみやすい部分もありながら、登場人物が抱える秘密や関係性など、それまでは見たことのないようなストーリーで、俳優がエンディングを歌っているなどすごく新鮮だった。(高校1年・男子・埼玉)

    • 『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ)私はこのドラマの影響を受けてプログラマーみたいな、人のために役立つものを作れる人になりたいと思い、現在高校3年生ですが、志望大学の工学部に入学できるよう毎日勉強しています。小学生の時に見始めてから今まで、考え方などずっと影響されています。1話~最終話まで30回以上見ていますし、今でも勉強するときはサウンドトラックを聴きながらやっています。(高校3年・女子・茨城) 

    • 『人生の楽園』(テレビ朝日) 平和で生き生きとした暮らしぶりを見ていると、とても心が和みます。毎週違った家庭の様子を取り上げることで、たくさんの人々から、自分の参考になるような生き方、考え方が得られます。年代を問わず視聴者の心を和ませ、ポジティブな生き方を参考にできる、とても良い番組だと思います。(中学2年・女子・鹿児島)

    • 『二つの祖国』(テレビ東京)2019年3月に特別企画のドラマとして放送されていました。そのなかで、ジャパニーズ・インターンメントと呼ばれる第二次世界大戦下での日系人の強制収容を描いたシーンがありました。私はアメリカに留学していた経験があるのですが、アメリカでは、ひとつの人権侵害が行われた事件としてこれを歴史で学びます。番組を視聴して、改めて戦争の残酷さを感じたとともに、戦争を日系アメリカ人という新しい立場から考え直すことができ、自分の視野が広がったと感じます。現在行われている戦争でも、置かれている立場が似ている人がいるのではと思い、痛ましくも感じます。(高校3年・男子・東京)

    • 『SCHOOL OF LOCK!』(エフエム東京)いじめや貧困、障がいなど、社会的に前向きに掘り下げないような内容に優しく寄りそって一緒に考えているところが長所だと感じました。もう少し聴きやすいように放送時間を早めてほしいです。自分のようにスマホを持っていないリスナーも多いと思うので、固定電話でも参加できるイベントをつくってほしいです。(中学1年・男子・山形)

    • 『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)
      いつもと違う6人全員集合の回でしたが、誰かが話しているときは耳を傾ける、一気に沢山の人が話さず、1人が話し、面白い場面ではみんなで笑い合えるのが、バランスがよくとても聴きやすかったです。聴くだけでなく、メールで参加しやすい参加型のラジオで、読むスピードもちょうど良く、ラジオに若い世代を取り入れるには最適だったと思います。(中学2年・女子・山形)

  • 【自由記述】
    • 私が小学生だった頃よりも番組の入れ替わりが激しくなり、中には1年で終わる番組もあらわれるようになってとても悲しかったです。SNSなどで流行が秒単位で変わる時代だからこそ、テレビ番組は流行を最速でキャッチするより、少し古くてもそこが味になるような世代を超えて愛される存在でいてほしいと私は思います。(高校2年・女子・岩手) 

    • テレビからスマホ時代になっている今、似たような企画を行う番組が増えたように感じます。コロナ禍であるため制限されることもあり、番組制作が今まで以上に大変だと感じておりますが、そんな世の中だからこそ、明るく笑顔になるような番組を待っています。(高校2年・女子・千葉)

  • 【青少年へのおすすめ番組】
    • 『バリューの真実』(NHK Eテレ)MCを務めるSixTONESが高校生の目線に立って質問に答え、説明をしているので、まるで学校の先輩に教わっているかのような親近感が湧きました。「価値観のズレ」に焦点を当てているので、保護者とのコミュニケーションが少なくなっている方や、あまり保護者と話さないという方は、保護者と一緒に視聴するのも良いのではないかと思いました。この番組を一緒に見ることで「私も実はこんな悩みがある」「こんなコンプレックスがある」と話しやすくなるのではないでしょうか。(高校1年・女子・東京)

    • 『東大王SP』(TBSテレビ)この番組は知識も必要ですが、ひらめき問題も豊富なので小さい子どもも大人も一緒に楽しめるところが良いと思います。あまり悪いところはないのですが、しいて言えば出題から答案までの時間が長すぎることだと思います。(中学2年・女子・東京)

以上

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