視聴者からのご意見

2021年2月に視聴者から寄せられた意見

2021年2月に視聴者から寄せられた意見

女性蔑視と受け取れる発言により辞任した、東京オリンピック組織委員会会長の発言を取り上げた番組への意見が多く寄せられた。

2021年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,489件で、先月と比較して308件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール97%、電話0%、郵便2%、FAX1%(※電話は今月休止)。
男女別は男性52%、女性18%で、世代別では40歳代27%、50歳代25%、30歳代20%、20歳代13%、60歳以上12%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該放送局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は延べ829件【55局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、27件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

番組全般にわたる意見
女性蔑視と受け取れる発言により辞任した、東京オリンピック組織委員会会長の発言を取り上げた番組への意見が多く寄せられた。ラジオに関する意見は80件、CMについては15件あった。

青少年に関する意見

2月中に青少年委員会に寄せられた意見は88件で、前月から51件減少した。
今月は「表現・演出」が27件、「低俗、モラル」が24件、「報道・情報」が8件、「いじめ・虐待」が7件と続いた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • コロナ禍における最近の番組を見て、若者がウイルスを感染させている原因とも取れるような印象を受ける。確かに若者は、テレビをあまり見ない傾向があるが、特定の年齢層を批判することは、年代間の分断を生み出す可能性がある。確たる証拠に基づいた報道をすべきだと思う。

【番組全般・その他】

  • 事の発端は、新聞が元会長の女性軽視となるように発言を切り抜きで報道したものを、繋がりがあるアメリカの新聞が翻訳して伝えた記事のせいである。元会長自身の発言は軽率な部分もあるが、本筋では、女性は優秀だと褒めている。それをほとんどのテレビが報道しないのは事実に反する行為だと思う。編集されていない発言の全文を読んだ上で批判するのなら一向に構わない。しかし、一部を切り取った記事で女性蔑視だという意見ばかりを報道するのは不公平であり、視聴者に対する洗脳行為だ。全文を読み、公平な目で報道するようなテレビが出てくることを祈る。

  • 元会長のいわゆる女性蔑視発言について。本当にそのような思想があるのなら弁解の余地はないと思うが、発言の全文ではなく、部分的な切り取りのみで、朝から晩まで全人格の否定ともとれる批判を放送する必要性があったか、大いに疑問である。謝罪会見の本人の態度もいかがなものかと思うが、重大な事件を起こしたわけではない。今回はっきりと分かった事は、メディアがスクラムを組んで、連日批判一辺倒で放送すれば、権力のある有名人の首でも取れるという事だけ。暴走するメディアを監視し、行き過ぎを注意する組織もない。簡単に一人の人生を変える事ができるという流れに恐怖を感じる。メディアにあおられて溜飲を下げる感覚になった国民にも危険を感じる。

  • 昼の番組で、コメンテーターが、老人は社会の害悪かのごとく、老害と表現していた。60歳を超える人たちが、心身の衰えを感じつつ社会で数多く活躍していると思うが、その人たちは不要という意味で受け取った。テレビ放送は公共性を持っていて、共生社会を目指すものと思う。社会で活躍される人たちには敬意を持って接してもらいたい。

  • 昼の番組について。なぜ自分たちが過去に報道してきたのを忘れてしまうのか。司会者も全く普通に無視して、今日知ったみたいに話す。いくら芸人だとしても度が過ぎる。制作側も出演者も恥ずかしくないのか。元会長をいじめ同様に批判。結果、会長を辞任しても、いつまでもVTRやパネルを使って掘り起こして批判。それによりネットでもあおられた人たちによる批判が起こる。そうすると今度はネットの影響という流れを作る。自分たちが火をつけておきながら、反省も謙虚さもなく、ただただ批判するのみ。寄ってたかっての攻撃は許されるのか。会長選出が不透明とか言いつつ、組織委員会の定款も規定もまともに説明せず、まるで人気投票みたいに、いろんな人たちをあげていく。こんな番組をスポンサーもテレビ局の上層部も何とも思わず、ただただ垂れ流し放送。マスコミには自浄作用は働かないのか。国民は不幸だ。

  • テレビは何かといえば政権を責めている。一方、コロナ禍では、「飲食店が苦しいから、時短要請に応じない」という店主の声を同情的に伝えている。深夜まで遊んでいる若者を何の批判もなしに、彼らのコメントを流している。テレビは批判しやすい人や組織を貶めて楽しいのか。それが国民のためなのか。心地よい言葉で人の弱みにつけ込むのは反社会的勢力と同じだ。放送という武器を持った恐ろしい権力者であることを自覚せず、芸人やタレントを使い、世論に名を借りて断罪することこそ怖い。

  • 水曜日の番組を見た。日本の長い歴史の中で、女性はほとんどその権利を制限されて生きてきた。ネット社会になり、ようやく女性を悪く言う事がおかしいと声を上げられるようになり、海外からも批判され、これで少しは日本の男性も反省してくれるかと思いきや、日本はまだまだ人権後進国のようで、抵抗してこのような芽を潰そうとしている感じがする。この番組の企画もまさにそれ。女性を差別しないでという人間をフェミニストと呼び、それがあたかも悪いイメージであるかのように放送する。差別され続けた人たちが、差別しないでほしいと言うことの何が悪いのか。差別してきた側としては耳が痛いだけなので、どうにかこのムーブメントは収まってほしいのではないか。それを笑いにしてテレビで放送する事に悪意しか感じない。

  • 深夜の番組を見た。客観的に見て、注意力、交渉能力に問題があるAD(アシスタントディレクター)を、「ヤバい奴」という見下しのニュアンスが濃い、内輪のイジリがとても不愉快だった。スタッフの、彼の挙動に対して放たれる高笑いが高慢さに満ちていた。彼は、「自分自身も困っている」と語っているのに、それを病気である可能性すら頭に浮かばない制作側の扱い方が恐怖でしかない。裏方の彼がイジられ、笑い物にされる事は本当に彼自身が望んでいるのか。決してヤバい奴というくくりで、エンターテイメントとして消費してはいけない。彼が、自分の扱われ方に対して、立場がADということもあり、言われる、されるがままだとしたら、一方的なパワハラ企画である。

  • このコロナ禍において、なぜテレビ番組ではマスクをしないのか。スタジオは密室である。一方的に倫理的な対応をメッセージしておきながら、その人物はマスクをしない。ようやく、議員もマスクして、会食も控えるようにした。テレビ関係者は以前と変わりなく、つまらないことに騒ぎ、タレントは不祥事を繰り返す。視聴者は言っていることの内容ではなく、見たもので判断すると言われている。マスクをしようと誰ひとりしない、してはいけないと指示があるのか、誰も語らない、異常な世界である。ますますテレビ離れに拍車がかかるのではないか。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で後輩芸人を無理やり冬の川に入らせて笑っていた。嫌がっていることを無理やりさせるのが面白いとしていることは問題だ。中高生に人気の芸人なのでお手本となるような番組作りをしてほしい。

【「低俗、モラル反する」との意見】

  • バラエティー番組でグラビア・アイドルの女性の下品な姿を皆で笑ったり、芸能人のトイレ事情をクイズの問題にしていた。親子で見ていて気分が悪くなる内容だった。21時台という子どもも見る時間帯ならば、家族で見て安心して見られる、役に立つ番組であってほしい。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 小学生数人がひき逃げされるというニュースがあった。ドライブレコーダーからの映像だったが、事故時の映像を生々しく放送しており衝撃的だった。ひき逃げに遭った子どもたちや家族への心理面に配慮した内容であったのか疑問を感じる。

  • コロナ関連のニュースでワクチン注射の場面が放送されるが、体に針が入っていく映像がアップで映されるのは生理的に耐えられない。なぜ注射の風景ではだめなのか。コロナの注射は深く刺すので、子どもは恐怖心を抱くのではないか。