第330回

第330回 – 2024年8月

「調査報道に対する地方自治体元職員からの申立て」審理…など

議事の詳細

日時
2024年8月20日(火)午後4時~午後6時
場所
千代田放送会館7階会議室
議題
出席者
曽我部委員長、鈴木委員長代行、廣田委員長代行、大谷委員、
國森委員、野村委員、松尾委員

1.「調査報道に対する地方自治体元職員からの申立て」審理

申立ての対象となったのは、サンテレビが2023年9月26・27日に放送した夕方ニュース番組『キャッチ+』(キャッチプラス)で、ふるさと納税PR事業のために兵庫県下の地方自治体が出店したアンテナショップで、この自治体の元課長が現職時代に不正行為をはたらいていたという内容の調査報道ニュースを放送した。申立人は元課長で、放送内容は虚偽であり名誉を毀損されたと主張している。
9月26日放送の前編では、アンテナショップ元店長たちの内部告発をもとに、元課長が代金を支払わずに商品を飲食していたと報道した。9月27日放送の後編では、情報公開で得た資料と元店長たちの証言などをもとに、元課長の指示により、家族や知人に公金で高級牛肉などが送られていたと伝えた。
申立人の元課長は、放送などでの謝罪、インターネット上での当該ニュース動画の削除などを求めている。
被申立人のサンテレビは、元課長は電話取材に対し全てを否定したが、発言に具体的根拠はなく、元店長らの証言や伝票のコピーなどの物証からみて、放送内容は真実であり、少なくとも真実であると信じるに足る相当の理由があるとしている。また、地方自治体の管理職の地位にある公務員が、公金が投入されたアンテナショップで行った不正行為を放送したもので、公共性があり、公益を図る目的で放送したと主張している。
今回の委員会では、起草準備委員会作成の論点と、ヒアリング時の申立人・被申立人への質問項目をあらためて確認し、ともに承認された。次回委員会で申立人・被申立人双方へのヒアリングを実施する。

2.「警察密着番組に対する申立て」審理

申立ての対象となったのは、テレビ東京が2023年3月28日に放送した『激録・警察密着24時!!』で、人気漫画・アニメのキャラクターを連想させる商品に関する不正競争防止法違反事件を取り上げ、警察の捜査の模様や2021年7月28日に執行された会社役員ら4人の逮捕場面などを放送した。
これに対し、番組で取り上げられた会社役員らは、番組の放送時点で逮捕された4人のうち3人が不起訴処分になっているにもかかわらず、その事実に言及せず、また「人気キャラクターに便乗して荒稼ぎ」「被害者面」「逆ギレ」といった過度なナレーションやテロップを付けて放送するなど、4人の名誉を著しく傷つけたなどとして申立てを行った。さらに、捜査員同士の会話や会議の様子は事後に撮影されたものであるのに、捜査の時系列に沿っているかのように番組内で構成されており、視聴者を混乱させ、許容される演出の範囲を大きく逸脱しているなどと主張している。
被申立人のテレビ東京は、不適切な放送内容が複数あったとして、お詫び放送やウェブサイトにお詫び文を掲載したほか、警察密着番組の制作中止や関係者の処分を行った。さらに再発防止策として番組チェック体制の強化や社内教育・研修の拡充などを進めていくとしている。
申立人側は、お詫び放送等の対応に一定の評価をしているものの、警察署内での事後撮影をめぐる見解の相違やテレビ東京が番組制作過程を明らかにしなかったことに納得せず、双方の交渉は不調に終わり、6月の委員会で審理入りすることが決まった。
今回の委員会では、テレビ東京の答弁書に対する申立人側の反論書について、その概要・ポイント等を担当調査役が説明し、委員からの質問等に対応した。

3. 最新申立て状況

事務局から最新の申立て状況等について説明した。

4. その他

意見交換会について、来年2月に開催する方向で準備を始めていることを事務局から報告した。

以上

2024年8月9日

2024年 8月9日

8月13~16日の視聴者意見応対業務について

8月13日(火)から16日(金)までの間、次の対応といたします。

  • 視聴者意見の電話による受け付けを休止します。
  • ウェブサイト、郵便物、ファクスは通常通り受け付けます。

2024年7月に視聴者から寄せられた意見

2024年7月に視聴者から寄せられた意見

東京都知事選挙の投票日当日に、候補者名記入の表記等について誤った内容を放送した番組に対し、多くの意見が寄せられました。

2024年7月にBPOに寄せられた意見の総数は4,186件で、先月から2,342件増加しました。
意見のアクセス方法は、ウェブ 92.7% 電話6.8% 郵便・FAX 0.5%
男女別は、男性 50.0% 女性 29.1% 無回答 20.1%で、世代別では10代 1.3% 20代 10.9% 30代 21.6% 40代 23.7% 50代 23.1% 60代 10.3% 70歳以上 1.7%
視聴者意見のうち、個別の番組や放送局に対するものは当該局へ個別に送付します。7月の個別送付先は32局で、意見総数は2,565件でした。放送全般に対する意見は167件で、その中から16件を選び、会員社すべてに送りました。

意見概要

番組に関する意見

東京都知事選の投票日当日に、候補者名の漢字かな表記について、また投票所入場券を持参しなかった時の対応について、誤った情報を伝えた番組に対して多くの意見が寄せられました。
ラジオに関する意見は8件、CMについては18件でした。

青少年に関する意見

2024年7月中に青少年委員会に寄せられた意見は87件で、前月から12件増加しました。
今月は「要望・提言」が32件と最も多く、次いで「表現・演出」が28件、「報道・情報」が9件と続きました。

意見抜粋

番組に関する意見

  • 東京都知事選当日の午前中の番組で、2つの間違いが放送された。ひとつは候補者名を投票用紙に記入する際の漢字・かな表記についての間違いで、もうひとつは入場整理券を忘れた際にマイナンバーカードなどによる身分証明が必要になるという間違いだ。番組終了までの間にひとつめの表記の間違いについては訂正があったが、もうひとつの方は触れられなかった。何が正しいことなのか十分に伝わっていないのではないかと感じた。

  • 都知事選の投票をめぐり間違いを放送した番組だが、次の放送回で改めてレギュラー出演者のアナウンサーが謝罪していた。アナウンサー任せにせずメインの司会者なり番組の幹部なりが謝罪すべきだったのではないか。

  • 都知事選が終わり報道のあり方に疑問が残った。ほとんどの番組が特定の4人の候補しか紹介しなかった。また投票日前の報道が不十分だと感じた。告示から投票日までの間に候補者の主張を広く知ることが出来るような報道をテレビ・ラジオに期待したい。

  • SNSなどで話題の動画を集めた番組の中で、猫が屋根に飛び移ろうとして失敗し、何度も落ちる映像が放送された。かわいそうで見ていてつらくなった。こうした動画はテレビで放送しなくても良いのではないか。

  • バラエティー番組のクイズコーナーで「織田信長に仕えた初のアフリカ出身の侍の名は」という問題を出していたが、侍という身分を与えられていた史実は確認できないはずだ。放送前に綿密にチェックしてほしかった。

  • 二刀流メジャーリーガーが日本のテレビ局の報道によって自宅の場所を特定され、購入したばかりなのに売却を検討しているとの報道を見た。真偽は不明だが、対象が著名人だとしても秘密にしておきたいことやプライバシーを暴露することの影響がいかに大きいか、テレビはよく考えるべきだ。

  • アメリカの前大統領が演説中に銃撃されたという速報を受けて、スタジオのМCやコメンテーターは、前大統領の無事や安全を気遣うよりも先に、大統領選に有利に働くかもしれないなどという趣旨のコメントしていた。不快だった。

  • 高校生が集団で激辛のチップスを食べて救急搬送された。激辛チャレンジの番組は出演者の胃腸などに大きな影響を及ぼしているのではないかと心配になった。

  • 通販番組などで「送料無料」と安さをアピールしているが、実際には販売元が送料を負担するか販売価格の中に入れ込むかしている。「送料無料」という表現だと、あたかも無料で配送する運送業者が実在するかのように誤解されてしまうのではないか。

  • 子どもの虐待死や交通事故死、災害死といった凄惨なニュースを読み上げたアナウンサーが、次の瞬間には満面の笑顔で嬉しそうにスポーツや芸能ニュースを読み上げるのを見るとモヤモヤする。間に別のニュースを挟む、読み手を変えるなどの工夫があってもいいと思う。

  • テレビ局はコア層を重視していると聞くが、若年層向けの番組よりも若年層の流行を年配者に紹介する番組の方が多いのではないか。また、同じ時間帯に各局とも似た内容の情報番組やバラエティー番組を放送しているが、ターゲットとする層が固定されるとそれ以外の人は見るものがなくなってしまうと思う。もっと多様な番組を放送して視聴者層を広げてほしい。

青少年に関する意見

【「要望・提言」】

  • 昨今は児童ポルノに関する規制が厳しくなっているが、未だに男児の入浴シーンが放送されていることに驚く。女児はだめだが、男児はよいとでもいうのか。大事なところは隠したりぼかしたりしているが、ほぼ全裸の男児を映すのは児童ポルノ以外の何ものでもないだろう。

  • 一般の番組の合間に流れるホラー映画のCMをやめてほしい。昼間にテレビを見ていた子どもがこのCMを見てしまい、怖がってひとりでトイレや寝室に行けなくなった。見ない選択ができるようにしてほしい。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 報道番組で「熱中症予防のため屋外での活動を控えましょう」と呼びかけているが、長時間バラエティー番組では、100kmサバイバルマラソンを放送していた。見ていた子どもに「この人たちは外で走っていいのか」と問われ、答えに窮してしまった。

  • 長時間チャリティー番組のなかの福祉番組に思うところがある。日本では、障害者が「できない」ことにスポットを当て、できなくても暮らせるような福祉を行っている。この番組では、スポ根的で普通の人がしない努力を障害者に課す。過去には感動を与えるつもりか、身体の不自由な子どもをプールに浮かべて、アーティスティックスイミングをさせた。本当に日本の福祉に必要な番組なのか。

【「報道・情報」に関する意見】

  • トランプ前大統領が狙撃されたシーンが生々しすぎる。血が流れるところをそのまま映すのではなく、ぼかしを入れたほうがよいのではないか。子どもも見るので少し配慮が必要だろう。

  • 報道番組で、小1女児が自宅で虐待死した事件に関して、その子の上級生の小学生にインタビューした。友だちを亡くした子どもにマイクを向けた無神経さに不快感を覚えた。

【「編成」に関する意見】

  • 子どもが見たがるディズニー作品などの長編アニメをなぜ、子どもが寝る時間である「夜9時から」放送するのでしょうか。わたし自身、10代の子どもですが、夜9時ごろからだと親に「寝なさい」と言われます。このようなアニメの夜の時間帯での放送について検討をお願いします。

第270回

第270回-2024年7月23日

視聴者からの意見について…など

2024年7月23日、第270回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ、オンライン参加の1人を含む8人の委員全員が出席しました。
6月後半から7月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
7月の中高生モニター報告のテーマは「最近聴いたラジオ番組について」でした。
委員会ではこれらの視聴者意見や中高生モニター報告について議論しました。
最後に今後の予定について確認しました。

議事の詳細

日時
2024年7月23日(火)午後5時00分~午後7時00分
放送倫理・番組向上機構BPO第一会議室(千代田放送会館7階)
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、吉永みち子副委員長、飯田豊委員、池田雅子委員、
佐々木輝美委員、沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員

視聴者からの意見について

6月後半から7月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
関東地方向けの報道情報番組で、公立高校の進学校に男女別学がある埼玉県で共学化に向けた議論が本格化していることを特集。視聴者から「男子校への偏見が強く、男女別学が悪者とされるような取材、報道だった」などの意見がありました。担当委員は「(共学化)推進の立場、反対の立場の双方をバランスよく(番組に)取り入れている印象だった。指摘されるような偏向報道とはいえないだろう」とコメントしました。
世界の興味深い映像を集めたバラエティー番組で、中国で猫が階段の上から向かいの建物の屋根に飛び移ろうとして繰り返し失敗する動画を紹介したところ、視聴者から「動物虐待を助長している」という趣旨の意見が寄せられました。担当委員は「放送された映像だけからは直ちに虐待とはいえない。(当該動画の放送されていない部分を指摘した)ネット動画などを知った視聴者からの批判が集中したのではないだろうか」と報告しました。
トーク・バラエティー番組で、後輩芸人に面と向かって自分の芸風を強く揶揄(やゆ)された先輩芸人が、後輩の頭髪をつかんで押し倒すシーンが3回続いたことに、視聴者から「暴力映像を見せられ、不快だった」などの批判的な意見が寄せられました。担当委員は「先輩芸人は言葉による反論だけでは面白くないと感じて行動に移したものの、2回繰り返して後輩の反応をみて、3回目はとくに自らの行動をセーブした印象だ。1回目と2回目は暴力的に見えるので、(視聴者の)批判が来たことは仕方ないだろう。しかし、3回目も含めてこれらは『芸人同士の芸のうち』ではないかと感じた」と説明しました。
ほかの委員から特段の発言はなく、このほかに大きな議論になる番組もありませんでした。「討論」に進むものはありませんでした。

中高生モニター報告について

7月のテーマは「最近聴いたラジオ番組について」で、モニター全員から合わせて28番組への報告がありました。聴取方法はリアルタイムが13人、アプリ(radiko、NHKラジオ らじる☆らじる)などを利用したタイムフリーが17人でした。複数のモニターが取り上げた番組は『不二家presents Snow Manの素のまんま』(文化放送)で「出演者が話したいように話していて、友達の会話を盗み聞きしているような気持ちで聴きやすかった。会話が編集されているように感じないのもいいなと思った」「スタッフとメンバーの仲の良さが伝わる、穏やかで平和な番組だ」「もっと双方向の番組にすれば、リスナーとの距離感が近くなってより楽しむことができるのでは」といった声が届いています。
「自由記述」には「通学の時間帯にニュース番組を増やしてほしい」「5分番組だと通学時間に聴きやすい」「クラシックの指揮者は個性豊かでおもしろい人が多いので、出演する番組を制作してほしい」「3時間あまりにわたって野球やサッカー、競馬の中継をするのはやめてほしい」「ラジオの番組表をインターネットなどで手軽に見られるようにしてほしい」などの意見が届いています。
「青少年へのおすすめ番組」では『大追跡グローバルヒストリー』(NHK総合)に6人から、『沼にハマってきいてみた ブレイキン沼』(NHK Eテレ)に4人から、『はじめてのおつかい 笑って泣いて 夏の大冒険スペシャル2024』(日本テレビ)に3人から、『羽鳥慎一モーニングショー 夏のゴールデン3時間スペシャル!』(テレビ朝日)と『Aぇ!!!!!!ゐこ』(毎日放送)、『クラスメイトの女の子、全員好きでした』(読売テレビ放送)にそれぞれ2人から、感想が届いています。

◆モニター報告より◆

【最近聴いたラジオ番組について】

  • 『さくらひなたロッチの伸びしろラジオ』(NHKラジオ第1)
    初めてラジオを聴きました。テレビとは違い、音声や出演している人のワイワイしている様子がとても楽しかったです。ただ中学生の私は楽しめましたが、弟がいる身からすると小学校中学年くらいにはまだ早い気がします。みんなで楽しめる小さい子向けの番組も作るべきだと思います。(中学1年・男子・山形)

  • 『梶裕貴のラジオ劇場』(NHKラジオ第1)
    声優が出演している番組なので、アニメに関する話が多いと思いました。ラジオドラマもすごく豪華で、また何本も聴くことができて、すごく満足しました。(中学1年・女子・神奈川)

  • 『又吉・児玉・向井のあとは寝るだけの時間』(NHKラジオ第1)
    推測できない3人の会話にいつも引き込まれるので“声だけ”のメディアであるラジオの特性を生かしている番組だと感じる。またラジオ番組の良さはパーソナリティーのトークセンスに依存しているので、パーソナリティーが1人の番組は日によって内容の充実度に差があるが、この番組は3人で安定した会話ができていると思う。(高校1年・男子・兵庫)

  • 『東京03の好きにさせるかッ!』(NHKラジオ第1)
    ゲストのや団と東京03の“芸人仲間特有の仲の良さ”を感じられる番組でした。ゲストの面白い話を、東京03の高いトークスキルや笑い声でより一層明るく楽しい雰囲気にしていたので、自分も聴いていて自然と楽しくなりました。芸人たちの日常の話も聴くことができてとても満足しました。(高校2年・男子・神奈川)

  • 『国語辞典サーフィン』(NHKラジオ第1)
    初めて聴いたラジオ番組。普段使っている言葉を改めて知ることは、知らない言葉を知るより好きだ。またパーソナリティーが2人なので会話形式になっていて、一緒にいる感じがしてよかった。(高校3年・男子・東京)

  • 『朗読』(NHKラジオ第1)
    高校の昼放課(昼休み)に聴くことが多いです。音響効果がついていないので、気が散らず、物語の世界に入り込むことができます。自分が知っている文学作品の朗読も聴いてみたいので、作品をリクエストできる制度があってもいいと思います。(高校1年・女子・愛知)

  • 『ボキャブライダー』(NHK ラジオ第2)
    不特定多数の聴取者に向けて、学生でも社会人でも使えるように例文が作られていた。僕にとってのラジオは車に乗っている時に流れてくるものなので、スペルを言ってくれるのは良いと思う。5分だと通学時間に聴けるのでより良いと思った。(中学3年・男子・東京)

  • 『ベストオブクラシック』(NHK FM)
    私は読書や作業をしながらラジオを聴くことが多いです。『ベストオブクラシック』やニュースを選びます。音だけの情報で演奏を聴いているので、息づかいや強弱が伝わりやすくとても勉強になります。radikoで検索するとクラシック音楽の番組が少ないので、指揮者による音楽番組ができないかなと思いました。指揮者は個性豊かでとてもおもしろい方が多いので、きっと楽しい音楽番組ができると思います。(中学2年・女子・東京)

  • 『なかじまみか ことの葉がたり』(青森放送)
    日曜の午後4時半、休日が終わろうとしている時にゆったりとした時間を味わうことができた。お便り紹介最後の「紹介し忘れているものはないかな」という言葉に、すべてを伝えきりたいという意思が伝わってきた。郷土について歌っている歌を流したり、観光農園のブルーベリー狩りをおすすめしたりと、これこそが地元のラジオだという安心感があった。(高校2年・女子・青森)

  • 『まめだすトーク』(秋田放送)
    私の歌の先生でもある声楽家の齋藤琴美さんと生徒の三浦央典さんが出演していました。史典さんは秋田の人々のお世話になり育ててもらったので、その恩返しをするために秋田で活動していきたいと話していました。都会へ出ていく人が多いのに素晴らしいと思いました。(中学2年・女子・秋田)

  • 『パンサー向井の#ふらっと』(TBSラジオ)
    番組の冒頭で話していたプライベートでの出来事の話が、メッセージ募集のテーマに自然につながっていて、さすが芸人さんだと思いました。テレビと違ってラジオのように声だけのほうが、私たちが日々何気なく交わす雑談のように感じられます。また聴取者の声が番組内で頻繁に取り上げられていて、私も応募してみたいと思いました。(中学3年・女子・東京)

  • 『King & Prince 永瀬廉のRadio GARDEN』(文化放送)
    ラジオを聴いたのは初めてだったのですが、ラジオでしか聴けない永瀬廉の低く落ち着いた声は「もっと聴いていたい」と思うくらい聴きやすかったです。スタッフと話している様子から和気あいあいとした現場なんだと分かって、聴いているこちらまで楽しくなりました。(中学3年・女子・神奈川)

  • 『不二家presents Snow Manの素のまんま』(文化放送)
    • もっと双方向型の番組にすれば、リスナーとの距離感が近くなってより楽しむことができるのではないかと思います。(中学3年・女子・長崎)
    • 出演者が話したいように話していて友達の会話を盗み聞きしているような気持ちになり聴きやすかった。会話が編集されているように感じられず、編集もいいなと思った。(高校2年・女子・東京)
    • 番組の最後にメンバーの食レポがあり「好きな芸能人が食べていたスイーツを私も買ってみようかな」という気になります。(高校3年・女子・栃木)
  • 『レコメン!』(文化放送)
    ボーカルダンスユニットのM!LKは知っていましたが、今回出演した吉田仁人は知りませんでした。でも聴いているうちに吉田仁人のことを知っているような感覚がしてきて、それは普段テレビなどでは感じないような感覚でした。話している人の考え方や感じ方を共有したり、感情を深く読み取ったりできるラジオは、すごく興味深いと思いました。(高校2年・女子・愛媛)

  • 『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)
    トーク系のラジオを初めて聴きました。普段ハキハキ喋るタレントの声が、ラジオではワントーンくらい低く、逆にそれが耳に入ってきやすく気軽に聴くことができました。地声で話しているのが普段の様子に近い感じがして新鮮でした。(高校3年・女子・熊本)

  • 『ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー!TOP10』(エフエム東京)
    世代を超えてさまざまな曲を知ることができて良かった。最近「Y2K」という2000年代の物や事柄が流行になっているが、昔の曲を流すことで今の若者の間で人気が出て、その曲を知ってもらう機会にもなると思う。(中学1年・女子・鹿児島)

  • 『ONE MORNING』(エフエム東京)
    テレビ番組では取り上げないような少しマニアックなトピックスを、大学の准教授や出版社の副編集長などが紹介したり分かりやすく説明したりしてくれるため、聴いていておもしろい。(高校2年・女子・東京)

  • 『SCHOOL OF LOCK!』(エフエム東京)
    多くのインフルエンサーが先生として出演していて、また夜遅くからの放送なので、学校や部活から帰ってきた多くの中高生から大きな支持を受けているなと感じています。掲示板の投稿を読み上げるコーナーでは、先生である出演者が寄り添い本気で相談にのるところが魅力です。学校の先生や親に言えない悩みを気軽に言える場はなかなかないので、これから先もこの番組で救われる中高生は増えると思います。(高校3年・女子・奈良)

  • 『ビジプロ』(InterFM897)
    ゴミ焼却炉や半導体を設計した乙部信吾氏(株式会社LIGHTz代表取締役)を招いていました。radikoで聴いた日にちょうど東京工業高等専門学校の見学に行っており、自分が進みたい進路が見えてきたような気がして、より一層興味が深まりました。ラジオなので想像しながら、よりリアルな風が感じられました。(中学2年・男子・東京)

  • 『Good Luck!Morning!』(エフエムナックファイブ)
    小学校2年生の時から中学校に入るまでこの番組を聴いていました。朝一番に曲を流してくれるため、一日のモチベーションを上げてくれる気がします。またお天気コーナー(6時台)のウェザーニュースの方の解説がとても分かりやすいです。専門用語よりも一般的に使われる言葉が多い印象です。(中学2年・女子・埼玉)

  • 『BAY SIDE FREEWAY』(ベイエフエム)
    1年ほど毎日楽しく聴いています。昨年の夏にお小遣いで買ったラジオで初めて聴いた番組で、爽やかな雰囲気の聴き心地がよく、それ以来今でも聴いています。勉強しながらラジオを聴くことが多く、疾走感のある曲が流れるとやる気が湧きます。パーソナリティーの進行もテンポがよく飽きずに最後まで楽しめます。またリスナーとの距離の近さも魅力で、コンサートのような一体感が楽しめます。高校生になったら自分も番組に投稿してみたいです。(中学3年・男子・千葉)

  • 『ミュートレック』(山梨放送)
    僕はラジオを聴いたことがありません。天気予報や交通情報が多く、集中して1つの番組を聴くのは慣れていないので大変でした。いろいろなジャンルの曲が流れていて新たな発見があると思いました。また、番組が始まってすぐに“かけつけ3曲”となっていて、3曲終了後には番組開始から9分過ぎていました。そこから番組紹介や挨拶が始まりましたが、僕は遅いと感じました。(中学1年・男子・山梨)

  • 『カトリーナの全部全力!』(CBCラジオ)
    30分という短い時間でしたが、内容の濃い番組だなと感じました。アジサイの話題ではおすすめのアプリやきれいな写真の撮り方について話していたので、時間がある時にぜひ実践したいです。(高校1年・女子・岐阜)

  • 『石川家のフフラジ』(山陰放送)
    夫婦のラジオ番組は聴いたことがなかったので、斬新なアイデアだと思った。半分以上はフリートークなので、夫婦ならではの話があって面白い。夫婦の悩みをリスナーが解決したり、夫婦にまつわる数字クイズ(結婚して何年目?相手の身長は何センチ?)を出したりするなど、もっといろいろなコーナーがあってほしい。(中学2年・女子・鳥取)

  • 『KRY Morning Up』(山口放送)
    毎朝学校へ行く前に30分程度聴いていますが、とてもさわやかで気持ちが良いです。特にオープニングの曲は朝にぴったりで、また高橋裕アナウンサーが、豆知識や山口県内のほっこりしたニュース、おもしろいニュースなどを紹介してくれるので、家を出る前の30分間にぴったりだと思います。リスナーのメールも一人ずつしっかりと読み、その内容についてもきちんと語っているので、とても良いなと思います。(高校2年・男子・山口)

【自由記述】

  • ラジオの番組表を見る機会が少ないので、テレビやインターネットで手軽に見られるようにしたら良いと思う。「注目の番組」だけでもよいので、自分の住んでいる地域以外の番組を放送したり見逃し放送をしたりしてほしい。(高校1年・男子・長崎)

  • ラジオはアプリで聴くことができるが、“アプリを入れさせる”ための工夫をしないとリスナーは減ると思う。サイトで一回だけ聴ける、アプリで他の地域の番組も聴ける、などのサービスを入れると、聴く人も増えるのではないか。(高校2年・女子・東京)

  • 好きな人もいるので一概には言えないが、ラジオで3時間程にわたって、野球やサッカー、競馬の中継をするのはどうにかしてほしいです…。(中学2年・男子・東京)

  • 『きっちりおじさんのてんやわんやクッキング』(BS朝日)をたまたま見たらとても面白かった。普通の料理番組は、作るものが決まっていたり材料があらかじめ計ってあったりするけれど、この番組では自分で作る料理を決めてから道具や材料を買うので、違う面白さがあった。特に買い物のシーンが面白かった。(中学2年・女子・鳥取)

  • 『あなたの代わりに見てきます!リア突WEST.』(朝日放送テレビ)は外国の知らなかった一面を見ることができてとても面白いです。ゴールデン帯の番組では見ないような編集も、意外性があってとてもよいです。(高校2年・女子・愛媛)

  • 『THE MUSIC DAY』(日本テレビ)にK-popアイドルがたくさん出ていて、日本のアイドルももっと出してほしいと思いました。他国より自国の出演者のほうが少ないのはおかしいと感じました。(中学3年・女子・神奈川)

  • 見逃し配信サイトを使ってドラマを見ていますが、放送から一週間以内の配信期間では少し短いと感じます。せめて二週間くらいは配信してほしいと思います。(高校3年・女子・栃木)

  • 最近バラエティー番組を面白いと思うことが減ったと感じています。食べ物系の話題が多いし、出演者が同じ人ばかりな気もします。規制が厳しく、なんだかなあと思ってしまいます。もっと視聴者を笑わせたい!!という攻めた番組が見たいです。(高校1年・女子・岐阜)

  • 1991年の普賢岳大火砕流で多くのマスコミ関係者が命を落としたと学校の授業で知り、心が痛んだ。災害が起きると現地を取材している映像を今も見るが、どのような対策を行っているのか気になった。(高校1年・女子・愛知)

  • 連日の都知事選についてのニュースでは4人が主に報道されている。56人すべてが真面目に取り組んでいるようには見受けられないが、広く報道してほしいと思った。(高校2年・女子・青森)

  • 東京都知事選挙ではネットのすごさに驚きました。テレビであまり取り上げられていなかった石丸伸二氏やひまそらあかね氏など、ネットで人気のある人が多く得票し、投票率も前回から5%上がったからです。これからテレビよりネットの方が影響力を持っていくのだろうと思いました。(高校2年・男子・山口)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『大追跡グローバルヒストリー』(NHK総合)
    • 本能寺の変によって九州の政治が荒れ、その結果日本人が外国まで行ったという物語の繋がりがとても面白かった。番組で紹介した日本人のうち一人は、恋をしてメキシコに残る決断をしたと知って、昔の日本人は割と自由人だったんだなと感じた。今より過酷な時代だと思うが、羨ましいと思った。(高校3年・男子・埼玉)
    • 日本史を個人の視点で見るこの番組は、戦いで何人死んだとか“数”でしか表されないところにそれぞれの人生があったことが改めてわかり、重く感じた。(高校3年・男子・東京)
  • 『島根マルチバース伝』(NHK総合)
    若者のリアルを見たかったので視聴しました。ハッピーエンドで終わると思いきや、モヤモヤして結論がハッキリしていないところがリアルだなと思いました。島根県出身の佐野史郎が標準語で話していて、せっかくなら出雲弁で話してほしかったと思いました。(中学2年・女子・東京)

  • 『沼にハマってきいてみた ブレイキン沼』(NHK Eテレ)
    • ダンスを踊ったり見たりすることが好きなので、三重高校の部活の練習量やチームワークの図り方などにもスポットを当ててほしかった。中学生になってから忙しくて番組を見ていなかったが、土曜日に放送していると知って見やすくなったと感じた。(中学2年・女子・埼玉)
    • ブレイキンの技の紹介は、今までニュースで少し見たことがある程度の私にとっては純粋な驚きでした。A-popも全く知らなかったので日本のサブカルチャーの進化に驚きました。番組の取材がとても丁寧で、Lil Kongさんの日々の練習や工夫、競技への愛や思いに胸を打たれました。(中学3年・女子・東京)
  • 『氷上の大移動~チベット・天空の村~』(NHK BS)
    投石して羊の群れを制御するなど、知恵を駆使し大量の羊を放牧する姿がかっこよかった。凍った湖の上で羊を移動させるシーンは美しい湖面が幻想的で、自分と同じ年齢の人も羊をかつぐなどの大変な努力をしていて、自分が小さく見えるとともに、彼らの連帯感と責任感に感動した。(高校1年・男子・兵庫)

  • 『はじめてのおつかい 笑って泣いて 夏の大冒険スペシャル2024』(日本テレビ)
    • 幼いころから見ています。安全面に対する不安が払拭しきれていないなと思いましたが、何かがあった時にすぐに動けるスタッフがいることを視聴者に伝えると安心して見られると思いました。(高校3年・女子・奈良)
    • 「子どもが頑張っていてかわいい」と思う人もいると思うが、子どもの失敗を“かわいい”扱いにしているのはおかしいと思う。子どもの失敗や転んでいる姿を放映するのは、子どものことを考えているのか。よく今まで続いてきたなと思った。(高校2年・女子・東京)
  • 『東大王「東大王VS難関中学!関東名門校SP」』(TBSテレビ)
    中学受験をする人が私の周りにはあまりいないので「さすが東大を目指す人が多い名門中学校の入試だな」と思うと同時に、教育の地域格差についても考えさせられました。(高校2年・女子・愛媛)

  • 『クラスメイトの女の子、全員好きでした』(読売テレビ)
    • 主人公が変な髪形で最初から面白いなぁと思いました。オープニングで登場人物の紹介がありましたが、読んでいる暇もなく終わってしまったので登場人物が把握できませんでした。僕は野球を見るのが好きなので、あるOBの選手のたとえ話が出てきた時、その選手が頭に浮かびました。こういうちょっとした笑いも良かったです。(中学1年・男子・山梨)
    • 面白いだけではなくてさまざまな要素があって予想しづらく、次回がとても楽しみになる内容でした。「ベルマーク1000枚集めたらキスしてあげる」というところに“昭和”や“中学生の恋愛”を感じました。(高校2年・男子・山口)
  • 『発見!仰天!プレミアもん!!!土曜日はダメよ!』(読売テレビ)
    関西ということもあってか笑いを取るのが非常に上手く、46分があっという間に感じられた。誰かを傷つけることなく純粋に笑いを取る。ちょっと大人になると伝わる、ややブラックなユーモアでニコニコ。そんな笑いの「テレビだからできるかたち」がこの番組にあると思う。(中学3年・男子・千葉)

  • 『都知事選開票特番 選挙FLAG』(TOKYO MX)
    56人全ての候補者の公約を紹介していてすごいと思った。都民参加型のパブリックミーティングで、都民が考える「都政の課題」を話していて、おもしろい企画だと思った。(高校2年・女子・東京)

◆委員のコメント◆

【自由記述について】

  • 高校1年生のモニターから「ラジオの番組表を見る機会が少ないので、テレビやインターネットで気軽に見られるようにしたらいい」という意見があった。これはたぶん多くの若者が感じていて、かつ放送を身近に感じるための最大の障害だと思う。テレビにも通じる話だが新聞離れの影響は甚大で、新聞を購読していなくても昔はテレビ情報誌やYahoo!の番組表などは若い人に見られていたと思うが、今の中高生はわざわざYahoo!の番組表にアクセスすることはほとんどないし、そもそもラテ欄は一覧性があってこそ意味があるのにスマホの特性と非常に相性が悪い。画期的な発明が待たれるところだと感じている。

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『大追跡グローバルヒストリー』(NHK総合)に関する報告が多く、こういった知的な番組に高い関心があるのだなと思った。

  • 高校2年生のモニターから『はじめてのおつかい 笑って泣いて 夏の大冒険スペシャル2024』(日本テレビ)に関して「子どもの失敗をかわいいという扱いにしているのはおかしいと思う」という報告があった。こども本人の目線での感想を書いてくれていて、とても新鮮だと感じた。

今後の予定について

8月の委員会は休会とし、次回は9月24日(火)に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します。

以上