放送倫理検証委員会

放送倫理検証委員会 委員会決定

第38号

テレビ朝日『スーパーJチャンネル』「業務用スーパー」企画に関する意見

2020年9月2日 放送局:テレビ朝日

テレビ朝日は2019年3月15日、ニュース番組『スーパーJチャンネル』で、スーパーの買い物客に密着する特集を放送したが、この特集に登場した主要な客4人が取材ディレクターの知人だったとして、記者会見を開き謝罪した。委員会は、同年11月の委員会で、放送倫理違反の疑いがあり、放送に至った経緯などを詳しく検証する必要があるとして審議入りを決め、議論を続けてきた。
日本民間放送連盟とNHKが1996年に定めた放送倫理基本綱領は「報道は、事実を客観的かつ正確、公平に伝え、真実に迫るために最善の努力を傾けなければならない」とし、「取材・制作の過程を適正に保つことにつとめる」と定めている。また、民放連の放送基準では、前文で「正確で迅速な報道」を求め、第32条では報道の責任として「事実に基づいて報道し、公正でなければならない」と掲げている。本件特集は、その取材の過程が適正とは言い難く、内容においても、本来ならその場に現れるはずのない「客」を偶然を装って登場させたという点で正確ではなく、公正さを欠いていた。
したがって、委員会は、本件特集には放送倫理違反があったと判断した。

2020年9月2日 第38号委員会決定

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目 次

2020年9月2日 決定の通知と公表

通知は、2020年9月2日午後1時30分から千代田放送会館7階会館会議室で行われ、午後2時30分から同2階ホールで公表の記者会見が行われた。記者会見には、21社31人が出席した。
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2020年12月11日【委員会決定に対するテレビ朝日の対応と取り組み】

委員会決定 第38号に対して、テレビ朝日から対応と取り組みをまとめた報告書が2020年11月27日付で提出され、委員会はこれを了承した。

テレビ朝日の対応

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目 次

  • 1.委員会決定前の対応
  • 2.委員会決定時の放送対応
  • 3.委員会決定内容の周知徹底
  • 4.放送番組審議会への報告
  • 5.委員会決定後の取り組み
  • 6.再発防止に向けて
  • 7.おわりに