視聴者からのご意見

2016年4月に視聴者から寄せられた意見

2016年4月に視聴者から寄せられた意見

熊本地震の報道・取材のあり方に関して、「地震の際に町内放送が聞こえない」といった取材ヘリの騒音問題や、被災者への配慮を欠いたインタビュー、避難所での夜間撮影など、さまざまな批判や要望。国会議員の事務所経費疑惑の報道に対する意見など。

2016年4月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,669件で、先月と比較して240件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール74%、電話24%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性69%、女性29%、不明2%で、世代別では40歳代29%、30歳代26%、50歳代17%、20歳代15%、60歳以上11%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は618件【60局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、23件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

熊本県で最大マグニチュード7.3の大きな地震が発生した。4月14日と16日には益城町などで震度7の揺れが観測され、県内各地に大きな被害をもたらすとともに、地震活動は大分県の一部にまで拡大した。多くの家屋が倒壊したほか大規模な土砂崩れも発生、49人が亡くなり、1人が行方不明になっている。5月になっても余震は続き、被災者の避難生活が長期化している。放送各局は現地入りし、被害状況や被災者の声を伝え続けた。こうした中で、マスメディアの報道・取材のあり方に関して、ヘリの騒音問題、被災者への配慮を欠いたインタビュー、避難所での夜間撮影、取材車輌によるマナーを欠く行為などへのさまざまな批判や要望が寄せられた。
このほか、国会議員の事務所経費疑惑についての報道や、日本の「報道の自由度」ランクの後退を国際NGO団体が公表したことに関して、さまざまな意見が寄せられた。
医師を多数出演させた番組の中で、患者から謝礼を受け取ることが一般的であるかように紹介したとして、悪習を助長することに繋がるとの批判が寄せられた。
政党の前代表だった人物が司会者の一人を務める番組について、政治的公平性を懸念する声が寄せられた。
ラジオに関する意見は58件、CMについては51件あった。

青少年に関する意見

4月中に青少年委員会に寄せられた意見は77件で、前月から10件減少した。
今月は、「表現・演出」が23件と最も多く、次に「性的表現」が13件、「犯罪の助長」が8件と続いた。
「表現・演出」では、バラエティー番組で、エキストラの青年の背中に「バカ」と書いた紙を貼り、気付くかどうかを検証した企画について複数の意見が寄せられた。
「性的表現」では、バラエティー番組で小学生の女の子に"キス顔"をさせたことについて、「性的な感情を惹起させかねない」などの意見があった。
「犯罪の助長」では、盗難バイクに乗って走り出す旨の歌詞が含まれる歌をCMで使用していることについて、「青少年に悪影響がある」など、多くの意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】
※熊本地震関連

  • マグニチュード7.3の本震が起きたとき、男性リポーターが、家の外に出ていた女性にひっきりなしに質問をしていた。その女性は「アパートの住民と連絡が取れない」と心配そうな様子だったのに、不安を煽るような質問を重ねていた。恐ろしい体験をして気が動転している人達をつかまえて話を聞くのは、デリカシーに欠ける。このようなときには現地の状況だけを伝えればいいと思う。

  • 地震による土砂崩れで家は全壊、父親はいまだに行方不明という状況の中、泣いている被災者の男性に対してマイクを向けていた。「家は完全に埋まっている状況ですか」「最初の地震ではこの辺りは影響がなかったのですか」などと、画面で見て分かることを質問していた。この被災者がつらい思いであることは十分察しがつく。マイクを向けることはあまりに残酷だ。

  • 熊本に住む友人の話では、報道ヘリの騒音で地震の際の町内放送が聞こえないそうだ。被災地の住民はテレビを見られる状況ではない。町内放送とラジオが情報の頼りだ。被災地の状況を理解していただきたい。

  • 各局がヘリ空撮を行っているために、被災者の救出に支障が出ているのではないかとの声が聞かれる。救助の声が掻き消されている可能性がある。画一的になるかもしれないが、こういうときにこそ代表取材で映像を共用することはできないものか。

  • 以前、ある地域への報道が集中し、報道されなかった被災地が取り残されてしまったこともあった。各局が共同し手分けして報道することで、救援活動に協力できるような取材を行ってほしい。

  • マスコミ関係者が避難所や災対本部、周辺道路、被災者の元に押し寄せ、救助活動や復旧活動の邪魔になっているとネットに書かれている。被災地の現状を広く伝えることは重要だが、各社がスクープを競うのではなく、人員・機材を出し合って「災害時報道チーム」を編成し、必要最小限の体制で正確な情報を伝えることはできないか。

  • 被災地に向かう中継車が給油待ちの車列に割り込んだことが問題になっているが、社員が起こした偶然のトラブルではなく、企業のコンプライアンスやガンバナンスに問題があると考えるべきだ。被災地では食料も寝床も燃料も現地調達しない、できる範囲で取材して安全に戻ってくる――これは報道機関として最低限のマナーだ。優先順位を狂わせるような指示は出ていなかったか。災害報道が義務付けられた放送局だからこそ、節度を持った行動が求められる。

  • 熊本の被災地からの中継で、ボランティアで駆け付けた焼き芋屋さんにリポーターがインタビューする際、屋台車両に張った雨除けシートの下にいた子ども達が一時移動せざるを得なくなり、雨に濡れたようだ。インタビューの際に、なぜ子ども達を気遣う言葉がなかったのかと悲しく感じた。スタジオ内の誰も注意しなかった。被災者への配慮に欠けていたのではないか。

  • 取材スタッフが自身のツイッターに「本日の1食目」として弁当の写真をアップしたため、被災地で弁当を調達したのではないかとして批判されている問題について、局側は「きちんと並んで購入したもので、問題はないと認識している」と説明している。しかし、流通が混乱している被災現場に入る際には、衣食住に関するものはできる限り自ら準備し、現地での消耗品の消費は避けるべきだ。先々の震災でも問題となり、報道関係者ならば十分に認識していたはずだ。

  • 77歳の女性が避難所のトイレで倒れているところを発見され、その後死亡したというニュースで、トイレに入っている人の足元が映った映像が一瞬流れたとしてネット上で静止画が紹介されている。撮影は適切だったのだろうか。

  • 被災地の中継が続いているが、すぐにでも必要な救援物資などを聞き取り、それを伝える局が少ないのが残念だ。テレビで必要な救援物資を呼びかければ、自治体や民間企業も状況を把握しやすくなり、不必要な物資を送らずにすむ場合もあるのではないか。

  • 熊本に住んでおり、避難所へ身を寄せていた。その間、取材班の車両のために避難者が駐車できない様子を見たほか、夜に車で寝ているところをライトで照らされるなどの経験をした。避難所はストレスがたまる環境なので、普段の心理とは違って取材を不快に感じた人も多いようだった。災害時の報道全般について、被災者を守るためのルールを作ることはできないだろうか。

  • 被災者の捜索活動を取材する際に、行方不明者の搬出の様子を撮影することは控えるべきだ。カメラに映らないようにするために、捜索隊員がシートで目隠しをしながら搬出せざるを得ず、余分な労力を使わされ救援活動に影響を与えているのではないか。

  • 倒壊した建物を延々とリポートするよりも、どのような防災道具を用意しておくべきか、地震の際にどのように行動するべきかなど、被害を拡げないための情報を発信してほしい。ボランティア情報、犯罪への注意喚起、適切な支援の仕方など、伝えるべきことはたくさんある。テレビでしか情報を得られないお年寄りなどのためにも、ネットに負けない正確な情報が求められる。Dボタンを活用し救援情報を見られるようにするなど、テレビならではの報道を期待する。

  • 東日本大震災で両親や家屋が地震と津波の被害を受けたうえ、原発事故もあり、つらい体験をしたので、熊本の被災者の気持ちがよく分かる。被災の悲惨さを報じるだけではなく、家を耐震補強していた割合や、被災を防ぐ手立てがなかったのかを検証するなど、全国の人が防災について考えさせられる番組があってもよいのではないか。

  • 取材に行く各メディアの人達は、できる限りの救援物資を届けているのだろうか。一般人は救援物資等を届けたい気持ちがあっても、救援の邪魔になるので行動できずにいる。取材する際には、国民の気持ちを代表して救援物資を持参していただきたい。

※そのほかの報道・取材関連

  • この番組は、今まで「与党議員の政治資金問題」を厳しく追及してきた。しかし、今回の野党国会議員の高額ガソリン代疑惑については放送していない。一方に偏った放送はやめるべきだ。

  • 野党国会議員の高額ガソリン代問題で、総理、官房長官、与党議員の高額ガソリン代については言及せず、同野党議員だけが行っているかのように報じていた。選挙前の時期に意図的と言わざるを得ない。

  • 3歳の女児を虐待死させた22歳の母親とその交際相手の男の再逮捕を報じていた。ほとんどのニュースで、少女が正座を強いられている姿や、虐待で腫れ上がったら顔の写真が使われていた。命を落とした後も、女の子が晒されているようで忍びない。行き過ぎではないか。

  • フィギュアスケート世界選手権の練習中に、日本の男子選手が外国人選手に妨害されたという当人の発言だけを根拠に、証拠映像も示さず、妨害が事実であったかのように報道されたことに驚きを感じている。公平な視点と証拠が存在してこそ報道できるはずだ。不可解な報道によって、前途のある外国の若者の心を傷つけてしまったのではないか。

  • リオ五輪代表を決める競泳の日本選手権で、これまでの五輪で2回、金メダリストになった男子選手が注目されていたにせよ、多くの番組で、この選手が代表を逃したということが強調されていた。なぜ、代表になった選手のことを報道する量が少ないのか。全ての選手が血のにじむ思いで練習している中、注目の選手だけを報じるのは如何なものか。

  • 保育園の開園計画が、住民の反対を受けて中止になったことを取り上げていた。インタビューに対して住民が、反対の理由として、狭い道路に多数の人の往来が生じることなどの立地条件をあげていたにもかかわらず、番組では、子どもの声がうるさいことが主な理由であるかのように説明していた。マスメディアによるこのような伝え方は世間に誤解を与えかねない。

  • 東京の地下鉄電車内の吊り革を引きちぎった会社員の男性が、器物破損容疑で逮捕されたことを報じたニュースの中で、容疑者の顔が映し出されていた。たった1本の吊り革を千切ったという容疑だけで、報道でこれほどの扱いをするのは人権侵害ではないか。

  • 日本の「報道の自由度」に対する国際的評価が大きく下がった。報道機関に対する政権側の干渉が強まっており、日本のマスメディアの信頼度がますます下降してゆくことに危機感を抱く。報道機関は権力を監視する責務から逃げてはならない。"自主規制"という名の屈服をすれば、事実上の"御用報道機関"になってしまう。戦争を経験した私には、軍部が新聞やラジオの支配を強めた時代の再来のように思える。

  • 「国境なき記者団」が日本の「報道の自由度」の世界ランキングが72位になったと発表したことを受け、官房長官が「日本の報道が委縮する事態には全くなっていない」との見解を示した。これに対しコメンテーターが、特定秘密保護法などがあり報道界全体では委縮しているのではないかとの考えを述べ、司会者も同調した。どんな思想のメンバーがいるのか定かでない団体の発表結果を正しいものとして論評するのは如何なものか。

  • ハトへのえさやりで近所とトラブルになっている女性を取り上げていた。モラルに反していたとしても、法令違反ではないと思われる問題について、女性を一方的に非難するような伝え方に疑問を感じた。「ハトばあさん」の呼称や、いきなりマイクを突き付ける取材は良くない。

  • 娘が、母親の再婚相手の"義父"との間に生まれた子を、出産した直後に殺害してしまった事件を取り上げていた。娘が暮らしていた家の前で、近所の家々も間近にあり母親が家にいるかもしれないのに、リポーターが大きな声で義父との関係などを報告していた。残された母親や、罪を背負って生きていかねばならない当事者の心情を考えていないと思った。

  • 官房長官の定例記者会見では手話通訳が行われているのにもかかわらず、その部分が放送されていない。手話通訳は記者に対してだけ行われているわけではないと思う。是非放送をお願いしたい。

【番組全般・その他】

  • がんを治療する50人の医師が出演し、手術などの際に「"袖の下"を受け取ったことがあるか?」との質問に対し9割以上が受け取ったと答えた。医師が金銭を受け取った際の体験を語ったほか、袖の下の渡し方までVTRで紹介していた。自分はがん患者だが、袖の下を渡さなければきちんとした治療を受けられないように感じて不安になった。高額な袖の下を渡せる人ばかりではない。患者の不安を煽るような内容は如何なものか。

  • スタジオに招いたがん治療に携わる医師に対し、「"袖の下"をもらったことがあるか?」と質問。50人中40数人が受け取ったことがあると答え、具体的な受け取り方法や金額があげられていた。番組を見て、手術などをする場合には、医師に"袖の下"を渡すのが一般的なことだと受け取れた。このような金銭授受は悪習であり、国立病院の医師なら違法となるだろう。病気になったときには、医師に"袖の下"を渡さないといけないのか、と不安にさせるような内容だった。「高額な袖の下をもらっているが、税法上きちんと処理しているのか?」などと、鋭く切り込むべきだ。

  • 政党の共同代表だった人物をMC(司会者)の一人に据え、その名前をタイトルに冠した番組が始まったが、このような番組を放送することは如何なものか。MCとして出演させるのは政治色が強すぎるのではないか。氏が政界復帰するために、彼の意見を述べる場を提供することにならないか心配だ。

  • 政党の前代表だった人がレギュラー出演すると聞いた段階から危惧してきた。純粋なバラエティー番組であれば良いだろうが、結局この番組は‟政治"を柱の一つにしている。特定の党、あるいは特定の思想を持った人間を中心に番組を進めれば、偏るなと言うほうが無理であろう。公平・公正な番組作りを求める。

  • 身体のトラブルと腸の働きとの関係を探る番組企画の中で、女性お笑い芸人が「もち麦」でダイエットに成功したとの紹介があった。放送後、購入希望者が殺到して商品が店から無くなり、メーカーも準備できない状況だ。健康に良いとされる食品がテレビで放送された直後にお客が集まることは、これまでにもあった。だが、事前に関連団体に連絡されないために、消費者も製造・販売側も迷惑を被ることになる。放送する側は、関連団体に事前に知らせ、商品の調達に問題が生じる可能性がないかを確認する責任があるのではないか。

  • "ミニ駅伝"に出場する大学チームと芸能人チームの勝敗を出演者が予想するコーナーがあり、配当金が表示されていた。このゲームは違法なのではないか。ニュースで野球賭博、闇カジノなどが報道されている中、バラエティー番組とはいえ何でもありなのか。

  • ある女性出演者を「ババア」と呼んで、笑いのネタにしている。氷の張った北欧の湖で、女性芸人たちが"氷上相撲"をする企画があった。対戦した2人とも落水したが、片方の女性を先に救助し、「ババアは後回し。それが世の習い」と面白がるナレーションが入った。それを見てスタジオ出演者は大笑いしていたが、"笑い"では済まされない。いじめにも等しい内容だ。

  • 海パン姿の芸人たちが熱い湯を入れた水槽に入り、お尻が水槽の底に付いたらクイズの問題が読まれるというゲームが放送された。湯に落ちた芸人の一人が、出題者の女性アナがいる前で水着を脱いで走り回り、ひしゃくで隠して笑いを取っていた。深夜枠とはいえ下品にもほどがある。

  • 『水からの伝言』という書籍で紹介された"水伝(みずでん)"にまつわるエピソードを取り上げていた。それは、水を凍らせるときに「ありがとう」などの良い言葉をかけるときれいな結晶ができ、汚く乱暴な言葉をかけると汚い結晶になるといった話だ。科学的に間違いであると既に指摘されている説なのだが、紹介の仕方やMCのリアクションなどは、何も知らない視聴者に本当のことだと信じさせかねないものであり、問題がある内容だった。

  • 五輪候補だった男子バドミントン選手の"闇カジノ"問題について、コメンテーターが、21歳の同選手を「まだ子どもだ」などとして擁護するかのような発言をした。同選手は社会的には立派な成人であり、発言は不適切だ。

  • 詐欺被害に遭った人が、弁護士や調査員などとともに詐欺師と直接対決する番組だった。被害者が救われ、悪人が正義によって打ち負かされていく様子は爽快感があり、素晴らしい内容だった。「どんなに巧みな手段を使っても詐欺師は正義には勝てない」というメッセージが伝わり、今後の詐欺事件を減らすことや、視聴者の中で詐欺被害に遭った人を救済することにも繋がる。定期的に放送していただきたい。

  • 興味を持っていただけに、久々に恐竜についての特集が放送されてとてもうれしかった。CGも恐竜の大きさが分かりやすいように表現されており、実物がどのくらいの大きさだったのかが実感できて良かった。続編が放送されるそうだが、今後も恐竜関連の特集を放送してほしい。

  • 県内に残る昭和の面影を発見する特集コーナーが放送されている。オート三輪や、軽便鉄道などの懐かしい風景、あるいは、受け継がれる職人技や、伝統行事など、地元には歴史あるものが根付いていることを知ってもらう良いきっかけになる。こうした郷土の歴史に関わる特集が、週に一度のコーナーだけで終わってしまうのはもったいない。特番などにして放送できないだろうか。

  • 番組の特集コーナーは「県を元気にする」ことをうたっているが、取り上げられる内容は県庁所在地周辺や県央地域のものが多く、衰退が危惧されている県北地域や沿岸地域の紹介は申し訳程度だ。メディアの取り上げ方によっては地域の衰退に拍車をかけることもあるので、バランスを考えて企画していただきたい。

  • 参加者全員の食事代を賭け、食べた料理の金額を当てるコーナーは、賭博もしくは賭博類似行為の可能性がある。一人当たり1万円を超える食事代を賭けるのは問題なのではないか。

  • 地震で被災された方々がいて、1日におにぎり1個などと報道されているなか、大食い芸人が食べている番組を放送しているのは、同じ人間として恥ずかしい。数字が取れれば何をいつ放送してもいいのか。

  • "大食いコーナー"が地震で自粛されないかと心配だったが、放送されてうれしかった。"大食いタレント"はいつもきれいに完食し、食べ物を大切にしていることが分かる。だが同じ物を食べているタレントは半分以上残している。地震で人々が避難生活をしているし、世界には飢餓がある。食べ物を残さないなどの配慮が必要なので、こうした企画を続けてほしい。

  • 男性芸人たちが温泉に入浴するシーンで、一人の芸人がお尻を突き出し、そのお尻にどれだけ顔を近づけられるかを競うゲームを始めた。全裸のままであり、そのような内容を放送するのが信じられない。不快ですぐにチャンネルを替えた。

  • 回答者の無知さを競うようなクイズ番組が目立っている。タレントがデタラメな回答をして笑いをとる内容だ。近年、子ども達の学習能力が諸外国と比べて低下している中で、このような番組が放送されているのは如何なものか。

【ラジオ】

  • 三重県沖を震源とする地震の緊急警報メールが携帯電話に配信され、スタジオでも着信があったようだ。番組の放送中に、アナウンサーが事実をよく確認せず、「エイプリルフールですから」という趣旨の発言をした。その直後に揺れがあった。大きな地震でなかったので良かったが、もし大地震だったらどうするのか。軽率な発言ではないだろうか。

  • 深夜番組のパーソナリティーを務める男性お笑いタレントが、中高年の女性を「ババア」と呼ぶ。街角で見かけた女性や自分の祖母など、熟年女性を一括りにして「ババア」と呼び捨てるので、とても不快だ。そんな彼が、昼間の番組のパーソナリティーを務めるという。昼間から「ババア」を聴かされるのはご免こうむる。

【CM】

  • 最近、以前よりもCMの量が増えたように感じる。特にBSは、番組を見ているのかCMを見ているのか分からなくなるほどだ。私は車椅子利用の高齢者で、テレビが唯一の楽しみだ。テレビ局の苦しい台所事情も理解できるが、何とかして頂きたい。

  • いわゆる"課金ガチャ"によって収益を得るソーシャルゲームのCMが流れている。法的な規制はされていないのかもしれないが、"課金ガチャ"のシステムはギャンブル性が高く、賭博などへの抵抗感が減る可能性もある。ゴールデンタイムなど、青少年が目にする時間帯に流すのは規制されるべきだ。

  • 熊本県在住で地震情報を知るために毎日テレビを見ている。余震が収まらない状況の中、ACジャパンのCMには、結核予防を訴えるものなど、重苦しく気分が滅入るような内容のものがある。公共心を喚起せる趣旨は大変素晴らしく、ACジャパンの目的に異を唱えるわけではないが、そのようなCMを見せつけられる側の気持ちも察してほしい

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で、エキストラの青年の背中に「バカ」と書いた紙を貼り、気付くかどうかを検証していた。紙を貼ったままの青年をスタッフが追跡したのだが、その青年は通行人に後ろから写真を撮られるなどしていた。非常に不愉快な企画だった。

  • 動物の気持ちが分かるという人が出演し、タレントの飼っている犬や死んだ犬の気持ちを話していた。このような非科学的な内容を地上波で放送することの子どもへの影響をちゃんと考えてほしい。百歩譲って放送するなら、あくまでもエンターテインメントとしての見せ方にするべきだ。

  • 海外の投稿動画を紹介するバラエティー番組で、消防士が燃えている車を消火しているシーンがあった。車が爆発するなど、大変危険なシーンだったのだが、ふざけた吹き替え音声になっていた。危険な場面に対する子どもたちの危機意識が薄れてしまうので、ふざけるのはやめてほしい。

【「性的表現」に関する意見】

  • バラエティー番組で、大人の女性と小学生を見分けるという企画があった。その際に小学生を含む一般女性に"キス顔"をさせる場面があり、大変不愉快だった。性的快楽を求めて未成年を誘拐する事件も多い。性的な感情を惹起しかねない"キス顔"を未成年にさせるべきではない。

【「犯罪の助長」に関する意見】

  • CMソングに「盗んだバイクで・・・」という歌詞が使われている。大人であればこの歌全体の意味を理解できるだろうが、子どもたちがどう理解するかについては不安がある。子どもたちの間で「盗みは犯罪である」という認識が薄れてしまうのではないかと心配だ。

【「危険行為」に関する意見】

  • バラエティー番組で、ミニトマトをかまずに何個口に入れることができるかを競っていた。これを真似た子どもが誤飲し、窒息するおそれもある。