青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第143回

第143回 – 2013年3月

視聴者意見について
中高生モニターについて
2013年度青少年委員会の活動について

第143回青少年委員会は、3月17日(日)2012年度の中高生モニターを集めて番組に対する討論などが行われた「中高生モニター会議」に引き続いて7名の委員全員が出席して開催され、2月16日から3月10日までに寄せられた視聴者意見について討論するとともに、3月に寄せられた中高生モニター報告について意見や感想を述べた。また、2013年度新「中高生モニター」31名について紹介するとともに、2013年度の委員会活動の概要について事務局から説明し、2012年度に引き続き、地方での意見交換会を開催することも了承された。

議事の詳細

日時
2013年3月17日(日) 午後4時~6時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、加藤副委員長、小田桐委員、川端委員、最相委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

担当委員および事務局より視聴者意見の概要の報告を受けたうえで討論した。今期、審議対象とする番組はなかったが、いくつかの番組については、次回委員会以降に討論することとした。

中高生モニターについて

3月の中高生モニターは、一年間「中高生モニター」を体験した感想を書いてもらい、31人から報告が寄せられた。
各モニターからは、この一年間を振り返り「文章を書くのは好きではないので、とても大変でした」「どこが面白いのか、つまらなかった番組と何が違うのかを考えながらテレビを見るようになった」「自分と同じ中高生がどのような番組を見てどのように感じているのかを知ることができて楽しかった」などの意見が寄せられた。
また、企画書作りでは在京キー局の制作担当者からいただいたコメントに対し、「将来テレビ局に入りバラエティーやドラマの企画を立てるお仕事に就きたいと考えているので、そのジャンルの企画がテーマの月は張り切って考えたし、いただいたコメントは大切に保管している」「自分が考えた企画書を見ていただいたことで、まるで自分がテレビ局で働いているような感覚を味わえた」「作る、表現するという仕事に対する興味が沸いてきた。将来はテレビに出る側か作る側になりたい」などの感想も寄せられた。
その他の感想として「ラジオは生活の一部、テレビは生活の刺激になっている」「テレビやラジオは非常に影響力があります。そのことを自覚して、その影響力を良い方向に向けていってほしい」「僕はテレビやラジオがほんとうに大好きです。これからも僕達を楽しませてください」などがあり、番組内容については「すぐに人を殴ったりするような番組は作らないでほしい」「現在放送されている番組には似通ったものが多い」「報道は中立であるべきだと思うのにどちらかの意見に偏っていることが多い」「放送局の人に伝えたいのは、人々は明るく笑えるものをテレビに求めているのです」など、放送局に考えてもらいたい要望も寄せられた。一方、「何気なく見ていたテレビ番組もたくさんの人々が、たくさんの時間をかけて作ったものだということを改めて思った」「面白い番組を作っている大人の人たちは"スゴイ"と改めて感じた。私たち若者も新しい時代を担えるよう頑張っていきたい」など、放送局へのエールもたくさん寄せられた。

【主な意見】

  • 「私は今までこういったリポートはやったことはなく、不安でした。ですが、書いているうちにだんだんと慣れてきて楽しいと思えるようになってきました。このモニターを通して感じたことは、今の中高生はテレビやラジオなどの放送に対し、痛みで笑いをとる企画のマンネリ化など、多くの不満を持っているということです。この1年間、番組に対して思ったことを好き勝手言ってしまってすみませんでした。やはり、面白い楽しい番組を作っている大人の人たちはスゴイと改めて感じましたし、私たち若者も新しい時代を担えるように頑張っていきたいです!!」(神奈川・中学1年女子)

  • 「僕はふだんからよくテレビを見たりラジオを聴いたりしていたのですが、時々不快になるようなときがあったので、それらを改善できればよいと思い、中高生モニターに応募しました。僕たちの意見や考えは、きちんと放送局や制作会社に伝わっているのでしょうか?中高生モニターのレポートは各局に送られているようですが、それらに書かれている内容は全ての制作者に知ってもらえているのでしょうか?この一年で色々な番組の良いところ、或いは悪いところをレポートに書いて送れたことは、自分の思いをぶつけられたようで、とてもすっきりしました。あとはこのレポートをBPOや放送局の数人が読むのでなく、できるだけたくさんのテレビやラジオの関係者に中高生の考えを知ってもらえば、全ての年代の視聴者が楽しめる番組ができると思っています。」(東京・中学3年男子)

  • 「一年間モニターをしたことで、テレビの見方が変わった。どこが面白いのか、つまらなかった番組と何が違うのかを考えながらテレビを見るようになったことです。そう思うと、出演者や番組のスタッフや編集している人が、視聴者が何を求めているかということを理解して番組を制作、人の血が通った番組が作られているんだと感じるようになった。そして、番組を作っている人の存在が見えてくるようになると、面白い番組とは、その制作者の考えている面白さと視聴者の面白さが一致している番組なのだと分かった。一方、制作者が視聴者の感覚を誤解した時に、視聴者がつまらないと思ったり、不愉快に思ったりする番組ができるのだと思う。」(北海道・中学3年女子)

  • 「最近のラジオはフリーな環境で雑談形式が増えてきていると思います。そのような番組は出演者が、まるで部屋で喋っているかのように自由にトークしているので、とても楽しく思えます。そのような形式をもっとテレビでも放送した方がよいと思いました。」(神奈川・中学3年女子)

  • 「テレビ局で番組制作に携わっている人に伝えたいことは、すぐ人を殴ったりするような番組は作らないでほしいということです。殴っている人は面白いのかもしれませんが、殴られている人のことを考えると、笑って見ることはできません。見ている人への影響をもっと真剣に考えて番組を作ってほしいと思います。僕はテレビやラジオがほんとうに大好きです。これからも面白い番組、楽しい番組、役に立つ番組、『へぇー』と考えさせられる番組、いろいろな番組を作って、僕たちを楽しませてください。よろしくお願いします。」(神奈川・中学2年男子)

  • 「最近NHKさんがテレビ放送を開始してちょうど60年ということで、昔放送した番組などを再放送していましたが、少ししか見られませんでしたが、なんとなく見ていて楽しかったです。現代の放送技術には全然かなわないのだけれど、なんとなくわくわくさせてくれる、見ている自分たちを引き込ませてくれる、そんな番組作りを感じることができました。こんなことを書くと生意気に思われるかもしれませんが、昔もそうだったのかもしれないのですが、今よりはスポンサーさんの考えや、視聴率…なんてことを考えないで番組が作られていたのではと考えてしまいます。誰もが見たくなる番組、聴きたくなるラジオが作られたら、もっと私たちのような子どもたちも、ニュースなどの情報番組を見るようなるのではないかと思います。今回中高生モニターをやったことで、作る、表現するという仕事に対する興味がますます湧いてきました。将来は、テレビに出る側か作る側になりたいなとも思っています。」(神奈川・中学1年女子)

  • 「学校ではテレビ番組よりネットの動画の方が話題に上ることが多いのですが、友達に『なぜテレビを見ずにネット動画を見るのか』と尋ねると『テレビが昔より面白くなくなったから…』『当たり前のことをちょっとひねって面白くした感じがいい』と言っていました。これらのことから、放送局の方々に伝えたいことは、日本全体が暗い今、人々は"明るく・笑えるもの"“ふだんの生活ではなかなか経験できないことを面白く見せること"をテレビに求めていることです。」(宮城・中学2年男子)

【委員の主な意見】

  • 一年間を振り返って、モニターを体験したことが有意義だったと思ってくれて嬉しかった。
  • 中高生の間で、ラジオが大きな位置を占めているのは、意外であり驚きだった。
  • 「僕たちの意見や考えはきちんと放送局や制作会社に伝わっているのでしょうか」という意見は、今年一年をまとめた思いを素直に書いてくれていると思った。
  • 「意味のない番組も大切だ」という意見があったが、そうだなあと思いながら読ませてもらった。
  • まとめとして、最後の一段落が皆同じ感想で、印象に残ったのは少なかった。
  • 中学1年生はテレビについて覚めているという印象を持った。
  • 「地方をないがしろにしている」という意見があったが、放送局の人には考えてもらいたいことだと思った。
  • 「人を喜ばせるのは簡単ではないが、人を悲しませるのはテレビ、ラジオにとって簡単なことだ」というのは鋭い言葉だと思った。

【今月のキラ★報告】(1) (福島・中学3年男子)

毎回送られてくる、他の県のモニターさんの意見を読んで、なるほど!とか、福島は放送局が少なく番組も少ないんだな…ということを感じました。最初はBPOが何のためにあるのか、また青少年委員会って何っ!?って思ってました。すごく堅苦しいものなんだろうなと思ったりもしました。でも、やっぱりモニターをやって良かったなと思います。
人間が作り上げるものだから、ミスだってあるし、しょうがない…と言われればそれまでですが、今のテレビやラジオの放送局は、まだまだ改善が必要であると思います。不適切な発言や内容がない番組にしていってほしいなと思います。ボタン一つ(?)で、日本全国に放映されるわけなので、責任の重さを確認してもらい、細心の注意をしてもらいたいと思います。
人を喜ばせるのは簡単ではないかも知れません。でも人を悲しませるのはテレビ、ラジオにとっては簡単なことです。誰もが「見て良かった…」と、そんな風に思える番組にしていってほしいです。
一年間本当にお世話になりました。ありがとうございました。

【今月のキラ★報告】(2) (静岡・高校2年男子)

今回モニターを体験して、今まではそれほどテレビのことを考えずにテレビを見ていたなあと思いました。今回の経験を通して、制作側の伝えたいことを考えることで、その番組から得るものが増えたこともありました。
中高生は生活のほとんどが「教えられる」という環境にあると思います。学校では教師に、家では親に、塾でも、町でも…。そのような環境で、やはり中高生がテレビに娯楽を中心に求めるのはごく自然なことだと思いました。私はテレビの基本は娯楽だと思っています。誰かを楽しませる、感動させる、心に影響を与える。それは、バラエティーが基本という訳でなく、報道でもどこかで見ている人の何かを動かさないと伝えたいものは与えられないと思います。それと意味のない番組も大切だと思っています。特に意味はないけどあれが面白かった、あの歌で楽しい気分になった。あのタレントを見ると元気が沸いた。それは十分に視聴者の心に何かを残したといえると思います。
テレビは時には私たちの先生であり、時には楽しませてくれる友人のような存在であってほしいと思います。そして、その両者も私たちには必要なのだということを、今回のモニター体験で分かったと思いました。
一年、さまざまなリポートを書くことでたくさんのことを考え、視野が広がりました。このような機会を与えてくださり本当にありがとうございました。

【委員会の推薦理由】
今月のキラ☆は2人の方を選定した。被災地福島県に住むモニターが「人を喜ばせるのは簡単ではないかもしれません。人を悲しませるのは、テレビ、ラジオにとっては簡単なことです」と述べていることは、マスコミが自覚すべきことを鋭く指摘したものとして高く評価された。
また、生活のあらゆる場面で教育される立場にいる中高生にとって、テレビ画面と向き合う時は、教育の客体としての立場から解放されて娯楽を楽しむ主体になるべきだと考えたモニターの意見は、中高生にとって娯楽としてのテレビの本質とはどのようなものかを指摘したことが高く評価された。

2013年度青少年委員会の活動について

2013年度新「中高生モニター」31名について紹介するとともに、2013年度の委員会活動の概要について事務局から説明し、2012年度に引き続き、地方での意見交換会を開催することも了承された。

◆中高生モニター会議
3月17日(日)正午から午後3時30分まで千代田放送会館7Fの会議室で、「2012年度中高生モニター会議」を開催した。出席者は中高生モニター29人(中学生20、高校生9)と7人の青少年委員全員、そして今回は長野放送制作部ディレクターの湯澤沙織氏にも参加してもらった。
はじめに、事前に視聴してもらった長野放送の番組『大きくなあれ~蓼科の高原学校・70日間の成長日記~』(平成24年日本民間放送連盟賞「青少年向け番組」最優秀)を題材に、意見交換を行った。まず、ディレクターの湯澤氏から、仕事の内容や番組制作の苦心・裏話を説明してもらった。その後、モニターたちとの話し合いになり、番組の感想やディレクターの仕事に関する質問もあり、中高生の放送制作の現場に対する興味を深める会合となった。
後半はモニターが5つのグループに別れ、「バラエティーはここが面白い!」をテーマに討論し、中高生たちの思い描くバラエティー番組論をまとめ、発表した。「バラエティーは楽しく見られるが、過度な罰ゲームはやめて欲しい」など、中高生の率直な意見が述べられた。
この会議の模様は、後日、冊子として発行する。