青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第133回

第133回 – 2012年5月

視聴者からの意見について

中高生モニターについて

第133回青少年委員会は5月22日に開催され、4月16日から5月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に審議したほか、5月に寄せられた中高生モニター報告および今年度の委員会活動等について審議した。

議事の詳細

日時
2012年5月22日(火) 午後4時30分~7時00分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、川端委員、最相委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

担当委員および事務局より今月の視聴者意見の概要等の報告を受けたうえで委員間で討議し、審議対象とするべき番組はなかった。また、前回、多数の批判的な意見が寄せられたことから委員全員で視聴したフジテレビの『ペケ×ポン』(4月6日放送)について各委員間で討議した結果、審議の対象とはしないことになった。

中高生モニターについて

5月から7月は「ドラマ・アニメ番組」のジャンルを取り上げている。5月は、最近見たドラマもしくはアニメ番組の中から「好きな番組、面白い番組」について報告してもらった。
34人全員から報告があり、ドラマでは17番組について報告が寄せられた。複数の意見があった番組は『三毛猫ホームズの推理』(日本テレビ系列)、『リーガル・ハイ』(フジテレビ系列)、『パパドル!』(TBS系列)、『鍵のかかった部屋』(フジテレビ系列)、『カエルの王女様』(フジテレビ系列)の5番組だった。そのほか海外ドラマが3作品、漫画が原作のドラマは1番組だった。
アニメでは10番組についての報告が寄せられ、複数の意見があったのは『宇宙兄弟』(日本テレビ系列)、『名探偵コナン』(日本テレビ系列)、『サザエさん』(フジテレビ系列)の3番組で、海外アニメは1番組だった。放送局別ではフジテレビ系列が9番組、NHKが6番組だった。

【主な意見】

  • 「僕が好きな番組は、『ドラえもん』(テレビ朝日)です。今の中学生・高校生にドラえもんというと、”小学生が見る番組”や”幼稚”などといわれます。しかし、僕はそうは思いません。なぜなら、『ドラえもん』には夢があるからです。『映画ドラえもん・のび太と奇跡の島~アニマルアドベンチャー~』の主題歌である福山雅治の『生きてる生きてく』や、オープニングテーマの『夢をかなえてドラえもん』など、夢について歌っている歌を多く使っています。また、あったらいいなと思わせるひみつ道具は、これからの未来を担う子どもたちの創造力を育てます」(静岡・中学3年男子)
  • 「僕が『ひつじのショーン』(Eテレ)が好きなのは、主人公のひつじが色々いたずらするのが面白くて、はまっています。調べたらイギリスのアニメということが分かりました。海外アニメなのですが、日本語吹き替えはありません。ほとんどセリフがなくて、音で表現されています。このアニメはきっとほかの国でも見たら、吹き替えなしで子どもは楽しめると思います。このアニメはストップモーションアニメで、コマドリして編集していますが、とてもリアルで素晴らしいと思いました。どんなに技術は進んでも、こんなアニメは続けてほしいです」 (京都・中学1年男子)
  • 「私が今一番お気に入りの番組は『梅ちゃん先生』(NHK)です。展開が単純で素直に面白い。掘北真希さんの演技も何となくスローテンポで学芸会っぽく見えてしまうかもしれないけれど、一生懸命演じられていて好感が持てる。ストーリー的には、私自身戦後の実態を想像することが難しいけれど、戦争の悲しさや恐ろしさ、苦しさなどは極力表には出さず、これからはこれ以上ひどいことはあり得ない、将来は明るいんだという希望に満ちた感じを意識的に伝えられているような気がする。『梅ちゃん先生』が生きた時代って、将来に希望が持てた”貧乏だってへっちゃらな”とっても夢に満ち溢れた時代だと思う。何でも物が溢れているのに将来不安な今って、私たちの力で何とかできるのだろうか」(長野・高校1年女子)
  • 「最新科学を用いた”鑑識”にスポットを当て、全米視聴率ナンバー1をキープしている『CSI:科学捜査班』。このドラマの日本での放送についていくつか気になることがあります。1つは、翻訳に関することです。新しい主人公、レイモンド・ラングストンを放送では”教授”とみんな敬語を使って呼んでいますが、実際の英語では”レイ”や”ラングストン”と呼ばれています。これは翻訳時の工夫の一つなのでしょう。しかし、”レイ”と呼ばれるほうが親しみを感じるのに対して、”教授”はいくら年上だとしても、敷居が高いような印象を受けます。日本とアメリカの文化の違いはとても難しいものがありますが、この作品では、”レイ”と呼び、敬語も使わないほうが良かったのではないかと僕は思いました。2つめは声優についてです。ラングストン役の銀河万丈氏の声は、とても見た目とマッチしているとは思うのですが、『CSI:NY』では、サブキャラクターとして刑事局の局長役をやっています。ちょっとした矛盾なのですが、少しだけ気になりました」(東京・中学3年男子)
  • 「私は、嵐の大野智さんが主演の『鍵のかかった部屋』(フジテレビ)が好きです。理由は3つあり、1つは大野さんが好きだからです。2つ目は、前回の嵐の松本潤さんの『ラッキーセブン』に続き、月9は月9でもちょっと雰囲気の違ったミステリー系のドラマで面白いからです。3つ目は、榎本径と弁護士の芹沢さんと青砥さん3人の関係やそれぞれのキャラクターがみんな個性的で楽しくて、それがドラマの中にもたくさん出ているからです。これからの登場人物たちの関係や、どんな事件を解決していくのかも気になります」(広島・中学2年女子)
  • 「ぼくの好きなアニメ番組は『サザエさん』(フジテレビ)です。毎週家族で見ています。毎週ほぼ欠かさず見ているので、これを見ると、明日から学校が始まるなと思うようになっています。この番組は、お父さんやお母さんが子どものころからあったと聞いて、今でも続いていてすごいなと思います。なかでも面白いところは、登場人物の年齢が変わらないので、いつのまにかカツオの年齢を自分が超えたときには、不思議な気分になりました。番組の最後には次回の予告とじゃんけんがありますが、これもまた家族で楽しんでいます。これからもずっと続いていってほしいアニメ番組だと思います」(滋賀・中学1年男子)
  • 「ぼくの好きなアニメ番組は『サザエさん』(フジテレビ)です。毎週家族で見ています。毎週ほぼ欠かさず見ているので、これを見ると、明日から学校が始まるなと思うようになっています。この番組は、お父さんやお母さんが子どものころからあったと聞いて、今でも続いていてすごいなと思います。なかでも面白いところは、登場人物の年齢が変わらないので、いつのまにかカツオの年齢を自分が超えたときには、不思議な気分になりました。番組の最後には次回の予告とじゃんけんがありますが、これもまた家族で楽しんでいます。これからもずっと続いていってほしいアニメ番組だと思います」(滋賀・中学1年男子)
  • 「私が今クール毎週見ているドラマは『パパドル!』(TBS)です。当初は、ただ今人気の役者を多く起用して視聴者の関心を誘う、いわゆる視聴率稼ぎのドラマかな!?と思いつつも見始めたのですが、今ではなぜだか毎週木曜日になると、テレビにひきつけられ、かじりつくように見ています。バラエティー番組とドラマを織り交ぜた構成になっているところも新鮮です。このドラマは、単にアイドルの私生活と結婚を混ぜ合わせた内容ではなく、芸能活動の奥、裏を知り、噂の怖さを感じることができます。私は今後の展開を楽しみにしていきたいです」(東京・中学3年女子)
  • 「私は『37歳で医者になった僕』(フジテレビ)を毎週欠かさず見ている。このドラマは、草彅剛演じる元サラリーマンで37歳の紺野祐太が、古い体質の残る大学病院で研修医として勤務していく中で理想を持っているがゆえに騒動を起こしながらも、病院をよりよく変えていこうと日々努力し続ける姿をリアルな視線で描いた物語である。私が思うこのドラマのキーワードは”再スタート”であると思う。いうまでもなく主人公自身サラリーマンを辞め、医師として自分の人生を再スタートさせた。また日本も東日本大震災後からの再スタートを真に願っている。そんな日本への応援メッセージとも感じ取れるこのドラマを私は最後まで見届けたい」(東京・高校2年男子)
  • 「僕が最近気にいっているのは、何といっても『宇宙兄弟』(日本テレビ)です。南波六太(むった)、日々人(ひびと)の兄弟が、”宇宙飛行士になって、月に行く”という同じ夢に向かって行くというストーリーが、なんだかワクワクします。僕には3歳年下の妹がいるのですが、六太や日々人のように、同じ夢を持てる兄か弟がいればなぁと思います」(神奈川・中学2年男子)
  • 「私は毎週土曜日、日本テレビでやっている『三毛猫ホームズの推理』が好きです。見ようとしたきっかけは、私の好きな相葉雅紀さんが出ているからでした。私は、そのドラマのオリジナルで、ホームズという猫がたびたび人間になり、主人公の推理を助けるという設定が好きです。また、その役がマツコ・デラックスさんであることも良いと思いました。主人公のキャスティングも素晴らしいと思いました。いつも頑張っているけど、上司には怒られてばかり。兄や妹にも呆れられてしまうが、犯人に感謝されてしまう主人公、義太郎は相葉さんしかできないと思いました」(神奈川・中学3年女子)
  • 「最近見たドラマで面白かったのは、『くろねこルーシー』(サンテレビ)です。地方局が共同で作っている”動物ドラマ”シリーズはずっと見ていました。誤解していた父のことをくろねこのルーとシーとの生活を通して見直しはじめ、嫌いであったはずの父と同じ”占い師”への道を歩み始めていくという物語で、ベタな感じがしているのですが、ほのぼのできる内容でした。このドラマは学生クリエーターと共同で制作しているということなので、このドラマに参加したクリエーターから、未来のテレビマンが現れるはずだと期待しています」(大阪・高校2年男子)

【委員の所感】

  • ドラマやアニメの報告は大変熱心に取り組んでくれています。報告を読んでいて、まだ見ていない番組も、見てみたくなりました。
  • 好きなことや面白いことになると、個性が出なくなってしまいますね。でも関心があることになると、ネット等で細かい点まで調べて見ているということが分かりました。
  • 海外番組で、出演者名の翻訳について詳しく調べ、文化の違いまで踏み込んだ報告があり、感心しました。
  • 長寿アニメでは、モニターのみなさんが僕らと同じ体験をしている事を知り、心にしみるものがありました。世代を超えた共通体験を持っていることが、面白いと思いました。
  • しっかりドラマを見ているなと感心しました。視聴率の面から一般の方と中高生の見方は違うのかなとも思いました。
  • 好きな番組について、なぜ好きなんだろうという所まで踏み込んで分析しているのは、素晴らしいです。

「今月のキラ★報告」東京・中学2年男子

僕はふだん「連続ドラマ」を見ることがほとんどない。今までに通してみたドラマは、2011年1月の『スクール!!』(フジテレビ)と、2011年10月の『南極大陸』(TBS)の2本だけだ。
『南極大陸』に出演していた堺雅人さんがとても印象に残ったので、今期堺雅人さんが出演している『リーガル・ハイ』(フジテレビ)を見てみたらすごく面白かったので毎週欠かさず見ている。
このドラマの舞台になっている法律事務所や、裁判・法律というものは、中学生の僕にとってはふだんなじみのないものだ。しかし、堺雅人さんが演じる古美門研介という弁護士のキャラクターが外見も中身も笑えるくらいに個性的で、「勝てるわけがないだろう」と思うような裁判でも無茶な主張を法律を使って無理やり正当化させて勝っていく様子が面白い。
古美門は、自分の感情や世間一般の考えに流されず、依頼者にとっての「正義」を法的に証明し勝訴する。「なるほどなぁ」と思う場面がたくさんある。
このドラマを見ていると、正義や真実はその人の立場や考えによって変わるものだ、という事に気付かされる。常識にとらわれず、多角的なものの見方が必要だと教えてくれる。

【委員会の推薦理由】

まず、ドラマのテーマや弁護士という職業を、一歩引いて冷静に俯瞰しているところが素晴らしいと思います。実際に弁護士をしている委員からは、「正義や真実は、その人の立場や考えによって変わるものだ」との指摘は、この職業の本質を突いているという話がありました。その作文力を含め、「今月のキラ★報告」とします。