第16回放送倫理検証委員会は7月11日に開催され、当委員会の運営方法等について討議した。次に、「光市母子殺害事件の差戻控訴審に関する放送についての意見」に対して、在京6局から当委員会に提出された報告書を公表することにした。また、民放連に対し、通販番組とCMとの区別の基準の明確化について検討を要望することとした。
委員会の運営方法について何点かのテーマを討議したが、当面はルール化しないで、その度ごとに判断を重ねていくことにした。
必要に応じて事務局がテーマを設定し、検討することにした。
在京6局から提出された光市事件報道に関する報告書を、当委員会は議論をより深めるために公表したいと考え、各局もこれを了承した。報告書は、BPOのホームページに掲載されるほか、委員会の「意見」と在京局の報告書をひとつにまとめた冊子も刊行することになった。
乗馬型健康器具を紹介した通販番組で、ダイエット効果を実際のものよりも著しく優良であると放送したとして、当該局が公取委から景品表示法違反の疑いがあるとして警告を受けた事案。
番組ではモニターによる3週間の減量効果として1.4キロ〜6.6キロと紹介したが、公取委による調査結果の理論値は0.4キロで、データを過大に表示したことには問題がある。しかし、公取委の判断は法令違反(排除命令)ではなく、行政指導(警告)であるし、当該健康器具の通販番組は約1年前に終了している。更に、当該局は本件について関係者の処分を行っているので、当委員会はこの番組についてはこれ以上討議しないこととした。
その一方で、通販番組とCMとの区別があいまいなことは問題であり、CM総量規制にも係わってくるとの意見が出された。これは「放送基準」に関することなので、委員会から民放連に対し、通販番組とCMとの区別の基準の明確化について検討を要望することとした。(BPOでは、7月15日に事務局長ら2人が民放連を訪れ、口頭で申し入れをした)
報道番組で、プラスチックごみを加熱して軽油などに似た油を再生する装置を紹介した。その信憑性を確認するために、2トントラックの燃料タンクへ再生油を注入し、実際に走らせるというスタジオでの実験が放送されたが、視聴者から、あの実験方法ではエンジンはかからないはずだとの意見がBPOに寄せられた。当該局は実験プロセスを簡略化したことで誤解を招く表現になったことを認め、放送から12日後、新たに詳細な実験プロセスによる放送(約4分)をニュース番組の中で自主的に行った。
映像を視聴して討議した結果、再生のしくみ自体に虚偽性はないこと、誤解を招いた部分は速やかに訂正されたことなどから、当委員会ではこの事案を取上げないことにした。