放送人権委員会

放送人権委員会

2005年度 解決事案

「プライバシーを侵害された」との苦情

8月中旬に放送人権委員会事務局に寄せられた訴えの概要は「居酒屋を今も営む85才の義母の半生を描いて<世のお年寄りに勇気を与える>という趣旨を説明され、それに賛同して家族はドキュメンタリー番組の取材をOKしたのに、放送では本人の奮闘だけでなく、自分たち子供夫婦や孫たちの他人様には知られたくない事実も描かれた」というもので、家族の一人が苦情を訴えてきた。
申立人は、「謝罪と再放送中止の確約」を求めるとともに、「自分たちが映っているテープの引渡し」を強く要求していたが、放送人権委員会事務局では「報道機関として、放送局が取材テープを局外に出すことはない」と説明し、テープ引渡しにこだわらずに話し合いを続けるよう勧めた。
その結果、局側も誠実に対応し「再放送や二次利用での番組販売等を行なわない」、10月末に当該番組の中で「事実関係において一部誤解を生じさせる表現があった」とする旨の字幕スーパーを放送することで双方が合意し、事案は和解・解決した。

(2005.8.14放送 05.10.19解決)