2000年9月

『とんねるずの生でダラダラいかせて!』日本テレビ

『とんねるずの生でダラダラいかせて!』に関する日本テレビからの回答

意見の要旨

  • 『子作り合宿』企画。“生命を授かる”という重大な出来事を面白おかしく興味本位に取り上げている事が不愉快。HPで企画の趣旨を読んだが「子どもを仕込む」という言い方、予定日に生まれたらお金を出す、というやり方、全てが命を軽く扱うような内容。番組を見た青少年が「命」の大切さを見失ってしまうのではないか?人気のあるタレントの影響は大きいのだからもっと慎重であって欲しい。

    (女性、35才)

  • 本人達が了解しているとはいえ、性生活についてのインタビューや、モニターによる覗き見は、いやらしい発言もあり、子どもに見せられない。しかも、子どもを作る事を面白半分に扱うのは問題がある。テレビは公共性があることを考えて欲しい。

    (女性、36才)

子作り合宿:

子どもが欲しい夫婦たちが応募。合宿して医師の指導を受けながら子作りをする様子を隠しカメラで映し出し、後日妊娠しているか一斉にチェックする。もし妊娠していた場合、出産費用を番組が持ち、目標出産日ぴったりに出産したら出産応援金が出るなど、夫婦の「子作り・出産・育児」を番組がサポートするというシリーズ企画。(コーナー終了)

局の回答

平成12年8月30日、9月6日放送『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』の「子作り合宿」に対する回答をさせていただきます。

2人の男の子の父親である木梨憲武、そして来年には2人目の子どもが誕生する石橋貴明。この企画はとんねるずのそんな父親としての一面にスポットを当てたものとして立てられました。少子化が進む現在の日本において、ミレニアム企画として、とんねるずが生まれてきた子どもの命名をしたり七五三のお祝いをしたりと、21世紀元年に誕生した子どもと共に新たな世紀を歩んでいくということを目標にした長期企画の第1回目でした。

医学的にも、西新宿ナルミクリニックの岡崎成美院長から指導を受け、アカデミックに構成していく予定でした。

しかし、第1回目の放送において、表現方法や映像処理に配慮を欠き、本来の目的から逸脱した演出になってしまったことは否めません。

放送後に視聴者からのお叱りを頂く以前に、シリーズ化を考えていたこの企画を打ち切ることを決め、2週目(9月6日)に予定していた後半部分も半分以上カットし事実のみをシンプルに放送するにとどめました。また、その週に予定しておりました本企画第2回目の撮影も急遽中止いたしました。

今回視聴者に対し結果的に色々な面で配慮が足りない放送をいたしましたことに対して深く反省しております。今回の反省を教訓とし、スタッフ一同皆様に喜んでいただける番組を制作するよう努力いたします。

2000年5月

『のりノリ天国』サンテレビジョン

『のりノリ天国』に関するサンテレビジョンからの回答

意見の要旨

  • “ 女性をセックスの道具ぐらいにしか考えていない番組。レイプもののビデオを紹介して視聴者に配ったり、裸の女性がセックスの真似事をしたりする。風俗嬢がレギュラー出演しているのもどうかと思う。「最近の子供は」という前に大人が態度を改めるべき。

    (女性)

  • ものすごく低俗な番組。早くやめて欲しい。

    (男性)

局の回答

この番組は、大人向けの深夜のバラエティー番組として、17年間続いている番組で、その時代の社会環境に応じて番組内容、出演者等については変更や手直しをしながら現在に至っております。番組の性格上、ご指摘のようなビデオを紹介するコーナーがあり、過去に視聴者から苦情をいただいたことも事実です。ただ、今年度4月放送分からはチェックを強化し、今回ご指摘のようないわゆる過激な作品の紹介は避けるようにしております。

今後は、視聴者の生活習慣と青少年への配慮のため放送時間の変更も含め、番組内容や、出演者の選考について再度検討を加え、チェック機能を強化し善処したいと考えております。

2000年4月

『稲妻!ロンドンハーツ』テレビ朝日

『稲妻!ロンドンハーツ』に関するテレビ朝日からの回答

意見の要旨

  • “やるキッス2000”のコーナーについて。知らない男性にキスしてお金をもらうゲームは、金と引き換えに何をしても良いという教育をしているようなもの。子供に悪影響を与える。ゴールデンにやる内容ではない。

    (女性、25才)

“やるキッス2000”とは:

一般のカップルが出演。女性が10人の覆面をした男性とキスをし、1人するごとに1万円もらえる。男性がストップをかけた時点で終了。10人全員とキスをすると海外旅行がプレゼントされる。(コーナー終了)

局の回答

  • 当番組は、現代の若者の恋愛観はどうなっているのか?をテーマに“明るく、リアル”にその生態を明らかにしていく恋愛バラエティーです。メインキャラクターのロンドンブーツ1号2号だからこそ引き出せる若者の実態と本音がそこに垣間見られます。

    キスという行為は今の若者にとっては欧米並の軽い感覚で捉えられているという現状があります。

    このコーナーは、そのことをふまえての、仲良しカップルが参加するゲームコーナーであり、これをして“金と引き換えに何をしても良いのか?”とする考えは飛躍しすぎてはいないでしょうか?

    ただその表現方法については、不潔感、不快感を与えないよう、注意しなければと思っています。企画の本質は「カップルの幸せの再確認」だったり「彼氏、彼女の本音を知る」ことだったり「出場者の意外な素顔、個性的な一面を垣間見る」ことです。コーナー全体としては結果的に若者の恋愛観の一つの形を発見できることが番組の目的なのです。(4月)

  • 当番組のコーナー企画は、毎回の視聴率分析を中心に視聴者の反応を見ながら、また番組に寄せられる視聴者の数々のご意見・ご批判も参考にしながら、細かい部分の手直し、大幅なリニューアル、新企画の開発など含めて常に改善を重ねています。“やるキッス”は、番組が昨年4月にスタートした直後から、インパクトあるオープニングコーナーとして長く定着していました。そしてこの4月に番組2年目に突入するにあたって行っていた番組全体の強化作業の中で、“やるキッス”に代わるオープニングコーナーの開発についても検討してきました。5月に入り、“やるキッス”内で人気を博した出演者を中心に別企画を展開したり、また「稲妻コロシアム」という新オープニング企画をスタートさせるなど次なる鉱脈が見えてきた時点で、“やるキッス”としては幕を閉じた形になりました。他のコーナーに関しても、常に新しい展開を模索し、よりよい番組作りを目指す努力を続けています。(6月)

2000年4月

『めちゃ2イケてるッ!』フジテレビ

『めちゃ2イケてるッ!』に関するフジテレビからの回答

意見の要旨

  • “しりとり侍”のコーナー。しりとりに負けたタレントに対する罰が暴力的。いじめを肯定するような内容。4月8日には過去放送したきわどい部分をネタに番組を作り、出演者が番組への批判に「見なきゃいいじゃん」と発言。

    (女性、東京)

局の回答

弊社で放送中の番組『めちゃ2イケてるッ!』中の「七人のしりとり侍」というコーナーについて、視聴者の皆さまから様々なご意見を頂いております。

このコーナーは侍に扮した七人の参加者がひらがな三文字の言葉を一文字ずつ変えながらしりとりのように進めていく、というゲームです。しりとりを間違えた参加者には、野武士が刀を模したウレタン製の棒でたたくという罰ゲームが用意されています。あくまでもプロの出演者によるコントとして制作しておりますが、ご指摘のように青少年がこれをそのまま真似をするという可能性を考慮して、本年5月の放送分から、スーパー・ナレーション等でいくつかの改善を盛り込んで制作・放送しております。

〈例〉「三文字の戦は大人気だけど、侍たちのお仕事だった。皆はしりとりで遊ぶだけで、乱暴なマネはしてはならない。」「野武士VS侍はあくまでコントの世界。皆はしっぺ・くすぐり等で、戦を楽しもう!」

毎回、文言は異なりますが、“三文字しりとり”のゲーム性と楽しみ方を前面に押し出すとともに、罰ゲームのシーンを短くするなどの配慮とともに制作に当たっております。「めちゃ2イケてるッ!」はティーン・キッズを中心に幅広いご支持を頂いている番組です。青少年へ与える影響については今後とも十分に留意して番組制作を行ってまいりたいと考えております。

なお、出演者の一人が「見なきゃいいじゃん」と発言したというご指摘ですが、この発言は「あなたはテレビで見たくないタレントナンバーワンと言われている」という指摘に対してのものであり、番組へのご批判について述べたものではないことをご理解いただきたいと存じます。

2000年4月

『おネプ!』テレビ朝日

『おネプ!』に関するテレビ朝日からの回答

意見の要旨

  • 女性を投げるコーナー(“ネプ投げ”のコーナー)が不愉快。セクハラ、女性蔑視につながる。中高生に悪い影響を与えることも心配。

    (男性、50代)

“ネプ投げ”とは:

原田泰造扮する“原田大明神”が、番組宛に応募してきた団体の希望で巴投げをするコーナー。投げられると、祈願成就する、という主旨。(商店街の発展、やサークルの試合の勝利等)主に若い女性を対象とし、投げる際に下着や肌が見えることもある。

局の回答

このコーナーのコンセプトは、タイトルにもあるように、祈願成就、つまり依頼者の願い事をネプチューンが巴投げをして、願い事を叶えてあげる、という儀式だと考えております。

まず、このコーナーは番組宛にハガキなどで応募してきた団体、大学、商店街、会社、村おこしなど依頼が来た視聴者を対象に行っています。コーナー主旨なども事前に説明して、あくまでも各団体、グループの意志で会場に来ていただいており、出場者はネプチューンとの会話や投げられる行為自体を楽しんでいます。

制作側としては、このコーナーはネプチューンと自らの意思で出場する素人との共演コーナーであり、そういう意味において、これが女性蔑視、セクハラにつながるとは考えておりません。

2000年4月

『めちゃ2イケてるッ!』フジテレビ

『めちゃ2イケてるッ!』に関するフジテレビからの回答

意見の要旨

  • “しりとり侍”のコーナー。しりとりに負けたタレントに対する罰が暴力的。いじめを肯定するような内容。4月8日には過去放送したきわどい部分をネタに番組を作り、出演者が番組への批判に「見なきゃいいじゃん」と発言。

    (女性、東京)

局の回答

弊社で放送中の番組『めちゃ2イケてるッ!』中の「七人のしりとり侍」というコーナーについて、視聴者の皆さまから様々なご意見を頂いております。

このコーナーは侍に扮した七人の参加者がひらがな三文字の言葉を一文字ずつ変えながらしりとりのように進めていく、というゲームです。しりとりを間違えた参加者には、野武士が刀を模したウレタン製の棒でたたくという罰ゲームが用意されています。あくまでもプロの出演者によるコントとして制作しておりますが、ご指摘のように青少年がこれをそのまま真似をするという可能性を考慮して、本年5月の放送分から、スーパー・ナレーション等でいくつかの改善を盛り込んで制作・放送しております。

〈例〉「三文字の戦は大人気だけど、侍たちのお仕事だった。皆はしりとりで遊ぶだけで、乱暴なマネはしてはならない。」「野武士VS侍はあくまでコントの世界。皆はしっぺ・くすぐり等で、戦を楽しもう!」

毎回、文言は異なりますが、“三文字しりとり”のゲーム性と楽しみ方を前面に押し出すとともに、罰ゲームのシーンを短くするなどの配慮とともに制作に当たっております。「めちゃ2イケてるッ!」はティーン・キッズを中心に幅広いご支持を頂いている番組です。青少年へ与える影響については今後とも十分に留意して番組制作を行ってまいりたいと考えております。

なお、出演者の一人が「見なきゃいいじゃん」と発言したというご指摘ですが、この発言は「あなたはテレビで見たくないタレントナンバーワンと言われている」という指摘に対してのものであり、番組へのご批判について述べたものではないことをご理解いただきたいと存じます。

2000年4月

『池袋ウェストゲートパーク』TBS

『池袋ウェストゲートパーク』に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • 現代の若者の生態をリアルに描いており、ドラマの趣旨は理解できるが、警官の描き方がひどい。誤解し、バカにしてしまうのではないか。

    (女性、30代)

  • 血、刃物、暴力などの描写は今の時代を考えているとは思えない。テレビドラマが世の中の風潮を作り、その風潮をまたドラマ化するという具合で、局は自分たちがその風潮自体を作り出したことを認識していない。人気のタレントを使ってカッコ良く描くと、子供たちが勘違いをする。

    (男性、41才)

  • 暴力シーン、女性の裸、未成年の喫煙シーンはやめて欲しい。

    (女性、47才)

局の回答

本作品は、同名の原作を基に企画されており「イマドキノワカモノ」の悩みや成長や友情を描いていくことが意図するところです。主眼に置いているのは、一見、暴力的で刹那的に見える彼らのなかにも、まだ義理や人情といった「ナニワ節」が生きており、人間的な魅力にあふれているというメッセージです。そういう意味では、まさに若者に視聴して考えてもらいたい作品です。そのため絵空事ではなく、彼らの生活をリアルの描いていこうとすれば、街で起こる様々な現代的風俗を、演出として取り上げることが必要不可欠となります。

番組内には暴力シーンがあり、暴力による問題解決を安易に選びがちな若者たちの生態を描く場合もありますが、制作側としては「暴力は最終的な問題解決にはなりえない」と考えており、暴力や違法行為を礼賛したり、肯定したりする意図はいっさいありません。その為、演出の方法としても、カット割などで、暴力の局部的、物理的な描写は極力避けるなど、配慮しています。ただ、第1話、第2話の放送後、視聴者の方々の反応や、局内での感想として「暴力的表現が過剰なのでは」という意見もあったので、編成部、審査部などとも総合的に検討し、第3話以降の描写に関しては、さらに慎重に配慮しています

若者の事件が数多く発生し、「病んでいる」とも言われる現在の状況のなかで、あえてこの番組を制作するのは、日本の若者に現実の誘惑や欲望に安易に流される事なく、「夢や希望」を持って、生きてほしいと願っての事です。学生時代は劣等生、仕事もちゃんと持っていないけれど、人生回り道をしたおかげで、かえって懐の深い「頼れる男」になったという主人公の活躍を描いていくことによって、型破りなヒーロー像を新たに提示し、「こんなヤツが仲間にいてくれたらいいな」と思ってもらえたら幸いだと思っています。

また、元来連続ドラマは1クール通して視聴していただいた後に、初めて作品の意味や意図が正確に伝わるものなので、途中の回で誤解等が生じる事も充分考えられます。その為この種の作品は、1回ごとに、より配慮が必要であるとも考えております。

ご指摘の点に関してですが、女性の裸を必要以上に描写している箇所はありません。(シャワーシーンも背中から及び、腹部だけしか映っておらず、風俗店の女性も水着を着用しております。)未成年の喫煙シーンは存在せず、喫煙する登場人物は全て、役の設定も俳優の実年齢も20歳以上です。

警官の描写に関しては、確かにご指摘の通りの部分もありますが、この巡査の出てくるシーンは、コメディーの意味合いが強く、行動も意識的にかなりデフォルメしており制作側としては、劇画調の描写を狙ったつもりです。それ故、決して「警官をバカにし」たり、誤解を生むように意図しているわけではなく、視聴者も充分理解できると考えておりましたが、今後は、より慎重に配慮していくつもりです。

2000年6月

『進ぬ!電波少年』日本テレビ

『進ぬ!電波少年』に関する日本テレビからの回答

意見の要旨

  • “箱男”のコーナー。いじめを楽しんでいるように見える。大人が見れば演出であると理解できるが、子供はそうではない。笑いとしてみているので面白いと感じてしまう。遊びに自然に取り入れたりするのではないかと心配。

    (女性、50才位)

“箱男”とは:

人を信じられない芸人・川元文太が立方体の箱(120×120×120cm、トイレ有、外部への専用引出し付、出入り口溶接済)の中に入る。鹿児島・佐多岬から東京まで箱を押してもらうことで直接人のやさしさに触れ、川原文太が少しでも人を信用できる様にする為の企画。 東京ゴールまで外に出られない。《「進ぬ!電波少年」HPより》(コーナー終了)

局の回答

「箱男」という企画についてのご意見ですが、まずご理解いただきたい点はこの企画は本人の意思に基づいて行っているものであり、内容は人を信じられず他人とふれあうことが苦手な青年を、他人と交流せざるを得ない状況下に置きその心の変化と成長を見守るというものであることです。

箱男と子供たちとの交流の様子も何度か放送し、日本テレビには「今の日本にもあんなに温かい心を持った子供たちがいることを知って感動した」「ぼくたちの学校にも是非きてください。」といった、今回のご意見とは反対の意見も数多く寄せられております。

また、日本テレビでは、午後5時から午後9時までの時間帯は特に青少年に配慮して番組編成を行っております。当番組は日曜夜10時30分からの放送です。日本テレビでは、夜9時以降の時間帯は良識があり正しい判断ができる方々の視聴時間であると認識しております。