青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第183回

第183回–2016年7月26日

残虐なシーンのある番組を放送する際の配慮に関する「委員長コメント」を公表…など

2016年7月26日に第183回青少年委員会を、BPO第1会議室で開催しました。7人の委員全員が出席し、まず、6月16日から7月15日までに寄せられた視聴者意見から1案件について「討論」しました。そのほか、7月の中高生モニター報告、今後の予定について話し合いました。
8月の委員会は休会とし、次回は9月27日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2016年7月26日(火)午後4時30分~午後7時20分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見稔幸委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、緑川由香委員

視聴者からの意見について

連続ドラマの第1回放送について、「ゴールデンタイムなのに死体の描写がグロテスクすぎて、大人でも見ることに限界を感じた。異常犯罪が続く中、子どもや青少年が見た時の影響が怖い。事前に注意喚起のテロップを流すなり時間帯を考えて放送してほしい」という意見が多数あり、委員全員が番組を視聴した上で「討論」しました。委員からは次のような意見が出ました。

  • 番組タイトルも入らず、いきなりインパクトを狙った過激なシーンで始まった。今回は初回で、特別に午後9時からの編成だったことを考えると、視聴者への配慮が足りなかったのではないか。一般的に、過激なシーンでもスタイリッシュに描くと絵空事に見えることもあるが、冒頭のシーンは私にはそうは見えなかった。ただ、ミステリーや殺人事件を扱ったドラマは既に市民権を得ており、やり方や見せ方に問題はあったが、この番組を「審議」にするとドラマ制作現場に萎縮を与えるので、討論内容を公表することで終えてよいと思う。
  • このドラマは、女の子が口に物を詰められて殺されているシーンなど、残虐な映像を多用している。ストーリーとしても心理学的・医学的常識を超えた部分がある。子どもへの影響については、映像を見てショックで眠れないということはあるだろうが、普通は残虐なシーンを見てもカタルシスがあって行動を抑止する効果があるものだ。ただ、想像力を刺激されると繋がってしまうこともあるが、真似をする人はまずいないと言われている。とはいえ、青少年委員会として何らかのメッセージを公表したほうが良いだろう。
  • 映像を見て不快な気分になったという視聴者意見もあったが、見ていて素朴に怖いと思った。子どもの視点から言えば、午後9時はまだ子どもがテレビを見ている時間と考えられるので、いきなり少女の死体の過激なシーンから始まったのは問題があると思った。ホラー、ミステリーというジャンルは有るので、時間帯や演出方法を考えてほしかった。
  • 青少年委員会の「討論」は、番組批評をする場ではないので、放送倫理の問題としてとらえたい。視聴者の心の準備が全くない状態でショッキングな映像を放送してある種の不安を与えてしまうことは、日本民間放送連盟 放送基準 第8章 表現上の配慮 に対する意識が足りなかったのではないか。
  • 冒頭のシーンに絞って考えると、いきなりこのような映像で始まったのは、視聴者に対する配慮に欠けていると思うが、青少年委員会として一定のメッセージを発することで「審議」まで進む必要はないのではないか。
  • このドラマには死体の描写と暴力シーンがたくさん出てくるのだが、インパクトが強いのは冒頭の女の子の死体のシーンだ。しかし制作者は色味を抑えるなど必要以上に強調したとは思えず、相当気をつけながら限界に挑戦して作ったのではないか。ただ、注意喚起をしないままに冒頭のシーンをもってきたのは考えどころだ。2001年に日本民間放送連盟 放送基準審議会が出した"「番組情報の事前表示」に関する考え方について"では、「午後5時~9時に放送する番組については、とりわけ児童の視聴に十分配慮する」となっており「番組情報の事前表示」について、「午後9時以降の劇場用映画やドラマなどにおいて、保護者による児童・青少年への配慮が必要であると各放送事業者が判断した場合、番組冒頭での事前表示や他の有効な方法による事前表示を行うこととする」とある。この「番組情報の事前表示」があれば問題なかったと思う。
  • 視聴者の選択権の問題だと思う。怖いシーンがあれば見ないという選択権を視聴者に与えた方が良いのではないか。そのためには、ある程度事前に残虐なシーンが含まれていることを知らせる必要があったのではないか。
  • 最近、バラバラ事件など残虐な事件が目立つようになってきている。このような時代に、死体をリアルに執拗に表現しているこのドラマを見て嫌悪感を抱く視聴者が多くいたのは理解できる。

討論の結果、「審議」には進まないことにしましたが、汐見委員長は次のような「委員長コメント」を公表しました。

2016年8月9日

残虐なシーンのある番組を放送する際の配慮に関する
「委員長コメント」

放送と青少年に関する委員会
委員長 汐見 稔幸

残虐なシーンをわざと視聴者に見せることによってある種の恐怖感などを与え、それによって期待感や効果を高めようとする手法がある。江戸時代の「怪談もの」に見られるように昔からそのような庶民文化はあり、現在でもそうした「ホラーもの」は市民権を得ている。最近は夏場にテレビで放送されることが多い。テレビの視聴者の中には、そうしたジャンルの作品が好きという人もいるが、逆にこの類いのシーンを見ると恐怖感が募り夜寝るのも怖くなるという人もいる。それだけに、公共的なメディアである放送においては配慮が必要になる。
最近、ある連続ドラマが始まったが、その第1回放送が、こうした「ホラーもの」の手法を取り入れたものになっていて、それに対して多数の視聴者意見が寄せられた。「ゴールデンタイムなのに死体の描写がグロテスクすぎて、大人でも見ることに限界を感じた」「異常犯罪が続く中、子どもや青少年が見た時の影響が怖い」「事前に注意喚起のテロップを流すなり時間帯を考えて放送してほしい」などである。青少年委員会では、この番組を委員全員が視聴し、その上で討論した。
論点は以下の二つである。

  • (1).残虐なシーンが多いが、視聴者に対する配慮がどこまで行われたのか。
  • (2).第1回放送は、いわゆるゴールデンタイムの午後9時から始まっていて、番組開始後、タイトルもなくいきなり残虐なシーンに入っていくので、視聴者は心理的な構えをつくることなく急に恐怖感に引き込まれることになる。ホラーものが好きな人にはいいが、嫌いな人には選択の余地がなく、放送が持つ公共性の点から問題はないか。

この番組の紹介には、「スリリングなストーリーと衝撃の結末」「猟奇犯罪ミステリードラマ」とある。
(1)については、日本民間放送連盟 放送基準の第8章「表現上の配慮」に「(55) 病的、残虐、悲惨、虐待などの情景を表現する時は、視聴者に嫌悪感を与えないようにする」とあり、NHKの放送ガイドライン2 放送の基本的な姿勢(4)品位と節度【暴力】に「ドラマなどフィクションの世界であっても、過度の刺激的な描写や暗示、不適切なことばなどは避ける」とある。猟奇的に殺された人間の、殺されている姿をそのまま突然前触れもなく放送するというのは、一部の人に「嫌悪感」「過度の刺激」を与える可能性がある。この番組では残虐なシーンでは色味を押さえたり、短いシーンを積み重ねるなど、一定の配慮が見られるが、放送時間帯との兼ね合いもあり、さらなる工夫が必要ではなかったかと考える。
(2)については、2001年に日本民間放送連盟 放送基準審議会が出した"「番組情報の事前表示」に関する考え方について"で、「午後5時~9時に放送する番組については、とりわけ児童の視聴に十分配慮する」となっており「番組情報の事前表示」について、「午後9時以降の劇場用映画やドラマなどにおいて、保護者による児童・青少年への配慮が必要であると各放送事業者が判断した場合、番組冒頭での事前表示や他の有効な方法による事前表示を行うこととする」とある。
制作者が、第1回放送の番組の冒頭部分で意表を突き、刺激的なシーンで効果をあげようとする意図はよく理解できる。しかしそのシーンが「嫌悪感」や「過度の刺激」を与える可能性がある場合は、番組視聴者に、内容によって「見る」「見ない」を選択するための情報を示すことが、放送が持つ公共性の点から必要なのではないか。
同シリーズの第3回以降の放送では、その点を配慮した導入になっていて、制作側が検討の上で改善したことをうかがわせるものになっている。従って委員会としてはこれ以上問題としないが、今後、同様の番組が放送される際の参考に資するために、上記の点についての配慮を各局に促したいと考え、コメントすることにした。意を汲んでいただきたい。

以上

中高生モニター報告について

32人の中高生モニターにお願いした7月のテーマは、「最近見たバラエティー・クイズ・音楽番組の感想」でした。また「先生や親に見てもらいたい番組」と「青少年へのおすすめ番組について」の欄も設けました。全部で26人から報告がありました。
「バラエティー・クイズ・音楽番組の感想」では、バラエティー番組について11人、クイズ番組については4人、音楽番組については9人、その他の番組について2人から報告がありました。バラエティー番組に関しては、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)のように「世界中の知らなかったことを新たに知ることができたり、感動に涙したりと、待ち遠しくなる番組」という感想もある一方、他の複数の番組に対して「もう少し視聴者の気持ちを考えて企画をすべき」や「スタジオのゲストは必要なのか?」といったような指摘や疑問も寄せられました。音楽番組については、『THE MUSIC DAY 夏のはじまり。』(日本テレビ)に5人から報告があったのをはじめ、「音楽の持つ人の心を癒やすパワーを感じた」などの感想がありました。
「先生や親に見てもらいたい番組」では、お笑いや映画、音楽番組に複数の意見が寄せられ「親と一緒に見たい」「親に見てもらって共通の話題にしたい」など番組をコミュニケーションのきっかけにしたいという思いがみられました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『Road to RIO 世界で輝く長崎アスリート』(テレビ長崎)や『週末ちぐまや家族』(テレビ山口)の地元の放送局が制作した2番組へ、感想がありました。

◆委員の感想◆

【最近見たバラエティー・クイズ・音楽番組の感想について】

  • 様々な番組を取り上げる際に、「なぜその番組を評価するのか」について、子どもたちなりに理由を説明していることに感心した。
  • 「知られざる話」や「マニアだけが知る裏側」にとても興味を持っていることがわかる感想があったが、情報が過剰な世界で育っている子どもたちが、何かを必死に探しているのだろうと感じられた。
  • 『BS世界のドキュメンタリー ギャレス・マーロンの職場で歌おう』(NHK BS-1)に対し、「今まであって話をしたこともない人たちが一緒に合唱で素晴らしいメロディーを作っていることに自分までうれしくなった」という、いかにも中学生らしい感想が寄せられており、いい意見だと思った。
  • モニターの感想を丁寧に読み解くことで、今の若者の感性を探るヒントを垣間見ることができた。

【先生や親に見てもらいたい番組について】

  • ファミリーで安心して視聴できる番組が多く寄せられる傾向があった。
  • 寄せられた番組からは、「自分の好きなものを共有したい」「若い世代の気持ちを知ってほしい」との思いが表れていると感じた。
  • ドキュメンタリー番組を挙げて、「(先生や親に)さまざまな考え方を知ったり、地域に根付く文化について考えてもらいたい」という意見があったが、子どもたちが「大人の知的好奇心の幅が狭くなっている」と感じているのではないだろうか、と思わされた。
  • 選挙特番やニュースを挙げる意見が複数あったが、彼らに共通していたのは「報道に対する公平性の保持と、偏った意見はやめてほしいという強い思い」だと感じた。「自分自身は常にバランスをとって中立にいようとする子どもたちの姿」が浮かび上がるようにも思えて、考えさせられる。
  • 親が子どもに見せたくない番組としてよく挙がるバラエティーは、子どもも親に見てもらいたくないと考えているのか、家族一緒に見られる番組を推す人が多かった。そんな中、賛否両論あるからこそ親にも見てほしいという少数意見が有り興味深かった。

◆モニターからの報告◆

【最近見たバラエティー・クイズ・音楽番組の感想】

  • 『金曜☆ロンドンハーツ』(テレビ朝日)ターゲットの顔面にパイをぶつけるという企画があり、見ているとぞっとしてしまうような場面がありました。もう少し視聴者の気持ちを考えて企画するべきだと思います。(東京・中学1年・女子)
  • 『BS世界のドキュメンタリー ギャレス・マーロンの職場で歌おう』(NHK BS-1)私は音楽や歌が大好きです。この番組の中で、今までただ同じ会社というだけで、会って話をしたこともないような人たち、しかも歌の素人が一緒に合唱で素晴らしいメロディーを作っているところを見て、私までうれしくなりました。失敗を繰り返しながらも、少しずつ歌が形になってきて、合唱団の仲も深まっていく姿に、私は感動しました。こういう番組を日本の会社でもやってほしいです。色々な中学校・高校から生徒を集めたり、大きい学校で学年を超えて合唱するのも面白いと思います。特に、学校ですると、子どもが音楽を好きになってくれたりして、成長できるチャンスにもなると思います。この番組はいろいろな年代の人たちが一緒に楽しめる番組だと思います。いろいろな人に見てもらいたいです。(岡山・中学2年・女子)
  • 『仰天パニックシアター  ~まさかの瞬間ビビる77連発!!~』(テレビ東京/テレビ北海道)僕はこの番組をよく見るので見るたびに思いますが、オモシロ動画などを放送するのになぜゲストがいるのかということが気になっていました。いちいち「芸能人のビビり度」とかいって時間を埋めるのが少し視聴者としては時間がもったいないと感じました。音響は、いつ見ても良いと思います。その時その時に合った吹き替えの声や、動きに合わせた効果音が、その時の様子を巧みに表現してくれていると思いました。(北海道・中学2年・男子)
  • 『出るの!?出ないの!?潜在能力テスト』(フジテレビ) この番組は、普段からよく目にしている街中の看板等を、きちんと見て記憶しているかどうかをチェックする二択問題や、読まれた文章の内容に着目し、きちんと理解していないと答えられない問題など、様々な問題が出題されていました。今回初めて見た番組でしたが、ゲーム感覚で見ることができてとても勉強になったので、また放送してほしいです。そして自分の中の潜在能力を出していきたいと思いました。(東京・中学2年・男子)
  • 『THE MUSIC DAY 夏のはじまり。』(日本テレビ)お昼から夜11時まで11時間音楽番組を生放送するという、ライブ感が伝わる演出がとても素敵で毎年楽しみにしています。私の知らない世代の昔の歌に触れる機会にもなり、この番組がきっかけで好きになったアーティストもいます。日本テレビ開局60周年を記念して開始されたそうなのですが、東日本大震災の翌年から放送されたこともあり、母から、音楽には人の心を癒したり励ましたりする国境を超える不思議なパワーがあるんだと言われたことを思いだし、改めて音楽の素晴らしさを感じました。(神奈川・中学3年・女子)
  • 『THE MUSIC DAY 夏のはじまり。』(日本テレビ)色々なアーティストの方たちがたくさん出てくるので、飽きずにずっと見ていられました。私たち若い世代が知らない歌手が出演しても親が昔を思い出すように教えてくれたので、話題ができて、その日一日中音楽のことばっかり話していました。それに、データ放送での視聴者参加型番組企画もまた面白く、とても工夫されていると思いました。(東京・高校1年・女子)
  • 『Uta-Tube』(NHK総合)この番組は中部地方だけでしか放送していないローカル歌番組です。この番組の良いところは短い時間にアーティストの魅力をぎゅッと詰め込んでくれているところです。音楽番組にしては20分というとても短い放送時間ですがとても大好きな番組です。まず、この番組では音楽を最初から最後までフルで歌ってくれます。最近の音楽番組ではフルで歌ってくれる番組はないのでとても豪華だと思います。次に会場の雰囲気です。この番組では本当のファンの方がアーティストの目の前にいるため小さなライブハウスのような雰囲気です。アーティストとお客さんとの距離がとても近くとてもいい会場だと思います。あまり知らないアーティストの方でもお客さんの盛り上がり方や、曲ごとのアーティストの方とファンの方の雰囲気が見ていていろいろありとても面白いです。他にも音楽に合わせた照明もとても良いと思います。かっこ良い曲には赤色の照明や、綺麗な音楽には青色の照明だったり、とても見ていて良いと思いました。カメラの撮り方もいろんな角度から撮っているので他の番組よりとてもおしゃれに感じます。次に家族みんなで見られる時間帯が良いと思いました。土曜日の朝はみんなが家にいるので家族みんなで見ることができます。(愛知・中学3年・男子)
  • 『SASUKE』(TBSテレビ)なぜか、心が「うるうる」きてしまうのである。なぜだろう。みんな所謂「おじさん」なのに、「ピュア」であるからだと思う。やっていることは、時間内に、精巧に作られた「罠」をパスすることなのである。ちょっとでも油断すると、1年間を台無しにするのである。100人が、予選に参加するが、超狭き門である。出演するまでの、それぞれの涙ぐましい「努力」が見えるのである。それをパスしても、次の「罠」が待っている。自分が挑戦者だったら、どうしようという「臨場感」が良いのかもしれない。家庭で見ていても、家族みんなが、「手」に汗を握るのである。とにかく、みんなで「熱くなって」汗をかく。そのRPGでは味わえない、心に対する「罠」なのかも知れないと感じた。(東京・中学3年・男子)
  • 『パネルクイズ アタック25』(朝日放送)最近のバラエティー番組は、視聴者参加型の番組が少なく、同じような芸能人ばかり出演しているように感じるが、この番組は違う。この番組の素晴らしい点は、視聴者が参加することで、クイズに正解すれば、豪華な賞品が参加した「視聴者」にもらえるということでとても夢がある。朝日放送は『アタック25』以外にも『探偵ナイトスクープ』や『新婚さんいらっしゃい』など視聴者参加型のバラエティー番組が多数ある。考えれば、アメリカをはじめとする海外の番組で、面白いと自分が感じた番組は、視聴者参加型の番組が多いように感じる。親の話によれば昔はもっとたくさん視聴者参加型の番組があったという。最近の番組が昔より面白くなくなったと祖母がよくつぶやいているのはこのせいなのかもしれない。(兵庫・中学3年・男子)
  • 『人志松本のすべらない話』(フジテレビ/関西テレビ)僕がこの番組を選んだのは、伝統的に続く番組ならではのこだわりを随所に感じるからだ。サイコロを振って当たった人が自らの「すべらない話」を披露するという単純なスタイルはもちろん、芸人の話に干渉しないように字幕をほとんど使わなかったり、番組のスタッフを紹介するエンドロールがなかったり、普通のバラエティー番組ではないようなこだわりが見られる。最近のバラエティー番組は、特有のスタイルが確立されていないことで視聴率が伸び悩み、簡単に番組内容を大きく変更したり、あるいは終了してしまうケースが多くみられ、バラエティー番組の人気が低下している大きな要因になっているように感じる。この番組のこだわりはあくまで一つの例であるが、もっと個性を発揮したバラエティー番組がどんどん世に出てくることを期待したい。(京都・高校1年・男子)
  • 『人志松本のすべらない話』(フジテレビ/テレビ西日本)自分が面白いと思った経験を人にも共感してもらうためには、どのように話を構成して、どんな話し方で伝えればいいのかがよくわかると思う。学校の授業の中でも、自分の意見をいかに分かりやすく先生や友達に伝えるのかをよく考える。授業のほかにも、係決めや委員の選出、部活での作戦やチームの作り方などでも、自分の意見をはっきりと分かりやすく伝えるのはとても難しい。この番組は、お笑いなので、単純に笑って面白いなぁと見ているが、人を引きつける話し方としても参考にできるなと、僕は思う。(福岡・高校1年・男子)
  • 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)謎解き冒険バラエティーをテーマに構成されており、毎週、世界中の知らなかったことを新しく知ることができたり、時には感動の物語に涙したりと、とにかく見るのが待ち遠しくなる番組である。この番組の良い点として挙げられることの一つに、「出演者の憎めなさ」がある。出演者の中に、いわゆるキレ役の人はおらず、番組内で特定の人をいじる場面もほとんど見かけない。キレ役を投じて笑いをとるバラエティー番組を「お笑い系バラエティー」とすると、『イッテQ』は「正統派バラエティー」と言えるだろう。そのため、少し過激なバラエティー番組は無理だけど、『イッテQ』なら見られるという人も多くいるために、長い間多くの人に愛されてきたのではないだろうか。また企画の面白さは言わずもがなだ。こういったことが総じて、人気につながっているのだろう。(東京・高校2年・男子)
  • 『マツコの知らない世界』(TBSテレビ/テレビ山口)毎回、テーマに詳しいマニアの人を呼び、タレントのマツコ・デラックスさんにプレゼンしていく番組です。テーマに対して誰もが知る基本的な情報からマニアの人だけが知る裏側を知ることができるので、どのテーマにもとても興味が持てます。また、マツコさんの独自の視点での軽快なツッコミも面白い番組です。多種多様で様々なテーマを紹介するので毎週番組を見ても、毎回違う面白さがあります。また、いままで全く興味のなかった分野のことも知ることができるので新しい視点を持つこともできると思います。番組の構成もしっかりしていて、視聴者を飽きさせず、家族みんなで楽しく視聴することができるのでとても良い番組だと思います。(山口・高校2年・男子)

【先生や親に見てもらいたい番組について】

  • 『いじめをノックアウト』(NHK Eテレ)私は、いじめはなくならないと考えています。でも、それをみんなで考えることはとても大切なことだし、みんなで考えることでいじめは減らしていけると思います。いじめについて、子どもが何を考え、どう行動しようとしているか、この番組をぜひ見て、一緒に考えてみてほしいです。(岡山・中学2年・女子)
  • 『LIFE!~人生に捧げるコント』(NHK総合)30分ほどの、短いコントが何個か放送される番組です。なぜ、この番組を先生や親に見てもらいたいかというと、もう少しこのくらい先生や親が面白くてもいいからです。この番組を見て学んでほしいです。(埼玉・中学2年・男子)
  • 音楽番組を見てもらいたいです。理由は自分が好きなアーティストについて知ってもらいたいからです。親に少しでも自分の好きなグループなどについて理解してもらえれば共通の話題としても話すことができるのではないかと思います。(東京・中学3年・女子)
  • 『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ/中京テレビ)毎週違う映画などを放送してくれます。最近のものから僕が知らないような海外の映画までとても幅広いです。最近は海外の映画にハマっているので映画好きの親と一緒に見られたら楽しいと思います。逆に最近の映画は僕の方が詳しいと思うので一緒に見られたら楽しいと思います。見てもらいたいというよりかは一緒に見たい番組です。(愛知・中学3年・男子)
  • 『池上彰の参院選ライブ』(テレビ東京/テレビ大阪) もうすでに先生や親が見ているかもしれないが、未成年の自分が本当に知りたい政治のことを他局では取り扱わないような踏み込んだ内容まで知ることができ、偏っていないので公平な立場から知ることができる。つまり何を大人に伝えたいかというと、思想の押し付けやただただマシンガンのように知識を教えるのではなく、自分で考えた意見や自ら学んだことをもっと大切にしてほしいということだ。(兵庫・中学3年・男子)
  • 『テストの花道 ニューベンゼミ』(NHK Eテレ)この番組は一見、先生が子どもに見せたいと思うかもしれないけど、私は逆に先生にじっくり見てもらいたいです。というのは、テストは私たちにとって真剣に取り組まなきゃいけないものだから、先生方にはこれを見て、生徒が何を思い、どうやって臨んでいるかを考えてテストを作ってほしいからです。(東京・高校1年・女子)
  • 『ドキュメント72時間』(NHK総合)この番組は一つの場所に72時間スポットをあて、そこを訪れる人や暮らしている人たちに話を聞く番組です。例えば空港にスポットを当てた回では、飛行機でどこに行くのか、なぜ行くのかなどをインタビューしていきます。いろいろな事情をもった人が過ごす空港のロビーでの話はとても面白かったり感動するものもありました。私はこのような番組を見てもらうことで、さまざまな考え方を知ったり、その地域に根付く文化などについて考えてもらいたいのです。普段なかなか行くことが出来ない場所を身近に感じることも出来るかもしれません。(高知・高校1年・女子)
  • ニュース番組は見てもらいたいです。(多分、みんな見ていると思いますが)社会は大人が作っています。選挙権が18歳から持てるようになり、自分も最近、政治に関心を持っていますが、日本の選挙投票率が低いのは、関心が低いからではないかと思います。だから、大人にはニュースをしっかり見て社会を担う一人だということを自覚してほしいです。(福島・高校1年・女子)
  • 『昭和元禄落語心中』(BS-TBS)今年の1月から3月にかけて、深夜アニメ枠で放送され、2期の制作も決定しているアニメ。本当に良質なアニメだった。落語という日本の伝統芸能がアニメという形で丁寧に表現されているので、幅広い年代が楽しめると思う。また、ストーリーはもちろん、作画や声優の演技、音楽の質も極めて高いので、普段アニメを見ない大人が見ても納得のいく作品だと思う。(神奈川・高校2年・女子)
  • 『人生デザイン U29』(NHK Eテレ)29歳以下の主人公の仕事や暮らしの様子をドキュメントして、仕事の醍醐味などを知る番組です。この番組は若者向けですが、ぜひ先生や親にも見てもらいたいと思います。この番組では、若者がときには困難もありながらも楽しく仕事をしています。そして「人生デザイン」を考えています。先生や親たちは、このような若者の新鮮な仕事に対する気持ちを忘れているのではないかと思います。この番組で、若いころの気持ちや「人生デザイン」を思い出して、気持ちを新たにして生活してほしいです。(山口・高校2年・男子)
  • 『水曜日のダウンタウン』(TBSテレビ)最近の人はあまりテレビを見ていないとよく聞くが、この番組は、学生で見ている人が多いのか、学校でよく話題になる。またこの番組はBPOさんにクレームのようなものが来ることがあり、親は子どもたちにあまり見せたいとは思わないかもしれないが、ギャラクシー賞を取ったこともあり、すぐれた番組だと僕は考える。それなので、先生や親に見てもらいたい番組としてあげた。(東京・高校3年・男子)
  • 『ファミリーヒストリー』(NHK総合)親と一緒に見るにはぴったりの番組である。一緒に見ることによって、親から昔の家族の様子を聞くきっかけになると思うからです。また、祖父母のことがよく知りたくなると思いました。(群馬・高校3年・男子)

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『Road to RIO 世界で輝く長崎アスリート』(テレビ長崎)世界で活躍している選手が長崎にはたくさんいることが嬉しく思います。私も人に必要とされるだけではなく、手本となる人になりたいと思いました。私も音楽でもっと成長できるようになりたいと思いました。頑張っている人を見ると、私の努力が小さいことが分かりました。今回はオリンピックで体操選手でした。長崎で活躍している体操選手以外の人も見たいです。(長崎・中学1年・女子)
  • 『スーパープレゼンテーション』(NHK Eテレ) この番組がおすすめ番組となっていてとても嬉しかったです。一つ一つの分野や自分の仕事に真剣に取り組んでいる人達は本当にかっこ良いと思います。また、高校生になった自分にとっては、将来の自分の道を見つける手段の一つです。新しくなって、字幕でも吹き替えでも見ることが出来るようになりました。この番組は有名ではないけれど、これからもたくさんの学生に見てほしい番組です。(高知・高校1年・女子)
  • 『週末ちぐまや家族』(テレビ山口)この番組は、スタジオや出演者がとてもアットホームな雰囲気です。スタジオには犬も歩きまわっています。このアットホームな雰囲気が長く番組が続く理由だと思います。私の視聴した回の「教えてやま珍」のコーナーでは、高校を訪問し、珍しいものを探していました。授業や部活の雰囲気などが良く分かりました。このコーナーでは、私たち山口県民の知らないことも多く出てくるので面白いです。他にも、様々な山口県のユニークな情報を多く知ることができるのでとても良い番組だと思います。ただ山口県のおすすめ番組は、過去にさかのぼっても、ほとんど「ちぐまや家族」だと思います。とても良い番組だと思うのですが、他の局の他の番組もおすすめしてほしいです。(山口・高校2年・男子)

調査研究について

2015年度から2017年度にかけての調査研究について、現状報告が菅原委員からありました。テーマは「青少年のテレビに対する行動・意識の形成とその関連要因に関する横断的検討」で、今年度中に調査票の作成と小学校5年生から高校3年生までを対象にした予備調査を検討しています。

今後の予定について

  • 8月3日に開催する「夏休み関東地区中高生モニター会議」の内容について確認しました。担当は最相副委員長です。
  • 9月12日に開催予定の意見交換会(広島)について、在広島局との事前打ち合わせを基に主要テーマについての話し合いをしました。担当は菅原委員です。
  • 10月14日に開催予定の留学生との意見交換会(立命館アジア太平洋大学)について、大学との事前打ち合わせを基に、主要テーマについての話し合いをしました。

その他

  • 8月の委員会は休会とします。