放送倫理検証委員会

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2016年10月14日

参院選・都知事選の選挙報道のあり方全般について審議入り

放送倫理検証委員会は10月14日の第108回委員会で、2016年7月10日に行われた参議院議員選挙と同7月31日に行われた東京都知事選挙の二つの選挙報道について討議し、個別の番組を審議の対象とするのではなく、選挙報道のあり方全般について審議入りすることを決めた。

参院選と都知事選について放送局から何件かの事案の報告が寄せられたことや、都知事選で特定の3候補に報道が集中したのは不公平ではないか、との視聴者意見が数多く寄せられたことなどから、選挙報道全般のあり方について議論。「選挙報道が萎縮しているのではないか」といった指摘がなされている現状をふまえ、委員会として選挙報道における公平・公正の意味について考え方を示すべきではないか、などとの意見も出され、委員会で議論を重ねてきた。

審議入りの理由について、川端和治委員長は「選挙報道のあり方についていろいろな議論があり、視聴者からもいろいろな意見が寄せられている状況で、委員会の考え方を示すのは意味があるだろう」と述べた。

委員会は今後、テレビの選挙報道のあり方全般について審議し、二つの選挙で見られた例をふまえつつ、選挙報道が実質的な公平・公正に資するような、あるいは視聴者の投票行動の選択に役立つものになるように放送局に考えてほしいことを「意見」としてまとめることにしている。