青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第192回

第192回-2017年5月23日

視聴者からの意見について…など

2017年5月23日、第192回青少年委員会をBPO第1会議室で開催しました。7人の委員全員が出席し、まず4月16日から5月15日までに寄せられた視聴者意見について意見を交わしました。そのあと、5月の中高生モニター報告や調査研究の調査票の検討、今後の予定などについて話し合いました。
中高生モニターに関しては、委員とモニターの中高生とのコミュニケーションを密にしてより深い感想等を引き出す試みとして、委員から一人ひとりに「お便り」を届けることを新たに始めました。概ね好評で、「頑張ってリポート書こうと思いました」などの感想が寄せられました。
次回は6月27日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2017年5月23日(火) 午後4時30分~午後7時00分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見稔幸委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、緑川由香委員

視聴者からの意見について

海外の出来事を紹介するバラエティー番組で、「複数回の美容整形手術に失敗した女性の映像が瞬間的に出たのでテレビを消して回避する余裕がなかった。幼い娘も怖がって泣きじゃくっている」という視聴者意見に対して、委員からは、「人によって感じ方はいろいろではないか」という意見が出されました。また、全裸でお盆を使って股間を隠す芸人の出演に対して「子どもが真似をして大変不快だ」「テレビの影響力を考え、このような芸人は出さないでほしい」などの視聴者意見に対しては、委員からは、「一つの芸に対する考え方は人それぞれあるだろう」「芸として成立している」「子どもに悪影響を与えるかという点では、特に問題だとは思わない」などの意見が出されました。現段階ではいずれもこれ以上話し合う必要はない、となりました。

中高生モニター報告について

34人の中高生モニターにお願いした5月のテーマは、「最近見た報道・情報・ドキュメンタリー番組の感想」でした。また「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組について」の欄も設けました。全部で33人から報告がありました。
「報道・情報・ドキュメンタリー番組の感想」では、報道番組について11人、情報番組については12人、ドキュメンタリー番組について10人から報告がありました。複数のモニターが報告を寄せた番組もあり、『報道ステーション』(テレビ朝日)、『めざましテレビ』(フジテレビ)、『情熱大陸』(TBS)にそれぞれ3人から、『サンデーモーニング』(TBSテレビ)と『逆・転・人・生』(NHK総合)には2人から報告がありました。
「自由記述」では、バラエティー番組での効果音の使い方が気になるという意見や、自分が暮らす県内で起きた殺人事件に関する報道をきっかけに情報やメディアについて考えた、という報告がありました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『すイエんサー』(NHKEテレ)に5人から、『VS嵐』(フジテレビ)と『ダウントンアビー6 華麗なる英国貴族の館』(NHK総合)にそれぞれ2人から報告がありました。

◆委員の感想◆

  • 【最近見た報道・情報・ドキュメンタリー番組の感想】について

    • 『目撃!にっぽん~高校生ワーキングプア 旅立ちの春~』(NHK総合)を見ていろいろなことを感じ、苦しくなったという感想を書いたモニターが、視聴後にTwitterで番組の感想を検索するなど、自分の感じたことについて考えようとする姿勢に感心した。

    • 去年11月22日に起きた福島沖地震の津波の速報に関するリポートを書いたモニターがいた。「最近見た番組の感想」ではなく、去年の報道について書いてくるということは、よほど強い印象があり、何とかこの感想を吐き出したかったのだという気持ちが伝わってきた。

    • 『報道ステーション』(青森朝日放送/テレビ朝日)に関して取り上げたリポートで「報道番組は常に中立であってほしい」という意見があった。これに対して、「中立とは何か?」ということを考えることはもちろんだが、メディアの特性として「わかりやすく伝えるために強調する」ということもあるので、視聴者が読み解いていく必要があるということもわかってほしいと思う。

    • 『めざましテレビ』(フジテレビ)を見るとさわやかな気持ちになるし「一日がんばろう!と思うことができる」というモニターが、リポートの最後に「ニュースに比べ芸能の割合が増えているように感じる。もっと政治や科学など、目を向けられにくいことも報道すべき」だと書いていて、冷静に見ていると感じた。

  • 【自由記述】について

    • 自分の暮らす県で発生した殺人事件の容疑者が自殺したという報道に衝撃を受けたというモニターが、その報道を機に、「報道と人権」などについて考えを巡らせたという報告を「なるほど」と思いながら読んだ。

    • 「この数年間で、報道番組で政府の批判を見かけることが少なくなった気がする。公平は重要だが、そのことで自粛しているのならばそれはメディアとして正しい形ではない」という意見を読んで、「公平とメディアの本来的な意義」についての鋭い視点を感じた。

◆モニターからの報告◆

  • 【最近見た報道・情報・ドキュメンタリー番組の感想】について

    • 『目撃!にっぽん~高校生ワーキングプア 旅立ちの春~』(NHK総合)  家庭の状況で働かざるを得ない高校生を追ったドキュメンタリーでした。何気なく見ていたのですが、途中から目が離せなくなりました。いろいろなことを感じさせ、苦しくなる番組でした。出てくる高校生は家族や進学のため、前向きに働き、夢を追っていました。すべてに圧倒された気持ちになりました。なぜこの状況が改善されないのか、周りのサポートはどうなっているのだろうかと疑問もわきました。番組を見た後、Twitterで感想を検索してみました。好意的な意見もある一方で、批判的な意見もありました。(千葉・中学2年・女子)

    • 『関口宏のサンデーモーニング』(TBSテレビ) 今、起きている様々なニュースや事件、政治について、難しい言葉をわかりやすく説明してくれているから見ています。国会で取り上げられている内容や北朝鮮との関係についてなど、実際の映像や絵にしたものに図表や数字を入れて解説してくれるので、全体の流れがつかみやすいです。ときには難しい言葉を丁寧に文字にしてくれているので、聞き流さずに言葉の理解もできます。特にいま北朝鮮のミサイルなど世界の様子が気になっているので、つい見てしまいます。ただし、コメンテーターの言っていることがよくわかりません。(東京・中学2年・男子)

    • 『臨時ニュース』(NHK総合) 去年11月に福島県沖で地震が発生し、津波警報が発表された。警報発表直後に緊急放送を開始しアナウンサーが避難を呼びかけた。とても緊迫感のあるアナウンスで危機感が伝わってきた。また赤字に白い文字で「つなみ!にげて!」などと表示され、子どもなどにもわかりやすく伝えられていた。ただ時間とともに画面上の情報量が増え、正直どこを見ればいいかわからなくなってきた。情報を並べるのではなく、目立つ情報は最小限にすべきだ。(青森・高校1年・男子)

  • 【自由記述】

    • ネット番組と違ってテレビ番組のいいところは、家族の誰かと一緒に見ることができ、共有した情報でコミュニケーションを取りやすくなることだと思います。(神奈川・中学1年・男子)

    • 最近、テレビで気になるのが、あまり面白くないことでも、笑い声を入れることです。それで、なんとなく面白いのかなぁという雰囲気をつくるのがいやです。スタジオで出演者や観客がVTRを観ているならまだ分かるのですが、そうではないのに、不自然に「ハハハ」と笑い声や、「おぉ~」などの声が入っているのが気になります。(鹿児島・中学2年・女子)

    • 自分の住んでいる県で、殺人事件の容疑者が自殺しました。どのテレビ局もこの事件を扱っていたので自分はかなり気になっていました。そのぶん、速報で「容疑者自殺」というニュースを見たときは衝撃を受けました。この事件では「容疑者が自殺したのは某局の朝の番組が事細かに放送したからでは?」というような意見を見ました。その放送を見ていないので詳しいことは分かりませんが、全国のニュースで扱うということはそれだけ関心があったということであり、事細かに放送するのはしょうがないのではないかと自分は思いましたが、逮捕していない人の自宅の位置を公開するのはやりすぎな気はしました。一方で、テレビなどのメディアがないと自分たちはなかなか情報を知ることができません。情報を知らないと不安なこともあります。メディアというものは難しいものだと、考えさせられる事件になりました。(愛媛・高校2年・男子)

    • ここ数年間で報道番組の中で政府の批判を見かけることが少なくなった気がする。政治的に公平であることは重要であるが、そのことによって批判を自粛しているのであれば、それはメディアとして正しい形ではないと感じる。個人的に報道番組で「何が起きているか」だけでなく「何が問題なのか」ということが知りたいと思っている。(神奈川・高校3年・男子)

  • 【青少年へのおすすめ番組について】

    • 『ダウントンアビー6 華麗なる英国貴族の館』(NHK総合) いつも母が見ています。私は最初から見ているわけではないので、話はよくわからないのですが、建物や洋服、髪型、食器や料理を見るだけでもテンションが上がります。(鹿児島・中学2年・女子)

    • 『世界ルーツ探検隊』(テレビ朝日) 普段の生活ではあえて気にすることのないことを、あえて気にしてその原点が何かを探る番組だった。お風呂の原点がギリシャだというのは映画「テルマエロマエ」で見たが、なぜお風呂が必要だったのかが、病気を治すためだというのは知らなかった。お風呂の他に、眼鏡のルーツや行った国でルーツを見つけるというのもあって、雑学をたくさん知ることができた。説明に再現ドラマやアニメがあって面白かった。(富山・中学2年・男子)

    • 『すイエんサー』(NHKEテレ) 普段は気にもとめない身近な疑問の解決方法を知ることができます。遠回りをしつつ全力で解決していく姿が見ていて楽しく、疑問の解決方法を知ることはもちろん解決していく「すイエんサーガールズ」たちの努力していく過程が見どころだと思いました。(愛知・高校2年・女子)

◇中高生モニター会議について◇

7月に開催予定の中高生モニター会議について、内容などを確認しました。

調査研究について

「青少年のメディア利用に関する調査票」案が委員会に提出され、担当委員から説明がありました。調査票案は大筋で了承され、今後最終的な字句の修正などを加え、6月初旬までに文案を確定し、9月の調査実施に向けて諸手続きを進めることとなりました。

今後の予定について

  • 6月30日に開催する意見交換会(山陰地区)について、事務局が地元放送局と行った準備会議の結果を報告、テーマ等についての実施案が了承されました。