第333回

第333回 – 2024年11月

「警察密着番組に対する申立て」ヒアリングを実施…など

議事の詳細

日時
2024年11月19日(火)午後2時半~午後10時
場所
千代田放送会館7階会議室およびBPO第1会議室
議題
出席者
曽我部委員長、鈴木委員長代行、廣田委員長代行、大谷委員、
國森委員、斉藤委員、野村委員、松尾委員、松田委員

1.「警察密着番組に対する申立て」ヒアリングおよび審理

申立ての対象となったのは、テレビ東京が2023年3月28日に放送した『激録・警察密着24時!!』で、人気漫画・アニメのキャラクターを連想させる商品に関する不正競争防止法違反事件を取り上げ、警察の捜査の模様や2021年7月28日に執行された会社役員ら4人の逮捕場面などを放送した。
これに対し、番組で取り上げられた会社役員らは、番組の放送時点で逮捕された4人のうち3人が不起訴処分になっているにもかかわらず、その事実に言及せず、また「人気キャラクターに便乗して荒稼ぎ」「被害者面」「逆ギレ」といった過度なナレーションやテロップを付けて放送するなど、4人の名誉を著しく傷つけたなどとして申立てを行った。さらに、捜査員同士の会話や会議の様子は事後に撮影されたものであるのに、捜査の時系列に沿っているかのように番組内で構成されており、視聴者を混乱させ、許容される演出の範囲を大きく逸脱しているなどと主張している。
被申立人のテレビ東京は、不適切な放送内容が複数あったとして、お詫び放送やウェブサイトでのお詫び文掲載のほか、警察密着番組の制作中止や関係者の処分を行った。さらに再発防止策として番組チェック体制の強化や社内教育・研修の拡充などを進めていくとしている。
申立人側は、お詫び放送等の対応に一定の評価をしているものの、警察署内での事後撮影をめぐる見解の相違やテレビ東京が番組制作過程を明らかにしなかったことに納得せず、双方の交渉は不調に終わり、6月の委員会で審理入りすることが決まった。
今回の委員会では、申立人・被申立人双方へのヒアリングを行った。終了後、本件の論点を踏まえて審理を続け、起草委員が委員会決定案の作成に着手することになった。

2.「調査報道に対する地方自治体元職員からの申立て」審理

申立ての対象となったのは、サンテレビが2023年9月26・27日に放送した夕方ニュース番組『キャッチ+』(キャッチプラス)で、ふるさと納税PR事業のために兵庫県下の地方自治体が出店したアンテナショップで、この自治体の元課長が現職時代に不正行為をはたらいていたという内容の調査報道ニュースを放送した。申立人は元課長で、放送内容は虚偽であり名誉を毀損されたと主張している。
9月26日放送の前編では、アンテナショップ元店長たちの内部告発をもとに、元課長が代金を支払わずに商品を飲食していたと報道した。9月27日放送の後編では、情報公開で得た資料と元店長たちの証言などをもとに、元課長の指示により、家族や知人に公金で高級牛肉などが送られていたと伝えた。
申立人の元課長は、放送などでの謝罪、インターネット上での当該ニュース動画の削除などを求めている。
被申立人のサンテレビは、元課長は電話取材に対し全てを否定したが、発言に具体的根拠はなく、元店長らの証言や伝票のコピーなどの物証からみて、放送内容は真実であり、少なくとも真実であると信じるに足る相当の理由があるとしている。また、地方自治体の管理職の地位にある公務員が、公金が投入されたアンテナショップで行った不正行為を放送したもので、公共性があり、公益を図る目的で放送したと主張している。
今回の委員会では、起草委員作成の委員会決定案について議論を行った。

3. 最新申立て状況

事務局から最新の申立て状況について説明した。

以上

第200回

第200回–2024年11月

毎日放送『ゼニガメ』について審議

第200回放送倫理検証委員会は、11月8日に千代田放送会館で開催された。
テレビ東京は、2023年3月28日の『激録・警察密着24時!!』で放送した人気漫画・アニメを連想させる商品に関する不正競争防止法違反容疑事件の密着取材の中で、逮捕された4人のうち3人が不起訴になった事実を伝えなかった等複数の不適切な内容があったと2024年5月に公表し謝罪した。委員会は、放送倫理違反の疑いがあり詳しく検証する必要があるとして7月の委員会で審議入りを決めた。今回の委員会では担当委員から意見書の修正案が提示され議論した。
毎日放送は、2024年7月17日に放送した『ゼニガメ』で、出張買取業者に密着取材する企画を放送したが、事実と異なる放送があったことを公表し謝罪した。その後さらに同じ業者を取材した2023年11月と2024年5月の放送分でも、事実と異なる内容があったことが判明し、9月4日に「一部事実と異なる内容があった」とする調査結果を発表し謝罪している。委員会は、放送倫理上の問題がなかったかを検証する必要があるとして9月の委員会で審議入りを決めた。今回の委員会では担当委員からヒアリングの結果報告と意見書の骨子案が提示され議論した。
10月にBPOに寄せられた視聴者・聴取者意見などが報告された。
10月30日に盛岡市で開催された北東北地区(青森、秋田、岩手)の意見交換会の様子と事後アンケートの集計などが報告された。

議事の詳細

日時
2024年11月8日(金)午後4時~午後7時20分
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

小町谷委員長、岸本委員長代行、高田委員長代行、井桁委員、
大石委員、大村委員、長嶋委員、西土委員、毛利委員、米倉委員

1. テレビ東京『激録・警察密着24時!!』について審議

テレビ東京は、2023年3月28日に放送した『激録・警察密着24時!!』の中で、人気漫画・アニメ「鬼滅の刃」を連想させる商品をめぐる愛知県警の不正競争防止法違反容疑の強制捜査を取り上げ、逮捕された4人のうち3人が不起訴になったことを伝えず、また事後撮影した映像を密着取材したかのように編集して放送した。2回目の審議となる今回の委員会では、前回の委員会で各委員から寄せられた意見や指摘をもとに作成された意見書第2稿(修正案)をもとに詰めの議論をし、最終稿に向けた作業を進めることを確認した。
なお、この番組はBPO放送人権委員会でも審理されている。

2. 毎日放送『ゼニガメ』について審議

毎日放送は、2024年7月17日に放送したローカルバラエティー番組『ゼニガメ』で、出張買取業者に密着取材する企画を放送したが、翌7月18日に番組に事実と異なる放送があったことを公表し謝罪した。さらに、2023年11月と2024年5月の放送分でも事実と異なる内容があったことが判明し、9月4日に「一部事実と異なる内容があった」とする調査結果を発表し謝罪した。委員会は9月に審議入りし、当該放送局から提出された報告書などを基に議論を重ね、10月に制作スタッフらからのヒアリングを実施した。今月の委員会では、担当委員からヒアリングの結果の報告と意見書の骨子案の説明があった。他の委員からは複数の質問や意見が出され、活発な議論が行われた。今後は意見書の原案の作成を進める。

3. 10月に寄せられた視聴者・聴取者意見を報告

10月に寄せられた視聴者・聴取者の意見では、サッカーJ1「町田ゼルビア」側がSNSでの誹謗中傷をめぐって刑事告訴したことを取り上げたニュース番組への批判や衆院選選挙特番で複数の局が、CG画面などで候補者名の近くに「裏金」などの文字を表示したことに対する批判の声が多く寄せられた。
また大手チェーンストアの商品のみを扱った番組について「明らかに広告ではないか」という視聴者意見が寄せられたことを事務局から報告した。

4. 北東北地区意見交換会の報告

放送倫理検証委員会は、2024年10月30日に青森、秋田、岩手の東北3県の放送局を対象に盛岡市で意見交換会を実施した。参加した委員から当日の様子などが報告され、事務局から事後アンケートの集計結果などが説明された。
意見交換会の詳細はこちら

以上

2024年10月に視聴者から寄せられた意見

2024年10月に視聴者から寄せられた意見

衆議院選挙についての報道や開票特番に多くの意見が寄せられました。

2024年10月にBPOに寄せられた意見の総数は2,527件で、先月から334件増加しました。
意見のアクセス方法は、ウェブ 86.9% 電話12.1% 郵便・FAX 1.0%
男女別は、男性 54.9% 女性 25.6% 無回答 19.5%で、世代別では10代 2.2% 20代 13.5% 30代 23.3% 40代 21.2% 50代 16.9% 60代 10.2% 70歳以上 2.9%
視聴者意見のうち、個別の番組や放送局に対するものは当該局へ個別に送付します。10月の個別送付先は25局で、意見数は835件でした。放送全般に対する意見は269件で、その中から15件を選び、会員社すべてに送りました。

意見概要

番組に関する意見

10月27日に行われた衆議院選挙の事前の報道や開票特番に対して多くの意見が寄せられました。
ラジオに関する意見は38件、CMについては2件でした。

青少年に関する意見

2024年10月中に青少年委員会に寄せられた意見は64件で、前月から2件増加しました。
今月は「表現・演出」が31件と最も多く、次いで「要望・提言」が25件で、以下、「言葉」「食べ物」などが続きました。

意見抜粋

番組に関する意見

  • 衆院選前の各党代表の討論や政策紹介の企画などで、扱われない政党がある。呼ぶ呼ばないの基準を明らかにしてほしいと思った。

  • 多くの開票特番で、政治資金の不記載が問題となった候補者の一部に“裏金”を意味する印を付けていたが、不記載が事実であったとしても顔写真に目立つマークを付けて人を区別する演出はあまり気持ちのいいものではなかった。

  • 事件報道で、被害者の自宅や暮らしの様子、犯行の手口などをこと細かに報道することは、類似犯罪の呼び水にならないだろうか。犯罪抑止のためには刑罰の重さや更生の大変さを強く訴えた方がよいと思う。

  • 「闇バイト」「ホワイト案件」などという言葉を使うと若者の警戒心が薄らぐのではないか。強盗傷害、強盗殺人という重大な犯罪だという意識をしっかりと植えつけるように報道してほしい。

  • 災害の状況を伝えた直後に大食いグルメの企画を放送していた。被災地の人の心情を想像して番組の構成を考えてほしいと思った。

  • 少子化対策としての子ども手当や学校無償化、育休の充実などの政策は大きく取り上げられるが、一方で高齢者の介護、家族によるケアの苦労などの話題は取り上げられることが少ないと感じる。高齢化に伴う諸問題への対応を強く促すような報道をしてほしい。

  • ニュースを伝える際にBGMを付けている番組がある。ニュースの原稿が聞き取りにくくなるのでやめてほしい。

  • 週刊誌報道やSNS上に流れる情報だけで作られているのではないかという番組が多いと思う。テレビ番組もコタツ記事化してゆくのだろうか。

  • 開票特番とプロ野球日本シリーズを1つのチャンネルで同時に放送していたがどちらにも集中できなかった。開票特番はほとんどすべての局で放送しているので日本シリーズをしっかり見せるチャンネルがあってもいいと思った。

  • 時代劇を増やしてほしい。中国や韓国で作られた時代劇は地上波でもBSでも放送されているが、日本で新たな時代劇が作られないのは悲しい。時代劇は子供たちが日本の歴史に親しむ機会にもなる。時代劇の制作と放送を望む。

  • 大手芸能事務所から他の事務所へ移籍したタレントの扱い方が不自然に小さいと感じられる番組がある。

  • ロケバス内での性加害の疑いで書類送検されたお笑いタレントに「メンバー」という呼称を付けるのはおかしいと思う。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組のドッキリ企画で、若手芸人の部屋に侵入してエアコンのリモコンを隠して操作できないようにした。夏場のエアコンは熱中症予防に必要で、なければ発症して死亡するリスクがある。放送には不適切な企画だと思う。

  • バラエティー番組のドッキリで、理髪店で洗髪中に芸人の顔面が水の中に押し付けられるシーンがあった。見ていてまったく笑えない。いじめのような行為を、面白おかしく放送しないでほしい。

【「要望・提言」】

  • 特撮ドラマの男性キャラクターが変身する際、腹部を露出させる演出がある。必然性のある演出だろうか。一部の視聴者層に性的な訴求を狙ったものではないのか。肌の露出で男性を性的な見世物にしてよいと、子どもに植え付けるのは大変問題がある。

  • バラエティー番組での芸人によるトークで、ギャンブル好きで芸人仲間から借金しているのをネタにすることがよくある。ギャンブルも借金もネタになるようなものではなく、青少年の教育上、好ましくないと思う。

【「言葉」に関する意見】

  • 特撮ドラマの男性キャラクターに「地獄に落ちろ」というせりふがあった。いくら敵が卑劣だといっても、正義のキャラクターが言ってよい言葉ではないし、子どもへの悪影響が心配される。

【「食べ物」に関する意見】

  • バラエティー番組のドッキリ・コーナーで、ふつうの食べ物に気づかれないように辛みや酸味を加えて、出演者に食べるのを競わせた。食べ物を粗末にしているし、仕掛けられた側が無理に食べているのを見るのは気持ちよいものではなかった。

第272回

第272回-2024年10月22日

視聴者からの意見について…など

2024年10月22日、第272回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ、8人の委員全員が出席しました。
9月後半から10月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
10月の中高生モニター報告のテーマは「最近見たバラエティー番組について」でした。
委員会ではこれらの視聴者意見や中高生モニター報告について議論しました。
最後に今後の予定について確認しました。

議事の詳細

日時
2024年10月22日(火)午後4時00分~午後7時00分
放送倫理・番組向上機構BPO第一会議室(千代田放送会館7階)
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、吉永みち子副委員長、飯田豊委員、池田雅子委員、
佐々木輝美委員、沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員

視聴者からの意見について

9月後半から10月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
男性アイドルグループの冠バラエティー番組で、メンバー各自が選んだ服を着て、タレントでモデルの女性審査員らが判定する企画について、視聴者から「審査員の批評が、批評というより悪口や暴言で聞くに堪えないものだった。男性メンバーの人権を侵害する発言もあった」などの意見が寄せられました。
担当委員は「(女性審査員の発言は)必ずしも一方的になされていたものではなく、誹謗(ひぼう)中傷やいじめにつながるものがあるとは思えなかった。あくまで『毒舌キャラ』として仕込まれての発言だというのは、(番組を)見ていてよくわかった」と述べ、この企画に問題はないとしました。別の委員は「2000年代後半くらいから、男性アイドルグループが『お笑い』の領域に本格的に進出してきた。するとアイドルのファン層は、従来の芸人がやる『お笑い』とはやや異なる反応を示すことが見て取れるようになった」と説明しました。
ボーイズラブをテーマにした深夜の連続ドラマで、主人公が子ども時代を回想する際、性暴力とみられるシーンがあったことに視聴者から「番組クレジットに『インティマシー・コーディネーター(注:映画やテレビなどで、俳優らの身体的接触やヌードなどが登場するシーンにおいて、演者側と演出側の意向を調整する職種)』などの名前はなく、子役の男児の精神的ケアが適切に行われたか大変疑わしい」との意見がありました。
担当委員は「いずれも過去の辛い経験が現在の自分に繋がっていることを表す回想シーンであり性暴力を肯定する内容ではなかった。子役の前で成人男性がズボンを下すシーンでは、子役の視線がずっと上を向いて視界に入らないように、別のシーンではやや年長の子役に成人女性が着衣のまま抱きついていたが、そこでとどめているなど、(制作側の)一定の配慮はうかがえた。しかし(視聴者意見にあるように)このような場面で本来は精神的ケアをする専門スタッフを入れて制作すべきであって、そうした視点が非常に大事だと思う」と報告しました。
ある委員は「成人男性がズボンを下すシーンは、映画であれば(男性俳優と子役を)別々のカットで撮影すると思う。(テレビでは)微妙なラインだといえるのではないか」と指摘しました。ほかの委員は「現段階ではインティマシー・コーディネーターの必要性など十分な検討がされているのか不明なことも多く、青少年・未成年者が暴力シーンや性的なシーンに出演する際にどのようなケアが必要なのかということを、委員会の中でもう少し問題整理した上でテレビ局やドラマ制作者との認識の共有を図ったほうがよいのではないか」と提案しました。
この問題は委員会として今後も議論を続けることになりましたが、このほかに大きな議論になる番組はなく、「討論」に進むことはありませんでした。

中高生モニター報告について

10月のテーマは「最近見たバラエティー番組について」で、合わせて22番組への報告がありました。
複数のモニターが取り上げた番組は『それSnow Manにやらせて下さい』『マツコの知らない世界』(いずれもTBSテレビ)、『世界の果てまでイッテQ!』『THE突破ファイル』『月曜から夜ふかし』(いずれも日本テレビ)の5つです。
「自由記述」には番組全般に対する要望が多くありました。
また「青少年へのおすすめ番組」では『がっちりマンデー!!』(TBSテレビ)に8人から、『拝啓 十五の君へ ~30歳になった私からのメッセージ~』(NHK総合)に7人から、『ちびまるこちゃん』(フジテレビ)と『Aぇ!!!!!!ゐこ』(毎日放送)にそれぞれ2人から、感想が届いています。

◆モニター報告より◆

【最近見たバラエティー番組について】

  • 『阿佐ヶ谷アパートメント』(NHK Eテレ)
    冒頭の“ゆる~い競技”がとてもおもしろかったです。迫力はないもののシュールで、出演者のトークも温かくおもしろかったです。また競技の難易度を下げることで放送内容が身近に感じられたのも良かったです。“憧れのスゴ技”で“バク転”がありましたが、運動が苦手なタブレット純さんが成功に近い体験をしたことで、僕も「やってみたいな」と強く思いました。(高校2年・男子・神奈川)

  • 『それSnow Manにやらせて下さい』(TBSテレビ)
    • 「大型ファッションショーでコーデ対決」回の審査員の声は、女性目線としては納得いくと思うが辛らつな言葉も多かった。それがテレビの醍醐味であって面白くなる要素でもあるが、人間性を否定する言葉は言われた人も視聴者も傷つくため改善してほしい。また審査員が5人もいるなら一斉に「○」「×」のボタンを押して評価すべきだと思った。藤田ニコルさんがトップバッターの重圧で毎回辛そうにしていたのが感じ取れたし、辛口コメントも1番取り上げられて、ファンの批難の矛先が向けられやすくなってしまう事に納得がいかなかった。(中学2年・女子・埼玉)
    • 「ダンス対決」はこれまで知らなかった曲に出会うことがあり、個性豊かな出演者の踊りを見るのはとても楽しいです。テレビの前で一緒に踊ったりリズムに乗ったりできるので、番組に飛び込んだような気持ちで視聴できます。合間にミニゲームを入れたり、メンバーをシャフルしてダンスコラボしたりすると、もっと見やすくなると思います。(中学3年・女子・長崎)
  • 『マツコの知らない世界』(TBSテレビ)
    「道の駅の世界」の放送回では食べ物が多く紹介されていて、マツコさんが非常においしそうに食べるので、見ている私もおなかが空きました。番組のテンポが良く、所々で挟まれる雑学など日常生活でためになるような内容も多くて、毎週見ていても飽きません。これからも続いてほしいです。(中学3年・男子・千葉)

  • 『ワールド極限ミステリー』(TBSテレビ)
    芸能人による救出劇の話題では再現VTRで当時の状況を伝え、イラストなどで人命救助の適切な対処法も紹介していた。楽しみながら多くの知識を得られて、見る価値のある番組だと思った。またこのようなクオリティーの高い再現VTRやイラストを利用して、緊急時や災害などでの対処法を子どもでもわかるように表現するのも良いと思う。(高校1年・男子・長崎)

  • 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)
    • 20~30代の出演者は少ないが、若い世代が必ず知っている番組であり続けていることがすごいと思う。番組スタッフやロケで訪れる現地の人たちの様子も映していて、親近感があり気軽に見ることができる。また世界各地の観光地や伝統、言葉を紹介しているので、楽しみながら知識を増やすこともできる。(中学1年・女子・鹿児島)
    • 4年ぶりに手越祐也さんが出演し、イタリアで行われた「立ち漕ぎボートレース」に参加していました。ボートから川に落ちる瞬間に「イェーイ!」というナレーションを聞くことができて、4年前と変わらず懐かしいなと思いながら家族で番組を見て盛り上がりました。(高校3年・女子・栃木)
    • 手越祐也さん復帰の回は、4年前当時のテロップが使われていたりメンバーが涙ながらに復帰を祝っていたりして、出演者や番組スタッフの愛が伝わってきました。また放送後に学校で、普段あまりテレビを視聴しない友達から「久々にテレビの時間に合わせて家族みんなでご飯食べた」と言われました。テレビやラジオが家族団らんの大きなきっかけになっていることを、2024年のいま感じることができてとても幸せでした。(高校3年・女子・奈良)
  • 『THE突破ファイル』(日本テレビ)
    • 「その時どうすればいいのか」を楽しくクイズ形式で紹介していて面白い。麻薬の密輸がどのような手口で行われるのかは見ていてハラハラドキドキした。日常のちょっと困った時に使える豆知識的なコーナーはもっと増やしてほしい。(中学1年・男子・山形)
    • 昔からとても好きでよく視聴しています。出演者の名回答、珍回答がユニークでいつも笑わせられています。身近にあっても知らないことをクイズ形式で回答するスタイルは、多くの人が楽しめると思います。(高校2年・男子・山口)
  • 『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)
    • 唯一、毎週欠かさず見ているバラエティー番組です。インタビューテーマの選定がとても巧妙で、素材を活かす技術の高さや話の引き出し方の上手さ、特定のテーマに絞らないところが強みだと思います。視聴者を飽きさせない工夫がされていて、いつまでも続いてほしい番組です。(中学3年・女子・東京)
    • ツッコミが的確で思わず笑ってしまいました。最近は学校で疲れてしまうことが多かったのですが、そんなことも忘れてしまうくらい楽しかったです。ただ家族と視聴している時、少し過激な表現に空気が凍る時があるので、もう少し控えてほしいとも思います。インタビューを受ける機会が多くある都会は本当に羨ましいです。面白い回答ができる自信はありませんが、私もインタビューを受けてみたいです。(高校1年・女子・岐阜)
  • 『ニノさんとあそぼ』(日本テレビ)
    とにかく「おもしろい」の一言です。バラエティー番組の罰ゲームは最近“痛い系”が多いですが、この番組のように“編集での罰ゲーム”の方が普通に面白いです。家族団らんの時間なので罰ゲームにも配慮してほしいです。また最後のゲストは阿部詩さんでしたが、アスリートは減多にバラエティー番組に出ないので尺が長い方が視聴者的には面白いと思います。(中学2年・男子・東京)

  • 『日テレ系「クイズフェスティバル2024秋」~豪華芸能人が平成の名物クイズに挑戦SP~』(日本テレビ)
    人気俳優・タレントが“おバカな回答”を連発していて、久しぶりに腹を抱えて笑った。最近は知識量を問うばかりのクイズ番組が多く、“おバカ”が光るクイズ番組が少ないと感じている。『クイズ!ヘキサゴン』(フジテレビ)など平成に放送されていたものを視聴したいので、春・夏・秋・冬のドラマが始まる時に制作してほしい。(高校2年・女子・青森)

  • 『世界頂グルメ』(日本テレビ)
    ベトナムが「日本と比べて激安」と紹介されていたためか、画面にはひたすら「日本円で170円」「水1.5Lで60円」などと表記されていたが、現地通貨でも表記する方がいいと思う。なぜなら為替で価格は変わるし、なによりも現地を尊敬することにつながると思うからだ。“激安”と表記すると“安いから行く”ことを助長してしまうと思うが、海外に行くときは相手国を尊重していないと大変失礼だと思う。いま日本に来ている旅行者たちにも、日本での様々な支払いが安いからという理由で来てほしくないと、僕は思う。(高校3年・男子・東京)

  • 『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ)
    少し前に放送された番組とコラボしていて、面白そうだと思い視聴しました。テロップやイラストがなかったり、いつもは見えない「VTR開始まであと〇秒」が見えたりして新鮮でした。(高校3年・女子・熊本)

  • 『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日)
    サンドウィッチマンの伊達みきおさんが自分自身や家族にお土産を買う姿に親近感を覚えた。また女優の菜々緒さんも役柄できついイメージがあったが、とても前向きで協調性もあり優しい人柄だと思った。バラエティーは芸能人の素顔の魅力を再発見できる。(中学2年・女子・秋田)

  • 『ザワつく!金曜日』(テレビ朝日)
    昭和の歌謡曲やニュース、道具などが紹介される時があり、とても興味深く勉強になります。最近はクイズ企画が多く、出演者の生活や人間関係を垣間みることができるトークが好きな私としては少し物足りないと感じています。トーク中心で出演者の個性が際立つ番組が見たいです。(高校1年・女子・愛知)

  • 『ネプリーグ』(フジテレビ)
    解きやすいクイズが多くて見続けやすいと思った。難しいクイズや補足情報は現役の塾講師が説明を加えていてためになった。一番好きなのは、塾の社会科の講師が優勝者への賞品についてプレゼンするところだ。視聴者も詳細な情報を知って買ってみたいと考えると思う。(高校2年・女子・東京)

  • 『この世界は1(ワン)ダフル』(フジテレビ)
    ナンバー1だけを紹介するバラエティーはこの番組だけだと思うし、どれもドラマのような話で楽しかった。俳優さんは力が入りすぎていて、そんなギャップもおもしろかった。(中学1年・女子・神奈川)

  • 『ポケモンとどこいく!?』(テレビ東京)
    最近は声優が顔出し出演していることが多く、僕はアニメを見てどの声優かを当てたりするのでうれしい。声優のアフレコを見て他の出演者が「セリフを言うとき表情が変わる」と言っていたが、小学生の頃に音読で「気持ちを込めて」と言われたこととつながった気がした。(中学3年・男子・東京)

  • 『芸能人格付けチェック』(朝日放送テレビ)
    視聴するたびに独創的なチェックを用意していて飽きることがない。弦楽器やロックバンドの見極めでは、プロと大学生・プロと小学生といったように年齢差があってユニークだと思った。格付けマスターが不正解の部屋にわざと入るモーションもいつもより多くて良かった。また昔はGACKTさんが正解を出し続けていたが、今のように全員が平等に正解したり間違えたりを繰り返すほうが良いと思った。(高校1年・男子・兵庫)

  • 『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)
    9月22日の放送回には外部ゲストがいなかったので、MCのメンバーやみんながラフにやっている感じが伝わってきてとても面白かったです。また8月の夏休み特別編では外ロケをしていましたが、定期的に外ロケの企画を放送してほしいです。(中学3年・女子・神奈川)

【自由記述】

  • 『それSnow Manにやらせて下さい』(TBSテレビ)のファッションショー企画で、出演したタレントが視聴者に向けて後日、「いつになったらバラエティーを見るリテラシーが育つの?」と苦言を呈していた。そのような言葉をタレントに言わせてしまう番組は、改善するべき点があると思う。(高校2年・女子・東京)

  • 『その道のプロが選ぶ本当のNo.1 プロフェッショナルランキング』(TBSテレビ)で、Number-iの平野紫耀さんとDA PUNPのKenzoさんが3位にランクインしているのにも関わらず、その2人だけダンス映像が放送されず不快な気分になりました。ダンスは人によって感じ方が違うものなのでランキングをつけるのは面白くないと思います。(中学3年・女子・神奈川)

  • 私は『24時間テレビ』(日本テレビ)が嫌いです。特に嫌いなのは障がい者に関する特集です。障がい者の実情を伝えて偏見や差別をなくしていくことはとても大切だと思いますが、『24時間テレビ』は障がい者を利用して視聴者の感動を誘っているようにしか見えません。何かに挑戦する企画はわざわざ障がい者でなくてもいいと思います。今のままでは障がい者が見世物になってしまうと思います。(中学3年・女子・東京)

  • 最近は忙しくてテレビやラジオに触れる機会があまりなかったが、バラエティー番組で新ドラマの番宣を多くやっていて、ドラマをいくつか録画した。視聴するのが楽しみだ。(高校1年・男子・兵庫)

  • 僕がドラマ『素晴らしき哉、先生!』(朝日放送)を視聴しなかった理由は、世間では教員が足りず働き方もブラックだと言われているのにこのタイトルが「いかにも先生っていいですよ」と言わんばかりではないか、と感じたからだ。テレビ番組は影響が大きいので、世の中が望むものを制作することもあるのだろうか。(高校3年・男子・東京)

  • 学校の同級生と秋のドラマについて話をした。今期は見たいドラマがあまりなく、各局のおすすめドラマの紹介ページがほしい。(中学2年・女子・埼玉)

  • 最近は原作である漫画や小説があったうえで実写化しているドラマが多いように感じますが、私はオリジナルドラマを見たいです。(高校2年・女子・愛媛)

  • ドラマの劇伴にクラシック音楽が流れていましたが、曲名が分からず改めて聴くことができませんでした。挿入歌や劇伴の曲名をエンドロールや公式サイトに記載してほしいです。(高校1年・女子・愛知)

  • 小中学生が目標や夢に向かってスポーツや資格取得などを頑張る番組を、毎週あるいは毎日放送してほしい。定期的に放送することで、番組を見るたびに「自分も頑張ろう」と思うきっかけになると思う。(中学2年・女子・鳥取)

  • スポーツ番組の解説について、特定の選手やどちらかのチームに偏った解説をするよりも、試合全体を冷静に解説してくれる人が増えるといいなと思います。荒木大輔さんの大リーグ解説は分かりやすく、先月電話で話をした祖母も同じ意見で嬉しかったです。(中学2年・女子・東京)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『拝啓 十五の君へ ~30歳になった私からのメッセージ~』(NHK総合)
    • 自分はいま16歳で、30歳になった時どのような姿なのか想像もできないが、将来に向けた努力は報われることを示唆しているような番組で元気をもらえた。(高校1年・男子・長崎)
    • いま自分には悩みがある。しかし今回出演した大人たちのように、自分が30歳になった頃に「あの時たくさん悩んでよかった」と言えるような大人になりたいと思った。(高校2年・女子・東京)
  • 『がっちりマンデー!!』(TBSテレビ)
    • スタジオでの会話が商品を冷やかすような表現が多く、信憑性に欠けると感じました。商品の良さが伝わりづらく、ウェブ広告以上テレビショッピング未満だと思いました。(中学2年・女子・東京)
    • 珍しい商品や話題の商品を紹介する番組は多くあるけれど、開発に至った経緯や開発者への直撃インタビューなども含めて1つの商品を丁寧に説明しているところが、他の番組にはない特徴だと思います。また闘病中である経済アナリストの森永卓郎さんが出演していて驚きました。アナリスト視点の感想も聞くことができ、時事的な話題をバラエティー感覚で楽しく学べるので、是非今後も視聴していきたいです。(高校3年・女子・熊本)
  • 『ちびまるこちゃん』(フジテレビ)
    『ちびまる子ちゃん』を見ると「明日から学校か」と憂鬱になってしまいますが、心温まるストーリーを毎週家族で楽しみにしています。(高校3年・女子・栃木)

  • 『Aぇ!!!!!!ゐこ』(毎日放送)
    近畿大学の相撲部の特集で、出演者たちが基礎的な練習を体験したときに「一番難しい」とリアクションしたのが意外だった。相撲部のキャプテンは4人で体当たりしても倒れない体幹を持っていてすごさが伝わってきた。「すり足行進」も迫力満点でプロになることはとても大変だと分かった。(高校1年・男子・兵庫)

  • 『発見!タカトシランド』(北海道文化放送)
    歩いているところからさらっと番組が始まって、さらっと番組名をいうところがめずらしいと思いました。お笑い芸人がMCをしているのでトークがとてもおもしろかったです。(中学1年・女子・神奈川)

  • 『冨永愛の伝統to未来』(BS日本)
    冨永さんの立ち姿は綺麗だと思いましたが、10月の放送にしては服が夏らしくて季節に合わない気がしました。また足が細くて驚きました。収録は暑い夏だったのかなと思いますが、座った作業が多いので肌の露出は避けてズボンの方が良かったと思います。放送時間は短くてあまり苦痛もなく見る事ができました。僕の住んでいる山梨県の伝統文化も紹介してほしいです。(中学1年・男子・山梨)

◆委員のコメント◆

【最近見たバラエティー番組について】

  • 『それSnow Manにやらせて下さい』(TBSテレビ)のファッションショー企画についての報告に“バラエティーを見るリテラシー”という言葉があったが、これは大切なテーマだ。そもそも学校現場でのリテラシー教育ではパソコンやSNSの使い方を学ぶのが主流だし、家庭で学ぶのも難しい。番組制作者は、視聴している子どもたちが“バラエティーを見るリテラシー”を持っていないことを前提に番組を放送するべきだと思う。

  • 「バラエティー番組のファッションチェックは辛口でOK」という考えは、先頃亡くなったタレント・ファッション評論家のピーコさんらの影響だと思うが、一定以上の年齢層では暗黙の了解になっているところがある。しかし若い世代はそうは思わないので、世代によって受け止め方は違うのだと思った。

  • 『日テレ系「クイズフェスティバル2024秋」~豪華芸能人が平成の名物クイズに挑戦SP~』(日本テレビ)と『ネプリーグ』(フジテレビ)を視聴した高校2年生のモニター2名がそれぞれ「最近は知識量を問うばかりのクイズ番組が多い」「解きやすいクイズが多く見続けやすい番組だった」と指摘していて、『東大王』(TBSテレビ)的なクイズ番組には2人とも食傷気味なのかという印象を受けた。昨今の中高生モニターは全般的に「ためになる番組」「役に立つ番組」を求める傾向が強いが、受験を控えた高校2年生がそういう年頃なのか、あるいはクイズ番組の潮目が変わりつつあるのか、今後も注視していきたい。

  • 『この世界は1(ワン)ダフル』(フジテレビ)についての報告があった。最近は学校教育などで運動会の徒競走や通知表がなくなるなど、「競争は必ずしも良くない」という風潮があると感じているが、その中であえてナンバー1を紹介する番組を制作したことは大変良いことだと思う。バドミントンのオグシオペアやバレーボールの大林素子さんの話にもあったが、ナンバー1になるには当然それに相応する努力をしていて、その上での成功体験や喜びを知ることも人生で大切なことだ。

今後の予定について

次回は11月26日(火)に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します。また、11月28日(木)には鹿児島市内で、鹿児島地区放送局の番組制作者らと意見交換会を行う予定です。

以上