2025年5月に視聴者から寄せられた意見

2025年5月に視聴者から寄せられた意見

小学校乱入事件や車の暴走を目撃した児童へのインタビューについてさまざまな意見が寄せられました。

2025年5月にBPOに寄せられた意見の総数は、1,934件で、先月から124件減少しました。
意見のアクセス方法は、ウェブ 85.7% 電話 13.3% 郵便・FAX 1.0%
男女別は、男性 50.1% 女性 26.0% 無回答 24.0%で、世代別では10代 1.3% 20代 8.9% 30代 17.9% 40代 22.9% 50代 20.5% 60代 12.8% 70歳以上 4.0%
視聴者意見のうち、個別の番組や放送局に対するものは当該局へ個別に送付します。5月の個別送付先は29局で、意見数は605件でした。放送全般に対する意見は132件で、その中から13件を選び会員社すべてに送りました。

意見概要

番組に関する意見

小学校への乱入事件や車の暴走事故を目撃した児童へのインタビュー取材についてさまざまな意見が寄せられました。ラジオに関する意見は58件、CMについては6件でした。

青少年に関する意見

2025年5月中に青少年委員会に寄せられた意見は105件で、前月から43件増加しました。
今月は「報道・情報」が35件と最も多く、次いで「要望・提言」が34件、「表現・演出」が26件と続きました。

意見抜粋

番組に関する意見

  • 東京立川市の小学校のへの乱入事件で小学生にインタビューしていた。保護者の了解は取ったうえでの取材だと思うが、事件発生時の恐怖と不安を児童に思い出させるのではないかと気になった。年少の目撃者への取材については心理的ダメージとストレスを考慮してほしいと思った。

  • 大阪市で小学生の列に車が突っ込んだ事故で現場を見ていた小学生にインタビューしていた。ショッキングな記憶がインタビューを受けたことによってトラウマになってしまわないかと心配になった。

  • 東大前駅の傷害事件で当初「教育熱心な親が云々」といった供述が報道されていたが容疑者は自分を正当化するような動機を語る可能性があると思う。大きな文字のテロップ表示を繰り返して断定的に報じるのではなく、供述の信頼性については不確かな部分があるという注意喚起を付け加えるなど冷静に報じた方が良いのではないか。

  • 備蓄米をめぐるニュースを見て思うのだが、高いと思うか、とか、いくらで買った、など街頭のインタビューばかりで、起きていることの原因や背景を追及する報道が無いように感じる。事柄の本質に迫る報道を期待したい。

  • 野球や芸能界の話題も大事なのかもしれないが米の価格をはじめ物価高が続いているのだから生活に密着した話題を伝えてほしい。

  • 物価高が続くなか大食い番組を見るとどこかズレているのではないかという違和感をぬぐえない。

  • 政治家を紹介する際に政党と役職名が表示されるが、それに加えて選挙区か比例区か、選挙区ならその都道府県名と当選回数なども表示した方が選挙への関心が高まるのではないか。

  • 兵庫県知事のいわゆるおねだり疑惑を報じた番組。観光協会側が番組内容について事実とは異なる部分があるとする文書を発表した。事実と異なることを放送したのであれば問題だと思う。

  • 観光協会が出した文書に対して番組側が事実と異なる報道をしたつもりはないとして経緯を説明する見解を出した。見解の内容はさておき、報道についての批判に対して沈黙せず説明責任を果たそうとした姿勢を評価したいと思う。

  • 兵庫県の情報漏洩をめぐる問題を論じる番組。出演者の顔ぶれの影響なのか、一方の主張が大きく取り上げられているように感じた。両論併記というには不十分だったのではないだろうか。

  • 電気ショックを与える罰ゲームや出演者への土下座強要などを放送するバラエティー番組がある。いじめやパワハラを想起させる演出で不適切だと思う。

  • 野球の捕手のことを「女房役」と呼ぶことがあるが今の時代にそぐわない表現だと思う。テレビは常々多様性を重視すると言っているのだから性別で役割を固定するような表現は見直した方がいいと思う。

  • クイズ番組などで「当選者には番号非通知でお知らせします」ということがよくあるが特殊詐欺被害防止のために非通知の電話は受けないようにと防犯指導されている。非通知による連絡は見直した方がいいのではないか。

  • 都道府県の魅力度ランキングで順位が低い県はテレビなどでの紹介が少ないのではないかと感じてしまうが的外れだろうか。順位にかかわらずどの県にも魅力はたくさんあるのだから、全国各地の魅力をまんべんなく紹介するような番組を作ってほしい。

  • 同じ俳優、同じタレントばかりが画面に出ているように感じる。番組の中身も人気ランキングやひな壇芸人のリアクションなど似たようなものばかりで飽きてしまう。

青少年に関する意見

【「報道・情報」に関する意見】

  • 東京・立川市の小学校に男2人が乱入した事件の報道で、目撃した児童にインタビューしていた。精神的にショックを受けているとみられる子どもに、ショッキングな内容を強制的に思い起こさせる行為は、児童に対する加害に等しい。少なくともその教室にいた児童へのインタビューは避けるべきではないのか。

  • 立川市の事件でのインタビューで、男らの特徴を聞かれて具体的に答えている子どもがいたが、同じ地域に住んでいるのだから、報復を受けないか心配だ。

【「要望・提言」】

  • 深夜のロボット・アニメで、女子高校生がオンラインカジノに手を出しているシーンがあった。未成年も見る可能性のある番組で、このような描写をすると悪影響を及ぼす懸念がある。

  • 子ども向け特撮ヒーロードラマで、中年男性が弟である主人公に「お前は生まれてきたこと自体が間違いだった」と存在意義を否定し、自殺に追い込もうとするせりふがあった。子どもが見ている番組で、このような残酷なせりふを使わないでほしい。

  • 平日朝のバラエティー番組で、司会者がゲームに失敗した出演者に「土下座!土下座!」とコールし、土下座を強要するシーンがあった。これはいじめやパワハラを想起させる。番組制作のあり方を見直してほしい。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 子ども向け教育番組の出演者に口調がきつい子がいる。視聴する子どもより少し年上のお姉さん、お兄さんが出演する番組にもかかわらず、汚い言葉やきつい言葉を使われると、子どもに見せたくなくなる。

  • 自社の放送で番宣を流すのは仕方のないことだが、血が出る演出、恐怖心や不安をかき立てるシーンが含まれる番宣を、時間帯に関係なく流すのは考え直してほしい。

2025年4月に視聴者から寄せられた意見

2025年4月に視聴者から寄せられた意見

テレビ局の対応をめぐる第三者委員会の結論を報じた番組に多くの意見が寄せられました。

2025年4月にBPOに寄せられた意見の総数は、2,058件で、先月から90件減少しました。
意見のアクセス方法は、ウェブ 84.2% 電話 14.4% 郵便・FAX 1.4%
男女別は、男性 48.4% 女性 26.0% 無回答 25.6%で、世代別では10代 1.4% 20代 9.6% 30代 18.6% 40代 24.4% 50代 18.9% 60代 11.6% 70歳以上 2.4%
視聴者意見のうち、個別の番組や放送局に対するものは当該局へ個別に送付します。4月の個別送付先は33局で、意見数は651件でした。放送全般に対する意見は122件で、その中から11件を選び会員社すべてに送りました。

意見概要

番組に関する意見

元タレントと女性のトラブルに関するテレビ局の対応などを調査した第三者委員会の報告が公表され、その内容を報じた番組に意見が寄せられました。ラジオに関する意見は64件、CMについては12件でした。

青少年に関する意見

2025年4月中に青少年委員会に寄せられた意見は62件で、前月から8件増加しました。
今月は「表現・演出」が26件と最も多く、次いで「要望・提言」が18件で、以下「言葉」や「報道・情報」などが続きました。

意見抜粋

番組に関する意見

  • 第三者委員会の報告を読むとテレビ局内の人権意識に問題があることがわかる。それは当該の局にとどまらないのではないかとも思えてくる。いじめやハラスメントを想起させるバラエティー番組の演出はそうした人権意識の低さに原因があるのではないか。

  • 第三者委員会の記者会見以降各社とも元タレントの性暴力と断定的に報じているが、加害者とされる側は守秘義務に従い詳細を語っていない。第三者委員会が性暴力と認定した根拠について詳しく解説してほしいと思った。

  • 第三者委員会の報告をめぐるスタジオトークの中で、被害者とされる人に対するセカンドレイプとも受けとれるようなやり取りがあった。

  • 兵庫県知事をめぐるさまざまな事象を追いかける報道番組。番組内容を批判する立場の人の意見をもっと詳しく紹介してもよいのではないかと思った。

  • タレントをレギュラー出演者として起用するニュース・情報番組が多すぎると思う。視聴者は各分野の専門家から正確な情報を聞きたいのだ。タレントのコメントが必要なのかどうか、番組を作る人に改めて考えてほしい。

  • タレントのスキャンダルやテレビ局の不祥事の話題を取り上げる時間が長すぎる。政治と経済、国際関係など重要なニュースをもっと詳しく伝えてほしい。

  • SNSやYouTubeなどネット上にテレビ局の報道内容を批判する声が多数ある。テレビ局側はこれに対して反論や説明をせず放置しているが、それが放送に対する信頼の低下を招いているのではないかと思う。ネット上の意見に向き合う姿勢があってもよいのではないか。

  • トーク番組とアニメ番組、全くつながりのない2つの番組がEPG上で1つの番組としてくくられていて録画の際に支障が出る。

  • 前世の記憶を持つという少年を取り上げた番組。事実と断定できないことをあたかも事実であるかのように放送するのはいかがなものか。

  • 人気俳優2人の不倫報道について。各社の取り上げ方が比較的落ち着いていると感じるが、2人の事務所がともに否定していることが理由なのだろうか。もし事務所に対して局が忖度しているのであればがっかりだ。

  • テレビはゴールデンタイムと呼ばれる時間帯の番組に多くの制作費を使っていると聞くが、その時間帯にリアルタイム視聴できない人も少なくない。配信などを使った視聴が増えているのだからゴールデン以外の時間帯の番組にもお金をかけていいと思う。

  • 間に合わないとかチケットが売れていないとか開幕前は批判一色のように見えた万博の報道だが、始まってみれば各社とも手のひらを返したかのように見どころを楽しそうに紹介している。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 子ども向け特撮ヒーロードラマで、図書館を舞台に暴れまわり、蔵書を銃で撃ちぬく描写があった。図書館は静かに利用するというルールを守らず、ヒーローが蔵書を毀損するのはひどいと思う。子どもに悪影響があるだろう。

  • バラエティー番組で、抱きついてきた着ぐるみのクマの口から突然、緑色の大量の液体を浴びせられるドッキリがあった。(ターゲットの)芸人は「溺れる、死ぬ」と苦しがっているのにかけ続けるのは、全く笑えないし度を越している。子どもが見たら面白がって、いじめにつながるだろう。

【「要望・提言」】

  • 深夜の恋愛ドラマ。フィクションとはいえ不倫することが純愛であるかのように描くのは、一般的な倫理観とはかけ離れている。見ていて気分が非常に悪くなった。子どもが見る放送時間帯ではないが、高校生などの倫理観には大きな影響があるのではないか。

  • 子ども向け特撮ヒーロードラマで、大統領の肩書を持つ人物が卑劣な悪役として登場した。子どもに「政治家は皆、極悪人だ」と印象付けるような描写はやめてほしい。

【「言葉」に関する意見】

  • 情報バラエティー番組で、芸人の女性司会者が、元タレントについて「クズやな」と評する発言をした。公共の電波を使った侮辱だ。「クズやな」という言葉を子どもが真似して友だちに言っているのを見て驚いた。発言を訂正してほしい。

【「編成」に関する意見】

  • 子ども向けの人気アニメの放送時間が深夜帯に変更されたが、これはよくない。低年齢の子どもが、寝ているはずの深夜に見るのは好ましくないだろう。元の午前帯に戻してほしい。