放送倫理検証委員会は、放送倫理を高め、放送番組の質を向上させるための委員会です。通常は、放送番組の取材・制作のあり方や番組内容に関するさまざまな問題について審議を行い、必要に応じて「意見」を公表していきます。
さらに、虚偽の内容により視聴者に著しい誤解を与えた番組が放送された場合には、その番組について審理を行い、「勧告」や「見解」を公表します。「勧告」や「見解」においては、当該放送局に再発防止策の提出を求めることができ、その実行についての報告を求めることもできます。
委員会の権限と、放送局の協力・遵守事項を明確にし、実効性を担保するためにBPOは、BPOの構成員である放送局と個別に合意書を交わしています。
(2007年設置)
(2010年4月現在)
委員長
川端 和治 (かわばた よしはる)
1945年生まれ。弁護士・大宮法科大学院大学教授。1970年弁護士登録。現在、法務省政策評価懇談会委員、朝日新聞社コンプライアンス委員会委員。元第二東京弁護士会会長、元日本弁護士連合会副会長、これまで司法制度改革推進本部法曹養成検討会委員、法制審議会委員などを歴任。
表現の自由をしっかりと擁護することを当然の前提にしつつ、放送倫理のいっそうの向上を目指して、制作現場の方々の心に届く意見を述べていきたいと念じています。
委員長代行
小町谷 育子 (こまちや いくこ)
1963年生まれ。弁護士。Georgetown University Law Center LLM卒業。専門分野は情報公開・個人情報保護。著作は『情報公開・開示マニュアル』、『市民的自由の広がり』、『個人情報保護法 逐条分析と展望』。
テレビアニメ、歌、お笑いで子供時代・青春時代を過ごし、今はもっぱらニュースとドキュメンタリーを見る毎日ですが、大好きなテレビのために少しでもお役に立てればと思っています。
委員長代行
吉岡 忍 (よしおか しのぶ)
1948年生まれ。作家。早稲田大学政治経済学部在学中から教育、文化、犯罪等に関する執筆活動を開始。1987年、日航機墜落事故を描いた『墜落の夏』(新潮社)で講談社ノンフィクション賞受賞。冷戦終結時や9.11テロ事件ではテレビ番組を制作。小説『月のナイフ』『綿の木の嘘』など。日本ペンクラブ常務理事。
どんな表現も自由な主観から出発する。自由は面白くもあれば、辛くもある。両方がわかることが成熟だろう。多彩な主観が入り乱れる放送こそが公共空間を作り出す、と私は思う。
委員(以下、五十音順)
石井 彦壽 (いしい ひこなが)
1941年生まれ。東北大学法科大学院教授、弁護士。東北大学法学部卒。1969年裁判官任官。1981年最高裁判所調査官、2001年仙台地方裁判所長、2003年仙台高等裁判所部総括判事。専門分野、民事裁判。著作『正義の女神の目隠し』(東北法学会報)、『新任裁判官のための十戒』(法と正義)。2004年・法務省司法制度改革実施推進会議参与。
放送のための倫理は、放送に関する最低限の規準であることはいうまでもありません。放送倫理検証委員会の仕事が多忙でないことと共に、放送の内容が、日本の品格を向上させるものであることを願っております。
香山 リカ (かやま りか)
1960年生まれ。精神科医・立教大学現代心理学部教授。東京医科大学卒。学生時代より雑誌などに寄稿。その後も臨床経験を生かして、新聞、雑誌で社会批評、文化批評、書評なども手がけ、現代人の"心の病"について洞察を続けている。専門は精神病理学だが、テレビゲームなどのサブカルチャーにも関心を持つ。著作は『しがみつかない生き方-「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール』など多数。
テレビは、今もかわらず人間の心理に最も大きな影響を与えるメディアです。テレビと人間がよりハッピーな関係を築けるよう、微力ながら私の持てる知識と経験をすべて使ってがんばります。
是枝 裕和 (これえだ ひろかず)
1962年生まれ。映画監督・テレビディレクター。1987年早稲田大学卒業後テレビマンユニオンに参加。主にドキュメンタリー番組を演出、現在に至る。主なテレビ作品に『しかし・・・』(ギャラクシー賞優秀賞)・『記憶が失われた時・・・』(放送文化基金賞)など。映画監督作品に『誰も知らない』『歩いても歩いても』など。2005年からは立命館大学の客員教授として教壇にも立っている。
放送の自主自律の確立のためにこの組織の果たす役割は重要である。公共とは何か?その場での表現とは何か?を自らにも問いつつ、多様性の確保される場としての放送の実現に、少しでも寄与できればと考えています。
重松 清 (しげまつ きよし)
1963年生まれ。作家。早稲田大学卒業。1999年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、同年『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木賞受賞。他の主著に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『きみの友だち』『青い鳥』などがある。
ものごころついた頃から自宅にテレビがあった世代として、また、インターネットや携帯電話世代の子どもを持つ親として、テレビとの付き合いは切実な問題です。視聴者の視線を忘れずに取り組みたいと思っています。
立花 隆 (たちばな たかし)
1940年生まれ。評論家。東京大学文学部仏文科卒。文藝春秋社入社。1967年からフリーライター。現在、東京大学大学院情報学環特任教授・立教大学21世紀社会デザイン研究科特任教授。
かねてから、テレビが抱えている問題は数多いとは思っていたが、これほど多岐にわたり、これほど多いとは思わなかった。BPOの委員会はいつもいつも悩ましい議論がつづき、時間通りに終わることがない。
服部 孝章 (はっとり たかあき)
1950年生まれ。立教大学社会学部教授。青山学院女子短期大学講師、東海大学文学部広報学科助教授等を経て現職。メディア総合研究所運営委員。専門分野はメディア法、情報社会論。著書は『現代メディアと法』(共編著、三省堂)、『21世紀のメディア第2巻放送』(編著、大月書店)など。
問題事案が発生した場合、まずはその現場で問題解決を図るといった、当然の危機管理を、まず主体的に実践しなければ、放送活動をめぐる信頼は強固なものにならない。
水島 久光 (みずしま ひさみつ)
1961年生まれ。東海大学文学部教授。広告会社(旭通信社)から、インターネット企業(infoseek)の編成部長等を経て、2003 年4月に東海大学助教授となる。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。メディア論、情報記号論。著書に『閉じつつ、開かれる世界―メディア研究の方法序説』(勁草書房、2004年)、『知のデジタル・シフト―誰が知を支配するのか』(共著、弘文堂、2006年)、『テレビジョン・クライシス―視聴率・デジタル化・公共圏』(せりか書房、2008年)など。
この委員会が、放送の送り手と受け手を結び、よりよい番組を育てていくための、社会に開かれたコミュニケーション回路に発展していくことを期待しています。
特別調査チーム・調査顧問
高野 利雄 (たかの としお)
1943年生まれ。弁護士、元名古屋高検検事長。中央大学法学部卒。1968年検事任官(札幌地方検察庁検事)。甲府地方検察庁検事 、東京高等検察庁次席検事、最高検察庁刑事部長、東京地方検察庁検事正、仙台高等検察庁検事長など歴任。2004年名古屋高等検察庁検事長。2005年弁護士登録。財団法人「国際研修協力機構」理事長、年金記録確認中央第三者委員会委員も務める。