青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第163回

第163回–2014年10月28日

深夜帯に放送された4コマ漫画原作の連続ドラマについて
審議入りしないが、かかえるテーマについて議論は継続…など

第163回青少年委員会を、10月28日に7人の委員全員が出席してBPO第1会議室で開催しました。まず、9月16日から10月15日までに寄せられた視聴者意見から、新たに2案件について討論に入ることを決め、継続討論1案件についての討論も行いました。その他、10月の中高生モニター報告、調査研究の現状報告、11月25日開催の在京放送局との意見交換会・勉強会、2015年2月の山梨での意見交換会などについて話し合いました。
次回は11月25日に定例委員会と在京局との意見交換会・勉強会を開催します。

議事の詳細

日時
2014年10月28日(火) 午後4時30分~午後7時10分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、加藤副委員長、小田桐委員、川端委員、最相委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

  • 「ゴキブリの交尾の模様をAV俳優に演じさせた映像を流していた。深夜の放送ではあるが下品この上ない」などの視聴者意見があった、近畿圏で深夜に放送されたローカル番組について、討論入りし映像を確認することにしました。

  • 「若手男性芸人が裸で抱き合ったりわいせつな行為を繰り返していた。深夜番組とはいえ"限度"を超えている」などの視聴者意見があった、関東圏の独立局などで深夜に放送している音楽バラエティー番組について、討論入りし映像を確認することにしました。

  • 前回の委員会に引き続き、深夜の時間帯に放送されている4コマ漫画を原作とする連続ドラマについて、新たに第10話から第12話までを全委員が視聴した上で討論しました。委員からは、「コメディータッチのお色気番組とはいえ、地上波でアダルトビデオと見間違うような内容が放送されるのは問題がある。深夜だから良いとは思わない」「2001年7月19日付の民放連・放送基準審議会の『「番組情報の事前表示」に関する考え方について』では、"午後11時以降の番組については、主として保護者が児童・青少年の視聴について責任を負う時間帯と考え、原則として事前表示は行わないこととする"となっているが、児童・青少年の視聴の可能性を考えた時に、深夜の番組とはいえ何らかの事前表示があっても良いのではないか」などの厳しい意見が出されました。一方「番組で描かれる性の主体はあくまでも女性であり"卑わい""下品"な感じを受けない」「深夜であることを考えれば、この程度の性的表現では傷ついたり被害をこうむったりする人がいないのではないか。許容される範囲だと思う」「第1話から第3話までについては、問題がある個所はあったが審議入りせず、引き続き関心を持って注目していくことにした。今回も問題個所は散見するが、審議入りせずに委員の中で"性的表現"などについて議論を深めていくのが良いのではないか」などの意見もあり、審議入りしないことにしました。しかし、今回取り上げた番組の討論の過程で提起された「深夜番組における性的表現のあり方」や「地上波における性的表現が青少年に与える影響」の問題は、青少年委員会で検討すべき大切なテーマであることを確認。当該番組も題材の一つと位置づけながら、今後、議論を続けていくことにしました。

中高生モニター報告について

10月の中高生モニターは、「最近見た番組の感想(報道・情報・ドキュメンタリー)」というテーマでリポートを書いてもらいました。今回は26人から報告がありました。
全国で放送されている毎日のニュース関連番組に対して数多く支持する報告が寄せられました。「『news every.』(日本テレビ)。この番組のいいところは2つ、一つ目は楽しい、面白いコーナーがあることです。二つ目は、「木原さ~ん、そらジロー!」の天気予報コーナーで、ちびっ子たちの笑顔が見られることです。またキャスターたちは危険な災害時でも落ち着いた表情や口調で注意を呼び掛けていて、視聴者に安全かつ冷静な行動をしてもらえるよう話しているのではないかと思います」(神奈川・中学1年男子)。「私は、朝のニュース番組はいつも『ZIP!』(日本テレビ)だ。友達との会話がはずむ。毎回芸能ニュースのコーナーがあるし、とても楽しい雰囲気と面白い企画ばかりで見ていて飽きない。一日の放送内に話題が多くつめこまれていて、毎日見たい!と思う」(東京・中学2年女子)。「『ニュース 7』(NHK)。昔からニュースといえばこの番組を見るのが我が家の習慣です。安心と信頼を寄せています。ニュースも正確で分かりやすい口調で伝えられ聞いていてとても心地よいです。客観的にニュースを伝えてくれるので耳からすんなりと頭に入るのだろうかと思います」(神奈川・高校2年女子)。
一方、地方局のニュース情報番組にも熱い賛辞が寄せられました。「『おはよう朝日です』(朝日放送)。この番組は普段から朝起きるとお父さんが見ていて私もよく見ています。浦川さんや喜多さんを中心に素晴らしい出演者が出ておられ、とてもお気に入りです」(大阪・中学3年女子)。「私が見た番組は『朝生ワイド す・またん!』(読売テレビ)です。私が見る情報番組はこれ位です。この番組は、アナウンサーも関西弁で、関西人の私には親近感が湧き、印象に残ります」(滋賀・中学1年女子)。
また丁寧に作られたドキュメンタリーに感銘を受けたという報告も目立ちました。「『カンブリア宮殿』(テレビ東京)。この番組はドキュメンタリーの中で一番いいと思う。どの回もとても深く広く出演者に話を聞いて筋立てており、こんないい話を1時間でできることはすごいと思う。DVD化したら私は買いたいです。この番組は今後の自分の人生に大きく役立つであろうと思います」(福岡・高校1年男子)。「『情熱大陸』(毎日放送)。本当に起こったことを放送するこの番組などのドキュメンタリーが私は大好きです。面白くて興味深い真実もあれば、目をそむけたくなる真実もあります。しかし、そのまま、ありのままを私たちにこれからも放送で伝えてほしいと思います」(岡山・高校1年女子)。「『特報首都圏 御嶽山噴火の衝撃』(NHK)を見た。発生からわずか1週間でこれだけ優れた番組を制作できるのはさすがだ。噴火前後の御嶽山の状況が、手に取るようにわかった」(東京・高校2年女子)。

■中高生モニターの意見と委員の感想

●【委員の感想】自由記述欄で、新聞を購読していないので番組表を見られず、どんな番組があるのかわからない、という記述がいくつかあり、テレビの見方が大きく変わってきているという気がした。

  • (秋田・中学2年女子)うちは新聞を購読していないので番組表を見るチャンスがない。口コミで番組の評判が耳に入る以外は番組の宣伝情報を知るすべがないのだ。
  • (愛知・高校2年女子)新聞をとるのをやめたらテレビ欄を見る習慣がなくなり、テレビを見る回数が減った。

●【委員の感想】青少年がどういう番組を見たいかというと、社会事象の背景や実情を知ることのできる内容を求めているようだ。

  • (青森・中学1年女子)『クローズアップ現代:防犯カメラの落とし穴~相次ぐ誤認逮捕』(NHK)世間から見れば正義の味方"警察"ですが、この誤認逮捕について知ると警察に対しての見方が少し変わるのではないかと思いました。
  • (東京・中学2年女子)『報道ステーション』(テレビ朝日)でシンクロナイズドスイミングの女子日本代表がアジア大会で銀メダルを獲得したというニュースをとても興味深く見た。というのも、番組の中で、その選手のメダル獲得に至るまでの努力の模様を描いたドキュメンタリーが放送され、結果だけを見るのでなく、その背景を見ることができたので、大変見応えがあった。

●【委員の感想】非常に厳しい番組批判があり、中高生の見方を面白く思った。

  • (秋田・中学2年女子)『情熱大陸:学習塾塾長 坪田 信貴』(毎日放送/秋田テレビ)テスト中の生徒の表情の密着は不要でした。エレベーターの中の生徒にコメントをもらうシーンも不要でした。そこまで生徒を取り上げず、先生を取り上げてほしかったです。また、塾講師の先生が塾長先生に叱られているところより褒められているところを見たかったです。テレビではやはり見ることによって元気が出るシーンを見たいからです。

●【委員の感想】CM作りを授業で取り上げている学校があるとは知らず、テレビ映像を理解させるためにもいい試みだと思った。

  • (東京・中学2年女子)私は、学校の授業で学校の良さを伝えるCM作りというのをやった。文字の大きさ、フレーム、写真など、決めることが一杯あり大変悩んだ。短時間に伝えたい情報をつめこむことは容易ではないこともよく分かった。これからは、表現の工夫などを意識してCMを見ていきたいと思った。

●【委員の感想】一人の思考で解説されるのではなく多角的な考えが聞きたいという意見はとても大事だと思った。

  • (東京・高校1年男子)『サンデーモーニング』(TBSテレビ)この番組では解説者が多くいるので1つの話題に対しても様々な意見を聞くことができ、しかもそれぞれの専門家の独自の目線で見た意見なので、とても参考になる。多数の見方を比較できるこうした取り組みを多くの番組で取り入れていってほしい。

●【委員の感想】ノーベル賞受賞の報道内容に対する意見には賛同した。

  • (東京・中学3年女子)ニュースでは肝心のノーベル賞をとった研究内容については申し訳程度の解説で、後はもっぱら受賞者の方々の昔話だとか卒業文集などでした。受賞者の過去はどうでもいいので、「他の科学者が諦めていく中、研究を続けた理由」とか「発見までの苦労」などについてもっと詳細に聞きたいと思いました。

調査・研究について

  • 「中高生の生活とテレビに関する調査(仮)」について、中高生のアンケート調査の集計作業が終了した報告がありました。

今後の予定について

  • 11月25日(火)に開催予定の「在京局との意見交換・勉強会」について、準備状況が事務局から報告されました。

  • 2015年2月に予定している山梨での意見交換会の準備状況が事務局から報告されました。

  • 北陸地方で放送されている青少年向け番組の視察に委員が行くことが決まりました。

その他

  • 民放連放送基準の改訂について事務局から説明がありました。