第279回-2025年5月27日
中高生モニターとのオンラインミーティング…など
2025年5月27日、第279回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、吉永みち子委員長をはじめ6人の委員が出席しました。
会議の冒頭、今年度の中高生モニターと委員とのオンラインミーティングが行われました。
引き続いて、4月後半から5月前半までの1カ月の間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
5月の中高生モニター報告のテーマは「最近視聴したニュース・報道番組について」でした。
委員会ではこれらの視聴者意見や中高生モニター報告について議論しました。
最後に今後の予定について確認しました。
議事の詳細
- 日時
- 2025年5月27日(火)午後4時00分~午後6時30分
放送倫理・番組向上機構BPO第一会議室(千代田放送会館7階) - 議題
- 中高生モニターとのオンラインミーティング
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について - 出席者
- 吉永みち子委員長、飯田豊副委員長、池田雅子委員、佐々木輝美委員、
髙橋聡美委員、山縣文治委員
中高生モニターとのオンラインミーティング
4月から中高生モニターになった中高生と委員とのオンラインミーティングが行われました。
出席した中高生モニターの紹介に続き、飯田豊副委員長からBPOと青少年委員会についての分かりやすいレクチャーがあり、質疑応答のあとには事務局から1年間のモニター活動予定についての説明がありました。(この模様は当日欠席の中高生モニター向けに録画視聴の機会を予定)
最後に吉永委員長から今年1年間のモニター活動に向けて激励の言葉がありました。
視聴者からの意見について
4月後半から5月前半までの1カ月の間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
バラエティー番組で、ターゲットの男性芸人が抱きついてきた着ぐるみのクマの口から大量の緑色の液体を浴びせられるドッキリについて、視聴者から「芸人は『溺れる、死ぬ』と苦しがっていて、まったく笑えないし度を越している」など否定的な意見がありました。
担当委員は「芸人は両手を自由に動かせる状態になっても、クマの口を塞いだり自分の顔を覆ったりするなどして液体を防ごうとはしておらず、あえて浴び続けていた。周囲には10人以上のスタッフが取り囲んでいる映像も挟まれており安全の配慮もあったことが伺えた 」として、「(番組演出上の)問題はない」と報告しました。
東京・立川市の小学校に男2人が乱入し、制止しようとした教職員に暴行して逮捕された事件の報道をめぐって、テレビ各社が目撃者である小学生のインタビューを放送したところ、視聴者から「子どもたちに何度も辛い記憶を思い出させていた。心理的ストレスや精神的なダメージを生む懸念がある」などの意見が寄せられました。
担当委員は「安全でなければならない授業中の小学校の教室で起きた強烈な事件で、子どもたちが直接危害を加えられる可能性があった。この事件を報道する公共性や公益性は高く、報道機関による報道の必要性は間違いなくあった」と前置きしたうえで、インタビュー取材については「子どもたちはその場にいなければ知りえない内容を語っていて、重要な目撃証言だった。取材が保護者同伴で行われたことは明らかで、保護者が途中で取材を制止させることも可能だったろう」と説明しました。
一方で、放送自体については「視聴したすべての社が(個々の子どもたちの)顔出しはしていない。一部の子どもの音声は加工されていた。子どもたちが特定されないような配慮がすべての社に見られたが、それが十分だったかは検討を要する」としました。そして、ある社の報道番組で、子どもが男らの風貌を(当人が否定的に受け取るおそれのある表現で)語っていたのを取り上げて、「この事件は交通事故などとは異なり、地元の関係者により起こされた事件で、男らと証言した子どもたちとの生活圏は同じか近接しているはずだ。男らがいずれ釈放されて地元に戻ってくることを考え、特定されない配慮は十分だったと言えるか。もう一歩踏み込んで想像力を働かせることが必要だったろう」と問題提起しました。
ある委員は「どの社も(子どものインタビューに対する)配慮はしているが、系統だった議論を経たわけでもなく、専門家の知見を受けたものでもないだろう。だから、配慮の濃淡で(子どもを)映す範囲が異なったり、社ごとの特徴が出たりする。インタビュアーの力量の差も大きく関係するので、ぜひその点は勉強してもらいたい」と指摘しました。
これを受けて担当委員は「事件直後の現場での個別対応には限界があると思うので、各社を横断しての勉強会やBPO委員との意見交換会などを通じて、子どもに対するインタビューの仕方を事前に組織的に学べる機会があるとよいのではないかと思う」と述べました。
このほかに大きな議論になる番組はなく、「討論」に進むものはありませんでした。
中高生モニター報告について
5月のテーマは「最近視聴したニュース・報道番組について」で、30人のモニター全員から合わせて21番組の報告がありました。視聴方法はリアルタイム視聴が23人、録画視聴が5人、見逃し配信等のアプリ視聴が2人でした。
複数のモニターが取り上げた番組は『NHK NEWS おはよう日本』(NHK総合)、『THE TIME,』(TBSテレビ)、『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ)、『めざましテレビ』(フジテレビ)でした。また地方ローカルのニュース報道番組『ゴジてれChu!』(福島中央テレビ)、『あさドレ♪』(中京テレビ)、『フォーカス徳島』(四国放送)や、ラジオのニュース番組『マイあさ!』(NHKラジオ第1)の感想も寄せられています。
「自由記述」では出演者に関する意見やニュース内容に関する要望、また新しい企画の提案がありました。
「青少年へのおすすめ番組」では『JAPANをスーツケースにつめ込んで!』(テレビ東京)に6人から、『新プロジェクトX~挑戦者たち「H3ロケット 宇宙への激闘」』(NHK総合)と『街角ピアノスペシャル「ハラミちゃん ブラジルを行く」』(NHK BS)、『最強スポーツ男子頂上決戦2025春』(TBSテレビ)にそれぞれ3人から、『toi-toi』(NHK Eテレ)と『THE世代感』(テレビ朝日)に2人から、感想が届いています。
◆モニター報告より◆
【最近視聴したニュース・報道番組について】
- 『NHK NEWS おはよう日本』(NHK総合)
- 平日の朝には必ず視聴する習慣があるが、忙しい朝に十数分程度で手軽に今日の話題を押さえられるのは大変便利だと思う。6時台と7時台に全く同じ原稿や映像を使うことが多々あるが、VTR内容に補足を加えるなど、少し変化があるとより見応えのある内容になると思う。(高校2年・女子・神奈川)
- 他のニュース番組では知りえない国内の問題(不登校や少子化、高齢化など)を取り上げていて、より深く知りたいと思うきっかけになる。地域密着のトピックや天気も非常に好みで便利だと感じる。またNHKのアナウンサーは淡々と原稿を読み上げるのでとても聞きやすい。(高校3年・男子・岡山)
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『午後LIVE ニュースーン』(NHK総合)
ニュース番組を15時から放送していて驚きました。募集テーマが毎日あって、視聴者が参加しやすい番組だと思いました。自転車ミニドラマはコントのようで面白かったです。普段はどのようなミニドラマがあるのか気になりました。(高校3年・女子・長崎) -
『ニュースウォッチ9』(NHK総合)
今年度からニュース解説をする「プレゼンター」役のアナウンサーが出演していますが、スライドを使った解説が分かりやすいです。(中学3年・男子・東京) -
『国際報道2025』(NHK BS)
フィリピンの選挙戦の特集では、選挙戦の背景や候補者の解説を細部まで分かりやすくしていて理解が進みました。『NHKニュース7』(NHK総合)などは基本的に国内のニュースが主ですが、国際的なニュースも重要だと思うし、この番組は詳しく解説してくれるので国外のことにも興味が持てると思いました。(中学2年・男子・東京) -
『マイあさ!』(NHKラジオ第1)
オープニングトークがさわやかで、憂うつな月曜日の朝、心に灯がともりました。「涼しげな情景ですが気候の変動で体調を崩している方もいらっしゃいます。無理せずにお体大切にお過ごしください」と上野速人アナウンサーがリスナーに語りかけていて、私はこの言葉で3時間睡眠の生活を変えようと反省しました。ニュースはコンパクトで簡潔明瞭です。スポーツは5時台に卓球とプロ野球、6時台に大相撲と分けていますが、6時から聴く人はプロ野球の結果が分からないので、分けずに結果だけを放送する方がいいと思います。(中学3年・男子・北海道) - 『THE TIME,』 (TBSテレビ)
- 5月5日はこどもの日ならではの企画がありみんなでシマエナガダンスを踊っていて、すごく眠かった私も元気をもらった。ただ子どもたちのスタジオ見学については、本来はワクワクするものなのに、静かに見ているだけというのはつまらないし不満に思った。(中学3年・女子・山梨)
- 「追っかけTIME」のコーナーでこども食堂を特集していました。こども食堂を利用する親が「共働きで忙しいので子どもに食べさせてくれる場所があると助かる」「浮いたお金で買い物ができる」と言っていましたが、こども食堂は生活に困っている家庭の子どもが食べにくる場所だと思っていたので、共働きで時間がないという理由だけでこども食堂を利用するのは違うのではないかなと思いました。こども食堂を支援したいと食材やお金を寄付している人は、この番組を見て納得するのかなと疑問に思いました。(中学1年・男子・大分)
- 「全国!中高生ニュース」のコーナーで、同世代の生徒が生き生きと頑張っている姿を見ると、自分のモチベーションが高まります。(高校3年・男子・神奈川)
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『Nスタ』(TBSテレビ)
イカの話題から番組がスタートしたので、事件・事故の話題よりも視聴者が食いつくと思います。テンポよく進むし濃い内容で見応えがありましたが、放送番組なら専門性のあるコメンテーターの意見も聞きたいと思いました。千葉県で女性が刺されて死亡した事件では加害者の男子生徒の親族に突撃取材していて、視聴者としてはいろいろな心情が入り混じり苦しかったです。(高校1年・女子・熊本) -
『情報7daysニュースキャスター』(TBSテレビ)
司会者2人の掛け合いやゲストとの自然な会話が魅力だと思います。VTRが長く感じたのでもっと出演者の意見が聞きたいです。この週はパンダの話題を取り上げていましたが、パンダ好きの安住紳一郎さんのお話をもっと聞きたかったです。(高校2年・女子・熊本) -
『ZIP!』(日本テレビ)
“キテルネ!”のコーナーは毎日視聴しています。流行りものやファッション、文房具にとても興味があるので、大好きなコーナーです。毎朝早めの時間に放送しているので学校に行く前に見ることができてとても良いです。紹介されたブランドも買いやすい価格のものが多く、ぜひ私も!と思うようなコーデがたくさんあります。(中学2年・女子・東京) -
『news every.』(日本テレビ)
視聴したのは第3部だけだったが、さまざまなジャンルのニュースを取り上げていて内容も分かりやすかった。(高校2年・女子・東京) - 『真相報道 バンキシャ!』(日本テレビ)
- 今話題のコンクラーベの特集でした。新しい教皇が決まるまで建物にこもって選挙を続けるのは、まさに“根比べ”で大変だなあと思いました。新教皇はアメリカ出身者のレオ14世で、多様性が広がる今の時代にぴったりだと思います。(高校1年・女子・愛媛)
- “ノマドワーカー”が面白そうだと思い視聴しました。場所を移動しながら好きな所で仕事をすることはとても良いと思いました。しかし行った国の雰囲気や食べ物などが合わずストレスを感じてしまう人もいるので、デメリットももっとくわしく教えてほしいです。(高校2年・女子・埼玉)
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『news zero』(日本テレビ)
ニュース番組を普段は見ないが、櫻井翔さんがキャスター出演しているのでこの番組を視聴した。映像や図で分かりやすく解説してくれるし、キャスターやコメンテーターの多様な意見に触れることができる点は、ネットニュースより優れていると思った。藤井貴彦メインキャスターと櫻井キャスターのコメントは当たり障りのないコメントが多く、面白くない議論は発展しないと思った。思い切った意見を言えるYouTuberが人気な理由が分かった気がした。(中学2年・男子・東京) -
『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)
初めて視聴しましたが、先週放送した内容について、視聴者からの質問や意見を取り上げて解説している点がとても良いと思いました。大きなパネルを使いながらテンポよく進行する構成も見やすく印象的でした。またコメンテーターの中には厳しい意見を述べる人もいましたが、優しい口調の方とのバランスが取れていて良いと感じました。(高校3年・女子・広島) -
『大下容子ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)
初めて視聴しましたがふんわりとした印象を持ちました。最新ニュースはかけ足で内容を伝えていて、ほとんど分かりませんでした。「老々介護」の企画は長すぎて飽きてしまい、若い人が見る番組ではないのかな?と感じました。ただカメラの動き方が良く、スタジオはとても見やすかったです。ワイプでコメンテーターが話すのも分かりやすかったです。(中学1年・女子・東京) -
『報道ステーション』(テレビ朝日)
千葉市の路上で80歳代の女性が15歳の少年に殺されたという事件の報道に、驚きと恐怖、不安、憎しみの感情が湧いた。事件を報道して終わりにするのではなく、この少年が少年院を出た後まで密着して事件を忘れさせないようにしたり、「少年院に入りたい」という愚かで醜い考えをする人の犯罪防止に努めたりするべきだと思う。(高校1年・女子・岡山) - 『めざましテレビ』(フジテレビ)
- フジテレビは中居正広さんの問題などがありましたが、今も変わらず毎朝見ています。番組では今の流行もおさえてくれるので、流行にうとい私はとても助かっています。(中学1年・女子)
- 毎日番組を視聴してから学校に向かいますが、家を出発する時間は人それぞれなので、占いを3回放送してくれて嬉しいです。また定期的にテーマソングを変えてくれるのも、マンスリープレゼンターの制度もとても好きです。(高校2年・女子・東京)
- 殺人や強盗、逮捕の話題を7時台トップに差し込んでいて、人の不幸や事故を娯楽のコンテンツと捉えているように感じさせる(見る側の興味を引く)VTRだなと思いました。しかし東京の地下鉄東大前駅の事件映像では、他局は血痕など生々しい状態をそのまま放送したのに対して、ぼかし処理などの配慮がされていて、血を見るのが苦手な自分にとってはありがたいと感じました。(高校3年・男子・福島)
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『Live News イット!』(フジテレビ)
私の家では夕方なんとなくこの番組を流して見ていますが、最近報道の仕方に違和感を覚えたことがありました。「モクゲキ!」のコーナーで「男性の財布からお金を盗んだ疑いで、千葉県流山市の阿部麻里亜容疑者を逮捕」といった内容のニュースがありましたが、画面には「千葉の“アベ・マリア”逮捕」と見出しがあり、容疑者の横に聖母マリア像が映されていました。地元で目立つ仕事や活動をしている人でもないのに、この表記や取り上げ方は悪ノリが過ぎると思います。容疑者とはいえ、本名をイジって茶化すのは非常に良くないし、「茶化せばニュースを面白く見るだろう」という魂胆だったのでしょうか。視聴者を馬鹿にしたような内容が不快でした。(高校1年・女子・秋田) -
『ゴジてれChu!』(福島中央テレビ)
福島の美味しい食べ物を紹介していて、クリームボックスはとても甘そうだったので県外にも情報を発信してほしいです。また一年中収穫や田植えができるタイのコシヒカリに注目していましたが、日本の米に打撃を与えると思いました。(中学1年・男子・福島) -
『あさドレ♪』(中京テレビ)
東海地方のイベントを詳しく放送していて朝からワクワクしました。また地方のテレビ局ではニュース番組のゲストはマイナーな人というイメージが強かったけれど、内藤剛志さんが出演していてとても嬉しかったです。これからも有名な方にたくさん出演してほしいです。(高校1年・女子・愛知) -
『フォーカス徳島』(四国放送)
複数人が交代でニュースを読んでいたので、一つ一つのニュースで雰囲気が変わって良いと思った。過去に放送した特集をなぜもう一度同じ内容で放送していたのか分からなかった。(高校3年・女子・徳島)
【自由記述】
《出演者に関する意見》
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「ニュースのこと絶対に知らないよね」と思う芸能人が出演して、あたりさわりのない発言をしているのを見ると「なんだかなあ…」と複雑な気持ちになります。(高校3年・男子・神奈川)
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ゴールデンウイークに朝の情報番組を視聴しましたが、出演者が帽子を被っていました。私は両親から「部屋の中では帽子を被ってはいけない」と教えられました。考えが古いといえばそれまでですが、コメンテーターのような大事な立場の人は帽子なしで出演してほしいと思いました。(高校2年・女子・熊本)
《ニュース内容に関する要望》
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朝テレビをつけたとき、事件や事故のニュースより明るい話題が見たいです。他のチャンネルに替えても同じ事件・事故のニュースをやっていると「こっちもか…」と何回か変えることがよくあります。(中学2年・女子・千葉)
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朝の早い時間は中高生が支度をしながらテレビを視聴している時間帯だと思うので、人気の芸能人に関するニュースを多く報道すれば、よりテレビへの関心が湧き、積極的に視聴するきっかけになると思います。(中学2年・女子・東京)
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朝は7時から7時半までニュースを見ながら準備をしますが、スポーツニュースが少ないと思います。大谷選手だけでなく、プロ野球やサッカー、バスケなど、いろいろな選手が活躍する姿を多くの人に見て知ってもらいたいです。(中学1年・男子・大分)
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スポーツニュースなどで「ニュース映像」「BGM」「アナウンサーの声」を同時に放送する必要があるのか疑問です。BGMは使わず、映像とアナウンサーの声だけで良いのではないかと思います。(中学1年・女子・東京)
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その週のニュースや出来事をクイズ形式にして解説する番組を放送すれば、中高生などの若い世代のテレビ視聴が増えると思う。(高校3年・女子・徳島)
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私は早起きが苦手なので、朝に弱い人でも早起きしたくなる企画をしてほしい。例えば朝5時頃に“キーワードを当てたら抽選でクオカードが当たる”といった“早起きWEEK”といった企画がいいと思う。(中学3年・女子・山梨)
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報道番組は言葉の正確さに特に気を配って制作していると感じる。SNSで見かけるAI自動字幕や自動音声は非常にクオリティーが低いので、正しい日本語で発信し豊かな日本語文化を未来に継承するテレビ番組の役割は重要だと思う。SNS時代のテレビの価値はここにもあると思う。(高校2年・女子・神奈川)
《放送局への提案、番組の感想など》
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5/4の『NISSAN あ、安倍礼司~beyond the average』(エフエム東京)は、物価高の情勢をラジオドラマに上手く落とし込んでいて、脚本家はすごいと思った。また選曲のセンスが抜群によく、世代を超えて楽しめる作品なので、放送の素晴らしさを実感した。(高校3年・男子・福島)
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「青少年へのおすすめ番組」の感想を書くために、久しぶりにドキュメンタリー番組を視聴したが、「テレビで見るのもいいな」と感じた。情報はググれば手に入ると思っていたが、情報が出てくる順番も工夫されていて、映画みたいで「見てよかった」と思った。他のドキュメンタリー番組も見たくなった。(中学2年・男子・群馬)
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世界の学校が日本の学校と比べてどこが違うのか紹介する番組を見てみたいです。日本の学生の1日は、朝は学校に行き、放課後は部活や塾で過ごし、帰宅後は宿題など勉強して休憩時間にネットやゲームをするような流れで終わります。世界の同年代の子たちも同じように過ごしているのか、学校での授業風景や放課後の過ごし方、長期休暇の過ごし方に興味があります。(中学3年・男子・大分)
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政治や社会に関する討論番組について。現在の番組出演者は専門家や政治家を中心とした知らない人ばかりで、難しい単語も多く興味がわかない。「政治家・専門家VS若者」にして、若者に一般人やインフルエンサー、芸能人を呼ぶのがよいと思う。あえてYouTubeっぽくすると視聴率も上がると思うし、政治に興味を持つ人が多くなっているのでぜひ企画してほしい。(高校1年・女子・岡山)
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夏休みや冬休み期間中に中高生が参加することができる、テレビ局内の見学ツアーがあったらいいなと思います。テレビ局の仕事などについて知って職業や進路選択の参考になるし、若い世代のテレビ離れが進むなかでイベントを開催することは意義があると思います。(高校1年・男子・神奈川)
【青少年へのおすすめ番組】
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『新プロジェクトX~挑戦者たち~「H3ロケット 宇宙への激闘」』(NHK総合)
H3ロケットの打ち上げはニュースで知っていたが、H2と比較して工夫した様子が分かって面白かった。複数のゲストが開発時の話をする時、同じ事に対してポジティブに捉えたりネガティブに捉えたりと、考え方がまったく違うのも興味深かった。(中学2年・男子・群馬) - 『toi-toi』(NHK Eテレ)
- 「“自分を大切にする”ってどういうこと?」の回を視聴して、自分を大切にできない背景には目に見えにくい苦しさがあるのだと思った。番組最後の「自分を大切にするってどういうことかを探っている過程が、自分を大切にしている」という言葉にハッとさせられた。(高校1年・女子・熊本)
- 「私には見えていたものが、みんなにも見えているような気がした」というセリフがとても好きです。見えているものや感じているものを共有できることは嬉しいことです。(高校1年・女子・愛媛)
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『究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂点決勝2025春』(TBSテレビ)
自分もこの競技を実際に体験してみたいです。民放各局が開催するお祭りで“体験コーナー”があったらいいなと思いました。(中学2年・男子・東京) -
『newsオードリー.』(日本テレビ)
埼玉県八潮市の道路陥没事故の“その後”について知ることが出来ました。事故から時間が経っても現場の声を拾い上げ、しっかりと伝えてくれたことに安心感を覚えました。事件や事故の「終わり」ではなく「続き」に目を向けた報道がこれからも増えてほしいと思いました。(高校1年・男子・神奈川) -
『THE世代感』(テレビ朝日)
毎週録画もして家族で視聴し、“世代間ギャップ”を親から聞きながら盛り上がっています。ただ問題が4問しかないのは物足りなく感じます。またワイプに映る出演者のつぶやきがヒントになるかもしれないので、小さい吹き出しテロップなどでつぶやきの内容を見たいです。(高校1年・女子・秋田) -
『市町村てくてく散歩』(千葉テレビ放送)
「市原ぞうの国」のお絵かきのショーでは、ゾウが鼻で筆を持ち、桜の木を丁寧に書いていて感動しました! 鋸山(のこぎりやま)の紹介では名前の由来やクイズもあり面白かったです。近場の観光地でも初めて知ることがあったし、県外の人にも千葉の魅力が伝わったと思います。(中学2年・女子・千葉) -
『長崎空港おめでとう半世紀!このさきも、ながさきとともに。』(長崎放送)
長崎空港の開港からこれまでの歩みを紹介する番組でした。オープニングでは司会が「窓際派」「通路側派」と自己紹介したので、そこから飛行機話を広げてほしいと感じました。またショップや空港内の紹介は、実際に足を運んでコメントすればもっと魅力が伝わると思います。(高校3年・女子・長崎) - 『JAPANをスーツケースにつめ込んで!』(テレビ東京)
- ナレーションのテンションが高いしどんどんシーンが変わっていくので、見飽きることがなく楽しく視聴できた。自分にとって身近なグミにフォーカスしていて、TikTokで見かけた人も出演していたので、とても好きな番組だと思った。(高校2年・女子・東京)
- テレビ東京は『家、ついて行ってイイですか?』『YOUは何しに日本へ?』など“人”にクローズアップした番組が多く、自分にない価値観を知ることができて面白いです。45分間すべてグミの特集でVTRもインタビューのみなのに、飽きずに見ることが出来ました。(中学3年・男子・東京)
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『街角ピアノSP~ハラミちゃんブラジルを行く』(NHK BS)
音楽の楽しさは世界共通だと伝わってくる番組でした。散歩しながらいきなりサンバ教室に入っていくシーンは少し白々しく感じましたが、すぐに周りの人たちと打ち解け一緒にサンバを奏でる実力はさすがでした。ハラミちゃんの街角ピアノ演奏に、みんなが笑顔になって踊りだす場面は印象的でした。(中学3年・男子・北海道) -
『新 窓をあけて九州「凸凹夫婦の“つながる食道”」』(熊本放送)
一人暮らしの高齢者が増えているなか、見守りという点でも大事なお店だと感じました。このお店には「遠くの親戚より近くの他人(常連)」という言葉がふさわしいです。どうやったら常連客になってあの特別テーブルで食事ができるのか、後継者はいるのかという点が気になりました。(高校2年・女子・熊本)
◆委員のコメント◆
【最近視聴したニュース・報道番組について】
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中学1年生の報告から、子どもをニュース番組に引きつける要素としてジャンケンや占いは大事なんだと感じた。
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中学3年生からの報告に、報道番組であっても視聴者をワクワクさせる要素が重要だとあった。この“ワクワク感”が何かというのを掘り下げていくと、ネットニュースでは表現できない面白みを実感する仕掛けづくりが提案できるのかもしれない。
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中学1年生の報告に「共働きで時間がないという理由だけでこども食堂を利用するのは違うと思う」とあったが、実際にさまざまな形の居場所があることはとてもよいことだと思う。ただこのモニターは「必要ない人まで利用している」という印象を番組から受けていて、どういう伝え方が適切だったのかは気になるところだ。
【自由記述について】
- 中学2年生からの報告に「コメンテーターのような大事な立場の人は帽子なしで出演してほしい」とあった。今やテレビは非日常の世界ではなく、芸能人はスターではない。何でもアリなのはネットで、テレビはよくも悪くも模範的な振る舞いが求められるようになったのだと感じる。
【モニターの質問「これからの未来を生きるには批判的思考が大切になると思う。テレビを批判的に視聴するにはどうすればよいか」について】
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最近は「批判的思考」ではなく「吟味思考」、批判するよりもまずはしっかり味わってみようという考え方が増えたので、それぐらいのスタンスがよいと思う。テレビだけでなくネットなどで情報過多の時代なので、スルーする力を身につけて意識的に切り替えていくことも大切だ。
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なんでも批判的に見るとなると物事の片側しか見えなくなるので、まずはそれを受け止めたうえで、疑問に思ったところはどこだろうと自問自答することが大切なのだろう。「批判的に見なければいけない」ことは全くないと思う。
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テレビを見た結果、批判的に感じることはあっていいと思うが、最初から批判的に見る必要は全くないと思う。誰かと一緒にああだこうだと意見を交わしながらテレビを見る、あるいは1人で見たとしても同じ番組を見た人と後で話す、そういう経験が大事なのだと思う。
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日本人はハーモニーを大切にして行動・発言する国民性なので、クリティカルシンキング(批判的思考)に慣れていない。一気に身に着けることはできないので、まず自分が思ったこと、疑問点をメモに書くことが大切だと思う。
今後の予定について
次回は2025年6月24日(火)に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します。
以上