視聴者からのご意見

2021年10月に視聴者から寄せられた意見

2021年10月に視聴者から寄せられた意見

衆院選開票特番について、中継先の候補者に対する出演タレントの発言、態度が侮蔑的などの批判や、小室さんと眞子さんに関する話題の取り上げ方などへの意見が多かった。

2021年10月にBPOに寄せられた意見は1,726件で、先月と比較して860件減少した。
10月1日、電話による意見受け付けを再開した。月間を通じて電話で意見を受け付けたのは去年12月以来。
意見のアクセス方法の割合は、メール83%、電話15%、郵便1%、FAX1%。
男女別は男性48%、女性24%で、世代別では40歳代27%、50歳代24%、30歳代21%、60歳以上16%、20歳代10%、10歳代1%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送事業者を特定したものは、当該事業者のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は851件【64事業者】であった。
このほか、放送事業者を特定しない放送全般への意見の中から23件を抜粋し、全会員事業者に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

特定の局の衆院選開票特番について、中継先の候補者に対する出演タレントの発言、態度が侮蔑的などの批判が多かった。また、小室さんと眞子さんに関する話題の取り上げ方や、取り上げること自体についての意見も多かった。
ラジオに関する意見は55件、CMについては17件あった。

青少年に関する意見

10月中に青少年委員会に寄せられた意見は89件で、前月から19件減少した。
今月は「表現・演出」が18件、「低俗・モラルに反する」が17件、「暴力・殺人・残虐シーン」が11件、「いじめ・虐待」が9件、「性的表現」と「マナー・服装」がともに5件と続いた

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 総選挙を前にテレビのキャスターやコメンテーターたちは「成長戦略が必要」としきりに言っているが、成長戦略とは何かの説明もない。選挙があるのだから改革至上主義、成長戦略ばかり主張する人だけではなく、さまざまな意見を持つコメンテーターを出演させ、国民の選択肢を広げてほしい。

  • 生放送の討論番組で与党幹部が「スマホは日本人の発明」、「消費税の使途は社会保障費のみ」などと発言。事実ではないのに番組内で訂正やフォローはされず、言いっ放しになったことは問題。

  • 週1回のラジオ番組の「DJ」はある政党の参議院議員。番組の内容はその党の衆院選の選挙公約や議員の活動報告など、党の宣伝とも受け取れる話ばかりだ。特定の政党の話だけを番組として30分間も放送することに違和感を覚える。

  • 森友・加計問題や辺野古問題などの特集は衆院選投票日の前日に取り上げる内容ではないと感じた。むしろ政治的主張を強く感じた。

  • 衆院選開票番組でお笑いタレントが、落選が濃厚になった自民党幹事長にインタビューし、笑いながら「ご愁傷様でした」。あまりに失礼ではないか。礼を欠きすぎていて不快。

  • 開票特番の出演者が候補者に「ご愁傷様」。その候補者に一票を投じた有権者をも嘲笑する態度で、芸人であれば許容される、といった類の言説ではないと思う。制作側の見識も疑わざるをえない。

  • 眞子さんは結婚して一般人なのに結婚後も追いかけられ、司法試験の結果まで放送されてかわいそう。2人の気持ちを察すると見ているこちらが心苦しくなる。

  • 眞子さまと小室氏の結婚報道で「速報です。小室氏が記者会見のために自宅を出ました」。この情報のどこに「速報」で流す必要があるのか全く理解できない。

  • 小室さんの親がしたことについて本人に責任を取らせるような風潮に疑問を感じる。子どもは親を選べないし管理できないのに、親のしたことにまで報道が過熱するというのはおかしい。

  • 小室圭さんの学費の借金問題、弁護士資格などについて正しい情報を調べて伝えてほしい。NHKも民放も良いことしか伝えないが、視聴者としては単純に正確な情報を知りたい。

  • 組閣の速報テロップがうるさい。そもそも報道番組の最中に速報テロップを出す意味が分からない。知らないと生命に関わる、など速報を出す基準を明確にしたほうがいいのではないのか。こういう速報の合間にもし地震など自然災害の速報が流れたら「またか」と見逃す人が出てくるのではないのか。それこそ命の危機だろう。

  • 「視聴者からの質問に答えるコーナー」の質問が「創作」だった。毎日楽しみに見ていたのに、だまされたという思いで力が抜ける。ほかの情報番組でもLINEなどを使って視聴者意見を集めているが、本当に意見を受け付けているか疑問に思ってしまう。ウソ偽りのない視聴者意見募集のあり方、検証可能な手法を編み出してほしい。

  • 民放各社の警察密着特番は「社会に開かれた警察」などの観点からは非常に良いと思うが、犯罪者=悪い人というステレオタイプが目立つ。研究が進み、犯罪者の中には人格障害、ADHD、幼少時の虐待などの精神医学的な背景があるような社会的弱者もいることが分かってきた。刑罰を与えるよりも精神科病院で治療した方がいいのではないかという議論もある。テレビ局も犯罪者は悪い人だと決めつける報道より、犯罪を減らすにはどうしたらいいか、議論のきっかけを与える報道をしてほしい。

  • 押収された覚せい剤のアップ映像がニュースで流れた。私は職業柄、治療中の覚せい剤中毒者と関わることがよくある。ほんのささいなことでも彼らには刺激となり、再び覚せい剤に手を出すきっかけとなる。映像を流すことは絶対に避けてほしかった。

  • 緊急事態宣言の解除にともなう飲食店での酒類提供について特集していた。報道が必要な内容であるが、ビールを美味しそうに注いだり、それを美味しそうに飲んだりするシーンがことさら強調されていて、それを見たことで非常に強いアルコールへの欲求が呼び起こされた。私は持病によりアルコールの摂取を制限されている。料理番組やバラエティー番組であれば見ないことで対応できるが、ニュース番組は社会一般の情報を入手するため視聴が必要。喫煙シーンが議論されたように飲酒シーンについても一考をお願いしたい。

  • 番組で放送される視聴者投稿の映像の中には、明らかに危険な場所で撮影されたと思われるものがある。それに対して注意をすることもない。「このような映像を撮るとテレビで放送される」と期待して危険な場所で撮影する人が増えるのではないかと危惧している。

  • ワイドショーでしばしば「コロナで一番苦しんでいるのが飲食店」などの表現が使われているが、飲食店は自治体から長期間、高額の支援を受けている。確かに一部は厳しい状況だと思うが、協力金バブルで左うちわの店もある。番組は両方の情報を発信してほしい。

  • 水泳女子100mバタフライのニュース。見出しテロップは「池江璃花子選手 2位」、ナレーションの主語も池江選手。優勝した飯塚選手はテロップ表示だけで名前も読んでもらえないのはおかしくないだろうか。正当な評価をするのが普通だと思う。私は飯塚選手の関係者ではないが、悲しい気持ちになった。

  • 民放の朝、夕のワイドショー、ニュース等を楽しく見ている。最近、番組改編時期にアナウンサーが交代や結婚、出産で番組を離れるに際して、ことさらに時間を長く取って離任を紹介したり泣いたり騒いだりと、視聴している側にとっては不快なシーンが多くなった。あいさつや告知はもちろんいいと思うが、何か身内による宴席での盛り上がりにしか見えないノリが多い。

【番組全般・その他】

  • コントのネタが統合失調症の方を揶揄した内容で不快に思った。「自我がない」など気になるセリフがあった。統合失調症の方本人、ご家族、友人が見ていたと思うと胸が痛む。

  • 大トロを食べるために野良ネコがどれくらいジャンプするか、人工の谷を徐々に広げながら試していた。失敗すればけがをしかねない危険な企画で、虐待ではないかと感じた。残酷でとてもバラエティーとして笑える内容ではなかった。

  • 私は登山経験者。バラエティー番組の冒険企画でタレントが山中で「沢下り」、「滝飛び込み」、「崖下り」。十分な装備と技術なしに行うにはあまりに危険な行為が、楽しそうに、勇気があれば誰にでもできるような演出で放送されていた。番組は事前に下調べをして安全性に問題ないことを確認してやっているのだと思うが、山の知識のない視聴者はそうした危険性には気がつかないと思う。登山は無知で臨むと死に至る可能性があることを認識した上で放送すべきだし、せめて「危険なのでマネしないで」の一言を入れるのが適切だと思う。

  • おにぎり早食い競争は危険だと思うので放送してほしくなかった。過去には死亡事故もあった。どうしてこのようなものを番組で取り上げるのかと思う。

  • 人気スポットのランキングで、13位としてある企業のショールームと商品が紹介された直後に、そのショールームとその商品のCMが流れた。流行を紹介する番組でこういうことがあると、どこまでが広告でどこからが事実なのかわからなくなる。好きな番組だっただけに非常にガッカリした。

  • ラジオ各局でサプリメントの通販番組が増えた。一番よく聴く局は早朝の番組を10分カットして通販番組に置き換えてしまった。毎日同じ内容の番組にうんざり。各放送局の「独自性」が失われつつあるように思う。

  • 90代の母親がテレビの通販番組にしばしば「引っかかり」、カタログと商品が山のように送られ溜まっている。活字媒体と違ってテレビからは映像音声が流れ、高齢者はじっくり考えずに「買わされて」しまう。何を買ったかも分からなくなったころに、督促状、回収業者、裁判と、売った側が高齢者を脅す。高齢者は「恥だから」と子どもには黙っている。こうした事態を招いていることを認識して、テレビ通販番組のあり方、モラルを考えてほしい。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 20時台に「マッチングアプリで夫が浮気…マンガにもなった妻の痛快リベンジ」という内容の放送があった。小さな子どもも見ている時間であるのに、マッチングアプリの相手と会うために「おしゃれなパンツをはく」「ホテルで待ち合わせ」「私激しいかも」のような内容があり、問題を感じた。今後こういった内容を含む番組は時間を考えていただきたい。

【「低俗、モラルに反する」】

  • 県のマスコットキャラクターを主人公にしたアニメの中で、競輪で賭博するおじさんの話が出てきたが、この番組は早朝の子ども向けだというのに、賭博のやり方を指南するシーンがあった。子どもが賭け事をやりたいと言い出したら困るし、かけ方を教えるということは賭け事しろということと同等だ。競輪のシーンを出すくらいはいいと思うが、深夜アニメではないのだから、もう少し考えてもらいたい。これが知事の企画するアニメというのだからビックリ。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 朝の時間帯で、ラスボスによって敵の首領の首をはねるシーンは刺激が強すぎる。子ども向けの番組には相応しくない過激な残酷映写は良くないと思う。残酷な場面を規制するべきだ。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • 芸人同士の鮎取り対決の場面で、芸人Aが芸人Bを掴んで無理矢理水の中に沈めようとし、それを見ている周囲の人間が、笑っている場面があった。子ども達も見る可能性の高い日曜日のゴールデンタイムに、あのような様子を放送することは、子ども達に悪影響を及ぼすものであり不適切。

【「性的表現」に関する意見】

  • 12歳の少女の裸を連想するシーンが多かったり、それを覗くシーンがあったりした。アニメだが、対象キャラが少女だし大丈夫なのか。

【「マナー・服装」に関する意見】

  • アニメの主人公がまだ高校生のはずなのに、ピアスをしてタバコを吸い夜遊びの朝帰りをしている。いつからこの日本は高校生の喫煙を容認したのか。深夜番組とはいえ、こんな番組の放送を黙認していいのか。